更新日:2026年1月15日

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卓上小型加湿器の商品テスト

卓上小型加湿器の加湿能力について商品テストを実施しました。

 「電気不要のセラミック加湿器の効果がない」という相談が寄せられました。そこで、主に冬場に机の上などに置いて使用する、適用床面積の記載がない小型の電動超音波振動式加湿器と電源不要の自然気化式加湿器について商品テストを実施しました。

1 調査の概要

(1)調査対象品

 

検体番号
名称

バッテリー
USB加湿器

AC電源
加湿器
USB加湿器 セラミック
加湿器①
セラミック
加湿器②
加湿方式 超音波振動式 超音波振動式 超音波振動式 自然気化式 自然気化式
電源 バッテリー
USB接続
AC電源 USB接続 なし なし
運転時間 4~8時間 約4時間 約6時間
オートパワーオフ
   
水タンク
容量
約520mL 約400mL 約450mL 約80mL 約320mL
気化速度 約25mL/hr~
45mL/hr
約100mL/hr(強) 約40mL/hr(連続) 記載なし 記載なし
寸法 約108×108×140mm 約130(幅)×130(奥行)×175
(高さ)mm
約Φ110×140(H)mm

本体約W65×
D60×H105mm

容器約W65×
D65×H40mm

約100×100×
121mm
素材 プラスチック プラスチック プラスチック 陶器 ガラス、陶器

 mL/hr :1時間(1hr)あたりの蒸発量をmLで表した単位

(2)調査内容

ア 加湿能力の測定

 加湿能力の試験は同一環境下(温度20℃、湿度30%RH)において、一定時間における加湿器から気化する水分量を測定し、20℃における水の容積に換算した加湿量(蒸発量)を算出して評価を行いました。水分量の測定には温湿度を制御する大型の恒温恒湿室である人工気象室を用い、室内に設置した加湿器を動作させながら天秤により、1分ごとに測定しました。超音波振動式の測定は、水位低下検知、オートパワーオフの動作、電池消耗による停止となるまで実施し、自然気化式の測定は、24時間測定を行いました。

 相対湿度(%RH):空気中に含まれる水蒸気の量を、同じ温度で空気が最大限に含むことができる水蒸気量(飽和状態)と比較して、どれくらいの割合かを%で表した値

 

<測定イメージ>

kasituki

 

<人工気象室(上:外観、下:運転中画面)>

1  

 2

 

 

イ 維持管理に関する記載の調査

 各製品の表示や説明書の維持管理に関する記載について、確認しました。確認する項目は、使用する水の種類、使用時のタンクの換水等の管理方法、及び定期的に行う清掃等の管理方法としました。

(3)調査期間

 令和7年11月から12月まで

(4)測定機関

 地方独立行政法人 神奈川県立産業技術総合研究所

 (報告書 産技総研 第E25-114号 令和7年12月15日)

2 調査結果

(1)加湿能力

ア 加湿器5検体の水の蒸発量は下図のとおりでした

 蒸発量は検体2の加湿器が4 時間で350 mL の蒸発量と最も大きく、超音波振動式加湿器3検体は、1時間あたり20 mL以上の蒸発量が認められました。一方で、自然気化式の加湿器はいずれの検体も12時間で20 mL 程度と蒸発量は小さくなりました。

(ア) 超音波振動式加湿器

 今回テストした製品のうち、最も蒸発量が大きいものは、1時間で100mL程となり、ある程度周囲の空間を加湿する効果が期待できる結果となりました。

(イ) 自然気化式加湿器

 今回テスト対象とした製品は1時間で2mL程度と蒸発量は小さく、加湿力はほとんど認められず、加湿のために使用するには不向きと考えられました。

 

 

 

kakukentai

イ 各検体の加湿量(蒸発量)は以下のとおりでした
(ア)検体1

 試験開始後から一定速度で蒸発が行われており、約20 mL/hr で加湿していました。なお、製品仕様に記載のあった25~45 mL/hr と比べると低い値でした。1

 

(イ)検体2

 動作開始時において20 mL/hr の蒸発速度でしたが、次第に蒸発速度は増大し、3 時間後に100 mL/hr に達しました。製品仕様では蒸発量の切り換えがあり、「強」のときに100mL/ hr ですが到達するまで時間を要していました。2

 

(ウ)検体3

 試験開始後から一定速度で蒸発が行われており、約35 mL/hr で加湿していました。製品仕様では連続モードのときに40 mL/ hr  であり、ほぼ仕様を満たしていました。3

 

 

(エ)検体4

 試験開始後から蒸発速度が増加し、5 時間後に一定速度に達していました。蒸発速度は2 mL/hr であり、超音波振動式に比べて蒸発速度が1/10 以下と小さいです。4

 

(オ)検体5

 試験開始後から蒸発速度が増加し、2 時間後に一定速度に達していました。蒸発速度は1.3 mL/hr であり、超音波振動式に比べて蒸発速度が1/20 以下とかなり蒸発速度は小さいです。5

 

(2)維持管理に関する記載

 維持管理に関する記載については、以下のとおりでした。

 

検体
番号

維持管理に関する記載内容

使用する水の種類

  • 必ず常温の新しい水道水を使用する。

使用時のタンクの換水等の管理方法

  • 水タンク内の水は、毎日必ず新しい水道水と入れ替え、使用後は残った水を捨てる。

定期的に行う清掃等の管理方法

  • 水タンク内は定期的に清掃し、必ず清潔な状態で使用する。

 その他、水タンクや内部のスポンジのお手入れ方法が記載されていました。

使用する水の種類

  • 水タンクに水道水(飲用・35℃以下)を入れます。

使用時のタンクの換水等の管理方法

  • 使用後、水タンク内に残った水は必ず捨ててください。雑菌などが繁殖するおそれがあります。
  • 使用後、水タンクに残った水を排水し、お手入れします。

定期的に行う清掃等の管理方法

  • 長時間ご使用にならない場合はお手入れをした後、よく乾燥させてから保管してください。  
  • しばらくお使いにならなかった時には、使用前のお手入れをした後、ご使用ください。

 その他、水タンクや振動子等、内部のお手入れ方法が記載されていました。

使用する水の種類

  • 必ず常温の新しい水道水を使用してください。

使用時のタンクの換水等の管理方法

  • 水タンクの水は、使用毎に必ず新しい水道水と入れ替えてください。また、水タンク内は使用ごとに掃除して、必ず清潔な状態で使用してください。

定期的に行う清掃等の管理方法

  • 使用しない場合は水タンクを空にして保管してください。

 その他、水タンク、ふた、本体、超音波振動板等のお手入れ方法が記載されていました。

使用する水の種類

  • 容器に入れる加湿用の水は、冷水および常温の水道水以外使用しないでください。

使用時のタンクの換水等の管理方法

  • 加湿用の水は毎日交換してください。必要な時以外は水を入れないでください。
  • 使用前に本体を柔らかいスポンジなどで軽くこすって水洗いしてください。

定期的に行う清掃等の管理方法

  • 一週間に一度程度、素焼き本体を柔らかいスポンジなどで軽くこすって水洗いし乾燥させてください。
  • 長時間使用されない場合は、十分に乾燥させてから保管してください。

使用する水の種類

 記載なし

使用時のタンクの換水等の管理方法

 記載なし

定期的に行う清掃等の管理方法

  • 長時間ご使用にならない場合は、本体を十分に乾燥させてから収納して保管してください。湿ったまま収納するとカビや雑菌が発生する原因になります。

3 まとめ

  • 加湿能力は、超音波振動式加湿器の蒸発量が大きく、一方で自然気化式の加湿器は12 時間で20 mL 程度と蒸発量は小さくなりました。
  • 超音波振動式加湿器は、今回テストした製品のうち、最も蒸発量が大きいものは、1時間で100mL程となり、使用者の近傍に置くことで、使用者周辺を加湿することが可能と考えられました。
  • 自然気化式については、加湿能力が低く、加湿のために使用するには不向きと考えられました。
  • 維持管理に関する表示について、検体1~検体4は、水道水を使用すること、タンクの換水並びに清掃等の維持管理の方法及びタイミングについて記載がありました。検体5は、水道水を使用すること、使用毎の換水及び清掃頻度について記載がなく、維持管理について記載が不充分でした。

4 消費者へのアドバイス

(1)卓上小型加湿器の使い方   
  • 卓上小型加湿器により加湿効果を得るためには、身近な所に置き、併せて湿度計を用いて適宜湿度を確認して使いましょう。デスクワーク時等はデスク横などに置くとよいでしょう。
  • 今回、商品テスト対象としたセラミックの自然気化式の加湿効果は、ほとんど認められませんでした。他の商品で加湿効果を確かめる際は、一定時間での水の蒸発量を確認するとよいでしょう。
(2)部屋全体の加湿
  • インフルエンザ等の感染症予防のために、部屋の湿度は40%以上になるようにしましょう。湿度が上がらない場合は、指定された使い方で出力を強くしたり、部屋を区切る、部屋全体で他の加湿器を併用するなど工夫しましょう。
  • 効率よく加湿するために、サーキュレーター等で部屋の空気を循環させましょう。
(3)メンテナンスと衛生管理
  • 加湿器には、水道水を使いましょう。塩素が含まれるため、細菌の増殖を抑えることができます。
  • タンクの水は継ぎ足さずに、定期的に交換して水道水中の塩素を維持しましょう。未使用時、または定期的にタンクを清掃して乾燥させ、水垢等も取り除きましょう。
  • タンク用の除菌剤は適切に使用し、吸入してはいけない薬剤を入れて加湿しないようにしましょう。
  • シーズンの始めなど久しぶりに使用する時は、機器の内部を清掃し、汚れを取りましょう。
  • シーズンの終わりには、細菌等を繁殖させないように、機器の内部を清掃し、よく乾燥させ保管しましょう。

 

卓上小型加湿器の商品テスト報告書(PDF:2,416KB)

消費生活相談は、消費者ホットライン188番をご利用ください

188

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