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更新日:2024年2月13日

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CKD(慢性腎臓病)とは?

CKD(慢性腎臓病)に関する情報の提供を行う。

CKDに要注意-慢性腎臓病-(PDF:6,417KB)CKD(=慢性腎臓病)は、主に糖尿病や高血圧など生活習慣病の悪化により発症し、症状が進行すると、人工透析に至る病気です。我が国においては約34万人もの方が人工透析を受けるなど、国民の健康に大きな影響を及ぼしています。しかしながら、CKDの初期は自覚症状がないため、この病気の怖さに対する理解は、なかなか進んでいない現状にあります。そこで、ホームページを通じて、CKDに関する情報を提供してまいります。

CKDとは?

CKD: Chronic Kidney Disease = 慢性腎臓病

 1か2のいずれかが3カ月以上持続した状態

1 タンパク尿など、腎臓の障害がある

2 糸球体濾過量(GFR)が60未満に低下している

<糸球体濾過量(GFR)とは>腎臓は毎日約150リットルの尿の元を作っています。そのうち必要なものは再利用されて毒素などの不必要なものが最終的に1から2リットルの尿に溶けた形で体外に排泄されます。尿の元をつくる働きがGFRで、腎臓の機能を表す指標です。

CKDの進行度を確認。

CKDは、糸球体濾過量(GFR)により進行度が、次のとおり病期(ステージ)分類されています。

 

CKDの病期(ステージ)の分類表

病期

(ステージ)

重症度の説明

進行度による分類

GFR(ml/分/1.73平方メートル)

たんぱく尿
-,±  1+以上

G1

正常または高値 90以上  

C

 

K

 

D

G2

正常または軽度低下 60から89  

G3a

軽度から中等度低下 45から59
C
K
D

G3b

中等度から高度低下 30から44

G4

高度低下 15から29

G5

末期腎不全 15未満

GFR値の自動換算 : NPO法人日本腎臓病協会ホームページ

早見表 : 血清クレアチニン値に基づくGFR推算式早見表[PDFファイル/14KB]

病期(ステージ)が1から3期は自覚症状に乏しく、本人が気付いていないことが多いのですが、検査により発見することが可能です。貧血、疲労感、むくみなどの症状が現れたときには、病気がかなり進行している可能性があります。最も重度である5期は腎機能が高度に低下または廃絶した慢性腎不全の状態であり、人工透析を要することが多くなります。また、CKDの進行は、その原因となった糖尿病や高血圧による影響を差し引いても、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患の危険を高めると考えられています。

 

CKDの発症にご注意を!

肥満、運動不足、飲酒、喫煙、ストレスなどの生活習慣は、CKDの発症に大きく関与していると言われています。

 次に該当する方は、特に注意が必要です。

  • 高齢の方
  • 高血圧や糖尿病、肥満などの生活習慣病やメタボリックシンドロームがある方
  • 過去に心臓病や腎臓病になったことがある方
  • 家族に腎臓病の人がいる方
  • 検診などでタンパク尿が見つかったことがある方
  • たばこを吸っている方

CKDの予防には、定期的に健康診断を受診することに加え、普段からこまめに血圧をチェックし、尿検査を受けることが必要です。

CKDになったときは・・・

CKDは、生活習慣の改善や薬物療法等によって進行予防が可能な病気です。人工透析が必要な末期腎不全への進行を遅らせるとともに、心血管疾患になることを防ぐことが大切です。

 CKDになった場合

  1. 早期にかかりつけの医師の診察を受ける
  2. 禁煙、肥満を是正するなど、規則正しい生活を心がける
  3. 血圧を適切にコントロールする(急激に血圧を下げると腎機能が悪化する可能性があるので、2から3カ月かけて徐々にコントロールする)
  4. 糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病がある人はその治療もしっかり受ける
  5. 腎機能が相当に低下すると貧血等の問題を生じるので、その際には腎臓専門医の診察も受ける
  6. 腎機能が低下すると薬の調整が必要になるので、薬剤師にも相談する

 

降圧目標値(外来血圧)
CKDのない高血圧の方 130/85mmHg未満
高齢の方 140/90mmHg未満
CKDの方 130/80mmHg未満
尿タンパクが1g/日以上の方 125/75mmHg未満

 

神奈川県のCKDに対する取組

神奈川県では、CKD対策として、普及啓発、人材育成、CKDの進行状況を改善させるための腎臓移植の推進に努めております。

普及啓発について

腎臓病講演会・相談会

「慢性腎臓病(CKD)の予防と重症化防止」を中心とした腎臓病講演会・相談会を年2回開催しています。

【令和5年度 令和6年3月3日(日曜日)開催予定】 チラシ(PDF:1,154KB)

 

CKDリーフレット

 CKDに要注意-慢性腎臓病-(PDF:6,417KB)

 かかりつけ医の皆様へ 慢性腎臓病(CKD)の発見、予防と治療(PDF:761KB)

受診勧奨啓発フライヤー

 腎臓病からのSOSを見逃していませんか?(国作成)(PDF:806KB)

 

人材育成について

医療従事者向け研修会

慢性腎臓病(CKD)の予防や重症化防止、透析導入の防止を目的として、医療従事者向け研修会を開催しています。

【令和5年度第1回は終了しました】

【令和5年度第2回は終了しました】

神奈川県慢性腎臓病(CKD)対策連絡協議会について

神奈川県では、神奈川県慢性腎臓病(CKD)対策連絡協議会を年1回開催しています。

神奈川県慢性腎臓病(CKD)対策連絡協議会(県ホームページ)

診療連携について

健診機関・かかりつけ医と腎臓専門医の連携を推進することで腎機能が低下した患者の早期発見・早期治療につなげ、重症化予防及び透析導入防止を目指します。

腎臓専門医リスト(令和6年1月時点)

日本腎臓学会が認定している腎臓専門医が在籍する医療機関の中で、診療連携に協力いただける腎臓専門医及び医療機関のリストを公開しております。(半年~1年ごとの更新を予定)
対応可能な診療等についても記載しておりますので、受診勧奨や紹介時にご活用ください。

神川県腎臓専門医リスト(PDF:500KB)

神川県腎臓専門医リスト(エクセル:33KB)

CKD診察依頼書[腎臓専門医への紹介用]

健診機関・かかりつけ医から腎臓専門医に紹介する際の紹介状のひな型です。各地域の実状に合わせたものに改変のうえ、お使いください。

CKD診察依頼書(PDF:732KB)

CKD診察依頼書(ワード:35KB)

CKD連絡票[行政と医療機関間の情報共有用]

健診を受診した患者の中でCKDの疑いのある患者の診断結果や治療方針等について、行政と医療機関で情報共有する際の連絡票のひな型です。行政を含めて、地域で診療連携の体制が構築されている場合に活用されることを想定しております。CKD診察依頼書同様、各地域の実状に合わせたものに改変のうえ、お使いください。

CKD連絡票(PDF:376KB)

CKD連絡票(ワード:20KB)

神奈川県慢性腎臓病(CKD)診療連携構築協議会について

神奈川県では、神奈川県慢性腎臓病(CKD)診療連携構築協議会を年1回開催しています。

神奈川県慢性腎臓病(CKD)診療連携構築協議会(県ホームページ)

腎臓移植の推進について

公益財団法人かながわ健康財団アイバンク・臓器移植推進本部が行う腎臓提供者の登録募集等の活動に対する補助を行うとともに、臓器移植コーディネーターを配置し、腎臓移植の円滑な実施を図っています。

公益財団法人かながわ健康財団アイバンク・臓器移植推進本部ホームページ

臓器移植の普及推進(県ホームページ)

人工腎臓保有状況等調査について

神奈川県における人工腎臓装置の保有状況や人工透析患者数等を把握し、今後の腎疾患対策を検討するための基礎資料や県内の透析医療機関(人工腎臓保有医療機関)名簿を作成することを目的として年1回実施しています。

神奈川県透析医療機関(人工腎臓保有医療機関)一覧(PDF:337KB)

※受診される場合は、医療機関に確認のうえ、受診してください。

災害時の透析患者に対する支援について

神奈川県では、災害時の透析患者に対する支援として、災害時透析患者支援マニュアルの策定等の取り組みを行っています。

災害時の透析患者に対する支援について(県ホームページ)

世界腎臓デー

国際腎臓学会と腎臓財団国際協会の共同提案により、毎年3月の第2木曜日を「世界腎臓デー」と定め、腎臓病の早期発見と治療の重要性を啓発する国際的な取り組みが行われます。

この日を機に腎臓への理解を深めていただき、腎臓病の早期発見と治療につなげてください。

問い合わせ

がん・疾病対策課 疾病対策グループ

電話番号 045-285-0706

関連サイト

 

※ このホームページの作成にあたっては、厚生労働省・腎疾患対策検討会「今後の腎疾患対策のあり方について」、日本慢性腎臓病対策協議会ホームページ(現在は閉鎖)、厚生労働省科学研究「慢性腎臓病(CKD)に関する普及啓発のあり方に関する研究」を参考にし、一部引用しています。

このページの所管所属は健康医療局 保健医療部がん・疾病対策課です。