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更新日:2024年2月20日

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農産物の上手な利用法(サワークラウト・4ツ割/作り方のアドバイス)

「農産物の上手な利用法」のページでは、オープンラボで実験された農産加工実験や神奈川県農業技術センターの過去の研究成果を紹介しています。

材料 作り方 農産物の上手な利用法の表紙
作り方のアドバイス

★漬け込みと塩水

キャベツの大きさ、並べ方によって、キャベツとキャベツの空間が多くなります。なるべくキッチリと容器に詰めて下さい。1~2日経っても塩水がキャベツの上に上がらないときは3%の塩水を作って、注ぎ入れ、塩水が必ずキャベツの上にでるようにして下さい。

写真:キャベツをなるべくキッチリと容器に詰める写真:塩水が必ずキャベツの上にでるようにする

★漬け替え

漬け込み後、1週間くらいたつと表面にアワが出だし、液が濁ごり始めます。乳酸発酵が始まった証拠です。キャベツを容器から取り出し、漬け替えして下さい。
キャベツは12kgから10.2kg、漬け液は8.1kgになります。

★発酵

漬け替え後、温度が低ければ発酵が進まず、高ければ発酵が促進されます。15~20℃の温度でおけば、10日~2週間くらいで発酵が終了します。
ヨーロッパではかなり酸っぱくしたものも食べていますが、漬け液はpHが4.0、乳酸として0.5%くらいがすっぱすぎず、食べやすいようです。

★食べ方

キャベツをキュッと絞り、芯を切り取り、せん切りにして下さい。そのままソーセージやハムに添えるのも良いですし、スープや煮込み、炒め物の材料としても使えます。変わったところでは焼きめしの具としても楽しめます。

写真:キャベツをキュッと絞り、芯を切り取る写真:せん切りにする

★保存

発酵の終了したものは低温におくのが一番です。でも、低温においても期間が長くなると、酸っぱくなりすぎたり、他の微生物による変質がおこります。長期に保存する場合はビンや袋に詰めて、加熱殺菌するか、冷凍保存をしましょう。

写真;容器を低温におく写真:長期に保存する場合はビンや袋に詰めて、加熱殺菌するか、冷凍保存をする

★サワークラウトのビン詰め

ビンに詰めて殺菌する場合、ビンの大きさによって加熱時間が変わってきます。また、そのビンを加熱する温度によっても殺菌時間が変わってきます。サワークラウトは70℃15分間加熱し、その後30分間ビンを逆さにしておけば(倒立放冷)、保存性を持たせることができます。

写真:サワークラウトのビン詰め写真:サワークラウトは70℃15分間加熱し、その後30分間ビンを逆さにしておけば(倒立放冷)、保存性を持たせることができる

ただ熱い湯に浸けただけではいけません。中心温度が低ければ、殺菌が不十分で、保存性がありません。しかし、温度が上がりすぎれば、サワークラウトが煮えて軟らかくなってしまいます。
ビンの中心温度は簡単にはかることができます。ビンのフタに穴を開け、温度計をビンの中心にくるように差し込んで下さい。
ビンの中には加熱殺菌したいものを入れて下さい。ビンを加熱する条件が決まったら実験開始です。

写真:ビン写真:ビンの中心温度は簡単にはかることができる写真:ビンを加熱する条件が決まったら実験開始

写真1:グラフ写真2:グラフ

ビンの大きさ、太さによって、また、ビンの周囲の温度によって中心温度の上がり方がこのように違うのです。ビンの周囲の温度が75℃ではビンの中心温度はなかなか70℃まで上がりません。しかし、95℃にすると小さい、細いビンでは20分くらい、中くらいのビンでは35分で70℃まで上がりました。太い大きなビンでは1時間以上かかりました。
このように20℃くらい(室温)のものをビンに詰めて、加熱殺菌すると、とても長い時間が必要になってくるのです。ですから、ビン詰で保存する場合は熱いものを、熱いビンに詰め、効率よく処理をして、保存性を持たせるようにしましょう。
材料 作り方 農産物の上手な利用法の表紙

 

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