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更新日:2024年5月21日

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中小企業のためのBCP(事業継続計画)作成のススメ

BCP作成のススメ

大地震などの大規模災害や感染症危機に対する備えが必要です

明日起きるかもしれない地震などの自然災害や事故などの緊急事態の発生は、中小企業の事業継続に重大な影響を与え、最悪の場合、廃業に追い込まれる可能性もあります。また、新型インフルエンザ等未知の感染症の流行に伴い、従業員の感染によって要員不足が生じ、業務が実施できなくなることも考えられます。

そこで、緊急事態発生後も一定以上の水準で重要な事業を継続するとともに、許容される時間内に復旧するため、緊急事態を想定し、事前に準備をしておくことが大切となります。このような考え方に基づき、あらかじめ事業の優先順位や代替策などを定め、準備をしておく計画がBCP(BusinessContinuityPlan:事業継続計画)です。

企業を万が一の事態から守るために、BCPの作成をぜひお勧めします!

目次

1.BCPの必要性
2.防災対策とBCPの違い
3.BCP入門編
4.BCP応用編
5.参考資料

1.BCPの必要性

なぜ今、BCPを策定する必要があるのでしょうか

BCPを策定していれば、自然災害が発生しても、企業が重要業務(中核業務)を中断せずに、あるいは中断しても目標復旧時間内に重要業務を再開することで、顧客の他社流出やマーケットシェアの低下を防ぐことができます。

また、新型コロナウイルス感染症などの感染症が拡大した際は、従業員が欠勤を余儀なくされ、企業活動が停止することも懸念されます。そこで、従業員が長期間出勤できない事態も想定したBCPを策定し、事前に準備を進めておくことが大切です。


2.防災対策とBCPの違い

防災対策とBCPは違います!自社の重要な事業を継続・復旧するための活動がBCP!

防災対策とBCPには下記のとおり違いがあります。

 
防災
事業継続(BC)
目的
身体の安全と財産を守ること 左記に加え企業を存続させること
考慮すべき事象
拠点がある地域で発生することが想定される災害 自社の事業中断の原因となり得るあらゆる発生事象(インシデント)
重要視される事項
  • 従業員等の安否を確認し、被災者を救助・支援すること
  • 被害を受けた拠点の被害を確認し復旧すること
  • 重要業務の目標復旧時間・目標復旧レベルを達成すること
  • 経営及び利害関係者への影響を許容範囲内に抑えること
  • 収益を確保し企業として生き残ること

 

3.BCP入門編

(1)チェックリストによる点検

まず、BCPを策定する前に、自社が置かれている状況を確認することが重要です。災害や感染症対策の状況を下記のチェックリストで確認しましょう!

  • 地震などの自然災害への一般対策

BCP策定点検チェックリスト(一般対策)(PDF:118KB)

BCP策定点検チェックリスト(一般対策)(エクセル:30KB)

  • 感染症への対策

BCP策定点検チェックリスト(感染症対策)(PDF:92KB)

BCP策定点検チェックリスト(感染症対策)(エクセル:28KB)

(2)事業継続力強化計画(簡易版BCP)の策定・認定

まずは簡易版BCPである「事業継続力強化計画」の策定をオススメします!

「チェックリストでチェックはしたけど、今までBCPを策定したことがなく、何から手を付けてよいか分からない…」という方には、まず、国の認定制度である「事業継続力強化計画」(簡易版BCP)の策定をおすすめします。

事業継続力強化計画とは、中小企業が策定した防災・減災の事前対策に関する計画を経済産業大臣が「事業継続力強化計画」として認定する制度です。国の認定を受けた中小企業は、税制措置や金融支援、補助金の加点などの支援策が受けられます

申請様式が定まっており、必要最小限の内容が盛り込まれていることから、どの企業でも取り組みやすい、「入門版BCP」とも言えるものです。

詳細については中小企業庁のホームページをご覧ください。

 

〈参考〉事業継続力強化計画の概要
根拠法
中小企業強靭化法(中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律
計画の内容
防災・減災の事前対策に関する計画
認定

経済産業大臣が提出された計画に記載された次の内容が適切であることを確認し認定

(1)企業の概要

(2)自然災害が事業活動に与える影響の認識

(3)初動対応の内容

(4)事前対策の内容

(5)事前対策の実効性の確保に向けた取組

メリット
金融支援、税制優遇、補助金の加点など

4.BCP応用編

BCP作成マニュアルや支援策を活用して、実際にBCPを策定しましょう!

(1)BCP作成マニュアル

県では、効率よくBCPを策定できるよう、BCPの概要や事業継続計画書のひな形、記載例などを盛り込んだ「BCP作成のすすめ(かながわ版)」を作成しています。

BCP作成のすすめ(かながわ版)の特徴

1.3つのレベルから最適なものを選択できます!

2.本文のボリュームを極力少なくしました!

3.手順にしたがって作業をしていくと、BCPができあがります!

4.帰宅困難者対策、停電対策など新たな課題に対応しています!


  • 【本編】
BCP作成のすすめ(かながわ版)【本編】[PDFファイル/6,209KB]
 

 


  • 【様式編】

事業継続計画書を作成するのに便利なテンプレートを掲載しています。

様式〔Wordファイル〕 記入例〔PDFファイル〕
様式一括ダウンロード[Wordファイル/1,428KB] 記入例一括ダウンロード[PDFファイル/637KB]
  • 【資料編】

種支援策の紹介や、帰宅支援マップの作成例、大規模地震対策などの実施例(首都圏にあるBCPを作成している中小企業、大手企業に平成23年7月から10月にヒアリングした結果から、中小企業に参考になる事例を抽出)を掲載しています。

BCP作成のすすめ(かながわ版)【資料編(PDF:3,987KB)】

 (2)BCP作成の支援策

BCPを策定するにあたり活用できる県の支援策をご案内します。

ア.BCP作成等支援専門家派遣事業

「BCPを作りたいけど、何から手を付けてよいのか分からない」、「なんだか作るの難しそう…」、「作りたいけど時間がない」という県内の中小企業を支援するため、県ではBCP作成等支援専門家派遣事業を実施しています。(BCPに精通する専門家が伺い、実情に応じた対策を一緒に考えます。費用は一切かかりません!)

詳細は下記ホームページをご覧ください。

イ.融資制度のご案内

県ではBCP策定等に関する融資制度があります。詳しくは下記ホームページをご覧ください。

5.参考資料

BCP策定にあたって参考となる資料や、これまで県で作成した資料を掲載・案内しています。

(1)国の参考資料

ア.内閣府防災担当「事業継続ガイドライン(令和3年4月)」

「令和元年台風第19号等を踏まえた水害・土砂災害からの避難のあり方について(報告)(令和2年3月中央防災会議防災対策実行会議令和元年台風第19号等による災害からの避難に関するワーキンググループ))に基づき、災害時の従業員等の外出抑制策等が記載された企業の事業継続計画(BCP)の策定が進むよう改定されたものです。

  • 詳細はこちら(内閣府防災情報事業継続>知る・計画する)
イ.「中小企業BCP策定運用指針」について

中小企業庁では、ホームページ上で「中小企業BCP策定運用指針」を公開しており、このページでは、BCPを策定するためのツールが用意されているほか、現在の事業継続能力の診断(入門診断)、公的支援制度(災害発生前・災害発生後)や業種別の緊急時対応シナリオ例など参考になる情報が掲載されています。

  • 詳細はこちら(中小企業庁「中小企業BCP策定運用指針」)
ウ.経済産業省:事業継続計画策定ガイドライン(企業における情報セキュリティガバナンスのあり方研究会報告書参考資料)

このガイドラインでは、IT事故を想定したBCPの策定手順や検討項目等を解説しています。

  • 詳細はこちら(企業における情報セキュリティガバナンスのあり方に関する研究会報告書参考資料事業継続計画策定ガイドライン)

(2)県の参考資料

ア.BCP作成事例集

平成24年度及び平成25年度に県は中小企業にBCP専門家を派遣し、「BCP作成のすすめ(かながわ版)」をベースにBCP作成支援を行い、これらの企業のBCP作成事例を紹介した「BCP作成事例集」を作成しました。BCP作成の際の参考にご活用ください。

「BCP作成事例集」は下記リンクからPDFファイルをダウンロードできます。ファイルサイズが大きいため時間がかかる場合があります。

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このページに関するお問い合わせ先

このページの所管所属は産業労働局 中小企業部中小企業支援課です。