介護ベッドは、利用者の起き上がりなどを助けるとともに、介護をする人の負担を軽減します。介護ベッドを利用する際には、利用者の転落や寝具の落下を防ぐための側面の柵(サイドレール)や、ベッドからの起き上がりを補助する手すり(ベッド用グリップ)などを取り付けることができるようになっています。
便利な一方で、誤使用や不注意等によって事故になることも多く、その場合は重症になることが多いので注意が必要です。

事例.1
ベッド用グリップの中に腕が入り込んだ状態で、ベッドを操作したため、腕が挟まり骨折した。(イラスト参照)
事例.2
寝ている間に、サイドレールとサイドレールのすき間に首が挟まり、体勢を戻せず、窒息した。
事例.3
ベッドの外の物を取ろうとして身を乗り出したところ、体勢を崩して、サイドレールとヘッドボードの間に首が挟まり窒息した。


アドバイス

- 介護ベッドやサイドレールなどの周囲に、頭や首、手足が入り込みそうなすき間がないか確認しましょう。すき間がある場合は、スペーサーやサイドレールカバーなどでふさいでください。
- ベッドやマットレス、サイドレールの組み合わせが適切か確認しましょう。異なるメーカーの製品を組み合わせて使用すると、通常よりもすき間が大きくなり事故につながるおそれがあります。
- 介護ベッドと周囲の家具や壁との間に頭や首、手足が入り込みそうなすき間がないか確認しましょう。
- 介護ベッドやサイドレールに、破損・変形がないか、しっかり固定されているか、確認しましょう。

そのほか「電動車いす」に関するこんな事故もあります!

事例.1
電動車いすで下り坂を走行中、減速できずカーブで転倒し、負傷した。
事例.2
電動車いすで走行中、踏切内で停止したため、列車と衝突して負傷した。
アドバイス
- 坂道を下る際は、速度を遅めに設定しましょう。
- 踏切の横断はできる限り避けましょう。
- 走行中は路肩によりすぎないようにしましょう。
- 初めて使用するときは十分に練習を行いましょう。
- バッテリーの残量の確認、日常点検を実施しましょう。