ホーム > 産業・働く > 事業者支援・活性化 > 産業振興・企業組合 > ヘルスケア・ニューフロンティアにおけるグローバル戦略の推進 > 【開催報告】シンガポールミッション2024(企業訪問団の派遣)
更新日:2025年1月6日
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ライフサイエンス・ヘルスケア分野の企業団をシンガポールに派遣しました。
2024年9月、シンガポール進出や共同研究に関心を持つライフサイエンス・ヘルスケア分野の企業団をシンガポールに派遣し、企業8社(11名)と研究機関3団体(5名)が参加しました。
神奈川県の連携・協力の覚書(MOU)締結先であるシンガポール国立大学(NUS)、シンガポール国立大学保健機構(NUHS)のほか、シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)、ヘルスケア企業等を訪問し、県、シンガポール双方によるプレゼンテーション、視察及びネットワーキングを実施しました。
参加企業がお互いを知り、また、シンガポールの現地概況を知った上で各所を訪問できるよう、最初のプログラムとしてブリーフィングセッションを設けました。
各企業から自己紹介を行った後、日本貿易振興機構(JETRO)及び科学技術振興機構(JST)の両シンガポール事務所からシンガポールの政府、産業、技術等の動向について、デロイトトーマツベンチャーサポート株式会社シンガポール事務所からシンガポールのスタートアップエコシステムの概況について、それぞれ説明を受けました。
その後、横浜銀行シンガポール支店、現地コンサルティング会社のAccess 2 Healthcare(2022年度のシンガポールミッションにも一部参加)も交えて、ネットワーキングを行いました。
シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)は、通商産業省傘下のシンガポール最大の研究開発・科学技術開発振興機関(日本でいえばJSTに相当)であり、今回訪問したDxD Hubは、シンガポールにおける医療技術向上のために、デジタルヘルス等の医療・ヘルスケア製品の開発から登録、製品化、導入までを支援しています。
アイスブレイクとしてランチを兼ねたネットワーキングの後、A*STARから、①イノベーターと病院等診療の現場をつなぐ「デジタル ヘルス アクセラレーター」、②AIを活用した診断について、それぞれ説明をいただきました。
また、県からもプレゼンテーション行い、その内容について、A*STARから、連携できる可能性などの質問や提案がありました。さらに、その内容を踏まえ、ネットワーキングを行いました。
シンガポール国立大学(NUS)は、1905年設立の総合大学であり、「QS世界大学ランキング2025」では世界8位、アジア1位の評価を得ています。
今回のシンポジウムでは、健康長寿をテーマに、県立保健福祉大、NUS等から、それぞれの研究について発表を行いました。
NUSからは、「シンガポールも深刻な高齢化、合計特殊出生率の低下に直面しており、本分野での研究は注力すべきものである。日本とシンガポールは、既にあらゆる分野で協働を進めているが、本分野でも連携して両国の状況好転に努めたい。」との発言がありました。
昨年度のシンガポールミッションでクイーンズタウン健康地区を訪問した際、ジョン・ウォン教授から、湘南のまちづくりPJと連携した研究について提案があったことを受け、その具体な進め方について協議する場として、当ミーティングを行いました。
県立保健福祉大学研究者からは未病やコホート研究について、横浜国立大学研究者からは新湘南エリアの都市開発計画について、それぞれ説明を行いました。
ジョン・ウォン教授からは、「シンガポールが直面している課題は、今後インド、インドネシアなどに拡散するため、アジア全体のために取り組まなければならない。日本との連携を深めていきたい。」との話がありました。
アクティブ・エイジング・センターは、クイーンズタウン健康地区内にある、高齢者が地域で健康かつ充実した生活を送るための支援施設で、IoT技術を活用して健康維持や生活の質向上を図っています。
センターで活用されている、高齢者が家族やセンターのスタッフに対し安全確認報告を行うコミュニケーションアプリ「IM-OK」等について説明を受けた後、センター、県双方のプレゼンを行いました。
さらに、2班に分かれて、施設、敷地内を見学し、ネットワーキングを行いました。
シンガポール国立大学食品・科学技術学部(NUS FST)との連携により、NUS発のライフサイエンス・フードテック系スタートアップ各社に参加いただき、ミートアップセッションを実施しました。県、スタートアップ双方でプレゼンを行い、お互いの知見を深め、コラボレーションの可能性を探る機会となりました。
その後、お互いの製品の紹介もしながら、ネットワーキングを行いました。
Life3 Biotechは、世界的な気候変動や人口増加を踏まえ、アグリテック、フードテック、バイオテックの3分野を専門に、農業技術の革新、食料自給率の向上を図る低炭素でスマートな都市型食品生産システムの開発を行っています。
今回の訪問では、微細藻類と太陽エネルギーシステムを統合した水耕栽培システムなどについて説明があり、シンガポールにおける細胞性食品の知見を得る機会となりました。また、参加企業との連携可能性を中心に、ネットワーキングを行いました。
Aktivolabsは、デジタルバイオマーカーによるリアルタイムのリスク推定等を提供するデジタルヘルス系スタートアップです。海外展開も推進しており、日本を始め、英国(研究)、インド、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナムに進出しています。
今回の訪問では、同社の事業戦略・活動の紹介を通じて、シンガポールや海外へのビジネス展開に関する知見を得るとともに、県からもプレゼンを行った上でネットワーキングを行い、連携可能性等について話し合いが行われました。
NUHSは、シンガポール保健省傘下の3つの公的病院グループの1つです。
最高経営責任者のヨー・ケイ・グアン教授にも出席いただき、同教授をはじめとするNUHSの研究者から、シンガポールが抱える高齢化、メタボの増加、労働人口減等の課題とその解決に向けた取組の説明を受けた後、県からのプレゼン、ネットワーキングを行いま した。
シンガポール国立大学(NUS)は、NUS エンタープライズ (NUS Enterprise)という起業支援部門を有しており、インキュベーション施設や起業家支援プログラムを運営することで、大学発スタートアップの育成や大学の研究シーズの産業化を促進しています。
BLOCK71は、シンガポール政府及びNUS エンタープライズが設立した東南アジア最大のインキュベーション施設で、8か所の海外拠点を有し、これまで1,600社以上のスタートアップの成長を支援してきました。
昨年に引き続いての訪問となった今回は、BLOCK71入居企業等からのプレゼンや製品のショーケースなどを通じて、現地や日本での協業や連携に向けた積極的な意見交換がなされました。
シンガポール国立大学(NUS)の食品科学・技術学部を訪問しました。同学部は、食品の品質と安全性、食品関連のイノベーション、食品加工学、栄養学という4領域をテーマに、代替タンパク質等の分野に注力しており、代替タンパク質研究の最前線に触れることで、未来の食糧供給に向けた革新的技術の理解への理解を深めること、代替タンパク質分野における共同研究及びイノベーションの機会を探求することを目的に、昨年に引き続き訪問しました。
プレゼン、ラボツアー、試食、ネットワーキングと多様なプログラムの下、ネットワーキングを行いました。
神奈川県では、引き続き、ライフサイエンスや未病の産業振興に向け、覚書を基盤としたシンガポール関係機関との連携を進めてまいります。
※本事業は、本県の委託業務「ヘルスケア・ニューフロンティア国際展開支援業務」の一環として、業務受託者のデロイトトーマツベンチャーサポート株式会社が実施しました。
このページの所管所属は政策局 いのち・未来戦略本部室です。