定例記者会見(2013年3月19日)結果概要

掲載日:2013年3月21日

発表事項       

(ライフイノベーション国際協働センター(GCC)が始動!!)

 はじめに、「ライフイノベーション国際協働センター(GCC)が始動!!」のお知らせです。

 本県では、特区における国際戦略の強化に向けまして、ライフサイエンス関連産業の海外展開を円滑に進めるため、そのサポートなどを行うグローバル・コラボレーション・センター構想、略してGCC構想を推進してまいりました。

 GCC構想は、昨年11月に開催されました、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区構想の実現を推進するライフイノベーション地域協議会において、私が提案したものです。その後、横浜市や川崎市のご協力も頂きながら、ライフサイエンス関連の企業や団体などに参加を呼び掛けまして、今般、一般社団法人としてスタートする運びとなりました。このGCC、ここには素晴らしい人材がどんどん集まっておりまして、非常に大きなパワーを発揮する原動力になるのではないのかなと大きく期待しているところであります。

 そこで、ライフイノベーションを加速させるための仕掛けとしまして、強く期待するGCCへの支援の一環として、4月2日に、事務所看板の除幕式と、開設の会を開催いたします。当日は、松本代表理事をはじめとする全役員、GCCの参加企業、さらに、アメリカのFDA、米国食品医薬品局元次官のジョン・ノリスさんが参加される予定であります。このほか、ライフサイエンス関連の企業や団体、県議会議員など、広くお声を掛けさせていただいております。

 GCCの門出を飾るにふさわしい機会にしたいと思いますので、ぜひ、取材の方をよろしくお願いしたいと思います。

 

(「神奈川発 水素革命」)

 続きまして、水素エネルギーの普及に向けたキックオフイベント、「『神奈川発 水素革命』~次世代エネルギーの主役は水素だ~」の開催についてであります。

 この、水素革命、水素エネルギー、若干難しいので、燃料電池の仕組みを簡単に説明しておきます。水を電気分解すると水素と酸素に分かれます。燃料電池というのは、この逆をやるわけですね。水素と酸素を反応させると、そこに電気が発生して、水ができるという、これが、新しいエネルギーということですね。CO2を排出しない、クリーンなエネルギーということにもなります。 水素は多種多様なエネルギーから製造が可能であり、それが水素を導入する意義です。例えば、石油、天然ガス等の化石燃料、ここからも水素を分離させて造れます。製鉄所、化学工場等からの副産物、この副生ガスを精製することによっても、水素が出てまいります。

 それから自然エネルギー、これによって発電した電気を用いて、水を電気分解することによっても、水素が出てくるということですね。多種多様なエネルギーから水素ガスというものは製造可能だということですから、エネルギーのセキュリティという面で貢献するということが期待されているということですね。

 この水素エネルギーの利用形態ですけれども、燃料電池自動車、先日私も試乗いたしましたけれども、こういったことが次世代の自動車となってくるかということですね。それから家庭用燃料電池、今、エネファームという製品がありますけれども、こういったものもどんどん普及してくるだろうということですね。これから先は、この燃料電池を使っての高効率火力発電所用の燃料電池、大型のものですね、こういう火力発電所の高効率化を目指してくるということにも応用されてくるだろう。それから、水素の形にして、貯蔵することもできるし、運搬することもできるということ。こういった水素エネルギーの独特な貯蔵・運搬におけるやりやすさというものがある。これも大きな魅力の一つだと思いますけれども。このような特性を持つ水素ですけれども、将来のエネルギー源の一つとして大変注目されていると思っています。

 そこで、神奈川県としても、かながわスマートエネルギー構想の一環としまして水素エネルギーの普及に取り組むこととし、このたびキックオフイベントを開催することにいたしました。このイベントは、4月19日の金曜日、パシフィコ横浜会議センターのメインホールで行います。募集参加者数は、700名。先着順で受け付けております。内容は2部構成となっておりまして、第1部トップセミナーでは、水素エネルギー協会の亀山会長、資源エネルギー庁の小見山(こみやま)燃料電池推進室長、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、いわゆるNEDOの古川理事長、日産自動車の山下副社長、JX日鉱日石エネルギーの一色代表取締役社長、そうそうたるメンバーにご講演を頂きます。第2部のパネルディスカッションでは、産学公を代表するトップランナーの皆さんにご参加いただきます。

 今後の水素エネルギー社会の実現に向けて、神奈川が第一歩を踏み出す取組みでありますので、ぜひ多くの県民の皆様にご参加いただきたいと思っています。

 

(命名「湘南ポモロン」)

 次は、県が育成しましたトマトのシリーズ名についてです。

 県の農業技術センターでは、1995年から、消費者の健康志向の高まりに応えられる、

 新しいトマトの育成に取り組んでまいりました。このたび、この新たな品種に親しみやすいシリーズ名を付けて、生産と消費の拡大を図ることにいたしました。

 こちらが、その新しいトマトです。名前は「湘南ポモロン」。湘南ポモロンと言います。ポモロンというのは、イタリア語で「トマト」は「ポモドーロ」、そして、果実の形、見ていただくと分かりますけれども、結構縦長なんですね、「ロング」、果実の形が「ロング」。この「ポモドーロ」と「ロング」を組み合わせて、「ポモロン」ということですね。

 また、消費者に親しみを持ってもらえる、お菓子かなあ、みたいな、そういう連想をさせるようなかわいらしい名称だと思っておりまして、幾つかの候補の中から私自身が最終的に選びました。

 今これ、赤色と、この黄色に見えるかもしれませんが、これはゴールドです。金色なんですけれども、二つありましてね。特徴はこの形、イタリアのトマトに似ていますね、ちょっと細長い形で。これは生で食べて当然おいしいのですけれども、加熱調理して食べても結構いけるんですね。ここにカナッペ用意してありますけれども、これは、加熱してあり、かなりうまみが出ています。また、生で食べるとすごくジューシーです。われわれが普通に食べているトマトとは一味も、二味も違うなということですね。記者の皆さんにも後程試食を提供いたしますので、ぜひ召し上がってみてください。新しい神奈川のブランドにしていきたいと考えているところです。

 この成分を見ますと、湘南ポモロン・レッド、赤い方ですね、大玉トマトと比べまして、カロテノイドの一種で抗酸化作用があります機能成分、リコペン、これが1.5倍程度、うま味成分でありますアミノ酸が1.2倍程度含まれています。湘南ポモロン・ゴールド、これ黄色い方ですね。湘南ポモロンゴールド、これもカロテノイドを多く含んでいますけれども、詳しい種類や量は現在分析中であります。

 医食農同源の取組みを進める県としまして、利用範囲が広い日常の食材で、機能性成分も豊富なこのトマトを、神奈川ならではのオリジナル品種として育てていきたいと考えています。

 販売は、3月の下旬から6月下旬頃まで、県内の大型直売所や量販店を中心に行われます。また、平塚にある花菜ガーデンのレストラン「キッチンHana(ハナ)」では、あす、3月20日から、湘南ポモロンを使ったメニューを提供しますので、ぜひお楽しみいただきたいと思います。

 

(内閣官房「健康・医療戦略参与」就任について)

 発表事項は以上ですけれども、3月15日に、内閣官房の「健康・医療戦略室」の参与を拝命いたしまして、昨日、首相官邸にて初会合が行われましたので、ご報告したいと思います。

 当日は、菅官房長官の下、日本経済の再生に向け、健康・医療に関する成長戦略をどう描いていくかについて、さまざまな立場からの議論がありました。私もライフイノベーション国際戦略総合特区を任されている県の立場ということで、発言をしてまいりました。私が発言した内容といいますのは、この特区というもの、これをぜひ成功させたいということです。つまり私がいつも見せておりました人口ピラミッドのグラフですね、1970年にはきれいなピラミッドだったのが、今から40年後には全くの逆の、逆ピラミッドになっていく。この時代をどう乗り越えていくかという課題、根本的に変えていかなければいけないという中で、医療の出島をつくっていくんだと、新しい医療の実験的な出島をつくっていく、開かれた医療をそこでやっていきたいということを申し上げました。そこで、革新的な医薬品を造って、今、医薬品は輸入超過になっているのを逆転していくというふうなことの拠点にしていきたいと。目指す方向は、個別化医療、がん、それから予防医療、そういうことをやっていきたいと。ただそういうことをやっていこうとするときには、さまざまな抵抗を乗り越えていかなければいけない。その抵抗を乗り越えていくために、政治の決断・実行というものにぜひ期待をしたいんだということを申し上げました。この特区を成功させることによって、日本全体の医療のあり方を変えていきたい。そういう特別な思いで、われわれも取り組んでいるので、政府としても、ぜひよろしくお願いしたいということを申し上げました。

 それに対して、最後に菅官房長官が全体の議論を締められたんですけれども、スーパー特区のようなものが必要かもしれないというふうなことをおっしゃってくださいました。非常に心強い、力強い反応だったと私は受け止めております。

 

知事出席主要行事

 それから知事出席主要行事メモです。事前送付した資料の通りでありますけれども、1件、その中から、ご紹介させていただきます。

 3月23日の13時30分から、子ども虐待防止のキャンペーンイベント、メリーオレンジリボンウォークを実施いたします。

 これは、子ども虐待防止のシンボルマークであります「オレンジリボン」を通じて、広く県民に向けてPRしようというキャンペーンでありまして、子どもの笑顔の写真で作成した傘を持った50組の親子が、みなとみらい21地区をウォーキングいたします。

 私も参加するのに特別な傘を作ってもらいました。このキンタロウの傘を持って、私は歩きます。ほかの人たちは、ここにお子さんの笑顔が大きな顔になって出てるんですね。で、これを持ってみんなで歩いてくるということです。もし、皆さんご希望があれば、普段から差していただくのは、普及啓発に役に立つと思いますが。

 

質疑

(「神奈川発 水素革命」について)

記者 水素革命なんですけれども、スマートエネルギー構想の一環ということは、いっとき話題になった数値目標とか普及の中にこの成果も含まれていくということなんでしょうか。

知事 そういうことになりますね。要するにエネルギー革命なんて言い方をしておりましたけれども、あの当時あった再生可能エネルギーといったもののリストの中にいろんなものが、どんどん膨らんできていますからね。あの時に出した数値というのは基本的に太陽光発電でいえば、という形でお示ししましたけれども、その原子力発電所に依存し過ぎないエネルギー体系という中では、この環境にも非常にやさしい水素エネルギーというのは非常に有効なものでありますから、これは当然その全体像の中でボリューム感を持って提示していきたいと思っています。

記者 太陽光だとパネルという分かりやすい指標があるわけですけれども、この水素の場合は燃料電池車とかそういう感じになるのでしょうか。

知事 そうですね。その辺の数値的な落とし込みについては、これから検討していきたいと思いますね。

記者 例えば、メガソーラーみたいなちょっと大きめの施設を造るとか、数値目標はともかく、どんなものを、ものでいうとどういうものを普及させたいんですか。

知事 まずは、先程ご説明しましたように燃料電池車というものですね。これが2年後でしたかね。

蓄電推進課長: 2015年です。 

知事 2015年。今は2013年ですよね。2年後ですね。2年後にはもう商品化されるということになっていますけれどね。これが、かなり速い速度で広まってくるんじゃないのかな。今、短距離を回る、市内・都内・県内をクルクル回るっていうのは、EV、電気自動車でいいと思いますけれども、ガソリン車に取って代わるというのはちょっと厳しいようですね。電池の容量等もある。そこで、今のガソリン車に取って代わるのは将来的には、燃料電池車が非常に有効な車じゃないかというふうに見ておりますので、まず、これが進んでいくってことがあります。それと先程お示した通り、この家庭用の燃料電池ですね。つまりエネファームと言っているものですね。これもやはり、どんどん普及させていきたいと思ってます。先程、おっしゃったメガソーラーのような非常に大きなものというのは、先程こちらの右側の方に書いてありました火力発電所などに使っていくようなもの、これも、将来的には出てくるだろうと考えています。

 

(内閣官房「健康・医療戦略参与」就任について)

記者 先程の内閣参与の初会合の話でですね、最後に、菅官房長官から、スーパー特区のようなものというお話がありましたけども、具体的にどういったイメージでお話しになられたのか、もし詳しい内容について、実はこうというのがあれば、いま一度お願いしたいんですが。 

知事 私が申し上げた中で、例えば、保険外併用療養の範囲の拡大、ということを申し上げました。特区の中で、保険で使える薬なら薬、それ以外の薬と、これ、完全に全部同じようにやるということになると、これは混合診療ということになるんですけれども、全面的な混合診療の解禁になりますと、まあいろいろ、反対される方もいらっしゃいます。ただ、保険の診療と、それ以外の診療の部分は、今でも限定的にはできる、これを保険外併用療養といいますが、この範囲をもうちょっと拡大していくということをやっていきたいと思っています。そのことについて、例えば、がんペプチドワクチン、こういったものの承認をもっと速くしていくとか、それから、東西医療の融合と言っていますけれども、例えば保険の中で記載されている漢方薬はいいんですけれども、そうじゃない漢方薬も使っていくということになった場合には、保険外療養の範囲をもうちょっと拡大してもらうということが必要になってきます。

 それともう一つ、ライフイノベーション国際戦略総合特区で提案している一つに、新しいタイプの医学部ということを言っていますね。医学部などと言っていますけれども、例えばそういう、新しいタイプの医学部のつくり方ということについてもですね、やはり、特区ということでぜひ認めてほしいということです。そういうことを私自身が最終的に申し上げたところ、菅官房長官の方から、スーパー特区というふうなイメージでそういうものをやっていくということを検討しなければいけないのじゃないのかな、というふうなことをおっしゃいました。

 つまり、これまで特区というのは幾つもあったんですけれども、私自身もかつて政府の行政刷新会議規制・制度改革に関する分科会、それとライフイノベーションのワーキンググループ、そこのメンバーにいましたけれども、そこで散々この規制を取っ払えばいいんだという話をしていながらもですね、その規制をどうするかという話になると、所管局に戻っていくんですね。厚生労働省なら厚生労働省のある課にいって、そこで判断される。そして大抵が駄目になるわけですね。それじゃ特区の意味がないじゃないかと。もう特区ということは成功させるためにやらなければいけないんだから、いちいち部局に戻っていくということはやっては駄目だという話を、それは政治の決断でやってもらわなければ駄目だ、という話をしたわけです。だから、例を挙げましたけれども、「中国の経済はどうして今あれだけの大きな成長を遂げたのか、あれは経済特区から始まったでしょう。それぐらい大きなことをやらなければ、起爆剤になりませんよ。われわれはそういう気持ちを持って取り組みますから、政府の方もそれだけの覚悟を決めてほしい」と言ったらば、「ああ、じゃあそれはスーパー特区というようなものかな」というふうなことをおっしゃったということですね。だから、普通の特区よりもさらに強大な、特別エリアという意味じゃないかと思っています。

 

(ライフイノベーション国際協働センター(GCC)について)

記者 グローバルコラボレーションセンターについてなんですけど、これはあの、おそらく幾つかの企業が出資されていると思うのですが、どういった業態の、できれば具体的な固有名詞ですとかですね。あと、県は出資されているのかどうか、その辺は。

知事 これは、いろんな企業、名乗りを上げてくださっています。食品とか医療機器などのライフサイエンス関連産業、それから、IT関連企業、今、参加していただく予定にしておりますけれども、現在、一般社団法人の設立登記手続きの最終段階にありまして、企業と最後の詰めを行っている状況にあります。そういう意味で、個別の企業名というものは、登記が終了して法人が設立された段階で、お示ししたいと思っています。県が出資しているかどうかについては、これどうですか。

国際戦略総合特区担当参事: 県は出資しておりません。

記者 その登記が済んで発表できるのは、4月の2日になるのですか。この開設式の時には。発表できると。

知事 そうですね。ジョン・ノリスさんもそこにお見えになりますけどね。ジョン・ノリスさんってもう、毎月のように日本に来られて、すごく精力的に動いていただいていますね。

 

(神奈川県保健医療計画の改定についての医療審議会答申について)

記者 きょうのテーマとはちょっと外れるのですが、この間、答申があった保健医療計画についてですね、付帯意見が付きまして、知事の進めていらっしゃるその国際医学部についてですね、委員の方から反対意見があったりとかというのがあったんですが、それについて知事はどのようにとらえていらっしゃいますか。

知事 この医療のグランドデザインに位置付けられました開かれた医療の取組みとかマイカルテ、終末期医療、未病を治す取組みなどの多くの項目をですね、この保健医療計画改定案に記載することができました。特に国際的な医療人材の育成というものを改定案に記載することについて、医療審議会の了承を得られたということは非常に大きな前進であると受け止めております。県医師会の大久保会長におかれましては、取りまとめに当たって大変ご苦労をお掛けしたと思いますけれども、お礼を申し上げたいと思っています。

 付帯意見、国際医学部について定義が不明確であるという意見がありましたので、最終案の作成においては、今まで国際医学部と言っていますけれども、これを国際的な医学部ということを、表記を修正したいと考えています。また、意見でちょうだいした通りですね、平成25年度の当初予算案で、国際的医療人材養成機能検討調査費というものを計上しておりまして、具体的な調査を実施する予定にしています。この調査内容について、節目節目で医療審議会に報告して、また県議会や県民の皆さんに対しても機をとらえて説明していきたいと考えています。

記者 これだけ、推進会議でもですね、結構、委員のかなりの皆さんから医療計画に、医学部のこれを載せることに対して、結構反対があったんですけれども、それは知事としては、何と言いますか、予想外というか。知事としてはそういった反対意見がたくさん出たということに対してはどういう…。

知事 まあ、いろんなご意見があるというのは、それはいけないことじゃないと思いますからね、そういう意見を元にしながら、合意点を探っていくということだと思っています。大きな方向性について全面的に見直すって話にはなっていないと思います。

 医療を変えていかなければいけないということ、どうやって変えていくのか、これは容易なことじゃない。しかし、私も何度もそれを説明していますが、超高齢化が圧倒的に進んでくるという状況の中では、本当に変わらなければ続かないという、危機的な時期が近づいてきているということだと思いますから、そんな中で、われわれが提示した基本的な考え方というもの、いろんなご意見があったとしながらもですね、その方向でご了承いただいたということは非常にありがたいことだなと思っています。

  (以上) 

 

神奈川県

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