目次
感染症情報センターからのお知らせ
- 海外での感染症予防について ~夏休みに海外に渡航されるみなさんへ~
海外では、食べ物や飲み水を介した感染症や、動物や蚊・マダニなどの昆虫が媒介する感染症、日本では少なくなった麻しん(はしか)、風しん、ポリオなどの感染症にかかる可能性が高い地域があります。
2025年2月以降、海外渡航中に麻しん(はしか)に感染したと思われる症例も多くなっております。帰国後2週間程度は健康状態(特に、高い熱や全身の発しん、せき、鼻水、目の充血などの症状)に注意し、気になる症状がある場合は早めに医療機関に相談しましょう。 - 急性呼吸器感染症(ARI)サーベイランス
最新のARI情報はこちら - 新型コロナウイルス感染症について
関連情報をまとめました。
- 小児の原因不明の急性肝炎への調査協力の依頼(研究班への協力依頼)(2024年12月19日 厚生労働省事務連絡)
AMED研究班 新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業「原因不明の小児急性肝炎の実態把握、病原体検索、病態解明と治療法の開発(2024)」への協力依頼です。問合せ先等、詳しくは事務連絡別紙をご覧ください。
定期情報
- 神奈川県の感染症発生状況
神奈川県全域と県域(横浜市・川崎市・相模原市を除く)で発生した感染症の発生動向調査の情報をお知らせしています。 - 感染症発生動向調査とは
届出基準・届出様式はこちら - 感染症発生動向調査週報
週報のバックナンバーはこちら
(週ごとの感染症発生状況も掲載しております。)<お知らせ>
2025年4月7日に、急性呼吸器感染症が新たに5類感染症に追加されたことに伴い、定点医療機関数の変更がありました。そのため、14週報(4月10日掲載)をもって定点把握対象疾患の警報・注意報レベルの公表は終了いたします。また、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症及び小児科定点からの届出疾患(10疾患)に関しては、時系列グラフ中の2025年14週以前のデータの表示を終了いたします。今週の注目感染症(週報最新号(第28週)より抜粋) 2025年7月17日更新
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome: SFTS)は、主にSFTSウイルスを保有しているマダニに刺されることにより感染するダニ媒介感染症です。SFTSを発症している動物との接触により感染することもあります。潜伏期間は6~14日です。主な症状は発熱、腹痛、嘔吐、下痢で、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状を伴う場合があります。血液検査では、血小板減少、白血球減少、血清酵素(AST、ALT、LDH)の上昇が認められます。主な治療は対症療法ですが、国内では抗ウイルス薬(ファビピラビル)の使用も承認されています。予防としては、マダニの生息地である山や草むらに入る際は、肌の露出を避け、虫よけ剤を使用するなど、マダニに刺されない工夫をすることが重要です。
- 百日咳
神奈川県では、2025年28週に175例の百日咳患者の発生が報告され、2025年の累計報告数が1,800例を超えました。百日咳は、主に百日咳菌による呼吸器感染症です。現在日本では、定期予防接種の対象疾患になっています。近年では、乳幼児期の予防接種の効果が減弱した年長児から成人の発病がみられます。主な症状は激しい咳です。短い咳が連続的に続き、最後に大きく息を吸い込んで痰を出しておさまる、という特徴的な症状を呈します。成人は比較的軽い症状で経過しますが、乳児は無呼吸発作など重篤になる場合もあり、注意が必要です。治療には抗菌薬が有効ですが、近年、抗菌薬耐性の百日咳菌が増えています。また、百日咳はワクチンで予防可能な感染症(vaccine preventable disease: VPD)の一つです。初回接種3回、追加接種1回の合計4回の接種が必要になりますので、生後2か月になったらすぐに5種混合ワクチンの定期接種を始めてください。日本小児科学会では、定期接種に加えて就学前にも任意接種として、百日咳含有ワクチン(DPTワクチン)の接種が推奨されています。詳しくは、「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」をご参照ください。
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
- 感染症発生動向調査月報
月報のバックナンバーはこちら
- 刊行物
- 報告
発生動向調査解析委員会報告
疾患別情報
感染経路・症状・診断・治療・予防や神奈川県における発生状況について、疾患別にまとめています。