知事議会提案説明(提案説明 平成23年第2回定例会)[6月提案]

掲載日:2011年6月20日

知事提案説明 【平成23年 第2回定例会】[6月提案]

 

 本日、提案いたしました平成23年度補正予算案並びにその他の諸議案について、その概要をご説明申し上げるとともに、併せて当面の県政に対する私の基本的な考えを申し述べたいと思います。

 知事就任後、私は、「いのち輝くマグネット神奈川」の政策の実現に向けて、「スピード感」を持って、「神奈川県民総力戦」で取り組んでいくことを掲げてまいりました。県内、県外を問わず各方面の専門家や有識者からなる「知恵袋会議」を明日21日に設置するとともに、県民との「対話の広場」を設け、全ての知恵を結集し、県民総力戦で政策を実現する体制をスタートさせます。

 また、東日本大震災の発生から3か月余りとなりました。依然として被災地では厳しい状況が続いておりますが、東京電力福島第一原子力発電所の事故を含め、その影響は県内にも及んでおり、県民生活、そして県内経済は多大な影響を受けております。そこで、本県では5月補正予算、並びに今回提案させていただいております6月補正予算案において、緊急性の高い電力対策・地震防災対策などについて予算措置させていただいたところです。さらに、このたびの震災により顕在化した津波対策、原子力対策、帰宅困難者対策などにつきましては、有識者による検証や市町村との協議を行うとともに、県民の方々からのご意見や議会との議論などを踏まえ、地域防災計画の見直しを行うなど適時・的確な対策を講じてまいります。

 次に、太陽光発電の普及促進についてです。

 私は、知事就任以来、「神奈川県からエネルギー革命を」という思いで、スピード感を持って取組みを進めてまいりました。最近、こうした取組みに呼応するかの如く、新聞やテレビでは、連日のように太陽光発電をはじめとした自然エネルギー関連の話題が報道されるようになっております。5月にフランス・ドービルで開かれた主要8か国首脳会議に先立つ経済協力開発機構50周年記念行事において、菅総理大臣が太陽光パネルの 1,000万戸の設置を目指すことを表明いたしました。さらに、パナソニック株式会社と藤沢市が太陽光パネルと家庭用蓄電池を1,000戸規模の住宅に装備する開発計画を発表したほか、7月には多くの自治体と企業が参加し、メガソーラーの建設などを推進する「自然エネルギー協議会」が発足する予定となっております。

 このように太陽光発電の普及に向けた新たな取組みが動き出し、国はもとより、社会全体のダイナミックな流れとなりつつある今、こうした動きを一過性のものとして終わらせることなく、本県の取組みをより一層加速させ、神奈川からエネルギー革命の実現を図っていきたいと考えております。

 それでは、本日、本定例会に提案いたしました平成23年度補正予算案並びにその他の諸議案について、ご説明申し上げます。

 まず、補正予算案についてであります。

 平成23年度の当初予算を骨格予算として編成したことに伴う、いわゆる肉付け予算については、原則として第3回定例会に提案したいと考えております。

 しかし、東日本大震災の発生に伴い、早期に対応しなければならない電力対策・地震防災対策など、緊急かつ、やむを得ないものについて、5月補正予算に引き続き、今回の6月補正予算で措置することといたしました。

 以下、補正予算案の項目に沿って、その概要をご説明申し上げます。

 はじめに、電力対策についてであります。

 まず、住宅用太陽光発電導入促進事業費であります。

 これは、全国に先駆けた、次世代エネルギーモデルの実践を目指す「かながわソーラープロジェクト」を推進するため、市町村と連携して、住宅用太陽光発電設備の設置拡大を図るべく、6,000件の追加措置を講ずるものであります。これによりまして、今年度の補助件数は、当初予算で措置した6,200件と合わせて、ほぼ倍の12,200件となります。

 また、県有施設につきましても、引き続き、太陽光発電設備を導入することとし、施設の建替工事などに合わせて、4施設への整備を進めるほか、太陽光発電と一体となった蓄電システムの開発普及を目指す「蓄電プロジェクト」を推進するため、実証試験を行ってまいります。

 さらに、停電時対策として、人工呼吸器による呼吸管理が必要な方などが入所する、民間の障害福祉施設や老人福祉施設などに対し、非常用自家発電設備の整備に要する費用を助成することといたしました。

 次に、地震防災対策であります。

 まず、津波等避難対策緊急支援事業費であります。

 これは、東日本大震災の発生を踏まえ、市町村が緊急的に実施する津波等の避難対策に対して、特例的に助成するものでございます。

 また、災害発生時における帰宅困難者対策として、県有施設を一時避難所として提供するため、必要な食糧などの物資5,000人分を県有施設に緊急的に備蓄するほか、県立学校の生徒の安否や学校の対応について、保護者に確実に伝達するための新たな通信システムを導入いたします。

 さらに、警察署や県立高等学校などの県有施設につきまして、地震防災機能を強化するため、建替工事や設計に着手いたします。なお、今回、建設地が海岸線に近い施設の整備も盛り込んでおりますが、津波への対応も検証したうえで、予算措置をしております。

 加えて、被災者・被災地への支援として、本県で避難生活を送っている被災幼児・児童・生徒が、安心して学校生活を送ることができるよう、就学支援やスクールカウンセラーの派遣を行うとともに、東北3県からの避難者が入居する民間賃貸住宅を県が借り上げ、応急仮設住宅として提供してまいります。

 次に、県民生活・経済対策であります。

 まず、東京電力福島第一原子力発電所の事故により、県内の農産物への影響が懸念されることから、農業技術センターに放射能測定機器を整備し、検査・分析体制の強化を図ることといたしました。

 また、今回の大震災により、深刻な影響を受けている県内観光地の現状を踏まえ、宿泊客の回復による地域経済の活性化と雇用の維持に向けて、市町村や観光関連事業者等と一体となって、集中的な観光キャンペーンを実施いたします。

 さらに、被災された失業者の方々を雇用するための国の交付金を原資として、緊急雇用創出事業臨時特例基金を積み増すとともに、県内においても厳しい雇用情勢が続いていることを踏まえ、基金を活用し、さらなる雇用・就業機会の創出に取り組んでまいります。

 最後は、その他の課題への対応であります。

 まず、児童手当県負担金であります。

 これは、子ども手当制度が、いわゆるつなぎ法により半年間延長されたことを踏まえ、市町村への県負担金を予算措置するものでございます。

 また、県民ニーズが複雑化・多様化する中で、行政だけでなく、市民、NPO、企業など、地域で活動する多様な担い手が協働し、ともに公共を担う社会、いわゆる「新しい公共」の実現を目指すため、NPO等の自立的活動を支援してまいります。

 以上が、補正予算案の概要でありますが、補正予算の総額は、一般会計 125億 700余万円、特別会計は、災害救助基金会計で300余万円、企業会計は、水道事業会計で7,600余万円、3会計合計では、 125億8,600余万円となっております。

 また、一般会計補正予算の財源につきましては、当初予算で計上を留保した県税の一部、14億 2,300余万円のほか、国庫支出金、各種基金からの繰入金、県債などを充当し、収支の均衡を図っております。

 次に、予算以外の案件でありますが、今回は条例の改正6件、不動産の処分1件、債権の譲渡1件など、全体で12件のご審議をお願いしております。

 まず、条例の改正であります。

 神奈川県手数料条例の一部を改正する条例は、保険業法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律が施行されたことに伴い、特定保険業認可申請手数料を新設するものであり、収入証紙に関する条例の一部を改正する条例は、その手数料を収入証紙により徴収するため、改正するものであります。

 また、神奈川県生活環境の保全等に関する条例の一部を改正する条例は、条例の施行後10年が経過し、本県の生活環境が、大気・水質ともに改善されている現状等を踏まえ、指定事業所の設置許可や変更届に関する手続きの簡素化などを図るとともに、環境保全における事業所の自主的な取組みや県民・事業者の相互理解を促進するため、所要の改正を行うものであります。

 港湾の設置及び管理等に関する条例の一部を改正する条例は、葉山港本港が、再整備に伴い新港と同等の施設になることから、本港の係留料を新港と同額にするほか、港湾施設の名称整理を行うものであり、神奈川県高校生修学支援基金条例の一部を改正する条例は、国の平成23年度補正予算第1号において、被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金が創設されたことに伴い、基金の財源に同交付金を追加するなど、所要の改正を行うものであります。

 また、神奈川県立伊勢原射撃場条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例は、同射撃場の汚染土壌を処理すること等に伴い、指定管理者制度の導入を延期するため、改正条例の施行期日を変更するものであります。

 次に、条例以外の案件でありますが、不動産の処分については、平成16年3月に閉学した神奈川県立栄養短期大学の跡地について、一般競争入札により売却しようとするものであり、債権の譲渡については、公益財団法人神奈川県労働福祉協会への神奈川県視覚障害者技能習得援助資金貸付事業の移管に伴い、同事業に係る債権を譲渡したいので提案するものであります。

 また、損害賠償の額の決定については、茅ケ崎市今宿地内で発生した配水管漏水事故について、1名の方と示談交渉が基本合意したので提案するものであり、これにより、対象者16名全員との示談が成立することとなります。

 さらに、地方独立行政法人神奈川県立病院機構定款の変更についてなど同機構に係る議案3件は、障害者自立支援法及び児童福祉法の一部改正により、引用する法条項、施設種別の名称等が変更されたことに伴い、定款、中期目標及び中期計画を変更するため、地方独立行政法人法の規定により提案するものであります。

 以上をもちまして、私の説明を終わります。

 細部につきましては、議事の進行に伴い、私もしくは副知事以下関係局長等からご説明させていただきたいと存じます。

 よろしくご審議のうえ、ご議決くださいますようお願い申し上げます。

※ 平成23年6月20日(月曜)に本会議場で配布した資料をそのまま掲載しています。

神奈川県

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