農産物の上手な利用法(ナスの長期保存漬け・漬け方のアドバイス)

掲載日:2018年3月6日
 
漬け方のアドバイス
 

★漬け込み

塩は容器の底にたまりやすいので、漬け込む時は下部に少なく、上部、表面に多くして下さい。また、漬け込み後1日以内で、塩水がナスの上まで上がって来なければ、色が変わったり、いたんだりします。

★差し水

漬け液を早く上げるには重石と差し水が必要です。差し水で塩濃度が下がらないよう、必要量の塩を加えた差し水を準備してください。
差し水は容器のふちに沿わせるように注ぎ入れてください。容器の真ん中あたりからザーッと注ぎ入れると、上に多く、下に少なめに入れた塩が流れ、容器の下に落ちてしまいます。必ず容器のふちから丁寧に注ぎ入れてください。

でも、量も多く、どうしてももっとすばやい作業をしたいのなら、容器の中に必要量の差し水を入れ、それから、ナスを入れ、指し水の上にナスが出てきたら、塩を使って漬け込んでください。この時も塩は下部に少なく、上部に多くすることは同じです。
差し水の量は野菜の種類によって異なりますが、ナスは水の上がりが遅いので、差し水は原料ナスの20%は必要です。差し水の塩濃度は水に対し10%の塩を用います。ナス10kgに対し、1kgの塩を使って漬け込むと、塩分が9%になります。この9%の塩濃度を保つために差し水も同じ9%の塩濃度にするのです。
差し水だからといって塩水を使わずに塩を入れない水をいれると塩濃度が低くなってしまいます。差し水に塩を入れない水を2リットル用いると、塩濃度は7.7%となります。これだけの塩濃度があれば、直ぐに塩漬けナスの品質が低下することはありません。しかし、容器の中の塩分を高く、均一に保つ方が、漬けナスの品質を良好に保つことができるばかりでなく、後の漬け替え処理を含め、作業、管理が楽で、無用な気を使わなくてすみます。
また、ナス下漬けの差し水にはミョウバンも溶かし込みます。ミョウバンは水に溶けにくいので、差し水の一部をボウルにとり、ミョウバンを加えて加熱し、ミョウバンを溶かします。その後、差し水に必要な量の塩を加え、差し水の全量を合わせ、差し水を作ります。

★重石

重石は漬け込み原料と同量以上が原則ですが、量が極端に少ないときは多くかけて下さい。たとえば家庭でつける場合、原料が1kgであったら、同量となれば、1kgの重石ということです。重石が同量というのは昔の農家では4斗樽に漬けるようなことが多くありましたが、このような容器を使うと40~60kgくらいの原料が必要です。このときには漬け込み原料と同量の重石ということがいえるのです。昔からの言い伝えの言葉だけで作業をすると重石の重量が不足するため、上手な品質管理ができず、美味しい漬物ができなくなってしまいます。
重石はできるだけ、ナスに均等になるように押しブタの上に配置してください。

漬け替えに使う重石も小砂利を入れたポリエチレン袋を使うのが便利です。ポリエチレン袋は時間の経過と共に劣化しますが、直射日光が当たらない限り、かなりの長期間の保存には使えます。重石をバランスよく配置してください。

 
 

★漬け替え

長期に保存するならば手間がかかっても、漬け替えをし、塩の節約と均一な浸透をはかることが肝要です。長期保存には20%以上の塩濃度が必要です。10kgの原料をはじめから21%の塩濃度になるように漬け込むと塩は漬け込み用に2.1kg、差し水用に530gの塩が必要となります。漬け替えする工程なら塩の必要量は2.2kg、漬け替えしない工程なら2.6kgとなります。豊かな時代、塩が豊富にある時代なら0.4kgの塩はたいした量ではありません。塩が貴重な時代であるなら、多少の労力は必要ですが、漬け替えにより塩を節約することも資源の有効利用であったと思います。
漬け替えは1週間から10日くらいで行ってください。この頃には、ナスは目方で70%前後、容積では半分以下になっています。

大量に数本の容器に漬け込んだ場合は容器2本分を合わせて、容器1本に漬けることができます。漬け替えのとき、下漬けの容器から手で取り出し、ザルにあげて漬け液をきってもよいですし、エイ・ヤッとザルの上に容器を逆さにして漬け液をきることもできます。

漬け替えのときの塩の量は漬け込みのときに使った塩と同じ量を使います。1週間から10日の下漬けで、ナスの塩分は9%となっています。このナスに始めに使用した時と同じ量の塩を使って漬け替えをします。
はじめに10kgのナスを使ったとすると下漬けのナスは7kgくらいになっています。これに1kgの塩を使って漬け替えると、均一になったときには塩分濃度が20%くらいになります。水に塩を溶かすと、最高で25%くらいまで溶けますが、これ以上、通常の状態で溶かすのは困難で、塩は結晶のままとなってしまいます。20%以上の濃度になると微生物の生育には厳しい環境となり、微生物が活発に繁殖できないので、ナスの保存が可能になるのです。
漬け替えをしなくとも温度が低い間は微生物の繁殖も少なく、保存できますが、温度が高くなると微生物は活発になります。しかし、あまりに長くなると、表面に酵母やカビの発生が認められるようになります。
さらに微生物の繁殖が進むと漬け液がにごり、香りもドブくさい臭い変わってきます。 そして、最終的にはナスが軟化し、指で押すと果肉がグズッと崩れてしまうようになります。こうなったら利用できませんので、速やかに廃棄してください。適切な時期に適切な漬け替えを行い、ナスと努力を無駄遣いしないようにしましょう。

★保存

ナスを漬け込んだ容器は汚物や虫、外に置く場合は雨水などが入らないようにシートで覆い、涼しい清潔な所に置いてください。また、保存中は押し蓋の上に澄んだ塩水が上がっているようにしてください。
下漬けのときは容器にしっかりとしたフタをする必要はありません。ポリエチレンシートで覆えば外に置いて雨水がかかっても何とか防ぐことができます。

漬け替えを終えたら、こんどは長時間そのままに置きます。必ず漬物容器にしっかりとしたフタをかぶせ、その上からポリエチレンシートで覆い、汚物や虫、雨水などが入らないようにしてください。漬物容器にレベルをつけ、何がどのような状態で入っているか、分かるようにしてください。


このページのトップへ
ナス長期保存漬けの材料へ
ナス長期保存漬けの漬け方へ
長期保存漬けの漬け替えへ
農産物の上手な利用法へ戻る
本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • ラグビーワールドカップ2019
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa