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更新日:2024年1月19日

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農産物の上手な利用法(カリカリ梅漬け/材料)

「農産物の上手な利用法」のページでは、オープンラボで実験された農産加工実験や神奈川県農業技術センターの過去の研究成果を紹介しています。

 
材 料
小梅 2800g
食塩(小梅の18%) 500g
カルシウム液
梅酢 500ml
卵または貝の殻 50g
写真:材料   写真:ウメ握り飯

★カリカリ梅漬け

カリカリ梅漬けはウメの塩漬けの一つの方法です。ウメを塩で漬けただけではカリカリとした硬い果肉にはなりません。カリカリ梅漬けを作るには三つの条件があります。未熟なウメを原料とする、収穫後すぐに漬け込み処理をする、塩と一緒にカルシウムをウメの果肉にしみ込ませることです。
ウメは果肉の中にペクチンといわれる糖分が長い鎖状につながった成分を含みます。未熟な青ウメは果肉の中のペクチンが長い鎖状ですが、熟してくるとペクチンが分解して、果肉が軟らかくなってきます。ペクチンはカルシウムやマグネシウムなどが結合すると硬いしっかりとした果肉の組織を保つことができます。

★小梅

カリカリ梅漬けにするにはいろいろなウメが使えますが、大粒のウメよりも小粒のウメが多く用いられています。
代表的な小粒品種に「甲州最小」があります。花は白色一重ですが、花粉が多いことから他品種への受粉樹として栽培されています。果実は一果重が5gくらいのやや偏球形の小果です。その他、小梅漬けに用いられる品種には甲州深紅、竜峡小梅などあります。
写真:花は白色一重   写真:果実は一果重が5gくらいのやや偏球形の小果です。

★カルシウム液

ウメをカリカリに漬けるにはカルシウムが必要です。カルシウムがウメのペクチンと反応して組織を硬くします。漬け込み時にカルシウムが補給されればよいので、カルシウムを含んだ食品添加物を用いることが多くあります。
ウメをパリパリ・カリカリに漬けるためにカルシウムを配合したカリカリ漬けの素の様な配合添加物も販売されています。これらの主要な成分は塩化マグネシウムや塩化カルシウム、クエン酸などです。
写真:梅パリ   写真:パリット

食品添加物を手に入れにくい農家や家庭では卵の殻を入れることがあります。ウメを漬けるときに塩と一緒にガーゼに包んだ卵の殻を入れたのでは、ウメの酸で卵の殻が溶けるのに時間がかかりますので、カルシウムの効き方が遅くなります。はじめからカルシウムをウメの果肉に浸透させたいので、梅酢とカルシウム原料でカルシウム液を作ります。カルシウム原料には卵の殻、貝(シジミ、アサリ、サザエ、アワビ)の殻、ウニの殻など、いろいろなものが利用できます。

写真:卵の殻   写真:シジミの貝殻   写真:アサリの貝殻
写真:サザエの貝殻   写真:アワビの貝殻   写真:ウニの殻

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