政策研究フォーラム

掲載日:2019年2月6日

平成30年度政策研究フォーラム「自治体におけるEBPMの推進に向けて」

 行政では、データを積極的に活用しながら、より効果のある政策を検討するとともに、事後的にも政策評価をしっかり行うこと(「EBPM:証拠に基づく政策立案(注)」)がこれまで以上に求められています。

 このフォーラムでは、EBPMの概要や国・自治体の対応事例について、有識者や実務家の方々からお話を伺いながら、EBPM推進に向けた今後の留意事項などについて、皆さんと一緒に考えました(神奈川県政策研究センター)。

(注)EBPM(Evidence-based Policy Making,証拠に基づく政策立案)とは、行政が事業を立案する際に、政策課題との関連性や期待される効果について、統計データなどを活用して丁寧に検討するとともに、事業の実施後にも同様の評価を行う一連のプロセスを指します。政府では、2017年5月に「政府全体におけるEBPMの定着」を掲げており、自治体でもEBPMの推進に向けた環境整備が急がれています。

EBPM全景

 社会では、データを積極的・戦略的に活用する新時代に突入しています。行政でも、データを活用しながら、政策の効果を事前に検討し事後的な評価をしっかり行うことが、これまで以上に求められていますが、そうした行政プロセスの見直しはまさに始まったばかりであり、現在は「EBPMの黎明期」にあるといってもよいといえます。

 今回のフォーラムは、そうした時期にあって、実務者にとって必要と考えられる情報を中心に、(1)EBPMの基本的な考え方を概観するとともに、(2)行政における取組事例を踏まえ、今後の対応の留意事項を整理していくことは重要である、という問題意識の下で開催されました。

 本テーマについては、県内外の関心も非常に高く、自治体職員や大学・シンクタンクなど、データを活用した政策運営に直接・間接的に携わる方々を中心に、130名を超える大勢の方のご参加をいただきました。

 フォーラムの発表者からの共通したメッセージとしては、(1)EBPMはまだ緒についたばかりであるが、とにかく現状に立ち止まらずに、まずはEBPM的なアプローチを積極的に進めてみることが大事であること、(2)予算や時間的な制約の下では、RCTのような理想的な手法ばかりではなく、より現実的な比較分析方法を検討し実施することが必要であること、(3)国や自治体、大学等が連携・協力して、うまくいかなかったケースを含めて広くエビデンスを共有していくことが有用であること、などがありました。

日時 2019年1月29日(火曜日)13時30分から16時30分まで

会場 神奈川県民ホール 6階 大会議室

プログラム

1.調査報告

「根拠に基づく政策運営(EBPM)」 

 神奈川県政策研究センターグループリーダー 佐藤肇弥

2.国・自治体の取組み

(1)「EBPMの最近の動向と行政評価局の取組」

 総務省行政評価局政策評価課専門官 川瀬仁志氏

(2)「神奈川県庁におけるEBPM推進の取組み~政策レビューにおけるEBPMの考え方の導入~」

 神奈川県政策局総合政策課副主幹 宇佐美康二

(3)「政策EBPMの実践に向けて~政策と効果(アウトカム)の考え方~」

 東京大学政策評価研究教育センター教授 川口大司氏

(4)「葉山町きれいな資源ステーション協働プロジェクト~住民協働によるランダム化比較実験とエビデンスに基づく政策決定~」

 神奈川県葉山町政策財政部政策課主査 大前正嗣氏

(5)「未来へつなぐあだちプロジェクト~計画策定とデータ活用~」

 東京都足立区地域のちから推進部長 秋生修一郎氏

3.質疑応答

詳しい内容につきましては、下のページからご覧ください。

平成30年度政策研究フォーラム結果概要

平成28年度政策研究フォーラム「『人生100歳時代の設計図』を考える」

健康寿命が延びる中で、県民一人ひとりが、100歳をひとつのゴールとして、そこから逆算して人生の設計図を描いていくことが大切になると考え、県では、「人生100歳時代の設計図」というテーマを問題提起し、現在、取組みを進めています。

今回のフォーラムでは、「人生100歳時代の設計図」を共通のテーマに政策研究・大学連携センターの調査研究の内容の報告、有識者による基調講演やパネル・ディスカッションを通して、ご参加いただいた皆様と一緒に考えました。

政策研究フォーラム

【概要】

健康寿命が延び、元気な状態で人生が100歳まで続くという「人生100歳時代」を迎える中、県民一人ひとりがそのことを念頭において、人生の設計図を描いていくことが大切です。

今回のフォーラムでは、政策研究・大学連携センターによる調査研究の報告や有識者による基調講演、パネル・ディスカッションを通じて、県民一人ひとりが「人生100歳時代の設計図」を自分自身のこととして考えるきっかけをつくることを目的として開催しました。

この「人生100歳時代の設計図」というテーマは、若い世代から高齢者まで、すべての世代に関わる課題であるとともに、行政だけでなく、企業、大学、地域など様々な主体が取り組んでいく必要があると考えています。社会全体に関わる大きな取組みでもあることから、多くの方にご参加いただきました。

フォーラムの発表・議論では、お招きした基調講演者、パネリストの皆様のそれぞれの立場から「人生100歳時代の設計図」を描くためのヒントとなるお話をしていただきました。

まず、基調講演では、ジェロントロジー(老年学)の研究者である前田展弘氏から「人生100歳時代の設計図」の考え方についてご自身の研究内容等をふまえてお話をいただきました。また、パネル・ディスカッションでは、(1)ライフキャリア教育の観点から若者のライフプランに対する考え方の現状や今後のあり方について、(2)シニア起業支援を行う企業の立場からシニア起業の現状と今後について、(3)高齢期の「居場所」という観点から、「ゆるやかなつながり」という発想の大切さについて、(4)地域住民によるまちづくり、コミュニティづくりの観点から「人生100歳時代」に向けた「豊穣性」を重視した社会の創造について、パネリストの皆様から「人生100歳時代の設計図」の選択肢について、それぞれの知見やご経験をもとにお話しいただきました。

 

日程:平成29年2月2日(木曜日)18時から20時まで

会場:横浜情報文化センター6階 情文ホール

プログラム

第一部 

「人生100歳時代の設計図」について(総合政策課)

「『人生100歳時代の設計図』に係るヒアリング調査」報告(総合政策課)

基調講演

前田展弘氏(株式会社ニッセイ基礎研究所生活研究部 主任研究員、東京大学高齢社会総合研究機構 客員研究員)

第二部 パネル・ディスカッション

【パネリスト】

荻野佳代子氏(神奈川大学人間科学部人間科学科 教授)

片桐実央氏(銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役)

澤岡詩野氏(公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団研究部 主任研究員)

牧野篤氏(東京大学大学院教育学研究科 教授、東京大学高齢社会総合研究機構 副機構長) 

※氏名五十音順

【コーディネーター】

前田展弘氏

詳しい内容につきましては、下のページからご覧ください。

(平成28年度政策研究フォーラム結果)

平成27年度政策研究フォーラム「若者の起業を増やすにはどうしたらよいか」

日本では起業を希望する若者が減っています。神奈川も例外ではありません。若者の就業機会を増やし、経済を活性化させて『地方創生』を実現する上でも、「起業しやすい社会」を作ることはとても重要です。このフォーラムでは、そうした問題意識の下、若者の起業を増やすためには我々は何をすべきかについて、識者を招いて議論しました。(神奈川県政策研究・大学連携センター)

政策研究フォーラム第1部

当フォーラムは、(1)「起業」は新たな産業や就業機会を創りだすとともに、経済成長をもたらす大きな原動力となること、(2)とりわけこれからの社会を支えていく若者世代が起業しやすい環境を作っていくことは、若者の人生の選択肢を広げるとともに、持続的な経済成長を実現する上で重要である、という問題意識の下で開催されました。

本テーマについては県内外の関心も高く、起業支援団体、市町村職員や大学・シンクタンクといった起業支援・起業家教育関係者のみならず、一般の方や企業を含め、幅広い分野の方からご参加をいただきました。

フォーラムの発表・議論の中では、若者の起業を阻む要因は、(1)Entrepreneurial spirit―起業家精神が弱いこと、(2)Risk―事業に失敗したときの「人生のコスト」が大きいこと、(3)Resource―事業資金、ノウハウ、人脈が十分にないこと、そして、(4)Return―金銭的・非金銭的な見返りが少ないこと、という概ね4つに整理できるとの共通認識が示されました。

その上で、若者の起業を増やすためには、(1)学校教育等を通じ、「起業家精神」を醸成するような体験や出会いの機会を作る、(2)金融機関を含む融資側・起業支援側が、仮に全く新規のビジネス・モデルであったとしても事業の価値を正当に判断するよう努める、(3)専門教育や積極的な情報提供等を含め、若者の起業支援を促進する仕組みを官民共同で作りあげていく、

といった幅広い対応が必要との意見が聞かれました。

日時:10月20日(火曜日) 14時00分から16時30分まで

場所:横浜情報文化センター6階 ホール

プログラム:

第一部 調査報告
『若者の起業を増やすにはどうしたらよいか』
【報告者】 政策研究・大学連携センター 主事 岸本真祐

第二部 パネル・ディスカッション
『若者の起業支援から自治体はどう対応すべきかから』

【パネリスト】

明素延氏(産後ヘルパー株式会社代表取締役)
加勢雅善氏(NPO法人ETIC.エコシステム・ディベロップメント・マネージャー)
徳田賢二氏(専修大学 大学院経済学研究科長 教授)
高谷慎也氏(経済産業省 経済産業政策局 新規産業室 室長補佐)

詳しい内容につきましては、下のページからご覧ください。

平成27年度政策研究フォーラム結果概要

平成26年度政策研究フォーラム「人口減少社会を考える」

日本の人口が減少に転ずる中で、「東京圏一極集中是正」や「地方創生」がクローズアップされていますが、人口減少社会への対応は、首都圏にある神奈川県にとっても大きな政策課題です。むしろ多くの人口を抱える首都圏こそ、少子化対応、出生率の引上げを早く実現させていく必要があるとも言えます。このフォーラムでは、人口減少社会に対応するための自治体や企業の取組みの方向性について議論しました(神奈川県政策研究・大学連携センター)

フォーラム1フォーラム2

当フォーラムは、(1)「人口減少問題」は地方のみならず首都圏にとっても喫緊の課題であること、そして(2)人口の多い首都圏において出生率を引き上げることが、日本全体の少子化対策にとって非常に重要であるという問題意識の下、開催されました。

本テーマについては県内外の関心も高く、市町村職員や大学・シンクタンクの関係者のみならず、一般の方や企業関係者などを含め、110名を超える大勢の方のご参加をいただきました。

フォーラムの発表・議論の中では、少子化を短期間で解決するような特効薬はないが、(1)長時間労働を含む働き方の見直し、(2)雇用基盤・経済基盤の改善、(3)子育て・両立支援の充実、(4)妊娠適齢期に関する知識の普及、といった様々な施策をそれぞれ積極的に進めるべき、との共通認識が示されました。

また、子どもを産み育てやすい社会を作るためには地域コミュニティの再構築が重要であるとの指摘や、自然減の反転は短期的には望めないことであり、また定住促進策が全国規模ではゼロサムにしかならない中では、移民の受け入れについても検討すべきではないか、との意見も聞かれました。

 

日時:11月26日(水曜日)14時00分から16時35分まで

発表:

第一部 『人口減少社会への対応―神奈川県の現状と課題―』
【報告者】 政策研究・大学連携センター 

第二部 パネル・ディスカッション
『人口減少社会を考える―自治体はどう対応すべきか―』
【パネリスト】
太田聰一氏(慶應義塾大学 経済学部教授)
士野顕一郎氏(浜銀総合研究所 地域戦略研究部長)
槇平龍宏氏(名古屋経済大学 経済学部 准教授)
守泉理恵氏(国立社会保障・人口問題研究所 人口動向研究部 第三室長)

詳しい内容につきましては、下のページからご覧ください。

平成26年度政策研究フォーラム結果概要