雇用事例:障がい種別 身体障がい・知的障がい                    株式会社エヌ・エス 相模営業所 相模工場

掲載日:2021年11月1日

企業紹介

住所:愛甲郡愛川町中津4024 株式会社ニチベイ 生産本部内
事業内容:製造業(ブラインド・ロールスクリーン)
常用雇用労働者数:100人(令和3年6月1日時点)

※ 常用雇用労働者数とは、1週間の所定労働時間が30時間以上の方の数と1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の方の数を0.5倍した数を合算した数をいいます。(いずれも1年を超えて雇用される見込みがあることまたは1年を超えて雇用されていることが必要です。)
 

企業への質問

Q1 障がい者雇用に取り組むようになった「きっかけ」はどのようなことですか。

A1 先代社長は、障がい者雇用を積極的に行ってきました。社内には障がい者雇用に関する情報誌があって、高齢者、障がい者の雇用実践が多く掲載されていました。これを読んでいくうちに「先入観をなくしていこう、障がい者雇用を進めていこう」という思いを強くしました。

 

Q2 採用にあたって仕事の創り出しや職場体験実習の受入れでどのようなことを留意されましたか。

A2 地元の特別支援(養護)学校とのつながりから、職場体験実習を受け入れていますが、職場体験実習では個人個人で異なる得意なところに光をあてて、仕事を探していくようにしています。現場対応職員には「障がい者だからということで特別扱いはしない」ように伝えていますが、だからと言って孤立することがないようにコミュニケーションは図るように努めています。手先の器用さをみる以外に、楽しそうな表情で過ごしているか、そして社員から声をかけられたときの様子、反応を大切にみるようにしています。

 

Q3 普段の仕事の様子を見る中で配慮していることはどのようなことですか。

A3 その日の就労の場所やタイミングなどで、それぞれに調子は異なっていると思います。眠気が出ていると思われるときには、動きのある仕事に誘うようにしています。「眠かったらそう言ってもらっていいよ」と伝えてはいますが、なかなか言い出してもらえないところがあります。また、生活の乱れ(家族の問題だったり、休日の過ごしかただったり)が、仕事への態度・意欲・実績に直結してくると考えており、職場では普段からの声かけを大事にするようにしています。「もやもやしているのでは」と感じられるような場面では、「はい」か「いいえ」では答えられないような質問をするようにしています。そうすると話をしてくれます。言葉のキャッチボールができるような関係性をつくれるよう努めています。また、ほめられることは集中力の維持につながると考えていますので、ほめ言葉を忘れないように心掛けています。

 

Q4 社内(職場)の理解はどのように得られたのですか。

A4 できることもできないこともあること、長所も短所もあることは皆同じで、「長所を見るように」と従業員には伝えてきました。理解することが難しいことには「何回も言ったじゃない」と言葉で説明するよりも、身振り手振りで示します。障がいのある方は言葉で説明されるよりも、一緒に行ってから、本人が実際にやってみる。失敗しながら覚える方が身につきやすい場合もあります。同僚には障がいがあることをオープンにしています。オープンにすることによって、お互いに理解し合えます。同僚がその長所を理解することが、職場の仲間としてフラットに接し合える関係性、働きやすさにつながっていると思います。

 

Q5 職場定着がうまくいっている要因にはどのようなことがあると考えますか。

A5 昼休みの時間をそれぞれに過ごせていることはプラス要因のひとつ、と考えています。一人の時間を楽しむ方、みんなと過ごす方、色々ですが、リフレッシュができ、元気に働く活力になっていると思います。

 

Q6 これまで進めてきた障がい者雇用を振り返ってみて学んだことはどのようなことですか。

A6 身体に障がいがある方が職場の定期健康診断を続けて受けられていないことに気付き、理由を確認したところ健康診断の会場に行く際の階段を昇れないからということがわかり、すぐに対応策を講じました。障がいのある従業員を特別扱いはせずに接してきましたが、まだ、気付けていない必要な配慮があることがわかりました。

 

企業からのメッセージ

先入観を持たずに

(代表取締役 社長 藤本隆次郎さん)

経営者は従業員を「働かせている」ではなく「働いてもらっている」ということをわかっていないといけない、と思います。‘障がい者’とひと枠で考えてしまうと「職場に障がい者が来たら大変だ」となってそこで終わってしまいます。先入観を持たずに「ここならば働ける可能性があるのではないか」と探ってみて欲しいです。いろんな人がいて、「何かできないか、できるはず」と考えて、障がい者雇用にトライしてもらいたいです。

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学ぶことも多くある

(製造課 課長 松田優作さん)

精神障がい者の雇用は今後も増えていくと思われ、共存しなくてはならないと考えています。学ぶことも多くあると考えており、どれだけ同じ目線に立てるか、ということだと思います。一緒に働くことができれば、企業にとってもプラスになると考えています。

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本人からのメッセージ

自分なりに仕事の仕方を考える

(小鹿まち子さん)

就労して18年目で、生地にブラインドのプレートを貼り、穴開け、糸通しを行うプレート加工作業を行っています。ひととおり現場での作業を経験して今の仕事に辿りつき、後輩に教えることもあります。以前、ミシン縫製で働いていたことがあり、細かい作業やものづくりが好きなこともあって、この仕事は向いていると思い、応募し、採用となりました。下肢に障がいがあって移動が大変なため、就業中に移動するときも同僚に手伝ってもらっています。車通勤をしていますが、駐車場を就業場所の近くに確保してもらったり、出勤時や退勤時には同僚が車のそばまで送り迎えをしてくれて、大変よくしてもらいありがたく思っています。仕事は好きです。どうやったら早くできるか、家に帰ってきてからも今も考えています。同僚に手助けしてもらえて、また、仕事ができて、うれしいです。お店で当社が製作した商品を見つけると、とても誇らしい気持ちになり、仕事への励みになります。嫌なことがあってもそれはそれとして、同僚と助け合い、ストレスがたまらないようにお互いに話をするようにしています。今はできませんが、仕事帰りにお茶を飲みに行ったりして、仕事以外の時間も大事にしながらやってきたことが長続きの秘訣だと思います。これから就職を目指す人には「真面目にコツコツ、毎日取り組んでいくことが大事ということ」を伝えたいです。
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多くの仕事をやりたい

(富所楓さん)

就労して4年目で、ロールスクリーン製作のロール班で、アルミの切断とその補助及び運搬、また生地にブラインドのプレートを貼る作業をしています。学生時代に職場体験実習を行いました。自分はものづくりが好きで、ここではそれができる、ここが自分に合っていると思い、この職場で働くことを決心して採用されました。学生時代に、スーパーマーケットで商品の品出しの仕事をした時に「人の手に渡る商品はきれいに渡したい、そのためには丁寧に取り扱わなくてはならない」ということを学びました。この経験から得た「商品を大切に扱いたい」という思いは、今の仕事に共通していると感じています。皆さん優しく、いろいろと教えてくださり、質問がしやすくミスを減らせることにもなり、助かっています。今はロール班の仕事、生地にブラインドのプレートを貼る作業以外にも、生地の出し入れや商品のフィルム梱包の作業も任されています。多くの種類の仕事を任せてもらえると必要とされていると感じうれしいです。多くの仕事をやりたいと思っていますので、まだ、覚えられていない仕事を多く覚えていきたいです。ここは肉体労働の職場ですが、職場の皆さんは優しく、働きやすい環境だと思います。

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自分が望んだとおりに進んでいくこと

(Aさん)

就労して2年目で、ブラインド製品をフィルムで梱包する仕事をしています。また、それを箱詰めする作業もやっています。学生時代に、職場体験実習をしました。他の事業所でも職場体験実習を行いましたが、機械の音が騒がしく落ち着きませんでした。ここは静かで落ち着くことができ、自分の好きな環境でした。自分にぴったりだと思い、ここに決め採用されました。先輩やパートの方に「ここをこうすればいいんだよ」など細かく教えてもらっており、気を使うことなく、自分から質問することもできます。言われたことはそのとおりにやるように、注意されたことは記憶しておいて後で思い出して気をつけるようにしています。あと、時間内での行動を意識して取り組むようにしています。また、1日の行動で、よかったところ、できなかったところを1週間分、紙に書き出して、振り返るようにしています。今後は機械で生地をカットする仕事をやりたい、と思っています。休日は、動画配信サイトでアニメを見て過ごします。また、家の食材の買い物や自分の服を買いに行ったりして、仕事と生活のメリハリをつけています。これから就職を目指している人には、「ものごとを常に意識して自分が望んだとおりに進んでいくこと(仕事に対する姿勢についていつも心掛けていれば、自分がしたい仕事をすることができること)」を伝えたいです。