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更新日:2025年5月1日
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神奈川県のニホンジカの生息状況調査
神奈川県では、シカがどの地域にどれくらい生息しているかを把握するため、区画法と糞塊法という2つの調査を行っています。
適正な野生動物の管理には、個体数の増減などを把握していく必要があります。しかし、野外にいるシカをすべて見つけ、数えることはできません。そこで、山の中に調査地を設定し、その地点のシカを直接カウントする方法や、シカの糞を数える方法などを用いて、間接的に状況を把握しています。
区画法は、山の中に調査地を設定し、その調査地を複数の調査員で分担して歩き、調査地内のシカをあまねく数え、一定の面積に生息しているシカの数を知る調査法です。平成12年度から、丹沢山地全域に54か所の調査地点を設置しています。
この区画法によって、管理捕獲を継続した箇所ではシカの生息密度が減少することが捉えられています。一方、なかなか目標とする水準にまで頭数が減らないことも明らかになっています。
平成19年度から、相模川以西の狩猟メッシュ(4×4kmメッシュ)45メッシュで糞塊法という調査を実施しています。
糞塊法は、調査メッシュ内の主要な尾根上を5~6km踏査し、踏査線の左右1m、計2mの幅内の糞塊数を記録しています。糞塊法は、区画法よりも広い範囲での個体数の変化を捉えられるというメリットがあります。
シカの個体数を把握することは、保護管理を考える上で重要な情報です。しかし野外のシカをすべて数えることはできません。そのため、神奈川県では区画法と糞塊法の調査結果と、捕獲数といった指標を組み合わせて個体数を推定する階層ベイズという手法を用いています。ざっくりいうと、「1年間でこれだけシカを捕獲した、今年の区画法や糞塊法ではこれくらいのシカがいるだろうと出ている、毎年シカの増える数はこれくらいだろう、ならばシカはきっとこれくらいいたんだろう。」という推計です。
この推計方法で、神奈川県内にはおよそ〇頭から〇頭の範囲でシカが生息していると推計されています。また、推計により県内全体のシカの頭数は減少傾向にあると推定されています。
推定方法環境省リンク
神奈川県におけるシカの個体数推定結果(4次計画時)
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