知事議会提案説明(提案説明 平成29年3回定例会)〔11月提案〕

掲載日:2017年11月29日

知事提案説明 【平成29年 第3回定例会】〔11月提案〕

 

 提案説明に入ります前に、一言申し上げます。
 本日、北朝鮮は弾道ミサイル1発を発射し、我が国の排他的経済水域内に落下したものと見られます。
 北朝鮮は、9月3日に核実験を強行したうえ、8月29日と9月15日には、我が国の上空を通過する弾道ミサイルを発射しています。
 このような暴挙を繰り返すことは、国際社会の一致した平和的解決への強い意志を踏みにじるもので、断じて容認できません。
 県としましては、今後も、国や市町村等、関係機関と緊密に連携して、県民の安全・安心の確保に向け万全を期してまいります。

 それでは、本日、提案しました平成29年度補正予算案並びにその他の諸議案について、その概要をご説明申し上げるとともに、併せて当面の県政に対する所信の一端を申し述べたいと思います。
 はじめに、共生社会推進の取組みについてです。
 津久井やまゆり園の再生基本構想については、利用者のご家族や地域の皆様に丁寧な説明を行うとともに、県議会で議論いただいた上で、10月14日に策定しました。今後は、この基本構想に基づいて、利用者お一人おひとりの意思決定支援や、安心して安全に生活できる場の確保、地域生活への移行を希望する利用者の支援を進めながら、津久井やまゆり園の再生を果たし、新しい時代の障がい福祉施策のあり方をお示ししていきたいと考えています。
 また、「ともに生きる社会かながわ憲章」の理念を浸透させる取組みの一つとして準備を進めてきた「みんなあつまれ2017」の2日目のイベントが、台風21号による悪天候で中止となったことは、誠に残念でした。しかしながら、開催に至るまでのプロセスの中で、障がい者を含む様々な方々の参加により、テーマソング「So Life Goes On」の動画を作成し、その再生回数が40万回近くに達したことは、共生の理念を広めていく上で、大きな意義があったものと考えています。また、企業・団体による協賛や障がい福祉サービス事業所による出店プロジェクトの取組み、市町村の各種イベントとの連携などを通じて、多くの方々の参加と支援をいただきました。趣旨に賛同し、協賛金や寄附をいただいた企業・団体の皆様をはじめ、ご協力をいただいた多くの方々に改めて感謝を申し上げます。
 今月21日、みんなあつまれ2017実行委員会は、中止となった音楽やパラスポーツ、障がい者アートなどの企画を、来年3月に改めて開催することとし、具体的な内容については、検討していくこととなりました。引き続き、幅広い世代の多くの方々に「ともに生きる」の精神を改めて体感し、共感してもらえるよう取り組んでまいります。
 そして、こうしたイベントを一過性に終わらせることなく、「ともに生きる社会かながわ」の実現に向けて、憲章の理念の普及に、さらに力を注いでまいります。

 次に、ヘルスケア・ニューフロンティアの推進についてです。
 10月20日、21日に、「ME-BYOサミット 神奈川 2017 in 箱根」を開催しました。2年ぶり2回目の開催となる今回は、WHO・世界保健機関やハーバード大学をはじめ、国内外から未病に関する様々な領域の専門家を迎えました。
 当日は、アサモア=バー WHO前事務局次長や元宇宙飛行士の向井千秋 東京理科大学特任副学長に、示唆に富んだご講演をいただいた後、テーマごとのセッションで討議を行いました。「未病とは」から議論を始めた前回のサミットとは異なり、これまで2年間の取組みを経て、内容的に格段に深く、熱のこもった議論が交わされました。
 今回のサミットの最大のテーマは、未病の指標化でした。自分が健康と病気の間のグラデーションのどこにいるのかを数値で示し、見える化することができれば、人々の行動変容を促す仕組みづくりにつながります。そこで、エビデンスに基づく未病指標をどのように構築していくか、未病指標をどのように一人ひとりの行動変容につなげていくかなど、2日間にわたって熱心に討議しました。
 討議の中では、WHO関係者から未病指標に対して大きな期待が示され、国際的な枠組みによって未病指標を構築していく可能性に手応えを感じました。
 また、目指すべき未来社会の実現に向けて、個人、企業、アカデミア、自治体等の役割と行動目標を定めた「ME-BYO未来戦略ビジョン」をまとめ、実行していくことを確認しました。
 さらに、サミットの場において、WHOが推進する「エイジフレンドリーシティ」に県内市町の参加が承認されました。世界で約500の自治体が参加するこの国際的なネットワークに、これまで国内からの参加は2市だけでしたが、今回、県の働きかけで、県内19市町が一斉に参加することになりました。
 今後は、今回のサミットの成果を生かし、市町村など多様な主体と連携を図りながら、健康寿命の延伸に向け、未病指標を構築し、活用していくことを通じて、県民の行動変容の促進に向けて取り組んでまいります。

 次に、動物保護センターの建設についてです。
 動物保護センターは、施設の老朽化による犬猫の劣悪な環境の早期改善や、ボランティアの皆様の負担軽減のため、平成31年4月の開設に向けて入札等の手続きを進めてきました。このたび事業者が決定しましたので、本定例会に工事の契約議案を提出いたしました。
 新しい動物保護センターの建設については、多くの方々と力を合わせて作ることが動物愛護の輪を広げるために重要と考え、平成27年7月に「神奈川県動物保護センター建設基金」を設置し、様々な手法により寄附募集に全力で取り組んできました。
 その結果、現時点で、2億1千万円を超える寄附をいただくことができました。ご寄附をいただいた多くの方々に、改めて感謝を申し上げます。今後の寄附額につきましては、これまでの推移を踏まえますと、建設工事が終了する平成31年3月までに総額2億3千万円ほどになると見込めますが、目標額である11億円には達しないため、不足額については県費を充当させていただきたいと考えています。
 本館建設費及びその他の工事費については、平成29年度、30年度の継続費として約18億3千万円を予算計上していますので、建設工事費全体の財源の内訳としては、寄附が2億3千万円、県費が16億円となる見込みです。
 財源の内訳につきましては、今後の予算編成作業の中で精査し、平成30年第1回定例会に予算案を提出させていただく予定です。また、備品購入費の節減などによる工事費総額の圧縮分につきましては、継続費の最終年度である30年度の補正予算で対応させていただきたいと考えています。
 

 次に、本庁機関を再編するため、本定例会に提案しました「神奈川県局設置条例の一部を改正する条例」についてです。
 今回の本庁機関の再編は、複雑・多様化する県政課題や県民ニーズに的確に対応するため、局の規模を考慮しながら、意思決定の迅速化を図り、効果的かつ効率的に施策・事業を推進する体制を整備するために行うものです。
 保健福祉局は、所掌範囲が広く、新たな課題や喫緊の課題も多いうえに、「ともに生きる社会かながわ憲章」の理念の普及に中心となって取り組むことから、このたび、組織規模にも配慮しつつ、施策・事業を一層推進できる執行体制を構築することとしました。
 具体的には、子どもの貧困問題や児童虐待等の子ども関連施策については、これまでも体制強化を進めてきましたが、今後、更に強力に進めていくためには、生活保護施策や地域福祉施策等、保健福祉局の福祉部門との緊密な連携が不可欠です。そこで、保健福祉局の福祉部門と県民局の次世代育成部門を統合して、福祉子どもみらい局とし、保健福祉局の保健医療部門と生活衛生部門は、健康医療局として設置します。
 また、ラグビーワールドカップやオリンピック・パラリンピックの開催が迫る中、魅力ある文化コンテンツの創出や、情報発信、国内外からの観光客の誘致等、人を引きつける魅力ある神奈川づくりを加速化させ、効果的・一体的に取り組む必要があります。そのためには、県民局の国際部門と文化部門、産業労働局の観光部門を統合するのが効果的であると考え、国際文化観光局を設置することとしました。
 そして、県民局くらし県民部の情報公開広聴部門は広報部門のある政策局へ、NPO協働推進部門は企業連携や大学連携を行う政策局へ、消費生活部門はくらし安全交通部門のある現行の安全防災局へ移管し、人権男女共同参画部門は共生社会の実現に向けた施策の中心となる、福祉子どもみらい局が所管することにより、より強固に施策推進が図られるものと考えています。
 さらに、テレワークやサテライトオフィスなど、働き方改革にはICTの活用が不可欠です。そこで、政策局のICT推進部門を、働き方改革を所管する総務局に移管することで、働き方改革をさらに推進してまいります。
 局の名称については、議会からのご意見などを踏まえ、親しみやすさ、わかりやすさといった視点から検討してきました。
 そのため、新設する局の名称を、福祉子どもみらい局、健康医療局、国際文化観光局とするとともに、安全防災局をくらし安全防災局に変更いたします。
 こうした組織再編を実施することによって、これまでの施策の成果や課題も踏まえながら、喫緊の県政課題の解決に、より的確に対応できる組織体制を構築してまいります。

 それでは、このたび提案しました補正予算案について、ご説明申し上げます。
 まず、去る10月23日に本県を通過した台風21号に伴う災害復旧についてです。
 この台風により、県が管理する港湾、河川施設や、古都緑地、治山施設等に大きな被害が発生したことから、これらの施設等に係る災害復旧に要する経費を計上しました。
 なお、緊急に復旧する必要のある被害箇所等については、既決予算を活用して迅速な復旧に努めているところです。こうした取組みにより、県民の皆様に安心して生活していただけるよう、早期の復旧を目指し、しっかりと対応してまいります。
 次に、津久井やまゆり園の再生については、「津久井やまゆり園再生基本構想」に基づき、千木良地域における施設整備を行うための設計費について債務負担行為の設定をお願いするものです。
 これにより、すみやかに工事設計に着手し、利用者の皆様が、安心して暮らすことができる環境の整備を進め、平成33年度から入所が開始できるよう、取り組んでまいります。
 このほか、母子父子寡婦福祉資金貸付金について、申込みが当初の見込みを上回ったことによる事業費の追加や、県が管理する湘南港や葉山港の指定管理について債務負担行為の設定をお願いしています。
 以上が、補正予算案の内容ですが、補正予算の総額は、一般会計で4億2,700余万円、特別会計で8,900余万円、あわせて5億1,700余万円となっております。
 また、一般会計の補正予算の財源としましては、国庫支出金、県債などを充当し、収支の均衡を図っています。
 次に、予算以外の案件ですが、今回は条例の制定4件、条例の廃止3件、条例の改正22件、工事請負契約の締結等7件など、全体で42件のご審議をお願いしています。
 まず、条例の制定ですが、国民健康保険法施行条例は、持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律の制定に伴い、保険給付費等交付金の交付及び国民健康保険事業費納付金の徴収に関する事項を定めるほか、神奈川県国民健康保険財政安定化基金の処分等について、所要の定めをするものです。
 また、公立大学法人神奈川県立保健福祉大学への職員の引継ぎに関する条例、公立大学法人神奈川県立保健福祉大学に係る重要な財産を定める条例及び公立大学法人神奈川県立保健福祉大学の設立等に伴う関係条例の整理等に関する条例の3条例は、県立保健福祉大学を公立大学法人に移行することに伴い、所要の定めをするものです。
 このほか、県立保健福祉大学の公立大学法人移行関連としては、中期目標など2議案を提案しています。
 次に、条例の廃止ですが、国民健康保険法に基づく都道府県調整交付金の交付に関する条例を廃止する条例は、国の法改正により、都道府県調整交付金の廃止に伴うものであり、このほか神奈川県立藤野芸術の家条例を廃止する条例など、2件をお願いしています。
 次に、条例の改正ですが、主なものについてご説明します。
神奈川県局設置条例の一部を改正する条例は、国際文化観光局、福祉子どもみらい局及び健康医療局の設置など、平成30年4月に本庁機関を再編するため、所要の改正を行うものです。
 条例の改正については、このほか事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例など、21件の改正をお願いしています。
次に、条例以外の主な案件ですが、工事請負契約の締結は、動物保護センター新築工事請負契約など6件を、工事請負契約の変更は、厚木警察署新築工事の請負金額の変更をお願いするものです。
 また、指定管理者の指定の変更は、平成30年度末に指定期間が満了する湘南港及び葉山港について、東京2020オリンピック競技大会のセーリング競技を成功に導くため、3年間の指定管理期間の延長をお願いするものです。
このほか、当せん金付証票の発売についてなど2件を提案しています。

 以上をもちまして、私の説明を終わります。
 細部につきましては、議事の進行に伴い、私もしくは副知事以下関係局長等からご説明させていただきたいと存じます。
よろしくご審議のうえ、ご議決くださいますようお願い申し上げます。

※ 本会議場で配布した資料をそのまま掲載しています。

神奈川県

このページの所管所属は 知事室 です。