平成26年仕事始め式 知事メッセージ

掲載日:2014年1月6日

日時: 平成26年1月6日(月曜) 9時30分~9時50分
場所: 県庁本庁舎 大会議場


 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

 私にとりまして、知事になって、3度目の新年を迎えることになりました。今、どんな感じかと言えば、絶好調かなという、そんなことを実感しています。
 プライベートのことを言いますと、年末年始の休みが9日間もありましたので、ゆっくりしようと思い、しっかりと休養しました。今日、完璧に癒されて戻ってくることができました。いつも私の歩き方は速いと言われるのですが、今日はすごい速さで歩いています。エネルギーも充分に溜まっているというところでありまして、しっかりと県政の運営のために努力していきたい、そんな気持ちでいるところです。

 去年1年間を振り返ってみますと、年末の仕事納めの時にも各局を回って申し上げたのですが、非常に安定した1年だったのではないかと思いました。それと共に、未来に向けてしっかりとした、様々な準備を進めることができた、非常に充実した1年だったと思うところです。
 また、去年を振り返ってみて、一番嬉しかったことは、県庁の若手の声が私の耳にどんどん届くようになってきたということです。これがなんといっても一番嬉しいことでした。この神奈川県庁に来た当初、次々に偉い人がやって来て、レクチャーを受けましたけれども、ただの一人も、「知事、うちの若い者がこんなことを考えていますよ、どうですか。」と言ってきたことがなかったわけです。大変寂しい思いでおりました。

 私は、よく、組織が活性化していくためには、3つの要素が必要だと言います。「若者」、「よそ者」、「ばか者」。この3つが絡み合った時に、組織が活性化すると言われます。
 この「若者」の声が聞こえてこないことの寂しさ、そういう中で、何とかしてこの若者の声が聞こえてこないのかということを皆さんにも申し上げておりました。そうしたところ、去年、動きが出てまいりました。忘れもしませんが、政策会議、まさに幹部会の場に総務局の若手の皆さんが出てきてくれて、「この県庁本庁舎をこんな風に一般公開して、皆さんに楽しんでいただきたい。」という、若手ならではのアイデアが提示されました。これは全部やってみよう、ということで始めたわけです。それからは、県の流れが、ずいぶん変わってきたと思いました。様々なところで、「うちの若手のこと聞いてください。こんなことを考えたのですよ。」と聞かせてもらったことが何度もありました。そのたびに私は何かわくわくするような、そんな思いをいたしました。
 そんな中で、年末、ついにここまで来たか、と思う場面がありました。内容はまだ公表できないかと思いますので、若干ぼやかして言いますけれども、ある局長が若い女性を連れて部屋に入ってまいりました。局長が説明して、その横にその若い女性が座るのかと思ったら、なんと、若い女性が私の真ん前に座り、局長は横に座りました。そして、「彼女の話を聞いてください。」。たった一人です。しかもその若い女性というのはなんと、新人一年生、入ったばっかりの新採用の職員でした。おそらく彼女は緊張したと思いますが、動じることなく堂々と自らの提言を私にしてくれました。私はそれを聞いて感動を覚えました。実は、私にはやりたいなあと思っている非常に大きな課題があります。しかし、それを口にした途端、多くの人から「それは無理ですよ。やりたいという気持ちはわかるのですが、それは無理ですよ。」と言われました。その彼女の提言は、その「絶対無理ですよ。」ということを切り拓こうという、そんな提言でした。しかも、その内容は、「こんなことできるわけないじゃないか。」と思う内容ではありませんでした。彼女の言っているとおり進めていけば、この大問題、大難題が解決するかもしれない、いや、解決するに違いない、そんな希望を抱かせる素晴らしい提言でした。心が震えるような感動を覚えた瞬間でした。県庁職員もここまできたか、それは本当に嬉しいことです。そういった動きに対して、私自身、全力を挙げてサポートしていきたい、そう思ったところです。こういった若い人の声が出てくるようになった。しかも、昨年は、「恋するフォーチュンクッキー神奈川県Ver.」で、「やっぱり神奈川県庁がすごいなあ。」と言われる動きに繋がったのも、若い人の声がだんだんと出てきている一つの表れではないかなあ、と思う次第です。若手がどんどん出てくると、やっぱり組織は活性化してまいります。若々しい雰囲気が溢れてきて、そして、若いやつにこれだけやられたら、我々ものんびりしていられないのだな、そういう風な雰囲気が満ち溢れてきた、と思っているところです。

 この若い力が出てきた、「若者」、そして、「よそ者」、まあ、言ってみれば私自身も、まだ、よそ者の端くれかもしれません。県庁には、よそから色んな人が、色んな形で来てくれています。職員になってくれた人もいますし、参与であるとか、顧問であるとか、様々な形で来ていただいている。その力は、大変、大きなものだと私は感じています。
 冒頭で、私が絶好調だと申し上げたのは、すごいメンバーが、この神奈川県政を支えるべく、どんどん集まって来ているということです。メンバー一人ひとりを見てください。すごいことが、今、この神奈川県庁に起きようとしています。
 昨年、シンガポールに行ってきました。シンガポールは、素晴らしい成長を一気に遂げました。どうやって、それだけの成長を遂げたのか。その成長を進めてきた大立者、フィリップ・ヨーという大臣に会いました。彼が一言、「人です。人が全てを握っています。シンガポールには何もありません。そこで、世界中からとにかく優秀な人間を、我々はどんどん集めてきました。私は、『誘拐犯』と言われています。世界中の若い優秀な人間を引っ張ってきて、そして、自由にやりたい放題やらせる。それが、今の、このシンガポールの繁栄、一気に成し遂げられた成長に繋がっているのです。」と言いました。やっぱり「人」なのです。そんな中で、この我々が掲げる様々な政策に向かって、この日本の中で超一流の人物が、今、どんどん集まって来てくれている。これは、大きな力だと思います。

 「若者」の力が出てきた、「よそ者」もしっかりと頑張ってくれている。そして、「ばか者」。「ばか者」とはなんだ。この「ばか者」というのは、要するに人からばかと言われようが、何と言われようが、「これだ」と思ったことに関して、全てを忘れて徹底的にのめり込み、打ち込み進んでいく、そういう人材だと思うのです。皆さんの中にも、私が拝見するところ、だんだん、「ばか者」が出てまいりました。これがやはり大きな力になる。とかく皆さん、神奈川県庁の職員は、真面目な人が多い。一生懸命やるけれども真面目な人が多い。真面目を否定するわけではありません。「ばか者」と言われるくらいの破壊力、そういうものも必要ではないのかなと思う次第です。そういった力が絡み合ってきたときに、この神奈川県政は、誰もが到達しなかったニューフロンティアに突入できる、私はそう確信をしているところです。

 年始には、新しい目標を掲げて、こんな形にしていきましょうと打ち出していくのが通例です。去年は、「神奈川全開!宣言」として、3つの全開宣言、「いのち全開宣言」、「電子化全開宣言」、「潜在力全開宣言」を掲げて、これを一気に進めていこうという方針を打ち出しました。1年振り返ってみて、この3つの全開宣言はよくできていたなと、改めて思う次第です。そして今回、新しい目標を掲げることではなく、この3つの全開宣言をさらに発展させ、進化させていこう、それが今年の大きな目標です。
 今までやってきた路線、これは全く間違っていない。だから、皆さん、「ばか者」になって、それをどんどん広げていく、進めていく、深めていく、全力を注いでいただきたいと申し上げます。

 「いのち全開宣言」、皆さんには何度も内容をお話ししましたから、再度、申し上げるまでもないとは思いますが、圧倒的な勢いでやって来る超高齢社会を乗り越えるためには、今からその準備を進めなければいけない。具体策を進めていかなければいけない。しかし、政府でも、各地でも、様々な形で、その言葉自体は躍っていますけれども、じゃあ具体的に何をどうやっていくのか、それほど具体策が見えているわけではないと私は思います。
 しかし、この神奈川は違います。我々が一生懸命努力して勝ち取った二つの特区があります。「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」、そして「さがみロボット産業特区」、この二つの特区に全力を傾けるということは、非常に大きな力を生んでくる。そして、今までは、まだ準備段階でしたが、だんだん加速し始めています。これを前に前に進めて行く。それが今年まさに本格化するわけです。この二つの特区の連動、これは大きな反響を呼んでいます。
 どうしてそれが分かるのか。先ほど申し上げましたとおり、その雰囲気を嗅ぎ取って、日本の中でも、世界においても、一流の人材が、この神奈川へ、神奈川へと向かい始めているということです。先ほどの、シンガポールの政府機関と、このライフイノベーション国際戦略総合特区のヘッドクォーターとも言うべき、グローバル・コラボレーション・センター「GCC」。ここが覚書を結んだ。普通では考えられません。向こうは国です。シンガポール共和国と日本国が覚書を結んだのではなく、神奈川の特区の法人と覚書を結んだこの歴史的意味。何が起きているか。つまり海外からは、凄いエネルギーをどんどん発散させて、素晴らしいことを行っているところに見えるという、その何よりの証拠だと思います。
 年末、マサチューセッツ州の知事が来られて、そのご一行との朝食会がありました。そこで、我々のこの挑戦について、わずか15分ですが話をしました。そうしたら、マサチューセッツ州の知事が立ち上がって、神奈川とぜひ提携を結びたいと、そんな風に向こうから言ってきてくれました。マサチューセッツ州というのは、ハーバード大学やボストンがある州です。そこの知事が自ら神奈川と組みたいと言ってくれたことは、我々が凄いエネルギーを外に発信しているという、その証明であります。
 「最先端医療・最新技術の追及」、それと「未病を治す」、この2つの概念を融合させる「ヘルスケア・ニューフロンティア」、これが超高齢社会を乗り越える神奈川モデル。このフレーズが、これから世界中に神奈川から発信されていく。我々が海外の真似をするのではない、海外に真似をさせるんだ。神奈川から世界に向けて発信していくのだ。そういった仕事が、今、どんどん加速している、これを是非ご理解いただきたい。そして、せっかく、そうした雰囲気が出てきた中で、皆さん、「ばか者」になって全力で取り組んでいただきたい。

 それと共に、「電子化全開宣言」で言ってきたこと、これも、これからどんどん加速していきます。ここから先は、皆さんの発想法を変えていかなければいけない。私自身も含めてです。紙が一切なくなった神奈川県庁の姿というものを想像してみてください。ペーパーレス。正直言うと、私自身がそういうことに対しては大変、遅れた発想の持ち主だと自覚せざるを得ない。しかし、現に社内のペーパーレスを実現している企業もある。できないわけではない。緊急財政対策の中でも、ICT化によって一気にコストダウンを図っていく、業務の見直しを進めていくこととしています。やれないわけではない。我々の発想の転換が必要だということです。

 そして、「潜在力全開宣言」、神奈川には様々な潜在力がある。もっと火をつけていこうと色々とやってまいりました。新たな観光の核の認定事業も順調に進んでおります。これが本当に火を噴いていくかどうか、しっかり見守っている。その中で、いよいよ展開しそうだというところには、我々は集中的に支援をしていきたい。そう考えているところです。

 皆さんと共に、準備をしてきたこの3年間、これがいよいよ大きな花を開こうとしている。そんな年に是非、していきたいと思っているところです。私にとっても、この4月以降は、知事として4年目、最後の1年になります。そこに向けて、これまで蒔いてきた種をしっかりと育てて、それを一気に成長させていく。そして、皆さんと共に、「神奈川から日本が元気になった。神奈川から世界に向けてのモデルを発信できた。やっぱり神奈川は凄いな。やっぱり3歩先行く神奈川だったな。」と言われるように、皆さんと心を合わせて、全力を尽くしていきます。今年一年、体に気を付けてしっかりと頑張ってください。よろしくお願いします。ありがとうございました。

神奈川県

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