県のたより5月号2・3面

掲載日:2021年4月30日
KNG Info かながわ県のたより

令和3年5月号 No.794 5月1日発行

困難を乗り越える地域の支え合い

コロナ禍でも地域に貢献する 民生委員・児童委員の活動を桐生さんに伺いました。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、民生委員・児童委員の活動にも変化が生じましたが、住民の身近な相談相手として「寄り添う心」が変わるわけではありません。「和顔愛語」、この言葉をモットーに困っている人たちに笑顔や優しさを届けています。委員同士や事務局、行政、その他関係機関とともに知恵を絞りながら、この事態に対応しています。

桐生会長の写真

神奈川県民生委員児童委員協議会
会長  桐生行雄(きりゅうゆきお)氏

プロフィール
綾瀬市立綾西小学校校長を務めたのち、同市教育委員会教育相談員を経て民生委員・児童委員に。令和元(2019)年12月より現職。

(1)コロナ禍では、どのようなことに気を付けていますか?

委員同士が「うつらない・うつさない」ということを最優先にしました。感染防止対策を徹底したうえで、対面を避けてインターフォン越しに声を掛けたり、支援が必要なお宅で「夜に電気がついていないか」「洗濯物が出ていないか」等も気にかけたりしながら安否確認をしています。

(2)コロナ禍において、委員の方々に伝えたいことはありますか?

厳しい状況の中、使命感をもって頑張ってくださっているので、感謝しかありません。民生委員・児童委員は「ここからここまでやったら終わり」というものがないので、そういう意味ではエンドレスです。気持ちを途切れさせず、日々続けて頑張ってくださっており、「そうした気持ちが地域を支えているんだな」と感じています。

(3)委員になって良かったことは何ですか?

地域での活動でさまざまな人と知り合えたことです。それから、委員活動において仲間がいるということ。そして、仲間と取り組んだ事業が成功したときの達成感だと思います。

(4)県民の皆さんへメッセージをお願いします

民生委員・児童委員は皆さんの近くに必ずいますので、気軽にお声掛けいただきたいです。また、コロナ禍で困っていたり、寂しい思いをしている人がたくさんいらっしゃいます。そんな時に身近に気にしてくれる人がいれば励みになると思います。まずは、民生委員・児童委員の存在を知ってもらいたいです。

民生委員・児童委員とは

高齢者、障がい者、子育て中の家庭、生活に困っている家庭など、福祉的な支援・相談が必要なとき、どなたでも相談できる身近な支援者です。民生委員制度は、平成29(2017)年に創設100周年を迎えた実績と歴史のある制度です。

民生委員・児童委員になって、地域に貢献してみませんか。
地域コミュニティの希薄化など、地域における課題は複雑化しており、こうした地域課題の解決に向け、委員への期待が高まっています。民生委員・児童委員になりたいときはお住まいの市町村担当課へお問い合わせください。
また、委員に相談したいときも、同担当課へお問い合わせください。

キャラクター「みんぴょん」のイラスト

神奈川県民生委員児童委員協議会
設立50周年記念キャラクター
「みんぴょん」

県ホームページ 各市町村 民生委員・児童委員主管課一覧

各市町村の民生委員・児童委員主管課一覧は県ホームページでご確認ください。

生活上の悩み、家族の悩み、子育ての悩み、その他ご相談ください

福祉サービスの使い方、行政機関への問い合わせ方法、近所の人が困っていることなども、民生委員・児童委員にご相談ください。専門職と連携し、地域の協力を得ながら対応します。また、活動で知り得た個人の秘密を守る「守秘義務」がありますので安心してご相談ください。

【問合せ】
県地域福祉課   
[電話] 045(210)4750   
[ファックス] 045(210)8874

地域ぐるみで子育てを応援

県は「子どもを生むなら神奈川、子育てするなら神奈川」の実現に向けて、安心して出産や子育てができる環境づくりを進めています。県や市町村の取り組みに加え、県内の数多くの事業者や個人・団体などが、自主的な支援活動を行っています。子ども食堂や学習支援、子どもの見守り活動など、コロナ禍でも地域のつながりを大切にし、工夫を凝らしながら活動を続ける方々がいます。ぜひこうした活動を知っていただき、支援の輪を広げ、地域ぐるみで子育てを応援していきましょう。

一般社団法人ユガラボ   (湯河原町)   代表理事   山田貴子(やまだたかこ)氏

活動概要

子どもからお年寄りまでの多世代の居場所づくりの提供
(第14回かながわ子ども・子育て支援大賞 大賞受賞)

活動のモットー

多世代が一人一人の持ち味を発揮しながら、共に未来を創ること

子どもからお年寄りまでの多世代が自由に過ごす「居場所」の運営を中心に、多世代で共に学び対話をする「多世代共創塾」、子どもたちの学びの場「ゆがわらっこ大学」、多世代で共に食事をする「居場食堂」などのプログラムを実施してきました。
コロナ禍では、オンラインでの居場所開設や、昨年10月には子ども宅食便もスタートし、食材提供・学習支援とともに、ソーシャルカウンセラーさんやファイナンシャルプランナーさんと連携したサポートを実施しています。
これからも地域の子どもたちや地域の方々と一緒に、湯河原の未来を創っていきたいと思っています。

山田代表理事の写真

山田貴子(やまだたかこ)  氏

KFP鵠沼おやじパトロール隊   (藤沢市)   名誉隊長   小林昭二(こばやししょうじ)氏

小林名誉隊長の写真

小林昭二(こばやししょうじ)  氏

活動概要

父親を中心とした子育て支援活動
(第12回かながわ子ども・子育て支援大賞 大賞受賞)

活動のモットー

地域で育てよう子どもたち
-できるときにできることを~継続は力なり~

藤沢市内の小中学校3校に通う子どもの父親と、そのOBを中心に活動しています。子どもたちや地域の方々が安全・安心に暮らせるよう、オリジナルの黄色いベストを着て登下校や地域イベントでパトロールを行うなど、地域のつながりを大事にしています。
コロナ禍でも、普段と異なる環境に置かれている子どもたちを見守るため、子どもたちが学校に通っている限りはパトロールを継続しました。また、趣味や特技を生かしたサークル活動など、おやじ同士の交流や子どもと交流するイベントも行っています。
おやじたちが定年をむかえても、孫ができても、子どもたちを見守り続けていきたいと思っています。

県内の子ども支援活動の例

子どもの居場所ポータルサイト
「かながわスマイルテーブル」

子ども食堂などの居場所の紹介や地域活動をサポートする情報のほか、子ども食堂での「新しい生活様式」の実践例などを紹介しています。

第15回かながわ子ども・子育て支援大賞表彰候補を募集しています!

事業者や個人・団体等が取り組む子ども・子育て支援活動のモデルとなる活動を表彰しています。【応募締切】7月9日(金曜)

【問合せ】
県次世代育成課   
[電話] 045(210)4690   
[ファックス] 045(210)8956