更新日:2023年11月14日

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聴覚に障がいがある人のサポート

障害のある方へのサポート

まず知っておきたいこと

 

  • 同じ身体障がいでも、内部障がい者(心臓、じん臓、呼吸器、ぼうこう・直腸、小腸、免疫の機能障がい)や、聴覚に障がいのある人は、外見で判断できないので、周囲の方に障がい者と気づいてもらえないことが多いのです。
  • 目の不自由な方や、車椅子の方などは周囲からも見てわかるため、比較的サポートをしやすいのですが、聴覚に障がいのある方は、一見してわかりません。
  • そのため、直腸障がいで人口肛門を造設した方が身障者用トイレで用を済ませて出たときに、「ここは障がい者用トイレですよ。」などと怒られた事例があります。

 

聴覚に障がいがあると。。。

 

  • 音によって周囲の状況を判断できないときがあります。
  • 車のクラクションや救急車のサイレン、電車のドアがしまるときのベル、駅やお店の放送、銀行や病院などでの放送による呼び出しに気づかないことがあります。また、これらのことによって、緊急の場合でも、とっさの判断ができない場合があります。
  • 聴覚障がいがある方は、みなその人にあった、コミュニケーションの方法があります。しかし、正しい理解が得られない場合もあります。補聴器をつけていても普通の会話がきちんときき取れる訳ではありません。
  • 最近では、情報機器の発達により、聴覚に障がいのある人も、携帯電話のメール機能を利用して、待ち合わせに使ったり、テレビなどでも録画のものは、テロップが流れることが多くなってきています。また、それを見る健聴者の人も、それと気づかずに、テロップを見ることで、言葉が強調されることにより、番組がおもしろくなったりしています。
  • また、インターネットの普及により、ニュースなどのあらゆる情報が文字でどんどん見れるようになっています。

 

聴覚障がい者とは……

耳のきこえない人、又はきこえにくい人を聴覚障がい者と呼んでいます。そして、聴覚に障がいのない人のことを健聴者と言います。また、障がいを受けた時期により以下の違いがあります。

先天性聴覚障がい

生まれつき耳の不自由な方です。補聴器をつけてもきき取りが困難な場合は、言葉を耳からきいて自然に覚えることができません。このため、教育によって言葉や文章を学ぶことになります。(聴覚障がい児教育)

後天性聴覚障がい

生まれた後に障がいを受けた方です。病気や事故で聴力を失った方は、きこえる状態をすでに過ごしてきているため、発音や言葉の理解には比較的問題がすくないですが、失聴時期が乳幼児期などの場合は難しい場合もあります。

老人性聴覚障がい

老齢になって聴覚の衰えた方です。加齢により聴力が衰え、いわゆる耳の遠い状態になることがあります。

コミュニケーションのとりかたは…

手話・筆談・口話・身振り手振り・指文字・補聴器・メール・ファックスなど様々です。「私は手話が分からないから」といって話しかけるのをためらわないでください。目と目が合ったら、笑顔で「こんにちは」と、後は、メモや身振り手振りでかまいません。一番大切なことは、語りかけようと努力することです。少しぎこちない「ほほ笑み」でも、そこからきっと、心のふれあいが始まるはずです。

筆談の方法は…

筆談は、コミュニケーションのとり方として最も一般的な方法です。筆記用具がない場合は、手のひらに指で書く(手のひら書き)といった方法もあります。文章は短く、簡潔に。用件が的確に伝わるよう工夫してみてください。

 

  • わかりやすい例…朝6時にロビーに集合。
  • わかりにくい例…朝早く申し訳ありませんが、6時にロビーに集合となります。皆さんが集まるまで、お待ちになってください。

また、「筆談対応可能であることを示す掲示物」を県で作成をしましたので、窓口等に掲示する際にご活用ください。

口話の方法は…

 

  • よく見える位置で…
    • 話しかけるときは、こちらの唇の動きがよく見える位置で、暗い方を背にして立ちます。
  • 口の動きをはっきりと…
    • 唇の動きがよく分かるように、ゆっくり・はっきり話しましょう。でも、「こんにちは」などと、意味のまとまりを考えて区切ってください。
  • 分かりにくい言葉は筆談などと併用して…
    • 新しい言葉や【いす・いぬ・リス】など口の形が同じで読みとりにくい言葉は、筆談やジェスチャーを交えて表現してみてください。
  • ときどき確認を…
    • 読みとる側は、神経を集中させるため精神的にも疲れます。ときどき相手にOKの手の形などで確認することも必要です。

 

手話とは…

 

  • 手話は、ものごとの意味や内容を、手や指の動き、表情や動作などによって具体的に表現していく視覚的な“言語”です。
  • 聴覚障がい者は、話を耳で聞き取ったり、言葉で話したりが十分ではありません。手話は、こうした聴覚障がい者たちのこれまでの、長い生活の歴史の中から作り出され、育まれてきた言葉なのです。健聴者にとって音声による言葉がコミュニケーション手段であるように、手話は聴覚障がい者にとってコミュニケーション手段であり、自分の気持ちを相手に伝えたいとき、お互い同士の、また、健聴者との心のつながりを深めるために、なくてはならない言葉なのです。
  • 手話は、手指の動きだけでなく、音声にイントネーションやアクセントがあるように、表情や身振りがとても大切になります。

 

指文字とは…

 

  • 指文字は、50音を5本の指で表すものです。
  • 手話がわからないとき、手話を補足するとき、人名や地名などの固有名詞を表現するときなどに使います。
  • 指文字の構成は、
    1. アルファベットを引用したもの…ア・イ・ウ・エ・オ・カ・サ・タ・ナ・ハ・マ・ヤ・ラ・ワ
    2. 数詞を転用したもの…ク・ヒ・ミ・ム・ヨ・シ
    3. カタカナの形から作ったもの…コ・ス・チ・ニ・ノ・ヘ・リ・ル・ロ・ン
    4. その他
    からなります。

 

補聴器を使っている人には…

 

  • 補聴器は聴覚を助ける器具ですが、使用したからといって、どんな場面でも正しくきき取れるというものではありません。水道の音が金属音にきこえたりする場合もあります。
  • 音が耳に入っても、言葉がきき取りにくいことも多く、人の声をきき分けることのできない人もいるのです。
  • 加齢によってきこえにくくなって補聴器を買った人の半数は使いこなしていないと言われています。その原因の一つは、補聴器は、人間の聴覚が無意識に消している多くの雑音をすべて拾ってしまうからです。
  • 補聴器を使っているから聞こえているはずと思いこまずに、「こんな話し方でいいですか」、「声の大きさはどうですか」などど確認することも必要です。

 

難聴…ご存じですか?

 

  1. 伝音性難聴
    • 中耳炎の後遺症などで伝音経路が故障したためにおこるもので、音が小さくなってきこえます。こういう難聴には補聴器が大変有効です。
  2. 感音性難聴
    • 内耳の故障や、聴神経繊維の切断などによっておこり、故障のおこった部位や程度により、きこえの状態は大変バラエティーのあるものです。
      • 低音は良くきこえるが、高音がきこえない。
      • 小さい音はきこえないが、大きくなると急に大きく感じてうるさくてたまらない。
      • 音はきこえるが、何の音かわからない。
      …など。

 

このページに関するお問い合わせ先

このページの所管所属は福祉子どもみらい局 福祉部障害福祉課です。