更新日:2015年3月1日

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かながわシニアスポーツハンドブック

健康寿命の延伸を図るため、主に60歳以上の方を対象とした運動の紹介をしています。

健康寿命の延伸を図るため、主に60歳以上の方を対象とする手引きを作成しました。
運動・スポーツの実践・継続による健康の保持増進を図り、ひとりでも多くの方が生き生きとした日常生活を送ることができるよう、是非ご活用ください。

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アクアビクスの動画をご覧いただけます。

動画

かながわシニアスポーツハンドブック(抜粋)

  • 本ハンドブックでは、60歳以上の方を「シニア」と呼んでいます。

目次

閲覧をしたい項目を選ぶと移ります。

 健康編

 シニア世代の健康づくり

 

1 シニア世代の特性(特徴)

加齢に伴って全身機能の低下が生じてきます。これを老化といい、避けることが出来ない現象です。老化は生活習慣や環境、遺伝等によって、個人差は様々です。

(1)身体面

筋力、反射、反応、平衡感覚(バランス)、敏捷性(素早い動き)などの低下がみられます。

(2)生理面

たんぱく質は筋肉をつくる元になるので、摂ることはとても大切です。なお、80歳前後になると、たんぱく質の摂取量が増えても筋肉をつくる能力は増えなくなるので、多く摂取しすぎると腎臓へ負担がかかってしまいます。
また、体内の水分量の減少に伴い、口が渇きやすく、皮膚も薄くなり、弾力を失い、乾燥しやすく、しわが増えてきます。
さらに、骨密度の低下による骨粗鬆症の増加(女性の場合、閉経後に著しく低下)や、変形性関節炎、腰痛症などのロコモティブシンドローム(運動器症候群)の増加。呼吸器・循環器・泌尿器などの機能低下や、生活習慣病罹患率の上昇がみられます。

(3)心理面

定年などで人間関係が減少したり、身近な方との別れ、子育ての終了、経済力の低下などの様々な不安。このような喪失感から生きがいを失ってしまう場合があります。

2 運動の効果

加齢に伴う体の変化(老化)は、運動を行うことで遅らせることができます。健康であり続けるために運動を行ってみてはいかがでしょうか。

【身体的な効果】

(1)運動の効果

  • 全身持久力の向上 

息切れしない、疲れにくい体になります。また、血液の巡りが良くなることで、血管が若返り、血圧も下がってきます。

  • 柔軟性の向上

関節の可動域を広げることで、腰痛や膝痛などの関節痛の予防になります。

  • 筋力アップ 

老化による筋力の低下が軽減されます。食欲が増し、身体が軽くなります。筋肉が活性化されることで太りにくい体になります。

  • 転倒の予防

平衡感覚(バランス)や脚筋力を強化することで予防できます。

(2)疾病の予防

  • 肩こり・ひざ痛・腰痛の予防

関節痛は関節周りの動きを良くしたり、筋肉を鍛えることで予防できます。

  • 足腰の負担軽減

筋力がアップすることで骨密度の低下を防ぎ強い下半身を作ることができます。

  • 肥満の予防・解消

筋力アップすることで基礎代謝量が増え、太りにくい体になります。また、有酸素運動を行うと体内脂肪が燃焼しやすくなります。

  • 糖尿病の予防

運動をすると、筋肉が血液中のブドウ糖をエネルギーとして消費するので、血糖値を下げる働きがあります。筋力がアップすると、基礎代謝量が増加し、体内の脂肪が燃焼されやすくなります。体内脂肪が減少することでインスリンの働きが良くなり、血糖値が上がりにくくなります。

  • 呼吸機能の向上

有酸素運動を行うことで、肺や呼吸筋が活性化されます。

  • 脚のむくみの予防

下肢の静脈の流れが滞ることによって、脚のむくみやだるさといった症状が出てきます。ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれ、筋肉のポンプ作用によって、血液を循環させる重要な役割をしています。運動によってふくらはぎの筋肉を活性させることで、むくみの予防に役立ちます。

  • 血液循環の活性化

有酸素運動を行うと、脂肪がエネルギーとして使われるので、血液中の中性脂肪が減少し、高血圧や動脈硬化の予防に効果があります。

  • 体温調節機能の強化

筋肉が発達することで発熱量が増し、運動での発汗によって汗腺機能が強化されます。

【精神的な効果】

  • リラクゼーション

有酸素運動を行うと、交感神経が活発となりますが、運動後に活発となる副交感神経の作用で、リラクゼーションとストレス解消に効果があります。また、運動による効果の他に、登山やサイクリングでは美しい風景を眺めることで、水中運動では浮力により体が浮くことでリラックス効果を得ることができます。

  • 心身のバランスの向上

スポーツを行うことで、自分が思うような動きができるようになると同時に、交感神経と副交感神経のバランスも良くなります。

  • 認知症の予防

周囲の状況判断しながらの運動や音楽に合わせて運動することで、脳が刺激されます。

  • 仲間とのふれあい

同じスポーツをして、同じ趣味や同じ考えを持つ方とふれあうことで、仲間が増えます。仲間と一緒に行うスポーツは励みになりとても楽しいです。

  • 社会参加(居場所作り)

共通の趣味を持つ仲間ができると、スポーツイベントだけでなく、地域のイベントにも積極的に参加する機会も増えて、QOL(生活の質)が向上します。自分の居場所ができることは、生きがいであり、孤立化の防止につながります。

3 留意点

【安全管理】

スポーツを行うにあたり、事故やケガについて考えなければなりません。安全について意識をして行動しましょう。

  • 事故の予防

事故に遭わないために、危険な場所を把握したり、予測するなど、周囲の状況を確認することが大切です。また、用具の点検も忘れずに行いましょう。ほどけていた靴ひもを反対の足で踏み、転倒してしまった事例もあります。

  • ケガの予防

決して無理をしてはいけません。無理にできないことをやろうとすると、ケガをする確率がとても高くなります。健康のために行うスポーツは自分のペースを守ることが大切です。少しでも違和感があったら止める勇気を持ちましょう。もし、ケガをしてスポーツが一時的にできなくても、患部に負担のかからない他のスポーツができるかもしれません。新しいスポーツと出会うチャンスです。

  • 熱中症の予防

運動によって、体重の3%の水分が失われると運動能力や体温調節機能が低下するので、運動中の水分補給は大切です。とくに夏は汗を多くかくため、熱中症という危険な状態になることがあります。熱中症を防ぐために、日中の暑い時間の運動は避けましょう。

【参考文献】

公益財団法人 長寿科学振興財団ホームページ 

健康長寿ネット

第1回健康寿命日本一戦略会議議事録 平成25年7月2日 神奈川県

 栄養(食事)

シニア世代に必要な栄養や食事の知識は、大きく3つあります。

  1. バランスよく食べること
  2. 誤嚥(ごえん)に注意して食べること
  3. 脱水しないこと

1 バランスよく食べる

食事構成とは、1回の食事を構成する料理・食品区分を指し、ここでは主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物に区分したものをいいます。エネルギーや栄養素の必要量に応じて加減しながらこれらを毎食そろえることが、バランスの良い食事につながります。コンビニ食や外食も考え方は同じです。1日3食を意識して食べましょう。「食事バランスガイド」からどのような料理や食品が、主食、主菜、副菜に当たるかなどわかりやすく解説されています。活用してください。

食事バランスガイド(あなたの食事は大丈夫?)

「食事バランスガイド」は、食事の望ましい組み合わせとおおよその量をイラストで示したものです。日本で古くから親しまれている「コマ」をイメージして描き、食事のバランスが悪くなると倒れてしまうということ、回転(運動)することによって初めて安定するということを表しています。水・お茶といった水分を軸として、食事の中で欠かせない存在であることも強調しています。コマの中では、1日分の料理・食品の例を示しています。これは、ほとんど1日座って仕事をしている運動習慣のない男性にとっての適量を示しています。まずは、自分の食事の内容とコマの中の料理を見比べてみてください。

バランスよく食べるためのポイント

  • 食事の内容を整える
  • 自分にとっての適正量をとること

食事構成が良くできていても、食べ過ぎると体脂肪の増加につながったり、塩分摂取量が増えたりします。また、食べる量が少ないと低栄養状態になり動けなくなったり、病気の原因となる場合もあります。

  • 主食

主食とは、ごはん、パン、めん類、パスタなどを主材料とする料理のことです、身体の主たるエネルギーとなる炭水化物(糖質)が豊富で、たんぱく質も含まれています。主食の量が少な過ぎると、生きていく上で重要なエネルギー源となる糖質が少ないため、身体は本能的に不足分を甘いもので補おうとします。お菓子を食べる量が多かったり、やめられない人は、主食をしっかり食べているか見直しましょう。ただし、食べ過ぎれば脂肪となって蓄えられてしまうので、適正量を食べることが大切です。

  • 主菜

主菜とは、肉類、魚類、卵類、大豆製品が使われているメインのおかずのことです。体を作るもとになる良質のたんぱく質が含まれています。主菜を食べることにより、たんぱく質だけでなく、さまざまなビタミンやミネラルをとることができます。ただし、主菜として、メイン料理を2品食べる必要はありません。たんぱく質をたくさんとったからといって筋肉が多くつくわけではありませんし、食べ過ぎるとたんぱく質の分解と排泄のために肝臓と腎臓に負担がかかる上に、一部分は体脂肪として蓄えられてしまいます。たんぱく質は身体づくりや発育・発達に欠かせない栄養素の一つなので、適正量を食べるようにしましょう。

  • 副菜

副菜とは、野菜類、きのこ類、いも類、海藻類などを主材料とする料理のことです。身体の調子を整えるビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。野菜には、色の薄い淡色野菜と色の濃い緑黄色野菜があります。野菜は毎食、淡色と緑黄色の両方を食べるようにしましょう。きのこ類、いも類、海藻類は、それぞれ毎日1種類以上は食べるようにしましょう。

  • 牛乳・乳製品

 牛乳・乳製品は、カルシウム、たんぱく質が豊富に含まれています。ヨーグルトやチーズなどの発酵食品もおすすめです。たくさんの量は必要ありませんが、毎食とるようにしましょう。

  • 果物

果物には、糖質、ビタミン、ミネラルが含まれています。ただし、エネルギー量が多いため、食べ過ぎには注意が必要です。

  • おやつ・アルコール

おやつは「心の栄養」と考え、身体に悪影響しない程度で楽しむことです。また、アルコールは、生きるために必須の物質ではないため、栄養素ではありません。ほどほどにしましょう。

2 誤嚥(ごえん)に注意して食べる

誤嚥は、食べ物や飲み物が気管に入ってしまい、むせることでそれを吐き出そうとします。吐き出せない場合には、誤嚥性肺炎の原因となったりします。むせることが怖くなり、食べる量が減ってしまうと栄養状態がわるくなり体調不良や病気の原因となってしまいます。誤嚥予防の方法としては、次のようなものがあります。

  • 姿勢良く食べる
  • 飲み込みやすいように食材を小さめに切る
  • とろみをつけて、飲み込む速度を緩やかにする
  • 酢のきいたものは、むせやすいので酢を少なめにする
  • しっかり噛んで食べる
  • しっかり飲み込んでから次のものを口の中に入れる

3 脱水しないこと

シニア世代の身体は、さまざまな機能が低下します。

  • 暑さの感受性が低くなり、暑い状況で汗をかいていても暑いという自覚が低い。
  • のどが渇いたという口渇感を感じにくくなる。
  • 嚥下機能が低下するため、飲み物を飲むとむせることが多くなり、飲む量が少なくなる。
  • 頻尿になり、飲むことを敬遠する。

私たちは1日中、安静にしていても不感蒸泄(呼気の中に入っている水蒸気など)によって1リットルもの水を使っています。この観点から、脱水しないためには、午前、午後、夕方から夜にかけて、それぞれ300~500mlの水分を補給する必要があります。春先からしっかり水分を補給し、脱水にならないようにしましょう。

【引用文献】食事バランスガイド(農林水産省)

https://www.maff.go.jp/j/balance_guide/index.htmlを加工して作成。

 

 休養(睡眠)

1 睡眠とは 

睡眠は、脳やからだを休ませるための大切な手段といえます。夜になれば眠り、朝になれば目覚めるという一定のリズムを毎日繰り返しているのは、私たちの体内に「体内時計」が備わっているからです。この時計は人間だけではなく、すべての生物が持っているものです。睡眠にはリズムがあります。睡眠には、眼球が動いて、起きているときに近い脳波をあらわす「レム睡眠」と、そうでない「ノンレム睡眠」の2種類があります。就寝後すぐにあらわれる眠りはノンレム睡眠で、脳波はゆったりとした波を描き、その変化によって眠りの深さは4段階に区分されます。「うとうと眠り」→「浅い眠り」→「中くらいの眠り」→「深い眠り」と進んだ後、一度眠りが浅くなって、その後レム睡眠があらわれます。レム睡眠は10~20分程度の短い眠りで、眼球はすばやく動き、脳波も起きているときと同じような活動を示します。夢を見るのは、レム睡眠のときだと言われています。レム睡眠とノンレム睡眠はワンセットとなって約90分のサイクルで毎晩4~5回繰り返されています。質の良い眠りのために必要な「深い眠り」が得られるのはこのセットの1~2回目で、3回目以降は眠りそのものがだんだん浅くなり、目覚めに向かっていきます。

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2 シニアに適した睡眠について

高齢者の睡眠の大きな特徴としては、まず、日中の活動量や体力が低下するため、 身体が以前のように睡眠を必要としなくなってきます。したがって、高齢者の眠りは浅く・短くなり、若い頃に比べても不眠の症状を訴えやすくなります。また、覚せいと睡眠の変化が乏しくなり、睡眠時間が短くなるばかりでなく、深いノンレム睡眠が減って浅いノンレム睡眠が増えてくるため、途中で目が覚めたり朝早く目覚めたりして、睡眠への満足感がなくなってきます。これは誰しも起こりうる、自然な変化だと考えられます。そして、老人性不眠といって、脳の機能が衰えてくることや昼間の活動量の減少、昼寝のし過ぎなどによって、夜眠れなくなり不眠を訴えることもあります。昼間に散歩をしたり庭いじりをしたりするなど積極的にからだを動かし、昼寝をしないようにすることで夜ぐっすりと眠れるようになることもあります。ただし、睡眠というのは時間で決まるわけではありません。良い眠り=「長い時間眠ること」ではなく「深く眠ること」だと考え、環境や寝具を快適に整え、短い時間でも充実した睡眠時間が得られるよう工夫が必要です。

3 実践編

【より良い眠りを得るためには】

  • 良い環境で眠ること

周りがうるさかったり、眩しかったりするとなかなか寝付けません。これは音や光が脳を刺激するからです。質の良い眠りのためには、寝室の広さ、温度や湿度、音(静けさ)、光(暗さ)、色彩、香り、不安を取り除く安心システムなど、照明やインテリアなども工夫して、心地よく眠れる環境を整えることが大切です。

  • 良い寝具を選ぶこと

睡眠中の体の生理的変化(寝返り、発汗、体温低下など)を妨げない寝具が良い寝具です。掛け布団には保温性、吸透湿性、放湿性、軽さ、フィット性が、敷き布団には保温性、吸透湿性、放湿性、快適支持性(硬さ)、クッション性が求められます。また、寝具と体温とによって生み出される「寝床内気象」も、眠りの質を大きく左右します。寝床内気象とは、布団とからだとの隙間の空間条件のことで、温度は33±1℃、湿度は50±5%が理想です。そのために、季節や室温に応じて、布団の種類や素材の組み合わせを変えることも必要です。枕については、頭と頸椎を自然と支え、敷き寝具と首筋の隙間を埋めてくれるものがベストです。枕を選ぶ際には、寝具の硬さや高さなど、枕と敷き寝具とのバランスも考慮することが大切です。

  • 健康なからだを維持すること

睡眠はからだや心の影響を受けやすいので、からだの痛みや不安、ストレスなどを抱えたままではなかなか眠れません。家ではゆっくりとくつろぎ、休日には軽く汗を流すなどしてストレス解消に努め、日頃から健康な状態を保つようにすることが快眠への条件です。

【入眠のコツ】

  • 刺激は眠りの大敵

寝る前の激しい運動、食べ過ぎや飲みすぎはもちろん、ホラー映画を見たり怖い本を読んだりするのも神経が高ぶってしまいます。寝る前はからだも心も落ち着かせることが大切です。

  • 夕食は就寝3時間前までに

食事をすると胃腸の働きが活発になり、目は冴えてきます。特に肉類は消化されるまでに時間とエネルギーが必要です。深い眠りを得るためには、夕食は寝る3~4時間前までに終えることが望ましいです。どうしても遅い夕食になってしまうときには、消化の良い食事を心がけ、腹八分目程度にしておく方が、よく眠れます。

  • 牛乳は快眠の友

カルシウム不足はイライラの元です。イライラは安眠の妨げとなります。手軽にカルシウムの補給ができるものに、牛乳があります。牛乳にはたんぱく質も含まれており、たんぱく質に含まれるトリプトファンというアミノ酸は、セロトニンという物質になり、脳に働きかけて眠りを誘います。お腹が空いて眠れないときには、ホットミルクが効果的です。空腹感を和らげ、からだが温まり、心地よい眠りへと導いてくれます。

  • 眠りを誘う食べ物

眠りを促す栄養素としては、カルシウムやたんぱく質の他、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、ストレスを軽くするビタミンB群、ノンレム睡眠の形成に深く関わっている脂肪などがあります。具体的な食品を挙げると、乳製品、肉、レバー、魚、卵、野菜、豆類など、つまり、普段から栄養のバランスがとれた食生活を続けることが毎日の快眠につながります。

  • 入浴

寝る前の習慣としたいのが、入浴です。入浴はリラックスした気分をもたらしてくれます。少しぬる目の40℃ぐらいのお湯にゆっくりとつかることで、血液の循環を良くし、副交感神経が働いて首や肩の凝りなど筋肉の緊張を和らげ、からだも十分に温まります。入浴後、少しずつ放熱が進むにつれ眠気が訪れるので、ぐっすりと眠るためには就寝前の入浴が効果的です。入浴しないときには「足浴」でも効果があります。40℃ぐらいのお湯に15分ほど足を浸すことでからだも温まり、「頭寒足熱」のコンディションを作り出すことができます。

※冬場の高齢者の入浴については、脳梗塞やヒートショックなどの事故への注意が必要です。脱衣所を暖めるなどして、脱衣所と居間や浴室の温度差を少なくするように心がけてください。

  • 香りは古くから知られる入眠剤

香りには心身をリラックスさせる効果があります。特に、ラベンダー、カモミール、ゼラニウムなどは、気持ちを落ち着かせ、眠りを誘う効果があります。自分に合った香りを見つけ、コットンやティッシュなどに数滴含ませて枕元に置くことで、その香りを嗅ぐと自然に眠たくなるという習慣ができることも期待できます。

  • 音楽

リラックスのために音楽をかけて眠るときは、寝つきを妨げないよう小さめのボリュームで楽しみましょう。眠りに就く頃切れるようタイマーをかけておくのがおすすめです。自然界のリズム(波音・せせらぎ・虫の声など)にはリラックス効果があると言われています。自然音が含まれたCDを選びましょう。

  • 寝酒

寝酒は、西洋では「ナイトキャップ」といって、一般的な習慣にもなっています。アルコールには精神の緊張をほぐす作用があるので、眠りを誘うには効果があります。しかし、大量の飲酒は逆効果です。お酒が刺激となって眠りが妨げられるばかりか、だんだんと飲む量が増えアルコール依存症になる心配もあります。適量は人によってさまざまですが、目安としては、手足が暖かくなるくらいが ちょうど良いと思われます。

【目覚めのコツ】

  • 目覚めのグッドタイミング

睡眠中は、ノンレム睡眠とレム睡眠が1セット約90分のサイクルで繰り返されています。そして、目覚める直前がレム睡眠であると、気持ちよく起きられることが知られています。したがって、90分の倍数である、6時間(90分×4セット)、7時間半(90分×5セット)が目覚めのタイミングの目安ということができます。

  • 音楽

起きる時刻より少し前に音楽を流すようにタイマーをセットします。脳に心地よい刺激を与え、浅い眠りが増えて、いい目覚めを迎えることができます。

光は、体内のリズム調整に絶大な効果を発揮します。自然光に近い状態でゆっくり明るくなるスタンドをタイマーセットしたり、カーテンを開けて朝の太陽を浴びたりすると、気持ちよく目覚めることができます。

  • 朝ごはん

朝ごはんを食べることで眠気覚ましにもなります。食事によって血糖値が上がり、脳がからだに「朝」であることを伝えます。1日の活動源である朝ごはんをしっかり食べて、元気な1日につなげていきたいです。

【引用文献】眠りと寝具の本「inlife」 西川産業株式会社 

 スポーツ編

 サイクリング

1 サイクリングの特性

サイクリングの魅力は、自分の力でスピードを出して遠くに行けることです。自転車に乗ることで、「スポーツ」と「移動手段」の2つの魅力を同時に手軽に楽しむことができます。スポーツとしての魅力は、高い負荷をかけた運動を長時間できることです。これは自転車に乗ると足が地面に付くことがないので、地面からの衝撃による膝や腰への負担が少なく、さらに内臓が揺れることによる疲労がないためです。移動手段としての魅力は、自分の力で目的地に着いたという達成感です。この達成感は、より遠いところや峠などの標高の高いところへ行けば行くほど強くなっていきます。峠を越えたら重力に任せて走る楽しい下り坂が待っています。サイクリングは自分の力で風を切り、季節を感じる心地良さを味わうことができます。同じ道を走っていても車に乗ったときと違う景色が見えてくるのも、移動手段としての魅力です。

2 得られる効果

シニアの世代になりますと、自分の体を維持するためには運動する必要があります。サイクリングは体に優しく、様々な運動効果を得ることができるスポーツです。

【心肺機能の向上】

自転車は地面からの衝撃が少ないため、体重の多い方でも体に少ないダメージで、長い時間心拍数を上げる強い運動をすることが出来ます。このような有酸素運動を行うことによって、心肺機能が強化され、息切れが減り、疲れにくい体を作ることができます。また、体内の脂肪が燃焼されるので、ダイエットにも最適です。

【脚筋力の向上】

脚筋力の向上は、寝たきりの予防に有効です。サドル・ハンドル・ペダルの3つの「ル」に体重が分散される乗車姿勢なので、疲労が少なく、長い間自転車に乗ることができます。長い時間ペダルを踏むことで、脚筋力が自然と強化され、60代の方で1日100km以上走行する方もいらっしゃいます。筋力が強化され、筋肉の量が増えると、基礎代謝量も増えるので、ダイエットにも最適です。

【脳への刺激】

自転車に乗って路上に出ると、様々な風景を楽しむことができます。その風景は季節によって様々。移り変わる風景が視覚に入ることで脳が刺激されます。また、信号や車、歩行者などの交通状況によって、瞬時に判断をして行動を起こすことが求められます。周りからの様々な情報を取り入れ、自分の身を守るために判断して、行動することで、脳の活動が活発になり、認知症の予防にもつながります。

【生活の質の向上】

サイクリングは、体への刺激や心地良い疲労感を与え、食欲が増進し、寝つきが良くなります。サイクリングを続けることにより、新たな目標が生まれ、生き生きとした運動中心の生活リズムとなっていきます。

【仲間つくりのきっかけ】

シニア世代の「孤立化」が社会問題となっていますが、サイクリングイベントやレースなどの大会に参加すると、同じ趣味や価値観を持つ人たちがたくさん集まります。サイクリングに留まらず、スポーツはコミュニケーションツールです。1人でも楽しいサイクリング。仲間が多くいれば、もっと楽しくなりますし、練習の励みにもなります。

3 留意点

(1)安全面

スピードが出るほど、転倒した際のダメージが大きくなります。まず安全に乗ることを心がけましょう。

  • 自転車に乗車する技術を身につけましょう

ロードバイクと呼ばれる競技用の自転車や、クロスバイクと呼ばれるスポーツサイクルは、ママチャリと呼ばれる日常生活用の自転車と乗車姿勢や視野が違い、スピードが出やすくなっています。まず、広い公園などで自転車をコントロールできるようにしてからサイクリングコースや路上に出ましょう。初めのうちはあまり飛ばさず、周囲に注意しながら丁寧に走ります。特に、急ハンドル、急ブレーキは転倒に繋がるので禁物です。

  • 他の交通に気をつけましょう

路上に出ますと、歩行者や自転車、車、バイクなどが道路を利用しています。自転車は道路交通法上「軽車両」です。信号を守り、車道を走るのが基本です。走る際はキープレフト(左側通行)を守りましょう。やむなく歩道を走る際は、歩行者優先であることを認識し、スピードを落として走ります。道路は利用するすべての人のものですので、周りの交通状況を確認し、譲り合いながらサイクリングを楽しみましょう。

(2)技術面

外れたチェーンの直し方や空気圧のチェックなど、自分である程度の整備ができると、トラブルを防ぐだけではなく、とっさのトラブルでも対応できるようになります。パンク修理もできるようになるといいですね。これらは自転車を購入したお店で教えてもらう事が習得への一番の近道です。

(3)保険について

自動車には自動車保険がありますが、実は自転車にも同じように保険があります。事故が起こった際の対人対物の保障だけではなく、ロードサービスがある保険もあります。トラブルがあった場所から、自転車をお店まで運んでもらうことができるので、自転車の整備に不安がある方でも、安心してサイクリングを楽しむことができます。ぜひ自転車保険に入りましょう!(令和元年10月1日より、自転車損害賠償責任保険等への加入が、神奈川県条例で義務化されました。)

4 用意するもの

(1)自転車

自分に合ったサイズや用途、予算。色や形については、自分の好みに合わせてみてはいかがでしょうか。スポーツとしての運動効果を上げるためには、自分のからだに合った自転車のサイズ(フレームのサイズ)だけではなく、ポジション(乗車姿勢)のセッティング(ハンドルやサドルの高さ、ペダルの位置の調整)が必要です。自分の持っている力を最大限に発揮できるポジションは人によって様々。また、自分の命を預ける乗り物なので、購入の際はアフターサービスが充実している自転車の専門店で相談されることをお勧めします。購入後の自転車店との付き合いは、自転車の整備をしてもらうだけではなく、乗り方や整備の仕方などの技術の勉強をすることができたり、サイクリングイベントの情報提供など、サイクリング仲間をつくるきっかけにもなります。

(2)ヘルメット

自分の安全は自分で守らなければなりません。自分のためだけではなく、家族のために必ず着用してください。周りへのマナーでもあります。

(3)ライト

夜間走行する際にライトを点灯する義務があります。

(4)ウェア

サイクルジャージと呼ばれる股の部分にパットがついているウェアもありますが、動きやすい服装で十分です。裾の広いウェアを着用していると、裾がチェーンに巻き込んでしまう場合もありますので、注意が必要です。

5 神奈川県内のサイクリングコース

  • 柳島海岸~鵠沼海岸サイクリングコース(平塚市、茅ヶ崎市、藤沢市)
  • 10,000mプロムナードコース(横須賀市)
  • 清流の里~オギノパンコース(相模原市)
  • 相模川周遊コース(相模原市)
  • RCKAZ チーム練習用コースII(ローマ数字の2)(相模原市)
  • 境川サイクリングコース(大和市、藤沢市)

神奈川自転車商協同組合HP

6 実技編

【ペダルの踏み方】

長時間乗るためには、拇指球(親指の付け根の部分)でペダルを踏み、いかに速く回転させるかがポイントです。重いギアではなく、軽いギアで回転させると、脚への負担が少なく、より遠くまで行くことができます。

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指で差したところが拇指球

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拇指球をペダルの軸に合わせます

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適切な位置

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土踏まずで踏むと効率が悪くなってしまいます

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後ろから見た図

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悪い例

【乗車姿勢】

ポジションの違い

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ママチャリ

x

クロスバイク

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ロードバイク

※写真提供 ブローアップ

【手の合図】

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右折します

sasetu

左折します

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停止します

【参考文献】

トライアスロン スタートBook エイ出版 

ゼロから始める トライアスロンチャレンジブック宝島社 

ゼロから始めるトライアスロン入門 KADOKAWA 

 水泳・アクアビクス

1 水泳・アクアビクスの特性

水中に首まで浸かると、浮力の働きにより体重が約10分の1の重さになります。それによって、普段は緊張している筋肉がほぐれてリラックスし、関節の可動域も広がるので、陸上では難しい運動が可能になります。また、動くことによって抵抗も生まれ不安定な姿勢になります。その不安定な姿勢を正すことで、バランス感覚を向上させ、転倒防止にもつながります。常に水圧で身体を圧迫されていることで呼吸が浅くなりやすく、水の抵抗は発揮できる力に乗じて大きくなっていくので、身体が強くて力のある方でも運動に自信の無い方でも同じように身体能力に合った負荷を得ることができます。また、陸上 での運動に比べると、膝や腰が地面から受ける衝撃が少ないため、怪我をする可能性はとても低く、身体に合った運動効果を得られると言えます。さらに水温のおかげで、急激な体温の上昇が抑えられ、長時間の有酸素運動が可能になり、全身持久力の向上や体内脂肪の燃焼による肥満の予防・解消にも効果的です。また、浮力により重力から開放されることで、リラクゼーション効果が生まれストレスが軽減されます。その結果、交感神経の緊張が緩和され、血圧が低下します。

2 運動の種類と得られる効果

【水中ウォーキング】

気持ちよく身体を動かしてリラックスしたい方におススメ!ジャンプ動作が無く、両足または片足が床面に着地している運動です。関節にかかる負担はとても小さく運動強度も低いです。体力に自信のない方、関節疾患を持っている方でも気軽に参加できます。浮力や抵抗により関節機能向上、日常の身体活動筋とバランス感覚強化が期待できます。転倒予防を目的として行うことも多いです。

【アクアビクス】

故障などのために身体をうまく動かすのが難しい、元気にたくさん運動して体力をつけたい、ダイエットしたい方におススメ!水中で行うエアロビクス(有酸素運動)です。泳げなくても平気です。ウォーキング動作に加えジャンプ動作なども組み込まれます。運動強度は水中ウォーキングよりも高いです。循環機能の向上を目的とし、脂肪燃焼の効果も得られます。音楽に合わせて体を動かす運動なので、一人では運動が続かない方も同じ目的をもった人達と一緒に行うことで、楽しく持続(継続)できるメリットもあります。また、ストレス解消やリズム感の向上(脳トレ)にもつながります。長時間の有酸素運動ですが、水温が体温の急な上昇を抑えるために気持ちよく行えます。

【水泳】

体力をつけたい、ダイエットをしたい、重力から解放されて心も体も緩めたい方におススメ!浮くことができれば重力から解放され、関節への負荷がゼロに近い状態で運動できます。筋肉の緊張が無い状態で泳ぐ事ができれば、肩こりの改善にもつながります。技術が向上すればリラックスからハードトレーニングまで幅広い運動効果が得られます。リラックスして泳ぐ事ができた時の気持ち良さは、陸上では味わうことのできない特別な感覚です。ぜひ皆様にも体感していただきたいです!

【より良い運動効果を得るために】

最初にも書きましたが、水中では水圧によって身体が圧迫されているので、陸上と同じように無意識に呼吸すると浅い呼吸になるので、運動しながら意識的に呼吸をして呼吸筋を鍛えましょう。「踏む」動作は上げた脚を下ろす動作ですが、陸上では重力があるために意識することは無く、下ろす時に使用する筋肉が低下しやすくなっています。ですが、水中では浮力が働くために意識して「踏む」必要があります。しっかり踏んで基礎代謝の向上や筋力と筋バランスの向上も行いましょう。水中では多方向で抵抗を受けられるので、動かしたあとの戻す動きもしっかり意識して行うことで拮抗筋のバランスを整えましょう。

【浮力の効果】

重力から開放されるのでリラクゼーション効果があります。また、足腰の負担軽減によりひざ痛・腰痛が解消され、筋肉がほぐれることにより関節可動域が広がります。

【水圧の効果】

下半身に水圧がかかり、血液を心臓に戻そうとする力が働き、血液の流れがスムーズになります。そのためむくみの軽減(静脈還流の促進)、冷え性の改善につながります。水中では水圧による締め付け効果(マッサージ効果)で血流が良くなり、陸上での運動では下半身に溜まりがちな老廃物が排出されやすくなります。また腹部胸部にかかる圧力により、腹式呼吸を促す効果も期待できます。

【水の抵抗の効果】

水中ではどの向きにも抵抗が生じ、筋力アップに最適です。自分が出した力の分しか抵抗がかからないため、シニアの方でも無理なく運動することが可能です。自分が鍛えたい方向に負荷をかけることができます。全ての動きに抵抗が生じ、バランス良く鍛えることができ、簡単な動きでもカロリー消費が見込まれます。

【水温の効果】

水中では陸上より約27倍の速さで体温が奪われるので、生理的機能が働き、体温が低下しないようにエネルギー代謝が盛んになります。血液循環の流れを活性化して、体温を高めようとするはたらきは、体の新陳代謝を高めます。そのため、陸上より7~8%カロリー消費されやすくなります。

3 留意点

(1)転倒や衝突に気をつける

濡れているプールサイドやプールの底は滑りやすいので、焦らずにゆっくり歩きましょう。また、泳いでいると視界が狭くなりバランスも取りづらくなります。お互い譲り合い、気持ちよく泳ぎましょう。

(2)マイペースを保つ

まず、浮力が働き不安定さを感じる場合がありますので、最初はゆっくりと行いましょう。水中では浮力があり楽に運動できるので、水中ウォーキングのような単純な運動でも、速度を少し速めるだけで水の抵抗が大きくなり運動量が増加します。無理をし過ぎて急な血圧上昇が起こる可能性があります。常に余裕を持ち、顔が真っ赤になるほど頑張らずに運動することを心がけましょう。また、周りの方の泳力に合わせようと無理をすると、思わぬ事故を引き起こす可能性もあります。

(3)こまめに水分を補給する

水中なので汗をかいていることに気づきにくく、脱水症状を引き起こす可能性があります。喉が渇いた時には、すでに水分不足です。こまめに水分補給を行いましょう。

水中運動やアクアビクスで関節可動域の向上や筋肉の強化、手の平や足の甲・裏で水の感覚を得ることができれば水泳の技術も向上します。ウォーキングとアクアビクス、アクアビクスと水泳など、いろいろと組み合わせて行ってみてください。

4 用意するもの

水着、キャップ(水中キャップ)、ゴーグル、アクアシューズ(糖尿病の方や足裏に問題がある方など)、寒い場合は保温用水着など、ビート板などの補助用具(泳ぎに自信のない方など)

5 実技編

【水泳4泳法紹介】

(1)クロール

呼吸の仕方を身につけることができれば一番負荷が小さく、楽に長く泳ぐことが可能です。楽に泳げるようになれば、脂肪燃焼や持久力の向上に最適な泳ぎと言えます。バタ足を頑張ってしまうと心拍数がすぐに上がってしまい、長く泳ぐ事が難しくなります。足を頑張らなくても浮く姿勢を維持できるように前方へ伸びる腕・肩・胸あたりに体重を乗せるイメージを持って練習しましょう。

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(2)背泳ぎ

背泳ぎも上向きで安定することができればクロールのように楽に泳げる種目です。ただし上向きなのでクロールよりも足を使う必要があり、少し息が上がります。クロールと組み合わせて練習していくと肩のまわし方や足の使い方などが上手になります。進行方向が見えないので泳いでいる場所が分かりにくくなり、周りの方と衝突する可能性が高くなります。周囲に気を配りながら泳ぎましょう。

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(3)平泳ぎ

平泳ぎはスピードを出さなければとても楽な泳ぎです。ただし、膝や股関節が普段の生活では使わない動きをするので、痛みや違和感があるときは無理をせずに泳がないようにしましょう。クロールや背泳ぎとは足の使い方が全く異なるため、クロールや背泳ぎのキックがとても苦手という方は平泳ぎに適した体をしている可能性もあります。ぜひ平泳ぎにも挑戦してみてください。

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(4)バタフライ

バタフライはとても負荷が高い種目になります。クロール・背泳ぎ・平泳ぎを楽に泳ぐことが可能で、刺激が足りないという方はぜひ挑戦してみましょう。手を大きく広げて泳ぐため、周りの方に手が当たる可能性が高く衝突の原因にもなります。周囲には充分に気を配りながら練習しましょう。

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【水泳のコツ】

(1)潜る

潜ると体が自然に浮いてきますので、その感覚を覚えましょう。床に座るくらいまで潜ると浮く感覚をつかみやすくなります。

(2)浮く

潜って体が勝手に浮いてしまう感覚を覚えることができればリラックスして浮くことができます。

(3)水圧を感じる

水の中で手や足を速く動かそうとすると「グッ」と水の重さを感じることができます。泳ぐときはその圧力を四肢でうまく扱いながら泳ぎます。その「グッ」を大切にしましょう。

(4)呼吸

水中での息吐きと水面近くで息を吸う動作を反復練習して、呼吸への苦手意識を克服しましょう。

  • 上記の事をクリアできれば泳ぐ事はそれほど難しくありません。リラックスして挑戦してみてください。

【アクアビクスの基本的な動き】

(1)フロントウォーク

  • 踵から着地 
  • つま先から抜く 
  • 膝を曲げて肩まで入水して歩く

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(2)フロントキック

  • ゆっくり足を蹴り上げる
  • 膝を曲げると負荷が軽くなる 
  • 腹筋を意識する 
  • 腰を反らないよう肩まで入水して蹴る

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(3)ペンジュラム

  • 体を横に倒しながらバランスをキープ
  • バランスを崩したり立て直したりする動作
  • 陸上で難しい体側動作を無理なく行える

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(4)ヒールタッチ

  • 膝を外側に向け内くるぶしに触る
  • 片足バランスにも効果的
  • 体側や股関節のひねり動作にも効果的
  • 膝を内側に倒したヒールタッチも効果がある

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(5)ジャンプ動作

  • 前後のジャンプ動作
  • つま先を使い前後にジャンプ。肘は後ろに引く
  • 着地は膝を曲げて、腕は水中で押す

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 アクアビクス動画

画像を選択すると動画再生ページに移ります。

基本編の動画へ移動します

  • 音楽に合わせた有酸素運動
  • 水中で行うことによりお腹周りや腕など筋肉を無理なく動かせます

ボールを使ったときの動画です

  • 指先を使うことで脳の活性化にもつながります
  • 楽しくエクササイズできます

113beat

  • 動かす速さによりストレッチから筋トレまで応用可能
  • 楽しくエクササイズできます

ヌードルを使った動画です

  • 浮力を利用した運動に最適
  • バランス運動にも効果的

リラクゼーションの動画です

  • 水流により心身共に癒されます

【写真、映像提供】横浜YMCAスポーツ専門学校

 登山(ハイキング)

1 登山(ハイキング)の特性 

身近にある自然の中で景観を感じながら運動することができる登山は、簡単に取り組め、それぞれの技能や目的に応じて楽しむことができるスポーツです。登山は全身を使って行われるため、シニアの方にとっても手軽な健康法であるといえるでしょう。

2 得られる効果

比較的、長時間運動を継続するため、全身の筋持久力の向上が見込まれるとともに、自然の地形を歩くため、バランスをとって歩行する能力の向上も見込まれます。普段の生活では、転倒の防止に効果的です。また、自然にふれあうことでの爽快感や、登頂・下山した時の達成感はストレス発散の効果があり、心と体の両面から健康を保持増進することができるのです。

3 留意点

近年、シニアの方の登山がブームとなっていますが、一方で事故が多発しているという現状が報告されています。事故を防止するためには幾つかの注意が必要です。大自然が相手の登山は、リスクへの対応力が不可欠となります。一般的に、シニアの方は若い時(20代)の半分位に、体力、バランス力、低体温症防止能力等が低下しているといわれています。そのことを認識し、無理のない行動を心がけましょう。また、一人では事故の対応が難しいので二人以上で登山することが大事です。事前に救急法講習会や低体温症(凍死)の防ぎ方講座等を受講することもお勧めします。天候の変化はリスクを大きくする一因です。携帯電話等で最新の情報を入手することを忘れないでください。万が一、道に迷った場合は、まず冷静に状況を判断し、記憶のある登山道まで戻りましょう。登山道でない所は危険ですから、歩き回らないようにしましょう。また、むやみに下に向かって移動すると滝や急流に進退を阻まれる可能性が高いため、下らずに見晴らしの良い尾根などに向かいましょう。遭難者の救助は一刻を争うため、多大な捜索費がかかることがあります。山岳遭難捜索保険の加入をお勧めします。登山口には登山届を受け付ける箱が備え付けてありますので、必ず提出しましょう。当然、ご家族にも行程等を知らせてから山へ出かけましょう。

4 用意するもの

【服装】

  • 帽子・・・・・日よけや頭の保護、防寒
  • 雨具・・・・・上下に分かれた、蒸れにくい素材のもの 
  • 防寒具・・・・セーター・フリース等。夏でも準備すること 
  • 肌着・・・・・ポリエステルなどの化繊のシャツ
  • 手袋・・・・・手を傷つけない。夏でも必需
  • 長ズボン・・・ポリエステルなどの化繊のズボン
  • 靴下・・・・・靴擦れや足の保護、怪我の防止。厚手が良い
  • 登山靴・・・・捻挫防止のためハイカットタイプ

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綿製品は水分(汗・雨濡れ)を含むと極端に保温性が低くなるため、着用は避けましょう。また、怪我や虫刺され防止等のためにも、肌がなるべく露出しないようにしましょう。

【用具】

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(1)ザック(リュック)・・日帰りの登山であれば30リットル前後のもので十分

(2)ヘッドランプ・・・・・日没後の下山に備えて、予備の電池も用意しておくこと

(3)地図・コンパス・・・・道迷いに備えて

(4)水・お茶・・・・・・・ペットボトル(1リットル位)

(5)ストック・・・・・・・登山用の2本タイプ

(6)行動食・・・・・・・・自分の好みで食べやすいもの(非常食も兼ねて余分に)

(7)救急品・・・・・・・・常備薬・バンドエイド等

(8)レスキューシート・・・非常時の全身保温用アルミシート

5 神奈川県内の登山案内

場所 規模 所在地 最寄り駅
湘南鎌倉アルプス ハイキングコース多数あり 鎌倉市 鎌倉駅等
仏果山 3時間45分 厚木市 本厚木駅よりバス50分
大山 最短2時間
最長4時間10分
伊勢原市

伊勢原駅よりバス30分
秦野駅よりバス35分

弘法山 2時間10分 秦野市 秦野駅、鶴巻温泉駅
渋沢丘陵 3時間20分 秦野市 秦野駅、渋沢駅
塔ノ岳 8時間
8時間15分
5時間50分
(大倉尾根経由)
秦野市 秦野駅より14分菩提下車
秦野駅より22分蓑毛下車
渋沢駅より15分大倉下車
鍋割山 7時間10分 山北町 新松田駅、渋沢駅
大野山 3時間 山北町 山北駅よりバス5分

時間は休憩時間を含んでいません

【登山講座問い合わせ先】

神奈川登山学校財団電話 090-4393-8690

6 実技編

【コンパス・地図の使い方】

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コンパスを使って地図を北に向ける

(太陽の方向から北に向けることもできます)

【歩き方(ストック)】

平地

  • 肘の角度が90度になるように長さを調整
  • 軽く後ろに押し出す

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登り

  • 短めに持つ
  • 肘の角度が80度になるように調整
  • 足裏全体で踵から歩く

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下り

  • 長めに持つ
  • 肘の角度が100度になるように調整
  • 足裏全体で爪先から歩く

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休憩の取り方(1時間に1回10分程度)

  • 水分を補給
  • 地図を広げ現在地を確認

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 筋力トレーニング

1 筋力トレーニングの特性

筋力トレーニングとは、今よりも高い筋力や筋持久力を獲得する、あるいはすでに持っている筋力を低下させないように維持することを目的として、さまざまな負荷抵抗を用いながら、筋の収縮を繰り返す運動のことで、レジスタンストレーニングとも呼ばれています。筋力トレーニングの方法として代表的なものには、「マシーントレーニング」と「フリーウェイトトレーニング」、そして「自重トレーニング」があります。

(1)マシーントレーニング

フィットネスジムなどにあるトレーニングマシーンを使ったトレーニングで、マシーンには、油圧式やプレートのおもり式などさまざまな種類がありますが、どれも動かす方向が決まっており、また自分の体格に合わせてトレーニングを行うことができるので、より正確に、より安全にトレーニングできるのが特徴です。

(2)フリーウェイトトレーニング

ダンベルやバーベルなどを使った、文字通り自由な重さを負荷抵抗にしたトレーニングのことです。重さのある器具をさまざまな方向に動かしながらトレーニングを行うので、常に自分のバランスを保ちながら行う必要があり、より実生活の動きに近いトレーニングができる、というのが特徴です。また動かす方向や距離を変えるなど、いろいろと変化をつけることができるのも特徴の1つです。

(3)自重トレーニング

自分の体重を負荷抵抗にして行うトレーニングで、自分の体重より大きな負荷をかけることはできませんが、いつでもどこでも行うことができる手軽さが特徴です。部屋の内外を問わず、また特別な器具を用いることなく行うことができ、例えば、台所で煮炊きしている時や路線バスを待っているときにも行うことができます。

「筋力トレーニング」と聞くと、重たいものを持ち上げたり、動かしたりしなければいけないなど、苦しい運動を想像しがちですが、実は色々な場所で、様々な方法で、また、個人の筋力レベルに合わせたトレーニングを行うことができるのです。日常生活の中で物を持ったり、動かしたり、あるいは自分のからだを支えるなど、からだの動き1つひとつをトレーニングとして考え、どんな場面でトレーニングできるかイメージしてみてはいかがでしょうか。

2 得られる効果

筋力トレーニングは日常生活において、良い影響をもたらしてくれます。

【筋肉の肥大】

筋肉そのものが大きくなることで、筋の活動による発熱量が大きくなり、体温の上昇を助けてくれるようになります。その結果免疫機能も高まり、ウイルス性の病気に強いからだをつくることができます。

【筋力の向上】

筋の活動量が増えれば、脂肪の代謝能力が高まるので、肥満を予防し、さらに心臓疾患や脳血管疾患などの生活習慣病を予防することができます。

【筋持久力の向上】

心肺機能を含めた全身の持久力が高まり、長時間の運動が可能となります。肥満や生活習慣病の予防など、より良いサイクルにつながってきます。

【体の動きのスピードアップ】

特に年齢を重ねると、動きのスピードが徐々に落ちてくるといわれています。スピードが高まることで反射能力が鍛えられ、転倒の予防にもつながります。

【柔軟性の向上】

筋肉が柔らかくなることで、体のバランスが良くなり、姿勢が改善されます。本来持っているからだの機能がしっかりと働くようになり、肩こりや腰痛を引き起こしていた筋肉の緊張が取り除かれたり、内臓の働きまで改善されることもあります。

3 留意点

(1)意識性

どの部位のトレーニングを行っているのか。またどのような効果があるのかを意識しながら行うことが大切です。無駄な力を使っている部位がないか、またかかっている負荷に対し、必要最低限の力で筋を働かせることができているかを意識しながら行うことによって、筋の動員能力(神経伝達の割合)が高まり、日常動作においてもからだを意識的に使えるようになります。

(2)無理をしない

もしトレーニング中に違和感や痛みが出るようなら、それは無理をしているという証拠です。姿勢を正しくつくることができているか、また最低限の力で動かすという意識に集中すると良いでしょう。

(3)呼吸をしながら行う

息を止めてしまうと無駄な緊張が生まれ、目的とするトレーニングの効果が思うように得られなくなります。また呼吸を深く行うことにも集中してみましょう。呼吸によってインナーマッスルが十分に働くようになれば、姿勢を安定させるためのコアがしっかりしてきます。

(4)負荷量について

姿勢やポジションを安定させ、力が均等にかかり、左右対称などがしっかりと意識できる範囲で調節すると良いでしょう。あまりに大きすぎる負荷は無駄な力しか生み出しません。自分でコントロールできる負荷はどの程度かを意識しておくことも、とても大切です。

4 用意するもの

(1)椅子 

ガタガタと揺れない、床にしっかり接地して安定しているものを選びましょう。

(2)Gボール(バランスボール)

日本Gボール協会が認定しているなど、耐荷重のしっかりしたものを選びましょう。

5 実技編

さまざまな筋力トレーニングの中から、自宅や室内で手軽にできる自体重トレーニングと、Gボールを使ったプログラムをご紹介いたします。Gボールはからだを支えてくれますので、からだを預ける位置を変えると運動強度が高くなったり、やり易くなったりします。体力に合った場所を探して行うとよいでしょう。また不安定なボールが転がらないように止めておくためには、常に体幹の筋群を働かせておく必要があり、姿勢を安定させる効果や反射を鍛える効果があります。

【自体重バージョン】

(1)呼吸エクササイズ(呼吸筋のトレーニング)

  • 股関節の真下に膝、肩の真下に手を置き、背骨のラインがまっすぐになるように意識する
  • からだは動かさないようにしながら、鼻からゆっくり息を吸う
  • 息を吐くときもゆっくりと行い、おなかが背中側に持ち上げるように息を吐ききる
  • 5〜10呼吸続ける

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(2)骨盤エクササイズ

  • 息を吐きながらゆっくり骨盤を動かす
  • 息を吸うときにスタートポジションに戻る
  • 5〜10呼吸続ける

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(3)腕立て伏臥(ふくが)

  • 肩の真下に手を置き、背骨のラインがまっすぐになるように意識する

※腰が落ちて反ってしまわないように気をつけましょう。

  • からだは動かさないようにしながら、鼻からゆっくり息を吸う
  • 左右の手にかかる体重が均等になっているかを意識する
  • 3〜5呼吸続ける

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(4)肘立て伏臥(ふくが)

  • 肩の下にひじを置き、背骨のラインがまっすぐになるように意識する

※腰が落ちて反ってしまわないように気をつけましょう。

  • からだは動かさないようにしながら、鼻からゆっくり息を吸う
  • 左右の手にかかる体重が均等になっているかを意識する
  • 3〜5呼吸続ける

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(5)リバースプッシュアップ

  • 椅子の座面を両手で支えながらお尻を浮かせる

※足を置く位置が椅子に近いほど負荷は軽く、遠いほど強度が高くなるので、自分の体力にあった位置に足を置きましょう。

※膝関節は伸びきらないように注意して行いましょう。

  • 息を吐きながらお尻を床に近づけ、軽く息を吸ったら、また吐きながら腕の力を使ってお尻を持ち上げる
  • 3〜5往復続ける

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(6)ヒップリフト

  • 膝を立てて仰向けになり、お尻の力や大腿裏側のハムストリングスの力を使ってからだを持ち上げる
  • 背骨のラインがまっすぐになるように意識する
  • からだは動かさないようにしながら、鼻からゆっくり息を吸う
  • 3〜5呼吸続ける

※足の位置をお尻寄りに変えると、よりお尻の力が必要となります。

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(7)スクワット

  • 肩幅に足を開いて立ち、息を吐きながらゆっくりとお尻を後ろに引き、腰を下ろしていく
  • 目線はしっかりと前を見て、背骨のラインが丸くならないように意識する
  • 膝がつま先より前に出ないように注意しながら、腰がつらい場合は状態を少しだけ前に倒し、バランスをとる
  • 息を吸いながらスタートポジションまで戻る
  • 5〜10呼吸続ける

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【Gボールバージョン】

※ボールを使用する際はまわりに障害物のない広いスペースをつくって行いましょう。

(1)ボール基本姿勢

  • 足を肩幅に開き、ボールの中央に座る
  • 骨盤から頭のてっぺんまでをまっすぐにする
  • 余分な力が入っていないか意識する
  • 足幅を狭くすると不安定さが増す

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(2)呼吸エクササイズ

  • ボールにお腹をのせ、全身の力を抜く

※頭が下になり過ぎないように気をつけましょう。

  • 足や手にかかる力が最小限になるようにし、他に余分な力が入っていないか意識しながら、鼻からゆっくりと息を吸う
  • 息を吐くときもゆっくりと行い、おなかがボールから離れるように息を吐ききる
  • 5〜10呼吸続ける

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(3)骨盤エクササイズ(骨盤を傾けるエクササイズ)

  • 基本姿勢よりも少し前側に座り、右手を左肩に、左手を右肩に、ちょうどクロスするように置く
  • ゆっくりと息を吸い、吐きながらボールをお尻で前に転がすように骨盤を動かす
  • 肩の位置はその場所から動かないように腹筋に力を入れる

※腹筋の力が抜けるとからだが倒れ、仰向けになってしまいます。

  • 息を吸いながらゆっくりとスタートポジションに戻す
  • ゆっくりと息を吐きながらボールをお尻で後ろに転がすように骨盤を動かす
  • 肩の位置はその場所から動かないように背中側に力を入れる

※背筋の力が抜けると上体が前方倒れ、猫背になってしまいます。

  • 息を吸いながらゆっくりとスタートポジションに戻す

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(4)プッシュアップ

  • お腹をボールの上に乗せ、肩の真下に両手を置く
  • からだのラインが一直線になるよう意識し、大きく息を吸い込み、ゆっくり息を吐きながら腕を曲げ、吸いながら最初のポジションに戻る

※ボールの位置を脚の方にずらすと腕にかかる負荷が高くなります。

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(5)肘立て伏臥(ふくが)

  • ボールをからだの少し前に置き、指先で押さえる
  • ボールを前方に転がしながら、ひじから先全体でからだを支える

※背骨のラインが一直線になるように意識します。

※お腹をボールの上に乗せると負荷は低くなります。

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(6)ヒップリフト

  • 足をボールの上に乗せ、グラグラするボールをコントロールしつつ、息を吐きながらゆっくりとお尻を持ち上げてからだを一直線に保つ

※手の幅を狭くしたり、床から浮かせたりすると不安定さが増します。

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(7)スクワット

  • 壁と背中の間にボールをはさみ、肩幅に脚を開いて少しだけボールに寄りかかるように立つ
  • お尻を後ろに引きながら、ボールの下に背中が滑り込むようなイメージで膝を曲げていく

※背中の位置にボールがあることで猫背になりにくく、腰に負担をかけにくいスクワットを行うことができます。

※足の置く位置をさらに前にして、もたれかかる割合を多くすることで負荷は軽くなりますがバランスに注意して行う必要があります。

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【参考文献】

「健康・フィットネスと生涯スポーツ」東海大学一般体育研究室 大修館書店 

「レッツチャレンジ!はじめてのボールエクササイズ」沖田祐蔵・本山彩乃 ギムニク

 ヨガ

1 ヨガの特性

ヨガは、今から約4500年前にインドで発祥した伝統的な健康法です。もともと、ヨガの語源は、インドの梵語(ぼんご)であるサンスクリット語の「yuj(ユジュ)」であり、この言葉は「つなぐ」を意味します。つまり、心と身体をつないで調和し、心身の健康へと導く方法がヨガなのです。ヨガは、「アーサナ(ポーズ)・呼吸法・瞑想法」という3つの手法を用いて行います。穏やかに、心地よく、全身をくまなく使っていきます。

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ヨガはこころとからだの両方にアプローチ

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2 得られる効果

【骨・筋肉への効果】

転倒の予防、足腰の負担軽減、全身持久力の向上、ひざ痛・腰痛の改善、骨密度の改善、筋力アップ、柔軟性の向上、肥満の予防・解消 

【血流への効果】

血液循環の活性化、肩こりの解消、静脈還流の促進、マッサージ効果

【呼吸への効果】

呼吸機能の向上、血中酸素濃度の改善

【自律神経・心への効果】

不眠の解消、心身バランスの向上、体温調節機能の強化、免疫力の向上、リラクゼーション

3 留意点

シニアがヨガを行う際には、幾つかの注意が必要です。

(1)怪我・病気のある場合

必ず担当医に行って良いかを確認しましょう。また、熱があるなど、体調の悪いときは避けましょう。

(2)呼吸を止めない

呼吸を止めて行ってしまうと、血圧の上昇を招き、逆効果です。穏やかに呼吸をしながら進めるようにしましょう。

(3)痛みや違和感があるときは行わない

痛みや違和感は身体からの注意信号です。その場合は、無理に行わずに休みましょう。

(4)少しずつ行う

最初から頑張りすぎないようにしましょう。頑張った分の効果がでるわけではありません。あくまでも少しずつ、マイペースで、細く長く続けるようにしましょう。

(5)転倒に注意する

すべりやすい床や、安定性の悪い椅子はさけましょう。基本的に裸足で行いますが、靴下や靴をはくときは、すべりにくいものを選びましょう。

(6)食事・入浴について

食後2時間ほどは避けましょう。消化のために働いている内臓への負担を避けるためです。飲酒後は行うことはできません。入浴の前後30分ほども避けましょう。血圧の変動が大きくなる場合があります。また、排尿、排便をすませてから行い、我慢をしながら行わないようにしましょう。

4 用意するもの

伸縮性のある動きやすい服装、ヨガマットまたは椅子(必要に応じて、座布団、クッション、タオルなど)

5 問合せ

6 実技編 

椅子を使って行うヨガを紹介します。動作は穏やかにゆっくりと行います。アーサナ(ポーズ)を行うときは、決して無理をしないようにしましょう。心地よい範囲が最も効果的です。呼吸をしながらゆっくりと動いてみましょう。

  • 椅子の座り方

浅く腰かけ、足幅は肩幅程度、手は膝の上、背筋を伸ばします。

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(1)自然呼吸

どのように呼吸をしているのかを感じる

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(2)呼吸を感じる

呼吸とともに体が小さく動いているのを感じる

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(3)首をほぐすポーズ

首を左右に倒す

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首を前後に倒す

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※特に後ろに倒すときには無理をしないように。

(4)肩をほぐすポーズ

肩をまわす

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(5)脇腹をほぐすポーズ

体を横に倒す

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※動画でご覧になりたい方

動画

ポイント解説つき!椅子ヨガ動画『ネットdeグナヨーガ』

【引用文献】

「働く人の心のセルフケアBOOK」 株式会社アイアンドオン著 2012年

 ダンススポーツ

1 ダンススポーツの特性

ダンススポーツとは、社交ダンスから発展したスポーツです。1997年に国際オリンピック委員会(IOC)が国際ダンススポーツ連盟(IDSF)を正式承認団体としたことから、国際的に「ダンススポーツ」という呼称が定着しました。心身のバランスや健康増進のための「生涯スポーツ」として楽しんでいるシニアのファンも多く、日本でのダンススポーツの人口は200万人余りと言われています。神奈川県内の多くの市町では、シニア介護予防事業の一環として、ダンススポーツを取り入れた教室を実施しています。また、シニアを対象にしたサークルもたくさんあり、多くの人が参加してダンスを楽しんでいます。参加された人に感想を聞いてみると、ほとんどの人が身体の調子が良くなり、長生きしても人から介護してもらわなくて済むように元気で過ごしていきたいと思うようになったと答えています。ダンススポーツは、年齢、性別を超えて、手軽に安全に楽しめる生涯スポーツとしての特徴を持っています。高齢化社会を迎え、生きがいと活力をもたらすダンススポーツは打って付けです。ダンススポーツって言うと、何?と感じる方も多いと思いますが、子どもからシニア、障害がある人まで含め、生涯に渡ってできるスポーツです。皆さん、ちょっとだけ勇気を出して始めてみませんか。

2 得られる効果

【美容と健康効果】 

  • ふたりが協力し合い、音楽に合わせて踊ることにより、脳が活性化し、認知症の予防に役立ちます。
  • 適度な負荷による全身運動は、酸素の取り込みがスムーズになり、心肺機能を高めることができます。また、血液の流れが良くなり、脳卒中や心筋梗塞を予防します。
  • バランスをとりながらの動きは、反射神経の訓練と転倒事故の予防に役立ちます。
  • 硬くなった関節の動きが滑らかになり、柔軟性が高まります。
  • 胸を張り肩甲骨を締める姿勢は、猫背が改善され姿勢が正しくなります。
  • 男女がペアになって手をつないだり、体を寄せ合ったりすると異性を意識することで性ホルモンが分泌され、若さを保つことが出来ます。

【精神的効果】

  • ステップによる二人の会話は、気分もすっきり、何かしようという意欲が涌きます。
  • 心地よい音楽を感じながら踊ることで表現する喜びを感じます。
  • 音楽に合わせて気持ちよく汗を流すと、ストレスが発散され爽快感が高まります。

3 留意点

(1)靴ずれ、筋肉痛、ねんざ、打撲、転倒、衝突、脱水症状等。水分不足による脱水症状を防ぐために、のどが渇く前に水分補給(血液のドロドロ防止)をしましょう。一度に大量の水分を補給するのではなく、少しずつこまめに補給しましょう。

(2)ダンスをうまく踊るには、全ての筋肉を柔らかく保ち、決して硬直(固く)してはいけません。そのためには、息を止めずに自然に呼吸をしましょう。また、正しい姿勢を保ち、会場全体を視野に入れながら転倒や衝突などの怪我を未然に防ぎましょう。

(3)楽しくダンスを踊るにはウォーク、重心の移動、足のチェンジなど基本となる技術が必要です。たとえば、男性が右足を一歩前進すれば、女性は左足を一歩後退させ、男性が右足を横に開けば、女性は左足を横に開くというように、あらかじめ決められたルールを覚えましょう。転倒予防や認知症になりにくいと言われています。

(4)難しい形を追い求めず、常に音楽に合わせて楽しく踊ることが大切です。音楽を無視したダンスは、真の妙味を知ることができず、無味乾燥なスポーツになってしまいます。音楽のもつ魅力をダンスを通じて楽しみましょう。

(5)誰しも例外なく年をとります。高齢になると足腰が弱くなり、転倒骨折し、寝たきりや認知症になるケースが多くなります。このようにならないために普段から介護予防を行うことが大切です。

介護予防とは、要支援や要介護の状態になることを予防し、いつまでも元気で自分らしく生き生きと暮らしていくための手段です。病気を予防するだけでなく、老化のサインを早く見つけ適切に対応していくことで、元気で生き生きとした暮らしを維持して行くことができます。介護予防にはダンススポーツが最適です。

4 用意するもの

【靴】

  • 初心者は、動きやすい室内ばきや運動靴でもかまいません。
  • 靴は、ダンスシューズを着用します。フロアを保護するために、ビーズ・バール類の装飾は禁止です。

【服装】

  • 初心者は、慣れるまでジャージ等の動きやすい服装(軽装)でかまいません。
  • 心地よい汗をかきますので、着替え用の下着やタオル等を準備してください。
  • 普段の練習や初級クラスの競技会では、男性はジャケットまたはベスト・タイ、女性は練習着など(スカートの長さに規定があります)を着用します。
  • 上級クラスの競技会では、スタンダード種目では、男性は燕尾服、女性はスタンダードドレスを着用し、ラテン種目では、男性はラテン衣装、女性はラテン用ドレスを着用します。

【その他】

  • 心地よい汗をかきますので、タオルや着替え用の下着、水分補給用の水筒等を準備してください。

5 神奈川県内の連盟紹介

神奈川県内には、9ヶ所のダンススポーツ連盟があります。

(1)神奈川県DSC(競技選手部門)

(2)川崎市ダンススポーツ連盟

(3)横浜市ダンススポーツ連盟

(4)相模原市ダンススポーツ連盟

(5)相模ダンススポーツ連盟

(6)湘南ダンススポーツ連盟

(7)藤沢市ダンススポーツ連盟

(8)鎌倉市ダンススポーツ連盟

(9)厚木市ダンススポーツ連盟

  • 神奈川県内には、いろいろなレベルのサークルがあり、福祉会館や公民館などで活動しています。詳しい話を聞きたい方は、下記のダンススポーツ連盟本部事務局に問い合わせください。本部事務局の職員が必要に応じて、最寄り連盟の連絡先を紹介してくれます。

日本ダンススポーツ連盟

神奈川県ダンススポーツ連盟 

連絡先を紹介して頂いたら、勇気を出して連絡をしてみてください。どんなサークルがあるか、月に何回行っているか、活動曜日や活動時間、会費等を教えてくれます。皆様のお役に立つこと間違いなしです。

6 実技編

【ダンスの基本】

※詳しくは、指導者から直接学んでください。

基本の歩き方 背筋を正して行いましょう

  • 前進する時…普段歩く時と同じように、かかとからつま先に体重移動を意識して歩きます。足を前に出すときに、つま先をしっかり上に向けて歩くことが身につけば、転倒予防になります。
  • 後退する時…後ろに歩くときは、出す足よりも、前の足で後ろに押し出すように歩くことを意識します。また後ろに出す足はつま先からかかとへの体重移動を意識して歩きます。

歩き方の応用

二人でペアになり、手と手を合わせて、前進、後退、横歩き、つま先歩きなど、いろいろな動きをしてみましょう。そのとき、音楽のリズムに合わせてリラックスして行うと良いでしょう。

足の部分の名称と使い方

  • トウ ・・・・・・・ つま先部分のこと。つま先立ちすること。
  • ボール ・・・・・・ 親指付け根の母指球(ぼしきゅう)のこと。この部分で床を押し出して歩きます。
  • ヒール ・・・・・・ かかと部分。 
  • フォール・フット・・ 足全体を床に着地すること。

組み方「ホールド」

※ダンスをするときの男女の組み方のことを、一般に「ホールド」といいます。

(1)男女ペアになり、お互いに体半分左にずれて立ちます。

(2)男性の左手の上に女性の右手を重ねて握ります。肘を横にはり、握った手は男性の目の高さに立て、手のひらを女性の方に向けます。

(3)男性の右手は女性の左肩甲骨と腕の付け根あたりを軽くささえ、女性は左手を男性の上腕に軽く乗せます。

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【基礎ステップの練習】

※詳しくは、指導者から直接学んでください。

フロアでの踊る方向

フロアでは、LOD(反時計回り)に踊ります。

男性はリーダー、女性はフォロアーと呼びます。

リーダーさんは踊る方向やステップをリードしながら踊ります。

ステップの練習の一例 (ワルツ、リーダー)

  • リバース・スクエア

(1)左足前進

(2)右足横へ

(3)左足を右足にそえる

(4)右足後退

(5)左足横へ

(6)右足を左足にそろえる

  • ナチュラル・スクエア

(1)右足前進

(2)左足横へ

(3)右足を左足にそえる 

(4)左足後退

(5)右足横へ

(6)左足を右足にそろえる。

※パートナーは向かい合わせに反対の足から踊ります。

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神奈川県内シニアサークルの活動写真

  • サークルパーティー・イベントの様子

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イベントでは、たくさんの方がダンスを通して交流しています。初めての方も参加しやすいイベントが県内各地で開かれています。

  • 競技会の様子

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県内の競技会には、初心者部門、シニア部門、ミドルシニア部門、スーパーシニア部門など、年齢やレベルに応じた部門が開催されています。

【協力】

公益社団法人日本ダンススポーツ連盟

神奈川県ダンススポーツ連盟

 太極拳

1 太極拳の特性

太極拳は伸びやかで大きく、ゆったりとした動作が特徴です。本来、柔らかい動きで相手の力を外し、バランスを崩して合理的な力を用いて相手を倒す技法の武術で、シニアの方でも体力に応じて行うことができ、健康法としての効果が期待できます。また、力を使わずリラックスして行う身体にやさしい運動ですが、「ゆっくりと均一の速度で、力を使わずに動く」ことは、現代人の生活習慣にはないもので、手足のバランスを保ってゆっくりと身体を動かすことは、ある種の「難しさ」を伴います。この難しさに上手に付き合うなかで、上達への意欲を持ち、達成感を得ることができます。練習には「形練習」と「推手(すいしゅ)」(相手と組み手で技を競うもの)の二通りがあります。また呼吸法を整え、体をゆるめ、意識を集中するために、「站椿功(たんとうこう)」「立禅(りつぜん)」などの練習も行います。健康法としては、主に「形練習」が行われています。太極拳は年代・性別に関係なく、いつでもどこでも場所を選ばず一人でもでき、短い時間でも効果が高い運動です。一度マスターすれば一生涯楽しめるので、高齢者が取り組むスポーツとしてはお勧めです。家族二世代、三世代が一緒に太極拳を楽しむこともでき、「多世代交流型のスポーツ」と言えます。

2 得られる効果

  • 筋肉への効果

ゆっくりした意識的全身運動で、全身(特に下半身)の筋繊維を効率よく動員するので、足腰の筋肉が強化されます。

  • 大脳への効果

指先に意識を集中させて動くため、大脳皮質の血行が増大し、大脳が活性化されます。

  • 内臓への効果

腹圧を意識した呼吸は、横隔膜を上下に動かします。上下左右へのゆったりとした手足の動きと胴体のねじりやひねりは、内臓に刺激を与えます。運動中は、血液は身体の表部(筋肉)に集まっていますが、運動が終了すると、内蔵の活動を盛んにしてくれます。

  • 精神面への効果

太極拳の呼吸法と足腰の鍛錬は、セロトニン神経を活性化させるので、幸せ・満足感を味わうことができ、精神面、情緒面に良好な結果をもたらします。また、練習中は脳波にアルファー波が発生し、リラックスした状態がつくり出されます。

  • 脊椎・軟部組織への効果

上下、前後、左右に無理なく動く全身運動は、脊椎を刺激し、良い姿勢をつくります。

  • 自己治癒力への効果

新陳代謝を高め、健康増進、若返りにも効果的です。

3 留意点

太極拳は体力に依存しない安全なスポーツですが、他人と接触し転倒による怪我についての注意が必要です。また、小まめな水分補給も心がけてください。

4 用意するもの

大会に出場するには、太極拳服・靴が必要ですが、個人で楽しむ場合には、特別に用意するものはありません。道場によっては専用の道着が必要になることもあります。

(1)上着

太極拳Tシャツ、チャイナシャツもありますが、ゆったりとした動きやすい服装であれば大丈夫です。暖かい季節にはTシャツでも十分です。

(2)ズボン

ジャージやスウェットが動きやすくていいです。足首をゴムで縛っている太極拳専用ズボンもあります。

(3)靴

室内で行うときには、柔らかくて、底が滑りにくい靴がお勧めです。カンフーシューズや太極拳靴といった専門の靴があります。

5 情報提供

県内にある協会等のお問い合わせは、神奈川県武術太極拳連盟まで。

6 実技編

【予備式 ユーベイシー】

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【起勢 チーシー】

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【手揮琵琶 ショウホイピーパ】

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【倒巻肱 ダオジェンゴン】

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【野馬分鬃 イェマーフェンゾン 】

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【単鞭 ダンビエン】

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【十字手 シーズーショウ】

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【収勢 ショウシー】

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【引用文献】

公益財団法人日本武術太極拳連盟ホームページ「武術太極拳とは」

 スポーツセンター事業の一部紹介

 総合型地域スポーツクラブ

総合型地域スポーツクラブは「いつでも、とこでも、だれでも、いつまでも」スポーツを楽しむことが出来る社会を実現するために、その地域に住む方々が主役となって自ら設立して運営する新しい地域スポーツクラブです。クラブでは、色々な種目を様々な人たちが、その興味・関心や競技レベルを問わず、それぞれのスタイルで楽しむことできます。また、活動がスポーツのみに限定されるのではなく、他の社会的・文化的活動も含めて、コミュニティの形成にもつながるクラブを理想としています。令和2年4月1日現在、県内には創設済み92クラブ、創設準備中3クラブ、計95クラブがあります。

総合型地域スポーツクラブについてのお問い合わせは、県立スポーツセンター健康スポーツ担当(電話0466-81-5611)までお願いします。また、スポーツセンターホームページからもクラブ情報の検索ができます。

総合型地域スポーツクラブについて

 3033運動

3033運動とは、運動やスポーツを1日30分、週3日、3ヶ月間継続して行い、運動やスポーツをくらしの一部として習慣化していこうという取組みのことです。日常生活の中に運動が取り込めるよう、誰でも気軽に行える5つの運動を紹介します。

(1)階段のぼり

エレベーター、エスカレーターの代わりに階段を積極的に使う「階段のぼり」は、気軽にできるカロリー消費の高い運動です。

<ポイント>

  • 背すじを伸ばし、顔はまっすぐ前にして、視線だけ下に落とし階段の位置を確認しながらのぼりましょう。
  • 前の脚の膝はしっかりあげましょう。
  • 足裏全体をつけてのぼりましょう。

(2)大また歩き

身長の約45%の歩幅で歩く大また歩きは、普通のウォーキングよりカロリー消費量が2倍以上も高く、下半身の筋力アップやカラダの引き締め効果が期待できます。

<ポイント>

  • 目線は4~5m先へ。顔を上げて軽くアゴを引きましょう。お腹も引っ込めてさっそうと歩きましょう。
  • 肘を軽く曲げて、腕は振り子のように大きく振りましょう。
  • かかとから着地し、つま先へ体重を移動したあと、地面を蹴り出しましょう。
  • 肩の力を抜いて背すじを伸ばし、かかとから頭の先までピンとした姿勢で歩きましょう。
  • 普段より広い歩幅を意識し、膝を曲げず、大きく1歩を踏み出し、徐々にペースアップしていきましょう。
  • 長い距離を気持ちよく歩けるように、ウォーキングに適したシューズを選びましょう。

(3)スキマストレッチ 

日常生活のちょっとしたスキマ時間に行うストレッチです。短時間でも毎日行う習慣をつけることが大切です。「精神的にリラックスさせる」、「血液循環を促し、疲労回復を促進させる」などの効果が期待できます。

<ポイント>

  • カラダを脱力させ、リラックスした状態で行いましょう。食後すぐや飲酒後は避けましょう。
  • 筋肉や関節に怪我をしているときは無理に行わないようにしましょう。
  • 競争したり無理に伸ばそうとしたりせず、自分のペースを保ちましょう。
  • ストレッチ中は息を止めず、深く静かな呼吸をしましょう。
  • 反動や弾みをつけず、ゆっくりと伸ばしましょう。

スキマストレッチについて

(4)スキマヨガ

「3033スキマヨガ」は忙しくて時間がないという方でも、仕事の休憩時間や家事が一段落した時など、ちょっとした「スキマの時間」を活用してどこでも簡単にできるヨガです。みなさんの都合の良い時間を有効に使って、「3033スキマヨガ」にチャレンジしてみましょう!

スキマヨガについて 

(5)おうち de 3033

運動不足の解消や健康増進、ストレス発散、免疫力向上、未病改善を目的に、おうちで気軽にできる運動を紹介しています。ぜひ実践してみてください!

おうち de 3033について

3033(サンマルサンサン)運動 ―くらしに運動・スポーツの習慣を―

 スポーツによる未病改善実践事業

スポーツによる未病改善を推進するため、スポーツセンターと大学等の専門機関との連携のもと、県民のみなさんが自らの体力や運動能力を把握し、未病改善に向けた効果的なスポーツ活動を行うことを総合的にサポートします。

(1)未病改善スポーツドック

スポーツセンターに整備された最新の測定機器等を使用して体力・運動能力の測定を行い、自己の体力・運動能力を把握するとともに、測定結果に応じた個別の運動プログラムを処方することにより、みなさんのスポーツ活動をサポートします。

(2)未病コーナー

県民の未病改善への理解・関心を高めることを目的に、測定エリア・健康増進体験エリア・情報発信エリアの3つのエリアを備えた未病コーナーを設置しています。

スポーツによる未病改善実践事業について

 スポーツ情報検索

スポーツ情報を閲覧することやスポーツクラブ・サークル情報、スポーツ指導者情報(スポーツリーダーバンク)に登録することができます。ご活用ください。

スポーツ指導者・グループを探す、登録する

 

スポーツセンタートップ

 冊子概要

名称

かながわシニアスポーツハンドブック

対象

60歳以上の方

内容

「健康編」と「スポーツ編」に分かれており、健康編については、「シニア世代の健康づくり」「栄養(食事)」「休養(睡眠)」。
スポーツ編では「サイクリング」「水泳・アクアビクス」「登山・ハイキング」「筋力トレーニング」「ダンススポーツ」「ヨガ」「太極拳」について掲載をいたしました。
なお、アクアビクスについては動画でご覧いただけます。

映像提供:横浜YMCAスポーツ専門学校

ダウンロード

かながわシニアスポーツハンドブック(PDF:5,902KB)

(平成27年3月作成)

  • 令和2年4月1日より神奈川県立スポーツセンターに名称が変わりました。

画像:かながわシニアスポーツハンドブック表紙


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このページに関するお問い合わせ先

スポーツセンター

スポーツセンターへのお問い合わせフォーム

事業推進部スポーツ活動支援課

電話:0466-81-5611

ファクシミリ:0466-83-4622

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