更新日:2022年1月14日

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普及指導員「小田原市場情報」

小田原市場情報を発信

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相模湾試験場普及指導員による、「小田原市場情報」を発信します。

2020年12月17日 「今日はどんな魚が獲れた?~小田原魚市場~」

季節は冬、寒波が到来し、昼間も気温が10度に届かない日が続きます。

新型コロナウイルスの感染が再拡大していますが、風邪やインフルエンザにも気を付け、手洗いやうがいをこまめに行いましょう。

ヒラメ20.1さて、今回最初に紹介する魚は、ヒラメです。小田原では、ヒラメを狙った刺網漁業が、12月1日に解禁になりました。まだ、まとまった漁はないようですが、活魚売り場にヒラメが並ぶと、いよいよ冬が来たなと感じさせます。

キアンコウ20.1こちらも冬の味覚、キアンコウです。相模湾では、冬よりも春先に多く刺網で獲れます。寒い時期に温かいあんこう鍋、考えるだけでも体が温まります。

アカナマコ20.1冬になり、海水温が低くなると、そう、この生き物の季節、アカナマコです。なまこ酢をつまみに日本酒を熱燗で…、という方も多いのでは?その方には、朗報ですね。

アカヤガラ20.1定置網でも冬を感じさせる魚が獲れていました。アカヤガラです。細長い吻が特徴の特異な体形をした魚です。しかし、見た目の奇妙さとは異なり、身質は、きれいな白身です。刺身はもちろん、あらからは、良い出汁がでるので、料亭等ではお吸い物としても出される高級魚です。

マアジ20.1今年は、定置網でこの小型のマアジが多く獲れています。来春に大きくなって獲れることを期待したいですね。

マルアジ20.1メアジ20.1マアジだけでなく、マルアジやメアジも獲れています。

マンボウ20.1ご存知、マンボウも獲れてましたよ。比較的小型のマンボウなので、水族館が欲しがるかもしれません。大型のマンボウは、水揚げされる際、解体されて、食用となる部分、主に腹回りの身と内臓に分けられて並びます。

ギンザメとカスザメ今回最後に紹介するのは、釣りで漁獲されたギンザメとカスザメです。ギンザメは古代から姿をほとんど変えずに生き残った生きた化石でもあります。そんなギンザメですが、白身の美味しい魚。私はバターソテーにして食べたことがありますが、とても美味しかったです。もう一方のカスザメも生きた化石、こちらも非常に美味しいサメとして知られています。機会がありましたら、是非食べてみてくださいね。

 


2020年11月5日 「今日はどんな魚が獲れた?~小田原魚市場~」

急に寒くなってきました。風邪をひかないよう気を付けてください。

シロカジキさて、今回最初に紹介する魚は、巨大魚シロカジキです。小田原の定置網で獲れたもので、270kgの大物です。このような巨大な魚が沿岸近くまで来遊する相模湾の奥深さを感じます。

シイラこちらはシイラです。

前述のシロカジキ同様、夏場に獲れる魚なのですが、まだ多く獲れています。まだ、水温が高いので、このような夏の魚が入網するようです。

マルソウダマルソウダも多く獲れています。節の材料として扱われることが多く、マルソウダを使った節は、濃い出汁が取れることから、そばつゆ等で使われます。

マアジ小振りですが、マアジも獲れています。

今年の春漁はマアジが不漁でしたが、秋に入り少し盛り返しています。来年の春漁に期待したいですね。

ガザミ活魚売場では、ガザミが多く水揚げされていました。刺網で漁獲されたもので、別名ワタリガニと呼ばれている高価なカニです。刺網漁師の話では、今年はこのガザミが例年より多く獲れると話していました。確かに一人の刺網漁業者で1日これだけ多くの水揚げをしているのは初めて見ました。

アオハタアオハタです。

近年、小田原周辺で漁獲が増えてきた魚の一つです。アオハタを含め、ハタ類の多くは、南方系の種類が多く、相模湾内の潜水調査でもオオモンハタ等のハタ類をよく見かけるようになりました。ハタ類は、美味しい魚が多く、高価な魚種が多いです。

オオニベこちらはオオニベです。

この魚も近年小田原で漁獲が増えてきた魚の一つです。以前は、年に数尾を確認するくらいでしたが、今では、数十~数百kgとまとまって漁獲されることもしばしばあります。

ショウゴ(カンパチの子)今回最後に紹介する魚は、活き締めされたカンパチです。小田原の個人定置網で漁獲されたもので、1尾1尾、丁寧に活き締めされています。

小田原でこの時期多く獲れるカンパチは、若魚で、小田原周辺ではショウゴと呼んでいます。小さくても脂がのり、美味しい刺身がいただけます。小田原に来た際は、是非、ショウゴ(カンパチの子)の刺身を食べてみてください。


2020年8月20日 「今日はどんな魚が獲れた?~小田原魚市場~」

猛暑が続いていますが、皆様も熱中症に気をつけてください。

マアジ-2さて、今回も最初に紹介する魚は、マアジです。黄金に輝く個体、そして丸みのある個体、まさしく地付きのアジですね。脂ものって、刺身が最高でしょう。

ヤマトカマス-2こちらはヤマトカマスです。

前回紹介した時よりも大分大きな個体になりました。小田原開き(頭を割らず、背開きした開き方)にしたカマスの干物は絶品です。これから、安価なこのヤマトカマスが、鮮魚店やスーパーの鮮魚売り場に並ぶと思いますので、購入して干物づくりに挑戦してみてはいかがでしょう。

ワカシ-1こちらは、ブリの子供、ワカシです。脂は少ないですが、フィレをソテーやポワレにしても美味しいです。私は、アラごと煮付けて食べます。是非ごはんのお供に。

イセエビ-1イセエビが多く水揚げされていました。

刺網で漁獲されたものです。神奈川県では、6月から7月までイセエビは禁漁となっており、8月2日からイセエビの水揚げが始まります。

シロカジキ-1巨大な魚が水揚げされています。

シロカジキです。200kgを超える大物です。小田原の定置網で漁獲されました。小田原周辺の定置網では、夏の時期、シロカジキやバショウカジキが、時折入網します。

イトマキエイ-1最後に紹介する魚は、このイトマキエイです。前述のシロカジキと同じ小田原の定置網で漁獲されました。

水揚げされるのは珍しい魚で、これだけ大きな個体が水揚げされるのを見たのは、私は初めてです。このような珍しい大きな魚が獲れるのも、相模湾の大きな魅力の一つではないでしょうか。

 

 

 

このページの所管所属は 水産技術センター相模湾試験場です。