ボタン電池は、玩具だけでなく、時計・タイマー・LEDライトなど子どもが簡単に手にする日用品に使われており、こうした製品で子どもが遊んでいたことによる事故が発生しています。
ボタン電池を誤飲すると、食道にとどまり、放電の影響で短時間で食道に穴が開いたり、場合によっては死に至ることもあり、大変危険です。

事例.1
子どもがタイマーの蓋を取って遊んでいるのを発見したが、中にあるはずのボタン電池が見当たらなかった。受診したところ、胃にボタン電池を確認したため、マグネットカテーテルで摘出した。ボタン電池は黒色に変色していた。(イラスト参照)
事例.2
引き出しに入れていたはずのLEDライト付き耳かきが放り出されており、ボタン電池(リチウム電池)が1個見当らなかった。受診したところ、子どもが誤飲したことが分かったが、放電の影響で気管と食道に穴が空き、入院した。


アドバイス

- 子どもがボタン電池を飲み込んでしまったときは、一刻も早く医療機関に行きましょう。また、飲み込んだかはっきりしない場合でも、レントゲンを撮れば、ボタン電池の有無が確認できますので、誤飲の可能性がある場合には必ず受診しましょう。
- どの製品にボタン電池が使用されているかチェックし、電池蓋が外れやすくなっていないか確認しましょう。簡単に電池が取り出せる構造になっていたら、電池蓋をテープで止めるなどの処置をしましょう。
- ボタン電池を使用している製品や、未使用・使用済みのボタン電池は、子どもの手の届かない場所に保管しましょう。届かない場所に保管したつもりでも、成長に伴って手が届くようになってきますので注意しましょう。
- ボタン電池以外でも、紙・シール、医薬品、タバコ、硬貨、玩具など、小さくて乳幼児の口に入るものは、注意が必要です。