ホーム > 電子県庁・県政運営・県勢 > 地域振興 > 移住・定住 > 地域づくりの担い手不足を解決する「関係人口」 > 事業の多角展開を通じて”自然とのかかわり”を追求する

更新日:2025年3月4日

ここから本文です。

事業の多角展開を通じて”自然とのかかわり”を追求する

結婚を機に松田町に新居を構え、家族とともに移り住んだ足立康仁さん。コンサルティング会社の運営と、サッカーのジュニアユースチーム「FCワンセンス西湘」の経営で多忙な日々を送る。

photo2-1

松田町は自分の行動域の“ハブ”になってくれる場所。

東京都町田市で生まれ育ち、高校、大学とも小田急沿線の学校へ通った。大学卒業後はホテル・レジャー事業などを営む会社へ入社し、配属されたのは箱根のリゾート施設。勤務先で妻と知り合い、結婚後の2011年、新松田駅から徒歩約5分の住宅地に新居を構えた。「松田町にはJRと小田急の2社が乗り入れ、小田急線は快速急行も停車します。箱根の勤務先まで車で約1時間、妻の実家がある大井町にも近い。東名高速の大井松田ICが至近で、町田の実家にも40分ほどで行けます。行動の“ハブ”となるベストポジションに家を持つことができました」と笑顔を見せる足立さん。松田町の魅力は、もちろんアクセスの良さだけではない。総面積37.75キロ平方メートルのうち94%を山間部が占める自然豊かな立地は、子育てにも最適だ。「丹沢や箱根、富士山など、山が近いだけでなく、相模湾沿いの海水浴場へも車で30分ほど。都心に住むご家族の話を聞くと、うちの子どもたちは家の中で過ごしている時間が圧倒的に少なそうだな、と感じます」

photo2-2

“自然とのかかわり”が人の心を豊かにする。

2018年、勤めていた会社を退職し、独立・起業。現在は、前職で培った知見をもとに、キャンプ場やグランピング施設の企画開発を中心とするコンサルティング会社を運営する。手がける領域は幅広く、施設開発のコンサルティングだけでなく、集客のためのマーケティング施策や年間計画の策定、映像制作、コンテンツの造成まで多岐にわたる。事業を推進する際のテーマとして、強く意識しているのが「自然との共生」。もともと、「人の心を豊かにするのは“自然とのかかわり”である」との推論が足立さんの心の内にあり、コンサルティングを行うホテルの客室に緑を取り入れ、客室テラスにはハンモックを吊るして自然をより満喫できる設えにするなど、事業を行う上での命題としている。

思い出が刻まれたテントをアップサイクルする「Re.tent」。

photo2-3

コンサル業のほかにアウトドア関連のコンテンツも手がけ、使い古したテント生地をバッグやポーチ、エプロンなどにアップサイクルする取り組みも始めた。リメイクしたアイテムには、ハトメやロープ、ジッパー、ロゴなど、テントに付属していたパーツ類が多用され、洗練されたデザインの中に元の面影が色濃く残される。テントの持ち主にリメイク品を渡してもなお余る膨大な生地で、一般向けの商品も開発。おしゃれなアイテムの数々は、松田町のふるさと納税の返礼品にも採用されている。「愛着のあるテントを処分することにためらいを感じる人は少なくありません。アップサイクルを通じて、家族や友人と過ごしたかけがえのない時間、思い出を未来へつなぐお手伝いがしたい。再利用品を身近に感じ、サステナブルなライフスタイルを目指すきっかけにしてほしいですね」

サッカーを通じて中学生の「心・技・体」を育成。

“自然とのかかわり”が人の心を豊かにする──その想いは、スポーツの推進にも向けられる。2022年6月に誕生した「FCワンセンス西湘」のジュニアユースチーム。足立さんは、その代表・GMを務め、コーチも兼任する。「サッカーが盛んな神奈川県の中で、西湘地域はジュニアユースチームの少ないエリア。クラブチームでサッカーをやりたい気持ちがあっても、横浜、川崎まで通えないからと諦める子もいます。そんな中、西湘地域で育成に特化したチームを作りたいとの話があり、経営を引き受けることにしました」
仕事とサッカーで休日返上の日々が続くが、子どもたちが心身ともに成長していく姿を見るのが楽しいと、目を細める足立さん。サッカーを通じて、もともと関心のあった教育事業への熱も高まっている。「最近は町が主宰する協議会などに有識者として呼んでいただく機会が増えてきました。仕事で培った知識や知見を生かし、教育の観点からも地域振興に貢献していけたらうれしいですね」

質問コーナー

Q 足立さんが思う松田町の魅力は?
古くから交通の要所として栄えてきた松田町だけあり、とにかくどこへ行くにも便利。また、北側に向かって急激に標高が上がる特徴的な地形のため、県下有数の夜景スポットが点在します。特に、松田山山頂にあるゴルフ場の脇道から見る夜景は、まさに絶景!晴れた日の日没直後は、富士山と夜景の共演も見られます。
Q 地域活性化において最も大切だと思うことは?
「地域を良くしたい」という想いや信念を前提に、“どのように活性化したいか”の明確な目標をもつことが何より大切だと考えています。人口を増やしたいのか、観光客を呼びたいのか、目的によって強化すべき点が違ってくるからです。課題をしっかりと見据え、地域資源を有効活用しながら、持続可能な地域振興を図っていくことが健やかなまちづくりにつながると思います。

photo2-4

足立康仁さん

東京都町田市出身。ホテルやグランピング施設の企画開発を中心とするコンサルティング会社「株式会社Challenge Outdoor」を起業。サッカーチーム「FCワンセンス西湘」ジュニアユースの代表を務め、監督としても活動する。一男一女の父。

移住時の年代

20代

家族構成

父、母、子ども2人

移住スタイル

Iターン

その他の記事

活動場所 お名前

関わり方

(移住スタイル)

インタビュー記事
箱根町 廣田 いとよさん Iターン

本を通して人とつながる楽しさ知ってほしい

箱根町廣田さん

湯河原町 福井 貫太さん 2拠点

学生の力で湯河原温泉の魅力を発信

yugawara01

山北町 中村 光昭さん 2拠点

カフェ経営で充実のセカンドライフを構築

yamakita02_01_top

大磯町 萩原 春菜さん Iターン

“海っ子”集まれ!大磯は最高の遊び場

萩原春菜さん

清川村 稲葉 智美さん Iターン

料理を通じて特産物を知ってもらうのが私の役割

稲葉智美さん

横須賀市 薬王寺 太一さん Iターン

横須賀の谷戸で薪焼成によるアート作品を創作

薬王寺太一さん

中井町 竹内 哲也さん Iターン

人間の営みが自然に与える影響を忘れずにいたい

中井町の竹内さん

愛川町 菅野 容子さん Iターン

真の豊かさを追求して自給自足に挑戦

菅野容子さん

真鶴町

松木 一平さん Uターン

 街おこしで“美の町・真鶴”の魅力を再構築

松木一平さん

三浦市 大類 尚子さん Iターン

地に足を付けて生きる。三浦でリスタートした私の人生

大類尚子さん

南足柄市 中野 拓郎さん 2拠点

楽しさは想像以上!仲間に恵まれた二拠点生活

中野拓郎さん

南足柄市

長谷川 諒さん

Iターン

酒匂川流域で持続可能な地域づくりを目指す。

長谷川諒さん

山北町 泉本 保彦さん 2拠点

所有地から始める山林の健全化構想

泉本保彦さん

このページに関するお問い合わせ先

政策局 自治振興部地域政策課

電話:045-210-3275

内線:3275

ファクシミリ:045-210-8837

このページの所管所属は政策局 自治振興部地域政策課です。