知事議会提案説明(提案説明 平成28年3回定例会)〔11月提案〕

掲載日:2016年12月29日

知事提案説明 【平成28年 第3回定例会】〔11月提案〕

 

 本日、提案しました平成28年度補正予算案並びにその他の諸議案について、その概要をご説明申し上げるとともに、併せて当面の県政に対する所信の一端を申し述べたいと思います。

 はじめに、津久井やまゆり園における事件への対応についてです。

 津久井やまゆり園で発生した凄惨な事件から4ヶ月が過ぎましたが、事件への怒りと深い悲しみは、あの時から変わることはありません。

 「ともに生きる社会かながわ」づくりを進めてきた流れを決して後戻りさせることなく、この悲しみを力に変えて前進していく決意を内外にアピールするため、可能な限り関係者の方々などの意見を聴いて、県議会の皆様とともに、10月14日に「ともに生きる社会かながわ憲章」を策定しました。

 県は、この憲章に込めた思いを多くの人が共有し、一人ひとりがこの憲章に基づいて行動していくことによって、「ともに生きる社会かながわ」を実現していきたいと考え、そのために、様々な機会を捉えて憲章の普及に取り組んでいます。

 具体には、ポスターの掲示やチラシの配布などをはじめ、県が持つ広報媒体を活用して憲章内容の周知に努めるとともに、県が関わる様々なイベント等において、県幹部が憲章について直接アピールしています。

 また、県内市町村や団体等に対しても、憲章の発信についての協力を求めたほか、関東地方知事会や九都県市首脳会議などでも憲章の趣旨を説明し、各都県市の同意を得て共生社会の実現に向けた決議や宣言を行ったところです。

 さらに、憲章の理念でもある「ともに生きる」という言葉を、ダウン症の書家である金澤翔子さんに揮毫(きごう)していただきました。

 金澤翔子さんの作品は、とても力強いすばらしい思いのこもったものであり、これを県のたより12月号をはじめ、憲章の広報など様々な場面で活用させていただきたいと考えています。

 今後もこうした取組みを一つひとつ積み重ね、憲章の精神の一層の普及に努めてまいります。

 私は、引き続き、津久井やまゆり園の再生を着実に進めるとともに、「ともに生きる社会かながわ」づくりに向けて、揺るぎなく歩んでいく決意を、ここにあらためて表明いたします。

 次に、ヘルスケア・ニューフロンティアの取組みについてです。

 県では、「未病サミット神奈川2015in箱根」で採択された「未病サミット神奈川宣言」を速やかに実行するため、ヘルスケア・ニューフロンティアの「ネクストステージ」の取組みを進めています。

 このたび、ヘルスケア・ニューフロンティア政策の国際的な協力体制を強化するため、10月にスイスのWHO本部、この11月に米国のスタンフォード大学を訪問しましたので、その概要を報告いたします。

 スイスでは、WHOの最高責任者であるマーガレット・チャン事務局長との会談が実現し、有意義な意見交換を行うことができました。

 会談では、私から、世界でも例を見ない速さで高齢化が進む神奈川県が、未病コンセプトやイノベーションをもとに、世界規模での高齢化対策に貢献できる可能性などについてお話ししました。

 チャン事務局長は、県の取組みを高く評価されるとともに、県が準備を進めるメディカル・イノベーションスクールで目指す人材育成について強く共感され、WHOとしてのバックアップのお申し出をいただきました。

 また、県とWHOとの連携について、定期的な協議の場を設けたいとの御提案もいただき、今後の協力を確認することができました。

 このほか、WHOの実務責任者との協議や、ヘルスケア・ニューフロンティアの取組みに関するWHO関係者への講演、高齢化分野等での連携強化に向けた協定の締結とそれに基づく職員の派遣など、今回の訪問を通じて、県とWHOとのさらなる関係強化の基盤を築くことができたと考えています。

 さらに、スタンフォード大学では、臨床研究支援などのライフサイエンス分野における相互協力に関する覚書を締結し、一層の連携強化を図ることとしました。

 今後は、こうした訪問の結果を生かし、WHOをはじめとする海外の機関や大学とのパートナーシップをテコに、超高齢社会を乗り越えるヘルスケア・ニューフロンティアの取組みをさらに加速化し、神奈川モデルの実現に向けて取り組んでまいります。

 それでは、このたび提案いたしました一般会計補正予算案について、ご説明申し上げます。 

 今回の補正予算案は、10月11日に成立した国の平成28年度第2次補正予算に関連した事業等について、補正予算措置をお願いするものです。

 まず、公共事業の追加ですが、道路、河川、港湾、市街地再開発などにおいて、インフラ整備の加速や災害対応の強化など、総額100億300余万円を計上し、緊急度の高い事業の進捗を図ることとしています。

 また、若手農業者や、これまで経営に参画することが少なかった女性などを、優れた経営感覚を持つ農業経営者に育成するための研修プログラムの検討を行います。

 さらに、ウメ輪(りん)紋(もん)ウイルスのまん延を防止するため、感染及びその疑いのあるウメなどの木の処分や、それにより生ずる損失を所有者に補償します。このほか、外見からは分かりにくい内部障がいがある方等が、必要なときに援助や配慮を受けられるようにするため、東京都が作成した「ヘルプマーク」を本県においても作成し、その配布及び周知を行います。

 以上が主な内容ですが、補正予算額は102億8,400余万円となり、財源としましては国庫支出金、県債などを充当し、収支の均衡を図っています。

 次に、本日あわせて提案しました平成28年度補正予算(その2)につきましては、社会福祉施設等の安全管理体制の整備等及び地方創生の取組みについて、補正予算措置を講じるものです。

 まず、社会福祉施設等の安全管理体制の整備については、津久井やまゆり園事件検証委員会の報告を受け、11月25日の「津久井やまゆり園事件再発防止対策・再生本部会議」において、県としての安全対策を決定しました。これを踏まえて、県立の社会福祉施設等に画像センサー付防犯カメラ、防犯ブザー、及び防犯フィルムの整備等を行うとともに、民間施設の安全管理体制の整備に対しても新たな補助制度を創設します。

 また、津久井やまゆり園の再生に向けた、現施設の建替え期間中の利用者の仮入居先となる県立ひばりが丘学園の施設に必要な改修等を行います。

 次に、地方創生の取組みについては、国の地方創生推進交付金等を活用し、県西地域や宮ヶ瀬周辺地域の活性化を図るため、観光客の動向やニーズの調査等を実施するとともに、三浦半島においては、三浦半島地域連携DMO等の活動を担う人材の育成等を行います。

 また、神奈川の海に多くの観光客を呼び込むため、シーレーンを活用した海洋ツーリズムのあり方を検討するとともに、鎌倉、大山、横須賀の日本遺産を核として県内の歴史をテーマとした観光プロモーションを展開します。

 さらに、中小企業によるIoTの活用を促進するため、産業技術センターにおいて、中小企業がデジタル技術を活用した試作を行える環境の整備及び技術者に対する研修を行います。

 以上が、補正予算(その2)の内容ですが、補正予算額は4億900余万円となっており、財源としましては、国庫支出金や繰越金を充当し、収支の均衡を図っております。また、これにより、一般会計補正予算全体の総額は、106億9,300余万円となっております。

 次に、予算以外の案件ですが、今回は条例の制定2件、条例の改正12件、工事請負契約の締結4件、和解2件など、全体で24件のご審議をお願いしています。

 まず、条例の制定ですが、地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所への職員の引継ぎに関する条例及び地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所に係る重要な財産を定める条例の2条例は、平成29年度に、神奈川県産業技術センターと公益財団法人神奈川科学技術アカデミーを統合し、地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所を設立することに伴い、所要の定めをするものです。

 このほか、同研究所の設立関連としては、中期目標など2議案を提案しています。

 次に、条例の改正ですが、神奈川県行政機関設置条例の一部を改正する条例など2条例は、平成29年4月1日から、茅ケ崎市が保健所政令市へ移行することに伴い、茅ケ崎保健福祉事務所の廃止など、所要の改正を行うものです。

 また、神奈川県立の児童福祉施設に関する条例の一部を改正する条例及び神奈川県立の福祉型障害児入所及び障害者支援複合施設に関する条例の一部を改正する条例の2条例は、子ども自立生活支援センターを設置し、中里学園及びひばりが丘学園を廃止することなどについて、所要の改正を行うものです。

 さらに、神奈川県立保健福祉大学条例の一部を改正する条例は、保健福祉大学大学院に博士課程を設置することに伴い、所要の改正を行うものです。

 条例については、このほか事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例など、8件の改正をお願いしています。

 次に、条例以外の主な案件ですが、工事請負契約の締結は、分庁舎新築工事など、4件をお願いするものです。

 また、和解の2件のうち、1件については、県教育委員会が収受した請願について、その処理を忘失し、1年以上未処理の状態が続いたことに伴う損害賠償請求事件について、横浜地方裁判所小田原支部から和解勧告があり、これに応ずることとしたく提案するものです。

 このほか、あっせんについてなど2件を提案しています。

 以上をもちまして、私の説明を終わります。

 細部につきましては、議事の進行に伴い、私もしくは副知事以下関係局長等からご説明させていただきたいと存じます。

 よろしくご審議のうえ、ご議決くださいますようお願い申し上げます。 

※ 本会議場で配布した資料をそのまま掲載しています。

神奈川県

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