神奈川県水産技術センターコラムno.40

掲載日:2020年6月3日

2020年6月5日号

1 魚介類料理のための日本酒の実力とは・・・・(相模湾試験場 鎌滝裕文)

2 座右の銘(企画指導部 原日出夫)

1 魚介類料理のための日本酒の実力とは・・・・(相模湾試験場 鎌滝裕文)

 今回は魚介類料理のための日本酒のはなしです。まず、最初はサバ専用の日本酒です。瓶にもサバ専用日本酒と書かれています。正直言って初めて魚専用と書かれた日本酒を見ました。その名もサバデシュ(SABA  de  SHU)。茨城県のお酒です。日刊水産経済新聞でも取り上げられていましたが、本当にサバ料理に合うのかどうか、魚好き、日本酒好きにとっては、どうしても試したくなりました。
 合わせたサバ料理は、マサバのビネガー煮です。このお酒はそのままでも美味しいのですが、極端な辛口ではないこの酒は、ビネガー煮の酸味ともよく合っていました。個人的な感想ではありますが、サバの肉質に合うように思うので、他のサバ料理にも合いそうな感じがしました。
 続いては、牡蠣(カキ)のための日本酒です。牡蠣専用に3年をかけてつくられたお酒です。その名もIMA。イノベーション(革新)、マスタリィ(技能)、アート(芸術)の頭文字をとったということです。新潟県のお酒です。このお酒も牡蠣のために拘ってつくった日本酒ということで、合わせた料理は定番のカキフライです。少し甘口よりになっていて、ちょっと酸っぱめのワインのような味わいです。牡蠣の独特な風味、食感によく合っています。生牡蠣にも合うと思いました。
 鯖専用、牡蠣専用の日本酒はよく吟味され、かなり実力も高く、洗練されていると感じました。日本酒は全般的に魚介類とは相性がよいと思います。「獺祭」や「新政」などの日本酒が注目を浴びていますが、日本酒が今以上に注目を浴び、消費が伸びれば、いわゆる「魚ばなれ」の解消に一役買いそうな気がしています。そして、合わせる食材に拘った日本酒というのは、その食材とともに味わうのが本当に美味しい飲み方なのだと思いました。

鯖専用日本酒

鯖専用日本酒(サバデシュ)

牡蠣専用日本酒

牡蠣専用日本酒(IMA)

2 座右の銘(企画指導部 原日出夫)

  かつて、私が内水面試験場に勤務していた頃、アユを育てる業務に携わっていました。具体的には、採卵用の親となるアユの育成(春から秋)、性成熟した親アユの採卵及び卵管理(秋)、ふ化から放流サイズの稚アユにまで育てる種苗生産(秋から春)です。親アユの育成は、たくさんの卵が得られるよう健康に大きく育てることが重要ですが、春は水温が低いため餌食いが悪く、体調も不安定になり易いので注意が必要です。秋の採卵は、数百尾の親アユから卵の出る個体を選別後、1尾ずつ採卵し、卵が一定量まとまったところで受精させます。受精後は、水カビが発生しないよう消毒などをして卵を管理します。そして、ふ化直前の卵を飼育池に収容し、種苗生産が始まります。これらの作業の一つ一つに長年蓄積された知識と培った技術があり、そこに経験を加味して、その日の作業に最適と考えられる指示を出します。給餌を例にすると、天候や水温、アユの遊泳状態を見て、餌の種類や量、給餌回数、池への餌の撒き方などを指示します。しかしながら、作業はベテラン職員の他、アルバイトや卒論研究の大学生など知識・技術・経験がバラバラの者が取り組むため、丁寧に指示しても、そのとおり作業が出来ていない場合があり、どうしたら指示どおり作業してもらえるのだろうかと悩んでいました。そのような時、ある実業家の座右の銘として、「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」という言葉を知りました。なるほど、口頭で指示するだけではダメである。実技を示して、説明し、理解したか確認し、相手の実技を確認し、実技が出来ていると評価して、初めて指示どおりの作業をしてもらえるのかと、とても感心した記憶があります。
 最近、この言葉には、続きがあることを知りました。「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」内水面試験場勤務の後、水産課勤務を経て、現在は企画指導部に勤務しておりますが、これまでの様々な仕事を振り返りながら、これらの言葉はあらゆる仕事に通じるものであるなあと、改めて感心しているところです。
自動給餌機

自動給餌機から撒かれた餌を食べるアユの群れ

手撒き

調子が悪いときは手撒きで丁寧に給餌

餌

餌は池ごとに正確に計量


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