更新日:2025年4月15日

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コラム1「依存症」は「病気」です!

神奈川県『健康・未病学習教材(高校生用副教材)』第四版

「依存症」とは?

特定の物質や行為に心を奪われ、「やめたくても、やめられない」または「ほどほどにできない」状態を「依存症」といいます。ゲーム、アルコール、薬物やギャンブル等、心を奪われるものは人それぞれで、いずれも依存症になる可能性があります。

(1)不安や悩みから忘れたい・逃げたいために行う(2)ゲームをやると楽しい、うれしい。(3)楽しいことばかりではない。(4)不安依存症の状態のイメージ

「依存症」の影響

こころ(精神)への影響

こころが物質や行為に奪われ、生活に必要な優先順位を狂わせてしまいます。例えば、学校にいてもゲームの続きが気になって集中できないなど、健康や生活リズム、人間関係等にも影響をおよぼします。

どんな人がなるの?

誰でもなる可能性があります。「意思が弱い人」「だらしのない人」がなると思われていますが、性格や意思の問題ではありません。ごく普通の人が、ふとしたことから陥ってしまう可能性があります。

チェックしてみよう!ゲーム依存かも?

過去1年のことについてチェックしましょう。

セルフチェック(IGDT-10)

  • ゲームをしていないとき、頻繁にゲームのことを考える
  • ゲームができないときに、頻繁にソワソワしたり、イライラしたりする
  • 過去1年間で、より頻繁に長い時間ゲームをしなければと思ったことがある
  • 過去1年間で、ゲームの時間を減らそうとしたがうまくいかなかったことがある
  • 過去1年間で、友人に会ったり、趣味や遊びをするよりもゲームを選んだことがある
  • 睡眠不足や仕事・家族への影響など、問題が生じているのに、長時間ゲームをしたことがある
  • 自分がどれくらいゲームしたのかを、家族や友人などに隠したり、嘘をついたことがある
  • 無力感や罪の意識、不安感を晴らすためにゲームをしたことがある
  • ゲームのために人間関係を危うくしたり、失ったことがある
  • 過去1年間でゲームのために勉強ができなかったことがある(成績が落ちた、集中できない)

Kirāiy O et al.Addictive Behaviors,2017 訳:久里浜医療センター改編

チェック項目が5点以上だった場合は、依存の可能性が高いので、まずは相談を!(※9個目と10個目の設問は、どちらか一方でも「はい」であれば、1点と数えます)

「依存症」の怖さ

依存症は、徐々に進行していく病気です。本人が行為や物質の使用をコントロールできないので、症状の悪化や深刻なトラブルを招くことになります。「本人が自覚しにくい」ことも特徴です。

依存症かな?と思ったら

自分が「依存症かな?」と不安に感じたら、専門的な窓口に迷わず相談しましょう。何より一人で悩まず、周囲の人や専門的な窓口に相談し、抱え込まないことが大切です。

関連リンク

監修:神奈川県精神保健福祉センター 
参考:依存症についてもっと知りたい方へ(厚生労働省)、スマホゲーム依存症/内外出版社/樋口進著

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