くらし安全防災局 くらし安全部消費生活課 > 包茎手術で高額請求の相談事例
更新日:2024年7月30日
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広告に記載の価格と思っていた「包茎」手術で高額な料金が請求された相談事例です。
包茎を切って治す場合、最高21万円と記載された雑誌の広告を見てクリニックに行ったところ、下半身裸になってベッドの上で診察を受け、「腫れがあり、変形・変色している」と言われた。費用は100万円位は掛かるとの説明があり、追加料金があるかもしれないとも言われた。
その後、目隠しをされすぐに手術に入り、終わった後、会計で、薬剤の追加費用を含めて176万円と言われ、びっくりした。そんなに払えないというと、月約3万7千円、84回(7年間)払いのローンにすればよいと言われたが、総額で約310万円となってしまう。
こんなに掛かるのだったら手術をしなかった。毎月3万7千円は支払えない、どうしたらよいか。
クリニックに連絡したところ、特殊な治療方法であり、費用が掛かることも十分説明しているとのことだった。センターでは社会保険事務局に保険適用での手術費用を確認したところ、自己負担額は2万円以下であるが、自由診療の場合は、別であるとのことであった。
さらにクリニックに連絡し、説明したとはいえ、裸の状態で不安になるような説明がなされていること、保険適用にした場合は、低額になるとの話はしていないこと、広告の表示と実際の費用が著しく異なることなどの問題を指摘し、約2か月にわたって交渉した結果、相談者が21万円支払うということで合意した。
本来、医療が適切に行われるためには、十分なインフォームド・コンセント(説明と同意)が必要で、医療法により「医師等の責務」として定められています。
また、消費者も手術にはリスクがあることを十分に理解した上で、納得いくまで、手術内容を説明するようにしてもらってください。中には、裸体のまま、「命にかかわる」「使えなくなる」と心理的に不安にさせるような説明をされた例もありました。
包茎治療の中でも、真性包茎やカントン包茎など、保険が適用される治療もあるため、治療や手術を受ける前によく調べてから判断するようにしましょう。断りにくい状況であったとしても、その場では承諾せず、いったん冷静になってから契約するようにしましょう。
トラブルになった場合は、早めに消費生活センターに相談してください。行政が実施している無料の法律相談を利用することも一法です。その場合、医師が話した内容や契約の経緯をメモし、契約書や領収書、広告内容などを用意しておいてください。
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