更新日:2020年10月2日

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第42回施策調査専門委員会審議結果

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

水源環境保全・再生かながわ県民会議 第42回施策調査専門委員会

開催日時

平成30年1月31日(水曜日)9時30分から12時00分

開催場所

産業貿易センター3階 302号室

出席者【委員長・副委員長等】

吉村 千洋【委員長】、土屋 俊幸【副委員長】

太田 隆之、大沼 あゆみ、岡田 久子、鈴木 雅一、羽澄 俊裕

次回開催予定日

未定

所属名、担当者名

水源環境保全課調整グループ、担当者名 田中

電話番号 045-210-4352

掲載形式

  • 議事録

審議(会議)経過

(吉村委員長)
皆さんおはようございます。本日の施策専門委員会は今年度最後の委員会となります。平成28年度版の点検結果報告書につきましては、次回の県民会議に向け、仕上げの作業となります。どうぞよろしくお願いします。
前回の会議から少し時間が空いておりますので、議事に入る前に資料説明も含め議事をご説明いたします。本日の配布資料の参考資料1をご覧ください。第41回施策調査専門委員会意見整理表となりますが、こちらは前回の委員会で出た意見等を一覧として整理されております。
前回の委員会での議題1点目ですが、来年度から実施するモニタリングの見直しに関する報告を県より受け、当委員会としては、その内容について了承したところでございますが、追加で岡田委員より河川のモニタリング調査に関して、追加する調査地点など具体な変更点を確認したいとの意見が出ておりました。こちらにつきましては、本日の議題4で県の方から御説明をいただくことになっております。
続きまして、前回の委員会の議題2ですが、こちらは点検結果報告書となっております。こちらは引き続き本日、議論することとなっております。流れとしましては、当日の議論ならびに委員会後に皆様より寄せられた意見を踏まえ、一部修正の上、当委員会としての原案を作成し、昨年12月7日に開催された県民会議に提出したところでございます。
その県民会議の後、内容に関して県民会議全委員の方々に意見照会を行っておりまして、全部で33件の意見もしくは質問が出ております。本日はそうした内容に対して点検結果報告書をどのように仕上げていくかを、議題1と設定しております。
最後に議題3ですが、こちらは来年度以降作成する点検結果報告書(第3期版)の構成の見直しに関する議論でした。中身に関してはこれからとなりますが、報告書の形式、フォーマットを簡素化するという検討を引き続き行ってまいります。前回の委員会では、鈴木委員より高次の評価、アウトカムの取り扱いに関して、どのように考えて整理していくのかといった意見も出ておりますので、こちらは本日の議題2において議論してまいりたいと思います。
以上が前回の委員会で出た主な意見ならびに本日までの対応状況となります。

議題1特別対策事業の点検結果報告書(第2期・平成28年度実績版)(案)及び同概要版(案)について

(吉村委員長)
それでは、本日の議事次第に書かれたように、主な議題として4点ございます。まずは議題1の点検結果報告書(第2期・平成28年度実績版)(案)に関して、概要版も含めて御確認いただきたいと思います。それでは、前回の原案からどのような修正がされたかについて事務局より説明をお願いします。

【事務局より資料1-1~1~7により説明】

(吉村委員長)
ありがとうございました。12月の県民会議で出された原案に対して意見をいただき、その修正の原案をご説明していただきました。全部で33件のご意見が出されていて、重要なところ、それから文言の修正まで、いろいろありますが、まずは重要なところをポイントとして2つまとめていただいておりますので、そちらから議論をしていきたいと思います。報告書自体の原案としては資料1-6となります。この中に、全体の総括と12個の各事業の総括が入っています。議論の2つのポイントは総括に関する部分になっています。
まずは森林のシカ対策のところから、ご確認をお願いしたいと思います。ポイントとしましては、資料1-3の1ページ目の点線の四角、それから3ページ目の点線の四角が、今回修正案の中に追加をする案として提示していただいたところです。それぞれ、事業番号でいいますと、事業番号1の水源の森林づくり事業の推進、それから事業番号2の丹沢大山の保全・再生対策の中で、シカ対策に関する今後の対応、方針に関して、どこまで踏み込んで文言を入れるかというところかと思います。こちらは、羽澄委員からご意見が出されておりまして、よろしければ、後から補足をお願いしたいと思いますが、ポイントとしては2つあると理解しています。1つは、今後5年間の第3期に向けての方針という意味では、大きな修正はないかと思いますが、平成28年度版の報告書として、どこまで踏み込んだ表現として追加をするかというところになると思います。内容としては、現在までに想定していた第3期の展開よりも、少し広がるような、さらに強化した対策が必要だというふうにもとれるところがあります。もう1つは、これは平成28年度の年次報告書になっていて、事務的に考えますと、平成28年度の活動内容をまとめた書類ということなのですが、議論自体は今年度に進んだ内容となっています。それを議論した県民会議の方針を、昨年度の報告書に入れるべきかどうかが問題だと思います。昨年度の成果に関する議論であれば、報告書に盛り込むのは問題ないと思いますし、それを受けて、今年度に新たな展開をしたとすると、来期の報告書に入れるという選択肢もあるかという状況です。
私としては、時点にこだわる必要はないかと思いますが、ポイントとしては、今後先を長くみて、5年間で効率よく取り組んでいくためには、どういう方向性を示すかという視点も大事になるかと思っております。羽澄委員から追加でご意見ありましたら、お願いします。

(羽澄委員)
ご検討いただきまして、ありがとうございます。只今、先生からお話がありましたように、平成28年度版の点検結果報告書でありますので、入れていただければありがたいのですが、事務手続上、適切な場所に入れていただくよう、御配慮いただければと思います。支障がなければ入れていただけるとありがたいところではございます。

(吉村委員長)
平成28年度の内容として追加するということですね。

(羽澄委員)
平成28年度だとすると違うのかもしれませんね。わかりませんが。

(吉村委員長)
別な形で掲載するとしたら、平成29年度版の報告書ということになるわけですね。

(事務局)
はい。その場合、平成28年度の報告書では個別意見として扱い、平成29年度の報告書の総括案に反映するのが一つの対応案と考えています。

(羽澄委員)
御面倒のないほうで良いです。

(鈴木委員)
御面倒のないほうが良いのですが、2つ点線で書いていただいているところは入れられると魅力的かと思います。ただ、1つ目の点線については、「シカ対策に関しては、税投資の効率性を意識する上で配慮が欠かせない点である。」と読めてしまうのと、日本語として意味が通らないと思います。その前の「第2期からの新たな取組として、シカ管理と連携した森林整備を実施した。」という文章を受けているわけですので、「シカ管理と森林整備の連携を、さらに前進させる」というような内容が、ここにあるのかなと考えます。

「税投資の効率性」という文言は、急に出てきていると感じており、もしこれを書くのであれば、税投資の効率性は全部にかぶるので、森林整備に関わる話ではなく、全体的なところに書かれるべきではないでしょうか。1つ目の文言はもう少し検討する余地がありますが、森林とシカとのつながりが、水源環境保全に重要だという一文を加えるのは、良いご指摘だと私は思いました。それから3ページ目の点線で囲まれた箇所につきましては、点線の上に県の見解は、丹沢大山以外の場所はシカの採食による植生の衰退は局所的だとしています。しかし、シカの被害を重要視している方にとって、これは局所的だと見たらいけないという意見があって出てきたものかと思います。私は、点線の中よりも、丹沢大山以外の場所では、局所的と見ると書いて良いのか気になります。植生が衰退している、というのは実態で、植生が衰退しても他に影響が出なければ衰退しても良いわけで、衰退したことが、次にいろいろな問題を引き起こすから問題となります。だから、局所的に衰退したというよりも、「部分的に被害が発生している」ですとか「部分的に将来の被害が広がる心配がある」という書き方の方が良いのかと思いました。

(吉村委員長)
ありがとうございます。本委員会と県民会議で出された意見ですので、県民会議の総意としては、シカ対策に関して追加する方向が好ましいと思います。

(鈴木委員)
ただ、シカばかりになるのは、私の本意ではありません。メインは水源環境の保全や森林の整備だと思いますので、その範囲の中でもう少し書くのが良いかと思います。

(吉村委員長)
1つ目の四角の中の最後の「税投資の効率性」という文章だけを読むと、シカ対策に関して、こういう観点も重要だと読めますので、ここは書くとすれば、シカ対策だけではなく、広く水源環境保全をする中で効率性を考えていく、という形になるかと思います。この四角の中に入れるのは少し苦しいかと思います。他はいかがでしょうか。

(土屋副委員長)
基本的に鈴木委員と同じ意見ですが、平成28年度の時点では、四角の2点について議論はされていないのでしょうか。

(鈴木委員)
平成28年度以前は、シカの話は丹沢だけでした。それを小仏山地や箱根にも広げようという内容が、第3期が始まる前の議論のメインでした。そんなに広げて良いのかという意見と、広げるのが大事だといった議論でした。

(土屋副委員長)
そうであれば、固く考えると、これは平成28年度に入れないほうが良いのではないかと思ってしまいますが、実際に出てくるのはこれからで、全体の情勢や、我々や専門家の認識も進んできていますので積極的に入れるべきだと思います。読む方は現時点で読みますので、前倒しであっても入れるべきだと思います。

(吉村委員長)
意見としては、敢えて1年遅らせる必要はないというご意見でした。これまでの議論を踏まえますと、1番事業の総括の四角に関しては、この文言を盛り込む方向で、ただ「税投資の効率性」については、ここからは削除して、書くのであれば、事業全体に関する部分に掲載する。私の案としては、丹沢大山だけではなくて、それ以外の地域も広く見て、今後対策をとっていく必要があるというのが、皆様の御意見かと思いますので、丹沢大山の2番事業ではなくて、より広い視点での1番事業のところで、「丹沢大山以外も含め」という文言を入れるのも一案かなと思います。その上で、2番事業の点線の四角については、事業の総括ではなくて、個別意見として、四角の内容を掲載するという形では、いかがでしょうか。というのも、2番事業の方は柵の設置ですとか、捕獲体制の確立等の具体的な内容となっていますし、これは丹沢大山に限った話ではないということを踏まえますと、個別意見として報告書に掲載してはいかがかと思います。「税投資の効率性」に関しては、ここ以外で触れられているところはありますか。

(鈴木委員)
「税投資の効率性」という文言は、どこかでは書いておきたいですね。

(吉村委員長)
例えば、資料1-5の全体総括の中に出てきませんかね。順番からしますと、次は資料1-5をご確認いただく流れになっていますので、仮の案として、シカ対策に関しては、只今提案していただいた方向で、後ほどもう一度確認するという形にしたいと思います。
2点目のポイントですが、資料1-5が全体総括(修正案)になっております。内容的には前回の原案と同じですが、順番が変わっています。私の意見ですが、順を追って整理したほうが、読みやすいのではないかというものです。初めてこれを読んでもフォローできるような順番にしています。①事業の枠組みを最初に書いて、そのあと②アウトプット・1次的アウトカムで、平成28年度の具体的な事業内容のまとめ、それから③5年間の2次的アウトカム・最終的アウトカムに関する部分、それから④今後の話という流れになっています。文章自体はほとんど前と同じなので問題ないと思いますが、悩んだ部分としては、④今後の話の最後の2段落について、この表現で良いかご検討いただきたい。「なお、この評価結果を参照しながら事業の実施状況を見ると、事業評価の仕組みが機能し、概ね適切に事業が進められていると評価できる。この仕組みが十分に機能し、実績を有することが、現行事業の有効性や今後の事業のあり方を幅広く検討する上での前提条件として重要である。また、水源環境保全・再生事業のあり方として、気候変動による災害頻発への懸念や台風等による災害発生状況を踏まえ、森林の生育基盤である土壌の保全を図っていくことや、水の十分な管理や水質保持の観点から水と土砂を一体のものとして施策を考えていくことも重要な課題であり、その観点からも県の関係部署において、より一層の連携を図り、今後の事業進捗に努めていただきたい。」という、この部分が原案ですと、バラバラな形で入っていましたので、事務局の方で整理いただいてこの様な表現になっています。
事業評価の仕組みを、改めてここで書くかどうかという疑問もあるかもしれませんが、県民会議としては、その仕組み自体が、事業を推進するためにうまく機能しているかという視点もあるかと思いますので、このような形にしています。

(岡田委員)
これは、資料1-6の0-11ページをこういうふうに変えるということですか。

(吉村委員長)
資料1-6の報告書(案)の0-11ページから0-12ページにかけての内容で、資料1-6は修正前の状態で、これを資料1-5の内容に差し替えるということになります。

(岡田委員)
見るからに、見やすいですね。

(吉村委員長)
ありがとうございます。カッコの中の見出しはこのままですか。

(事務局)
見出しは、とるかたちで考えています。

(鈴木委員)
大変読みやすくなって、結構です。読みやすくなった上で、②アウトプット・1次的アウトカムのところで、最初に予定していた事業量は基本的に達成されたということと、それにかかる予算も概ね見込み通りであったという、費用と事業量にかかる部分が概ね予定通りだったという一文があっても良いと思います。事業量と費用の話があって、その事業の結果として「下層植生が回復し、土壌保全が図られるなどの成果が出てきており、概ね順調に進められている」として、ここへ行く前に「事業計画と予算が概ね予定通りだった」という一文が頭にあっても良いと思いました。整理がついた結果として思った次第です。前と重複するので、いらないということであれば、このほうが簡潔で良いかもしれませんが。

(吉村委員長)
アウトプットの部分に「予算執行と事業の進捗に関して、森林と水の両方を含めた形で、概ね事業が進められている」という文言を、冒頭で書いておくと全体が把握しやすいと思います。森林と水関係事業それぞれの文章の中には出てきますが。確かに予算に関しては、ここには書かれていませんね。予算執行の進捗に関しても一文考えてみましょう。

(土屋副委員長)
委員長より、④今後の話の最後から2段落目のところについて話がありましたが、事業評価を形式上ではなく、実質的にやっていくのは非常に難しいと思いますが、それについて、こういう形で言及するということは非常に重要なことだと思います。元の文章でも、書いていないわけではないが、このようにまとめた形になっていなかったので、こちらを支持したいと思います。

(吉村委員長)
ありがとうございます。この事業評価の仕組みを評価するという主体は、この委員会になるのですか。

(鈴木委員)
そうなります。我々がやっています。我々が言い出さないと何も動いていきません。

(吉村委員長)
ということは、仕組に関する評価結果が、これで良いかということも含めてということになりますね。それでは、全体の総括に関しては、②アウトプット・1次的アウトカムの冒頭に、予算ならびに事業の全体の進捗の文面を追加するかたちで、県民会議にお諮りするという形でお願いします。
以上、重要なポイントとして、シカ対策、それから全体の総括に関して確認いただきましたが、意見が全部で33件出ておりまして、この2つ以外で気になる点がございましたら、ご指摘をお願いしたいと思います。

(鈴木委員)
資料1-2で「別途回答」という箇所がありますが、こちらは本日ご提示いただけないということですか。今日ここで「別途回答」の中身を教えていただかなければ、われわれは議論できません。忙しいのは分かりますが、「別途回答」こそが大事なのかと思います。例えば、資料1-2の5ページ目の24番は「別途回答」になっていますが、加工・流通・普及の取組や間伐材の利活用というのは、森林整備の出口といいますか、川下の議論になります。要するに森林に関わるいろいろな環境の話は、多くの場合は川下の話を含んでおりますが、神奈川県の大綱は環境に限定して、ずっと前から、川下は意図的に入っていません。ですので、この回答自身は、環境施策が林業施策の川下を含むのか、われわれとしてどう考えるのかという大きな論点が入っているのではと、このご質問に入っているのかと見ました。もし、そうだとすると県がどのように考えているのかを伺ってから議論する必要があると思います。この「別途回答」が次の県民会議の前に資料で送られてきて、県民会議で、決まっているところで議論して時間があるか疑問ですが。

(吉村委員長)
「別途回答」に関する段取りは、どのようにお考えでしょうか。

(事務局)
事務局としては、2回目の意見照会をかける際に、1回目の意見照会の際に出た質問及びその回答といった形で、確認していただこうと考えておりました。

(吉村委員長)
そうすると、その回答は2月上旬ということですか。

(事務局)
そうですね。意見照会の際にさせていただきたいと考えております。

(吉村委員長)
その内容を、この施策調査専門委員会で確認する時間はありますか。

(事務局)
現在、事務局で作成している回答としましては、平成24年度、第2期から、現行の市民事業の制度が確立したわけですが、そこでこの名称になった理由をお答えしようと考えておりまして、川下という部分までは考えておりませんでした。只今の鈴木委員のご意見を踏まえ、回答につきましては、もう少し検討し、必要であれば、施策調査専門委員の皆様にも回答案を見ていただいたうえで、県民会議の皆様へご提示することも考えていきたいと思います。

(吉村委員長)
川下に関しては、どの程度サポートしていくかに関しては、時々議論にあがるところで、非常に重要なところと考えられるので、県民会議でも議論できれば良いと思うが、時間も限られているので、施策調査専門委員会で原案を作成する。全体方針に関するところは少なくとも、県民会議の前に文面を確認させていただくという形が一番良いかと思います。

(鈴木委員)
資料1-3の4ページ目の整理No.14、服部委員からのご意見があります。ここに、「B材の販路拡大の取組も併せて」とありますが、「B材」というのは森林林業の専門家しか知らない言葉なので、県民が読む文章として「B材」には何らかの脚注が必要かと思います。

(大沼委員)
少し違った視点のコメントとなりますが、事業評価を行う場合に、林野庁で事業評価マニュアルというのが出ておりまして、貨幣価値に換算する手法を公表しています。非常に細かく、生態系サービスの効果を、どのように定量化するかを行っておりまして、毎年こういうことをする必要はないと思いますが、5年に1回だとか、10年に1回は、事業を積み重ねることでの差分を、いろいろなクオリティだとか量を経済的に定量化するというのも大事かと思います。国の方では、そのように動き出しており、分かりやすいので、今後、是非検討していただきたいと思います。

(吉村委員長)
経済的な評価に関しては、過去に取り組んだ経緯はありますが、今のご意見は、森林管理の川下も含めて評価するのが望ましいということですね。

(大沼委員)
そうですね。いろいろと便益が隠されていますから。

(事務局)
議題3で、第3期の事業評価についてご説明させていただきたいと思います。その中で今の御議論に繋がるとか思いますので、よろしくお願いします。

(吉村委員長)
今後の展開で、議論しましょう。

(土屋副委員長)
資料1-2の整理番号No.4ですが、資料1-3でいうと2ページ目の上のほうにある、服部委員の意見の趣旨が分からなかったのですが、結果として、森林の状況は所有者ごとに継続的に把握するのは困難なことから、森林管理の新たな仕組みの構築が必要だと言っておりますが、「所有者の状況を勘案した」という部分を削除すべきだという意見だったと思います。趣旨が分からなかったのですが、森林管理の新たな仕組みを考えるにあたり、たとえば小規模の所有者には手厚く管理していかなければいけないという意味だと思いますので、それが抜けてしまうと、森林管理の新たな仕組みの具体性が減るように思います。
服部委員は、どのような趣旨で言われたのでしょうか。私は「所有者の状況を踏まえて」という部分を残しておいたほうが良いと思います。

(事務局)
服部委員から出た意見の説明文につきまして、読み上げさせていただきます。「公益的機能を持った森林であることの意識を所有者に持ち続けてもらうことが必要だが、その意識を持続的な森林整備にどう結び付けていくか、その体制と仕組みが重要である。」とのことで、このような修正案が提示されております。

(土屋副委員長)
そうだとすると、余計に所有者の状況の違いによって、その対応は考えなくてはいけないので、全て公益的に対応すべきだという意味なのでしょうか。

(鈴木委員)
私も、質問と回答を読んで、かみ合っていないと感じました。私が思うには、行政的な補助の仕組を作っても、問題は担い手に、それがどれだけ伝わるかという意味のご指摘なのかと思います。ただ、行政ができることは仕組を作ることまでなので、そこでどうしてもすれ違いがあるのかと思います。ここはもう少し修文すると良くなると思います。

(太田委員)
水源の森林づくり事業のなかで、色々な方式で土地を管理や確保する取組が行われているなかで、さらに新たな仕組みを考える場合、従来のやり方がなぜうまくいかないのか、という話にも関わってくると思います。そういう意味で「所有者の状況を踏まえて」というのは、少し踏み込んだ記述という印象もあります。それがもし問題として出てきているのであれば、今回は個別意見として入れて、従来の仕組みと所有者との状況が、どうミスマッチしているのかを検討課題にしていくほうが良いかと思いました。現時点で、ここに書いてしまうのは、難しい問題があると思います。

(吉村委員長)
前回の原案では「所有者の状況を勘案して」ということが、全面に出ているので、そこに違和感があるということで「公益的機能」を強調した修正案になっていると思います。ただ、実際の対策としては、個々の所有者や地域の状況に合わせた対応が必要になるということですので、個別意見でここにふれるか、もしくは、たとえば「所有者の現状も勘案して、森林の公益的機能を持続させるための対策を検討するべきである。」など、前置きとして「所有者」という文言を入れると、そこも意識しつつ、全体の公益性もというところで、両者を検討していかないといけない、という形になると思います。時間が経過しておりますので、次の議題に移りたいと思いますので、この報告書に関して整理させていただきますと、冒頭のシカに関する議論に関しては、資料1-3の1ページの四角の中については、基本的に残すが「税投資の効率性」に関しては、ここからは削除するということですね。もし、うまくはまれば、「丹沢大山に限らず」という文面も出来れば追加をしたい。3ページの四角に関しては、若干具体的な対策が盛り込まれているので、個別意見として掲載する。全体総括に関しては、アウトプットに関して、事業の予算執行に関する全体の進捗状況に関する文面を追加する。それ以外は、今議論した「森林所有者」の部分について。あとは、一般の方が読んでもわかるような表現になっているか、再度確認すべきという意見がありました。追加で何かありましたら、個別で意見を出していただき、2月上旬に県民会議の皆様に諮る資料に進めていただきたいと思います。今の方向で、次回の県民会議向けに再修正案を準備する方向で進めさせていただきます。2月上旬から2回目の意見照会となりますが、その結果、大きな意見が出ない場合は、3月22日の県民会議において、修正した原案を提出して、その場で確定いただく方向となります。もし2回目の意見照会で、何らかの強い意見が出た場合は、時間的に制約があるので、私と事務局で、意向を一任させていただき、必要があれば、皆様にお諮りするという形にさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(一同)
異議なし。

(吉村委員長)
ありがとうございます。そうしましたら、議題2に進めさせていただきたいと思います。特別対策事業の点検結果報告書(第3期版)の構成見直しとなります。資料につきまして、事務局からご説明をお願いします。

議題2特別対策事業の点検結果報告書(第3期版)の構成見直しについて

【事務局より資料2-1、2-2により説明】

(吉村委員長)
ありがとうございます。全体構成の見直しの案をご説明していただいたところです。イメージ案は大体、半分くらいのページ数になりました。大きな変更点としましては、2次的アウトカムと最終的アウトカムは別のかたちで取りまとめるということになるかと思います。今回、議論していただき、年度が変わったら4月以降は、今年度の内容を、新しいかたちで整理していくことになります。平成28年度分は5年分の情報を盛り込んでいましたが、平成29年度分は1年分の情報が載るという形ですかね。

(事務局)
はい。基本的には1年分の情報が載ってきますが、事業進捗と予算との関係については、5年間の累積で確認していく必要がありますので、資料2-2の1-3ページに記載の事業進捗状況などは5年間で累計しています。それ以外の部分については、単年度のもので整理していきたいと考えております。

(吉村委員長)
そうすると、毎年、過去5年分の実績が、こちらに掲載されるわけですか。

(事務局)
第3期の報告書という扱いにもなりますので、平成29年度が1年目のところに入り、平成30年度以降は空欄または表としては付けないということになります。進捗状況については、100%を5で割って1年目としては20%に到達しているどうかを見ていただきます。

(吉村委員長)
分かりました。

(鈴木委員)
今の話ですが、例えば、その表の左側に、第2期の5年間の実績欄は入りませんか。第2期はこういう数値だったが、第3期はこうで、そのうちの1年目が終わったという表を載せたほうが良いと思いました。3期の初年度の1年分だけを見ても議論しにくいように感じます。今年の報告書と見比べれば、分かりますが、もう一工夫がほしいと思います。

(吉村委員長)
読む人にとっては、今年度スタートした事業にも見えてしまうけれども、実際は過去5年ないし10年の取組があるので、見えるようにしておくときちんと理解をしていただけますね。5年の実績を、この場合は面積もしくは人数で示すということですかね。あまりスペースをとらない形で入れられると良いかと思います。もしくは、平成29年度版に関しては、1列入るだけですので、空欄部分に過去の情報で埋めるという方法もありますね。他にいかがでしょうか。

(鈴木委員)
全体的なところでいいますと、これでもまだ厚いかとは思いますが、この方向で私は良いと思います。ただ、資料2-1の最後の行に「該当するURLの案内に留める」と書いてあります。これはこれで良いのですが、これだけ読むとURLで処理するため、楽になったと思うかもしれませんが、実際はURLで案内しようと思うと、ホームページ上に、わかりやすく情報を載せる必要があり、非常にエネルギーがかかることで、それを覚悟しないといけないと思いました。それから、目次の終わりのほうに、該当箇所のリンク集のような一覧表を付けておくと良いと思います。本文中でも詳細な情報はどこにあるというリンクを書いていただくことになると思いますが、それをまとめた一覧が後ろの索引に必要かと思います。以上を踏まえますと、点検結果報告書作成の前までには、元の電子情報を作っておかないといけませんので、手間としてはかなり大変だと思います。

(吉村委員長)
元々は作業が大変という経緯があり、事務局側の負担を増やすのは心苦しいところはありますが、読み手のことを考えると、そういった整理も必要かと思います。この報告書自体の形式と合わせてホームページ上の情報もある程度一体的にデザインしていくのが最善かと思います。最後のあとがきのところに、関連資料の一覧表があり、URLが書いてあり、PDFファイルをクリックすると参考資料に飛べるとより読みやすいと思います。さらに申しますと、それがホームページ1ページに、リストがまとめられていると、わかりやすいのかと思います。今は、いろいろな資料が関連しているので、それぞれのページに資料が配置されているのかと思います。

(岡田委員)
点検結果報告書自体はホームページに載らないのですか。

(吉村委員長)
報告書自体はホームページ上にアップロードされますよね。

(事務局)
はい。
(鈴木委員)
県民会議のページにあります。

(岡田委員)
では、ここから入っていけるというイメージですね。

(吉村委員長)
そうですね。そうなるとわかりやすいですね。現状ですと、相互に色々と関連しているので報告書のサイトの下にすべてがあるわけではありません。もし余裕があれば、ここの整理をしていただくということで、よろしいでしょうか。

(事務局)
検討させていただきます。

(岡田委員)
では、来年の読み合わせは、冊子でなく、このPDFを読み合わせるということですね。

(吉村委員長)
通常、印刷版を見て議論をしていますが、ホームページと一体化するというのであれば、ホームページを見ながら委員会を運営するというご意見かと思います。常時、その形でやる必要はないと思いますが、そうするとパソコンを持ち込んで見ていただくことはできますね。

(岡田委員)
そうですね。

(吉村委員長)
インターネットに繋がるかどうかも問題ですね。

(鈴木委員)
来年、出来るかどうかは別にして、県民会議も年を追って、変わっていくことは確かですよね。

(吉村委員長)
変化していくというのも良いでしょう。すぐにということではなく、来年度は紙ベースでもちろん結構ですが、どこかのタイミングで、委員の皆様にホームページの方と併せて確認していただく作業が入るのが好ましいかと思います。他はよろしいでしょうか。私の方で気になったのは、大きな修正の方針が今回ありましたので、平成28年度版から平成29年度版へ継続的に読まれている方にとっては、情報が減っているなと思われかねませんので、そのあたりの方針を、どこかに記載しておいたほうが良い。たとえば、0-2ページの冒頭に点検結果報告書の作成方針とありますのでこちらに、平成29年度版からは「アウトプットと1次的アウトカムを中心に掲載して、それ以外の2次的アウトカムと最終的アウトカムについては、中間報告でまとめます。」というような形で、読んだ方が参照できるようにしておいたほうが良いかと思いました。

(鈴木委員)
もう一言だけ言わせていただきますと、従来、厚い報告書ができている理由は、委員からいただいた意見は、なるべく詳細に本文に留めるという考え方が、県民会議の第1期からあったのだと思います。その考え方に、いささかの変化もないということは、分かるようにしていただきたいと思います。この会議で何か言えば、必ず県の記録に留める、という考え方が当初からあったかと思いますので、そのような考え方がわかるように、かつ、それがホームページ上では達成できるようにしてほしい。

(吉村委員長)
その点につきましても、全体構成の説明のところに加えてはいかがでしょうか。実際は、各事業の4から5ページの中に、県民会議の意見が総括として入っていますし、おわりのところでも、個別意見が掲載されていますので、そこに載っていますという文面を、はじめにの中でことわっておくと良いのかなと思います。

細かいところですが疑問があります。1-1ページの概要の一番下に事業費の「うち新規必要額」とありますが、これは読む方が理解できるのでしょうか。これは、第2期の5年の中で追加した予算なのか、今後必要になる予算なのか、追加説明が必要かと思います。もしくは、これを入れないという選択肢もあるかと思います。

(事務局)
ここで記載しております「うち新規必要額」というのは特別税を使って実施する事業費のことで、上の第2期計画の5年間計というのは、一般事業費も含めた合計額となります。

(鈴木委員)
それであれば、「一般会計を含む」とか「本事業による」といった表現にしては。「新規必要額」というのは行政用語でわかりにくい。

(事務局)
県民の方にもわかりやすいかたちに変えたいと思います。

(吉村委員長)
シンプルに一般会計、特別会計のほうがわかりやすいと思います。新規と書いてあると、今年度始まったことなのかと思いますので。他はよろしいでしょうか。これについては、次回、来年度の施策調査専門委員会で、新しいフォーマットで今年度の報告内容を反映するということでよろしいですか。

(事務局)
そうなります。今年度の事業実績等を記入した形での具体な提示につきましては、議題3のスケジュール関係にも関わってきますが、次回もしくは、その次の委員会でお示しする形となります。

(吉村委員長)
来年度も何回か委員会がありますので、その中で準備していただくということですね。

(事務局)
はい。

議題3中間評価に向けた対応検討、平成30年度の委員会開催スケジュールについて

(吉村委員長)
続きまして議題3に移ります。中間評価に向けた対応検討、平成30年度の委員会開催スケジュールについてとなります。資料3をご確認ください。これに関して事務局からご説明をお願いします。

【事務局より資料3ならびに参考資料3により説明】

(吉村委員長)
ありがとうございました。中間評価、それから来年度のスケジュールについてご説明いただきました。ポイントとしては、中間評価においては、第3期の取組を受けて水源環境の状態と機能の2つの視点で、主に評価を行う。それから、中間評価ならびに次期計画への意見書の作成を見据えて、今年の12月に県民参加型のワークショップを開催するという趣旨になっております。確認ですが、中間評価の対象としては、今年度の事業実績まで含めて、過去11年なのか、過去6年なのか、対象期間はどう考えればよろしいでしょうか。

(事務局)
アウトプットに関しましては、今年度と来年度まで含めて過去12年、モニタリング結果につきましては、今年度と来年度、うまくいけば再来年度まで含めて、過去12~13年の成果が対象となります。相模川や酒匂川を対象とした5年に1度の河川のモニタリング調査を来年度と再来年度に実施する予定としておりますので、それらの結果も確認しながら、暫定取りまとめをしつつ、平成32年5月の提出時にはその調査結果も踏まえ検討した報告書を提出していただきたいと思います。

(吉村委員長)
最終的には平成32年5月に、評価結果提出となっていますが、これは県に提出ということですか。

(事務局)
そうです。そのあと第4期の計画書を策定していくスケジュールがありますので、平成32年5月にお願いしたいと思います。

(吉村委員長)
わかりました。以上のようなスケジュールですが、いかがですか。

(大沼委員)
先程の経済評価の続きでいくつか質問させてください。前回行った経済評価というのは、どういった側面でされたのでしょうか。

(事務局)
CVMで調査しております。

(大沼委員)
何について評価されたのでしょうか。

(事務局)
施策全体に対して、県民の方が、この施策をやると聞いたときに、いくらまでなら支払えるかという意識的な部分に対して調査を行い、支払意志額を調査結果としております。調査結果としては、年額約1万円という評価でした。

(大沼委員)
非常に大雑把に意識をみたということですね。今はいろいろな森林の生態系サービスの貨幣評価ができるようになってきていて、CVMでやらないとダメという意見は一部です。例えば、水質についてとか、レクリエーションについてですとか、今は炭素を固定する面も非常に重要で、こうしたいろいろなサービスが実際に貨幣評価されています。また、林野庁では事業評価マニュアルを出していますので、一からはじめるということではないと思います。もちろん神奈川県独自に付け加える部分もあると思いますが。例えば、CVMでいくらかというよりも、実際にこれくらいの効果があったということを評価するほうが、経済評価という意味では良いのではないでしょうか。そういう観点での経済評価をやらなかったということを、もう一度検討していただきたいと思います。それから、CVMのようなざっくりしたものではなく、たとえば水質などで、ポイントポイントを、評価できるものとできないものを整理するのが、今後、事業評価について重要な課題だと思います。

(吉村委員長)
今の内容は、前回の中間評価の中にまとめられていますね。冊子の115ページからCVMの内容が4ページくらい記載されています。

(大沼委員)
これは実際に出た差分を評価しているということではないですね。取組によって、実際に生態系がこれだけ改善されたということを評価するのが、事業評価の場合には大事だと思いますので、検討いただいたほうが良いのではと私は考えます。

(吉村委員長)
前回は事業概要を資料として、お見せして、それに対する支払意思額をアンケート調査したということですが、支払意思額ではなくて、環境の変化が実際どれくらいあったかを貨幣価値に換算するほうが良いということですね。

(鈴木委員)
環境や公共事業に関わる経済評価は多々あり、色々なご専門もあるかと思います。今回、実施しない理由として資料に書いてあるのは、前回と全く同じ動作であれば、5年とか10年の間隔を開けるのが妥当であるということですので、他に有効なものがあるかどうかというのはご検討いただければと思います。それから、もう1つは、この冊子に前回の中間評価の記述があるとは言うものの、あまりポピュラーになっていない、少なくとも委員の方には、もう少し何らかのかたちでお知らせする必要があり、その上で、今後どうするか議論するのが良いかと思います。前回の調査も調査ですが、調査に至る過程で、色々な検討をしていますので、参考資料3にある平成25年度に行った手法検討のあたりのサマリーも含めて、委員の方に情報が提供できれば良いと思います。次回の県民会議の参考資料にでも入れて、一言ご説明していただくのが、よろしいかと思います。

(吉村委員長)
経済評価については、本日の会議の論点の1つになるかと思いますが、提案としては、最終的アウトカムなので、約10年後の時点で再度、経済評価を実施する方向で、来年度以降はその準備を進めていくという形になっているかと思います。それをどういうふうに進めていくかというところが、ポイントになります。資料3では、前回の経済評価の総括を行うとなっておりまして、それから最終評価に向けた方法の検討という、2点だと思います。場合によっては、これをワークショップに取り上げるというのもありなのでしょうか。県民の方と相談する部分ではないかもしれませんが、県民会議の中で議論をするのはあっても良いかと思います。

(大沼委員)
私も賛成です。いくつか事業評価マニュアルで、応用できそうなところは、試算されてみたら良いと思います。その結果、このくらいで、こんな効果があるというのがいえるのかと思います。

(吉村委員長)
そのあたりは、マニュアル化されているものなのでしょうか。

(大沼委員)
林野庁のホームページに事業評価マニュアルというのが出ています。それを直接応用できるところと、できないところがありますので、応用できるところがあればいかがかと思います。

(鈴木委員)
様々な議論がありまして、森林の機能評価を実施するとなった時に、色々な話が出てくるかと思います。ただ、当委員会にはいろいろな専門家がいらっしゃる訳ですので検討したら良いかと思います。

(吉村委員長)
自然が相手の評価ですので、実際の自然の状態、機能ももちろんですが、税金を使った事業なので、経済的な評価も欠かせないというのも1つ。その一方で、人によって、価値の置き方が違うということもありますので、簡単に短時間で、方法をまとめて実施というわけにはいきませんので、来年度、再来年度で中身を議論して、話を詰めていくことになりますね。

(大沼委員)
森林整備をされていて、一番わかりやすいのは、炭素がどれくらい増えたかとかですね。これは、貨幣価値換算しやすいのではないでしょうか。

(吉村委員長)
そうですね。

(大沼委員)
そのあたりは素晴らしい事業をやっているので、可能なところを評価されてみたら良いと思います。

(太田委員)
事業的に炭素の話ですと、少し施策の外側にあるような気がします。

(大沼委員)
水源ですと色々なやり方があります。たとえば、これくれいの水質を改善するのに、設備を作ったら、いくらかかったかということを評価する代替法という手法があります。あるいは、人々がもっと水質を良くするために、水道料金をいくら払ってもよいかということを考えるCVM的な方法もあろうかと思います。

(太田委員)
そこを切り口にしていくということですね。

(吉村委員長)
水源環境という事業ですので、水源としての評価をどこまで広げるかという点は議論しないといけないかと思います。そうしますと、12月にワークショップという形になっておりまして、この案で進めるとしたら、ワークショップの中の一つのトピックとして、経済評価に関するこれまでの取組の総括と今後の計画を入れ込むという形にしたいということで、それをどの程度オープンにするかはこれから相談になると思いますが、可能であれば、それまでに既存のマニュアルを参照して、貨幣価値に換算できるところは換算しておくと、それを見ながら議論ができると効率としては良いのかと思いました。

(事務局)
12月のワークショップまでに間に合うということであれば、それが一番良いとは思いますが、経済評価を委託で実施するとなった場合、費用面の問題もありますので、来年度は手法を検討し、再来年度の予算でやっていく形になろうかと思います。経済評価の規模感によっても変わってくるものと考えます。

(吉村委員長)
場合によっては、再来年度から実施していくこともあり得るのですね。

(事務局)
はい。私も林野庁の事業評価マニュアルを見たことがないので、どのようなものか一度確認してみないと分かりませんが。

(吉村委員長)
そうすると来年度はその準備ということですね。

(事務局)
はい。まずは準備ということで良いかと思います。

(吉村委員長)
他には何かありますか。

(鈴木委員)
今後の進め方について、ワークショップは平成30年にやるのは妥当だと思います。考え方もいくつかあり、一つは事業自身の中身をきちんと県民に説明したいという側面と、それから第3期の後半から第4期にかけて、どういうふうに進めていったら良いのかという具体的なことを議論するという、それもなるべく県民会議の委員だけではなく、県民に呼び掛けて議論するというそういう側面との2つがあります。もう1つのやり方は有名な人を呼んで客集めをして、事業を広報するという様な考え方もあります。ワークショップの中身をどういう方法で、どこをフィーチャーしてやるかというのは、議論がいると思いますので、議論のたたき台になるような資料を事務局に準備していただきたいと思います。

(吉村委員長)
次回、6月の委員会でしょうか。

(鈴木委員)
6月では遅いのではないかと思います。以前も、実行委員会みたいな形で、何度か、正規の会議とは別に準備をしました。演者をお願いするのであれば、もう少し早くしないと有名な人は来ないとか、いろいろなことがありますので、スケジュールも含めてお願いします。

(事務局)
事務局から一点。県民会議の横のつながりで前回は、フォーラムチームと連携して県民フォーラムという位置づけで実施したのですが、明後日、県民フォーラムチームの検討会議があり、そこでは来年度のフォーラムの開催スケジュールを検討する予定です。当委員会として、次回のワークショップも前回同様、県民フォーラムと位置づけ、連携して実施するという方針であれば、私からもその旨説明してまいりたいと思いますが、いかがでしょうか。

(吉村委員長)
準備会合のようなものを、この委員会のメンバーだけではなくて、横断的な構成にして出来れば良いと思います。前回もおそらくそういう形で進めたかと思います。ワークショップ開催の趣旨につきましては、中間評価のためと考えると、若干内向きにやっても良いのかとも思いましたが、事業自体を広く周知するというのと、委員以外の方からも意見を拾い集めるという意味では、できるだけオープンにしたほうがよろしいかと思います。そのあたりを、具体化していく作業になると思いますし、実施になると役割分担も、各委員会で決めていく必要があると思います。スケジュールに関してはよろしいでしょうか。

(鈴木委員)
議題の趣旨とは少しずれるかもしれませんが、議題1で言いそびれたのですが、資料1-2の5ページ、県民参加による仕組みの23番のご意見、要はいろいろな市民団体に補助してきたが、5年経って補助金を貰えなくなって、段々尻すぼみになるという意見があります。対応案は個別意見となっておりますが、そのあたりに関係して、フォーラムなどをやるときにも、ボランティアや市民団体等に大勢来てもらわないと始まらないわけで、そこは一連でつながっているのかと思います。私が思うには、丹沢大山再生委員会だと、丹沢大山のボランティアネットワークだとかいくつかの繋がりがあるが、それが必ずしも水源環境保全・再生のときに連絡をしている団体と、母集団が重っていないという気がします。また、神奈川県には県立都市公園というのがあり、たとえば、東高根森林公園や茅ケ崎里山公園、境川遊水地公園だとかがあって、それぞれの公園は森林塾やボランティアとつながりがあると思いますが、都市公園系は環境行政と、神奈川県の中でチャンネルが違うので、そういう関係の方にフォーラムだとか、市民事業の情報が流れているのか前から気になっていました。フォーラムの実行では、そのあたりも考えてほしいと思います。
例えば、自然環境保全センターから3月19日に研究成果報告会があると連絡をいただいていますが、これは県民会議のメンバーに連絡はいっていますか。

(自然環境保全センター)
広報をお願いしていますので間もなく連絡が行くと思います。

(鈴木委員)
連携が悪いと言いたいのではなく、関心のある人がいるところは、まだまだ広くあると思っています。元に戻ると、点検結果報告書の23番のご意見が個別意見になっていたので、一言申し上げたかった。

(吉村委員長)
事業の継続性、県民会議の仕組にも関連するかもしれませんが、長期で見ると、そこも重要になります。昨年度の評価書ではうまく機能していると書きましたが、さらに改良していく余地はあるかもしれません。ワークショップの議題の1つとして、仮に残しておき、来年度、議論を進めるということにしましょう。ありがとうございます。時間が押してしまって申し訳ないのですが、4番の議題に移らせていただきます。

議題4河川のモニタリング調査(河川の流域における動植物等調査)の調査計画について

(吉村委員長)
河川モニタリング調査の調査計画について、になります。調査内容について、詳しい情報を教えていただきたいというご意見もありましたので、環境科学センターよりご説明をお願いします。


【環境科学センターより資料4により説明】


(吉村委員長)
時間がない中、まとめていただきありがとうございます。こちらは来年度のモニタリング計画ですので、中間評価にも活用できる情報をこの調査で得られるということですね。森林に関しては本日資料がありませんが、森林は別の調査が行われる予定になっています。方針としましては、浄化槽設置の効果、ダム水質、自然浄化対策という方針で方向性は十分かと思います。個別に修正したほうが良いというご意見があれば、個別にいただくということでよろしいでしょうか。そうしましたら、この方向でモニタリング調査の準備をお願いしたいと思います。最後に議題5その他ですが、事務局から何かありますか。

(事務局)
ありません。

(委員長)
そうしましたら、本日の議題はすべて終了となります。本日オブザーバーとして出席していただいている佐藤委員よりコメントがあればお願いします。

(佐藤委員)
本日の議題に関しては、特にございません。勉強になりました。

(委員長)
ありがとうございます。それでは、以上を持ちまして、第42回施策調査専門員回を終了します。

【会議終了】

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会議資料

次第

資料1-1 点検結果報告書の流れについて

資料1-2 点検結果報告書(第2期・H28実績版)(案)の意見照会結果等

資料1-3 点検結果報告書(第2期・平成28年度実績版)総括(案)抜粋

資料1-4 点検結果報告書(第2期・平成28年度実績版)(案)に関する議論のポイント

資料1-5 全体の総括案の修正について

資料1-6 点検結果報告書(第2期・平成28年度実績版)(案)1

資料1-6 点検結果報告書(第2期・平成28年度実績版)(案)2

資料1-6 点検結果報告書(第2期・平成28年度実績版)(案)3

資料1-7 点検結果報告書(平成28年度概要版)(案)

資料2-1 点検結果報告書(第3期版)の構成見直しについて(案)

資料2-2 点検結果報告書(第3期版構成見直しイメージ)(冊子)

資料3 第3期以降の施策評価スケジュール

資料4 平成30年度河川調査モニタリング計画案

参考資料1 第41回(平成29年度第2回)施策調査専門委員会意見整理表

参考資料2 第41回施策調査専門委員会後意見等とりまとめ結果<点検結果報告書関連>

参考資料3 水源環境保全・再生施策の総合的な評価について

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