更新日:2023年12月18日

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雇用事例:障がい種別 精神障がい            株式会社青木製作所

障がい者雇用の事例を紹介しています。

企業紹介

住所:横須賀市浦郷町5-2931
事業内容:鋳物金属加工
常用雇用労働者数※:73人(令和5年6月1日時点)

※常用雇用労働者数とは、1週間の所定労働時間が30時間以上の方の数と1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の方の数を0.5倍した数を合算した数をいいます。(いずれも1年を超えて雇用される見込みがあることまたは1年を超えて雇用されていることが必要です。)

企業への質問

Q1 障がい者雇用に取り組むようになった「きっかけ」はどのようなことですか。

A1 ハローワークなどから障害者雇用についての説明を受け、会社の代表に伝えたところ、「積極的に取り組んでください」という指示があり、ホームページ等で県障害者雇用促進センターのことを調べて、電話で支援の依頼をしたのが会社としての取り組みの始まりでした。

Q2 障がい者の働いている部署、業務内容を教えてください。

A2 総務部所属で、工場内全般の清掃業務を担当されています。

Q3 障がい特性や支援制度の知識はお持ちでしたか。

A3 取組を始めるまでは全く知りませんでした。県障害者雇用促進センターの方に全て教えていただきました。

Q4 仕事の創り出しはどのようにしましたか。また、採用後はどのような配慮をされましたか。

A4 社員が当番制で行なっていたトイレ清掃や総務課の業務などを引き継いで担当してもらいました。真面目な方でお仕事も早く、就業時間分の業務の創り出しに苦労しました。トイレ清掃など「毎日行う業務」と、「曜日別・月別に行う業務」を組み合わせ、さらに「空き時間に行う業務リスト」を指導担当の社員が用意しました。また、作業手順や消耗品の使用法に関しては「手順書」を用意しました。フォークリフトの行き交う工場内の清掃もされるので、フォークリフトの通り道に「注意書」を貼って従業員に清掃場所を周知し安全面でも配慮をしました。

Q5 障がい者雇用をするということについて職場への周知をどのように行いましたか。また、社内の理解はどのように得られましたか。

A5 各現場のリーダー以上の社員を対象に、県障害者雇用促進センターの「出前講座」で、障がいの特性や配慮すべきことを学んでもらいました。また、元々社員が当番制で行っていた業務を担当していただけるということで、職場の理解も得られました。

Q6 支援機関職員の企業見学受入れや職場体験実習の受入れなどはされましたか。また、採用する方はすぐにみつかりましたか。

A6 4か所の支援機関の職員が見学に来てくれまして、その中のひとつに在籍されていた方が見学され、1週間の職場体験をしていただきました。

支援機関での清掃の経験があり、清掃業務を希望されていた方だったので、会社としてはありがたかったです。職場体験や面接をしていただく中で、本人の誠実な人柄に触れることもでき、採用を決めました。

Q7 支援機関と連携してよかったことはありますか。

A7 採用前に支援機関の職員から、「本人の話をゆっくりと聞き、一つの話が終わってから次の話題に移る」というコミュニケーションの面や作業面での配慮についてアドバイスをいただきました。
採用後間もなくは1か月おきに支援機関職員を交えた3者面談をしてもらい、その後は隔月で、現在は半年に1回の3者面談をしています。その他にも、何か問題があればその都度相談にのっていただいています。

Q8 職場定着のために取り組まれていることはどのようなことでしょうか。

A8 「本人が周囲に聞きやすい環境づくり」を心がけています。また、毎日「日報」に本人の困りごとや嬉しかったことを書いていただいて、会社からもフィードバックさせていただいています。

Q9 定着している理由はどのようなことでしょうか。

A9 「スキルアップ・ステップアップできる会社」という点が本人のモチベーションを上げ、それが職場定着に繋がるのではないかと思います。

当初の就業時間は10時から15時でしたが、ご本人と相談して始業時間を8時30分から12時としたところ、「全体朝礼」に出席できるようになり、他の社員との「一体感」が得られたのも定着に繋がっていると思います。

Q10 障がい者を雇用して職場に変化はありましたか、また、障がい者を雇用した経験から学んだことはありますか。

A10 障がい者雇用の取り組みは思っていたより大変でしたが、やりがいがありました。障がいがある方とのやり取りの中で、職場が明るくなり、また、社員が交代で行っていた仕事を担ってもらうことで、感謝の念を各社員が持てるようになりました。

障がい者雇用を通じて、仕事の創り出し・マニュアル作り等会社としても「初めての体験」が多かったのですが、障害のある方から学ぶことは多かったと思います。障害のある方向けに行った工夫の結果、全ての社員が働きやすい職場になったと思います。

企業からのメッセージ

就労支援機関とのつながりを

(最高執行責任者 水野貴之さん)

企業だけで何とかしようと思わずに、はじめは就労支援機関に助けていただくことを勧めます。障がい者雇用の流れを教えてもらい、出前講座で障がい特性などの知識を得られ、企業見学受入れや職場体験実習の受入れの際に助言をいただいたり、職場定着のための相談に乗っていただいたりしたのも助かりました。

青木製作所水野さん

本人からのメッセージ

会社の皆さんに励ましてもらっています

(秋葉大樹さん)

 現在は工場内全体の清掃業務を担当しています。一日の前半は1階のトイレ清掃と階段部分の掃除機かけや紙ワイパーを使った拭き上げ作業をしています。一日の後半は曜日によって清掃箇所が変わり、月曜日は男性ロッカーの清掃、火曜日は食堂などの共用部分の清掃、水曜日は下駄箱周りの清掃、木曜日は廃棄物集積場と喫煙所等工場外周の清掃、金曜日は流し台や工場内休憩所の拭き上げ作業をしています。

ハローワークや就労支援機関の方からの説明により、自分の障がい特性や前職での活動状況等について会社の担当者が理解してくれているので助かっています。仕事上で分からないことがあれば、所属課の担当者に尋ねることができますし、就業時間を調整していただいて朝礼に参加できるようになったことや、仕事中に会社の皆さんに言葉をかけてもらえることが励みになっています。現状に甘んじることなく、長期的に働き続けたいです。

これから就職する方には、「困ったことがあったら、役所やハローワーク、就労支援機関に相談してみてください」と伝えたいです。就労支援機関でビジネススキルのトレーニングを受けたことも就職に大変役に立ちました。

青木製作所秋葉さん

 

このページの所管所属は 障害者雇用促進センターです。