理化学部は、食品化学グループ、薬事毒性・食品機能グループ、生活化学・放射能グループの3グループで構成され、食品衛生、薬事衛生、環境衛生等に関する検査や調査研究に取り組んでいます。これらの成果については、出前講座、講師派遣、ホームページへの掲載及び衛研ニュースの配信等により、積極的な県民への還元、啓発活動に努めています。
かなチャンTV(神奈川県公式)「食中毒から放射能まで!知ってびっくり公衆衛生[神奈川県衛生研究所の仕事Vol.1理化学部]」 |
食品化学グループ
食の安全性を確保するため、食品中に残留する動物用医薬品、カビ毒、下痢性貝毒の他、食品添加物及び遺伝子組換え食品等について、機器分析により検査を実施しています。また、残留農薬一斉試験法等の妥当性評価のほか、動物用医薬品、食品添加物及び遺伝子組換え食品など種々の試験法開発に係わる調査研究等に取り組んでいます。
液体クロマトグラフータンデム質量分析計(LC-MS/MS)
食品に残留する微量の汚染物質を高感度に測定する装置です。
着色料の検出(薄層クロマトグラフィー)
食品に使用される着色料(食品添加物)の検査を行っています。
薬事毒性・食品機能グループ
医薬品等の規格試験、後発医薬品の溶出試験など製品の品質確保に係る薬事衛生、乱用が社会問題となった危険ドラッグ等の乱用薬物、食品や化学物質の毒性、食品のアレルギー表示及び食物アレルギー等に関する試験検査や調査研究に取り組んでいます。
溶出試験装置
「溶出試験」は服用する錠剤やカプセル剤等から医薬品の有効成分が設計どおりに溶け出すかを確認する試験です。
生活化学・放射能グループ
飲料水、家庭用品、室内環境及び放射能を中心に検査や調査研究に取り組んでいます。飲料水関係では水道水質管理計画に基づく水質監視、外部精度管理調査、ミネラルウォーター類の成分規格検査を実施しています。放射能調査は、県内産食品・県内流通食品及び環境試料について実施しています。
河川における採水の様子
県内の水源河川における化学物質の調査研究を行っています。
ゲルマニウム半導体検出器
放射性核種の放出するガンマ線を検知し、放射能を測定します。県内の水、土、食品等の放射能を測定します。
理化学部の情報
理化学部の研究
- 公衆衛生・理化学分野への他分野の分析技術の適用について(上村仁)
- 遺伝子組換えダイズに関するリアルタイムPCRを用いた定性PCR法の検討(垣田雅史ほか)
- 神奈川県における加工食品中のアレルゲンの検査結果(平成28年度から令和5年度)(桑原千雅子ほか)
- 果実加工品中のパツリン分析法の検討及び汚染実態調査(福光徹 ほか)
- 相模川水系河川における有機フッ素化合物の存在実態調査(仲野富美 ほか)
- 食品中の異物に対する理化学検査事例について(2019年度~2022年度)(垣田雅史 ほか)
- いわゆる健康食品からビンポセチンが検出された事例(岩橋孝祐 ほか)
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刊行物
- 最近の神奈川県における放射能調査・報告
最新の調査結果について、準備が整い次第、順次追加・更新しています。 - 神奈川県における放射能調査・報告書
神奈川県では、環境放射能や食品中の放射能調査を実施しており、調査結果を報告書としてまとめ、公表しています。 - 衛研ニュース
食品・医薬品・くらしの情報等について衛生研究所職員がわかりやすく解説しています。
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