矢上川地下調節池事業の紹介|川崎治水センター
掲載日:2021年1月13日
川崎治水センターが実施している矢上川地下調節池事業を紹介します。
事業の概要
矢上川流域は、流域の市街地率が90%を越える県内で最も市街化が進む地域で、雨水の浸透や保水する機能が減少しているため、洪水被害が起こりやすくなっています。
矢上川を含む鶴見川流域では、昭和54年から河川と下水と流域が一体となって総合治水対策を進めてきましたが、それら流域の一体的取り組みを法的に定めて推進するために、平成19年3月に「流域水害対策計画」を策定するとともに、河川法に基づく具体の整備計画として「鶴見川水系河川整備計画」を策定しました。
これら2つの計画において、矢上川では約60mm/時間(10年に1回発生する規模)の降雨対策として、洪水の軽減を目的とした洪水調節施設が位置づけられています。
現在の矢上川の川沿いは人家が密集した市街地で、また、川底はコンクリートで覆われているところが多いため、現況の川幅を広げたり、川底を掘り下げたりする改修工事を行うには、多くの時間と費用を要します。そこで、総合的な治水対策を検討した結果、洪水調節施設としてのトンネルを河川の地下に設置することとしました。