更新日:2025年12月26日

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モニタリング

モニタリング シカ

モニタリングとは

野生動物はわからないことが多く、やみくもに対策を行っても期待する効果が得られないことがあるばかりか、場合によってはその生き物を絶滅に追いやってしまうこともあります。

そこで、野生動物を管理する場合、いくつかの仮説(予想)を立ててそれを裏付けることができる調査(モニタリング)を、捕獲などの対策と並行して実施します。

実際には、予想もしていなかった結果になることもありますが、モニタリングによってそれを把握し、計画に反映していくこと(「順応的管理」と言います。)で、軌道修正を繰り返しながら計画を進めていきます。

神奈川県では、シカの科学的な保護管理のため、以下のモニタリングを実施しています。

生息状況調査

区画法調査県内のどの辺りシカがどれくらい生息しているか、シカの密度は増えているのか減っているのかなどを把握する調査です。

行動域調査

覚醒待ちシカの個体数調整などの対策を実施するため、ニホンジカがどれくらいの範囲を移動しているか、また、どのような環境を利用しているかを調べるために、発信機をつけて追跡する調査です。

個体分析

歯に形成された年輪シカの栄養状態などは、生息環境や他の個体との競争の影響を受けます。かつての丹沢では、個体数密度が高すぎたため、栄養状態が悪く餓死する個体も見られました。2003年から現在まで、シカの栄養状態を記録し続けています。

植生影響調査

植生影響調査県では、増えすぎたニホンジカの個体数密度を減らすことで、生物多様性や自然植生を保全することを本来の目的としています。シカを減らすことで、生息環境としての自然植生がどのように変化したかを紹介します。

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