更新日:2024年3月29日
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令和4年10月13日に開催した「オンライン版 黒岩知事と県民との対話の広場」の結果概要を掲載しています。
「女性のスポーツを語る」
180名(Zoom/YouTube)
(1)参加した感想
大変良かった…34名(48.6%)・良かった…34名(48.6%)・あまり良くなかった…2名(2.9%)・良くなかった…0名(0%)
(2)特に印象に残ったもの ※複数選択可
ゲストの話…58名(43.9%)・知事挨拶…38名(28.8%)・意見交換…35名(26.5%)
(3)開催時間について
・長い…8名(11.4%)・ちょうど良い…60名(85.7%)・短い…1名(1.4%)
(4)今後取り上げてほしいテーマ
健康、スポーツ など
(5)自由記述
皆様お待たせいたしました。改めましてこんばんは。本日はお忙しい中ご参加いただきましてありがとうございます。
ただいまからオンライン版「黒岩知事と県民との対話の広場」を開催いたします。今日のテーマは「女性のスポーツを語る」です。女性のスポーツ実施率が低い傾向にある中、運動するための課題、どんな工夫をしたら運動ができるかなど皆様のお話を伺います。
本日司会進行を務めます吉野と申します、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは始めに黒岩知事からご挨拶を申し上げます。
こんばんは、神奈川県知事の黒岩祐治です。
ご参加いただきまして誠にありがとうございます。この県民との対話の広場は、私が知事になって11年半になりますけれど、ずっと大事にしてきたイベントであります。
県民の皆さんと直接話し合う、語り合うという場で、たくさん素晴らしい生の声をいただきました。それがこのコロナ禍で2年ほどできなかったわけですけども、しかしせっかくオンラインが進んできたのだからオンラインでやってみようということで、挑戦してみました。そうしたら非常にいい感じでできたなという実感がありまして、そして今日は4回目になります。
実はこれまでコロナについて語るという場は多かったのですけども、その中で、たまたまある人から、最近女性のスポーツ参加というのがどんどん減っている、コロナ禍でスポーツをやる人がちょっと減ってきている、そんな中で特に女性が少ないという話を聞いてですね、これはちょっと大変だなと思ったわけであります。
神奈川県は前から超高齢社会を乗り越えるために、未病を改善するんだというコンセプトをずっと出してまいりました。つまり病気になってから治すのではなくて、健康から病気はもうグラデーションで全部つながっている、連続になっている、これは未病だと。
病気になってから治すのではなくて未病を改善していくということ。これが大事だ。そのためには「食・運動・社会参加」と言ってきたわけですけど、その肝心の「運動」という部分が、特に女性の中で少なくなってきているというのは、これは由々しき事態だと思ったわけであります。
それで急遽、このテーマで今日は語り合って、そしてなぜそうなっているのか、どうすればいいのか、解決するか。皆さんと率直に意見交換してみたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
黒岩知事ありがとうございました。本日は女性のスポーツをけん引する方や、地域でスポーツ推進や健康づくりに携わる方々、また運動部で活躍する高校生に、ゲストとしてご参加いただいております。
ゲストのお話を伺うにあたり、まず一般の女性が運動・スポーツについてどのように感じて、また実践しているのか、神奈川県の職員を対象にアンケートを行っております。その概要を紹介させていただきます。
それでは神奈川県スポーツ局島田スポーツ振興担当部長よりご説明をお願いいたします。
ではご説明いたします、資料のほうをご覧ください。現在神奈川県庁では運動・スポーツに関して県職員を対象にアンケート調査を実施していますが、その中間集計の結果です。
女性の運動・スポーツの推進にあたっては、女性自身がどう感じて、どのように実践しているのか、またどんなところに課題があるのかをしっかり把握していくことは大切と思っております。
このアンケート調査は、まず、県職員がどのように感じ、考えているのかを知りたいということで始めたものです。アンケート自体は男性も含めた県職員全体を対象に実施していますが、そのうち20代から40代の女性職員399人の回答結果を抽出したものがこれからご紹介する内容です。
はじめに運動・スポーツの実施率に関する回答結果です。どのくらいの頻度で運動・スポーツをしているかという質問に対し、週1回以上実施していると回答した20代から40代の女性職員は54%です。同年代の男性職員の69%と比較すると低いという結果となっています。
円グラフが回答の内訳を示していますが、最も高い頻度の「週3日以上」が25%、「週2日程度」が15%、「週1日程度」は14%となっています。一方、「行っていない」という回答も29%、約3割となっており、運動・スポーツをする職員と、しない職員の二極化の傾向が伺えました。
運動・スポーツを行う理由に関する回答結果です。運動・スポーツを行っていると回答した職員にその理由を聞いたところ最も多かったのが、「健康のため」「体力増進・維持のため」で38%、そして「運動不足解消のため」が18%、「楽しみ・気晴らしのため」が15%、「肥満解消・ダイエットのため」が14%と続いております。
実践している運動・スポーツに関する回答結果です。最も多かったのが「ウォーキング、階段昇降」で49%、そして「体操、室内での運動器具を使った軽い運動」が19%、「ヨガ、ピラティス、軽いエアロビクス、ダンス」が12%となっており、全体的に負荷の軽い運動をしているという傾向となっております。
日常的に体を動かすために重視する点に関する回答結果です。最も多かったのが、「コリや疲れの軽減など体の調子を整えるようなもの」で24%、そして「気が向いた時に気軽にできるもの」が22%、「テレビやスマホを見る際に『ながら』でできるもの」が13%、「通勤中や職場で『ながら』でできるもの」が12%となっています。
日常的に体を動かしていない理由についての回答結果です。最も多かったのが「仕事や家事が忙しいから」で28%、そして「面倒くさいから」が22%、「運動・スポーツが嫌いだから」が9%になっています。
最後に運動スポーツが苦手な理由に関する回答結果です。最も多かったのが「運動・スポーツの楽しさが理解できない」が33%、そして「汗をかくことが不快・運動時の体調不良」が15%、「指導者の厳しい指導・否定的な評価」が12%、「部活動等で良い成績を残せなかった」が12%となっています。
以上がアンケート調査結果です。
結果をまとめますと、男性に比べて女性の運動スポーツ実施率は低いこと、また日常的に体を動かしていない女性の生の声として、仕事や家事が忙しくて運動やスポーツをする時間がない、またわざわざ運動するのは面倒くさいと感じていること。
運動やスポーツをするのに重視する点としましては、体の調整は良くなるなどの効果や実感が得られるもの、また気が向いた時にできるものでありテレビを見ながらなど「ながら」でできるものを求めていること。
運動スポーツが苦手な理由としては、「楽しさが理解できない」「汗をかくなど不快感がある」といった理由があることがわかりました。
資料のご説明は以上でございます。本日の議論の参考になればと思っております。よろしくお願いいたします。
島田スポーツ振興担当部長ありがとうございました。
それではこれからゲストの皆様からお話をいただきます。進行は、「競技スポーツ」、「地域スポーツ」、「高校生とスポーツ」の順でお話を伺ってまいります。
最初に、1つ目、競技スポーツに関して女性のプロスポーツをけん引してこられた日本女子プロサッカーリーグ、WEリーグの初代チェア 岡島喜久子様からお話を伺います。岡島様よろしくお願いいたします。
ただいまご紹介いただきました岡島です。実は私は神奈川県とは非常に近しい立場にございまして、メリーランド神奈川姉妹州委員会の委員長を15年も務めていたというバックグラウンドがございます。
今は退任しているのですけれども、WEリーグ、Women Empowerment Leagueの初代チェアということでお招きをいただいております。
ではプレゼンテーションの方をお願いいたします。
WEリーグについて初めに少しご紹介したいと思います。WEリーグのWEというのはウーマンエンパワーメントの略です。
2021年に開幕しました女子のプロサッカーリーグですけれども、サッカーというのは日本ではどちらかというと男性のスポーツというふうに捉えられています。ですからそれを女性がやるということで、ジェンダー問題にずっと向き合う形になっています。
それで私達は、ウーマンエンパワーメント、女性の力をもっと勇気づけてあげたいという気持ちで、ウーマンエンパワーメントと名付けています。やはりこれを、サッカー、サッカー選手を女の子の夢の職業にしたいという気持ちがございます。
WEリーグは11クラブで始まりました。全国、北はマイナビ仙台、西は広島、神奈川県にはノジマステラ神奈川相模原というチームがございます。ただ、なでしこリーグというのはアマチュアリーグです。アマチュアリーグも含めますと、神奈川県には4チーム、ノジマステラの他に日体大、ニッパツ、シーガルズ、大和シルフィード、こういうチームがございます。
WEリーグは、こういったビジョン、理念を持っています。理念は、「女子サッカースポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人一人が輝く社会の実現、発展に貢献する」というものです。
左側にある「サッカー事業」、これは「なでしこジャパンをもう一度世界一にする」であったり、女子のサッカーの普及をするということですけれども、右側、スポーツリーグとしては、「社会事業」ということで、「世界一アクティブな女性コミュニティを作る」というような壮大な目標を持っています。
この2つが両輪となって、「世界一のリーグ価値を」という形を取ろうとしております。
WEリーグの取り組みですけれども、クラブが参入するにあたって、スタッフを女性が50%以上、また意思決定者として必ず女性を1名入れるというふうにしております。
またコーチングスタッフ、監督に女性を1名入れる。今11クラブのうち2クラブに女性監督がいます。これはやはり、将来的にサッカー選手、今サッカーをしているWEリーグの選手がセカンドキャリアとしてクラブで仕事ができるようにということも考えています。
あと、試合会場に託児所を設ける。これは選手、審判の方のお子さんだけでなく見に来る方のお子さんも託児所で預けられるように。お子さんを連れているとどうしてもサッカーなんて見られないっていうふうになってしまうんですけれども、なるべくお母さんお父さんにサッカーを楽しんでもらうということで、託児所を設けることになっています。ただコロナで去年は全くできなかったんですけれども、そのうちに落ち着いてきたらぜひこれは続けていきたいと思っています。
その他、理念推進活動という、「WEアクション」というものがございます。それについては次のページで詳しくもう少しお話ししていきたいと思います。WEアクションというのは、クラブ選手とパートナー企業が一緒に行うような試みです。
「WEアクションデー」というのは、11クラブですから、毎節1クラブは試合がございません。その試合がない日をお休みとするのではなく、理念推進活動という形で、選手が考えた色々なSDGsのテーマに沿った活動をしてもらうという形をとっています。
右側の上の「アクションミーティング」というのはパートナー企業の男性と女性、ジェンダーが違う2人を出していただく、だいたい男性と女性ですけれども、ジェンダーの違う2人を出していただいて、女性の抱える問題がどういうものであるか、その解決策を考えていくというような試みもしています。
そこで一番皆さんが気になった課題というのは、女性の自己効力感が低い、自己肯定感が低い。日本人の場合どうしても、課長になってみないかと言われても、いやいや私なんてと謙遜してしまうようなところが、皆さんが考えた一番大きな問題という形で、そういったことを掘り下げていこうという動きをしています。
具体的にどういうことをやっているか、WEアクションデー、ブラインドサッカーであったり、ボッチャであったり、こういったことを選手が計画して、選手が主にやっています。
これが一つの例ですけれども、児童養護施設の子ども達とスポーツをする。WEアクションデーのノジマステラ神奈川で行ったのは、発達障害のあるお子さんとその保護者をご招待してサッカーをする。お子さん達とお母さん達とは全く別のプログラム、お母さん達には初めてやるサッカーをやってもらったり、お子さん達にはゲームをやってもらったり、選手が考えたランチメニューを皆さんで楽しんでいただくというようなことをノジマステラがやっていただきました。
ちょっとお題をいただいたので…、中学年代の女子サッカーですけれども、見ていただくと小学校は男の子と結構一緒にやっていて、1万9000人ぐらいの登録人数がいます。中学になると、中学校ではなかなかクラブがありません。がたっと減って7000人弱で、高校生になるとやはりテレビの力が非常に大きくて、女子高校、女子サッカーの選手権大会はテレビ放映があります。ここでまた増えていくという形になります。
解決策としては、国体で、今年から女子のアンダー16、16歳15歳が出られるものが始まりました。それによって、各中学校が、中学レベルでチームを作ってほしいという気持ちがあります。あとフットサル。11人集めるのはなかなか難しいと思うですけれども、フットサルであれば、体育館で日焼けせず3人、3対3でできる、5対5でできる、そういった簡単なスポーツからできないかというのが解決策です。
女子スポーツの振興のアイディアですが、生涯スポーツとなりうるヨガ、ピラティスなどをもう小学生中学生から取り入れたらどうかと思っています。または跳び箱って結構皆さん中学でやったと思うんですけれども、それって優劣が完全につくじゃないですか。跳べない子、あれってやっぱりすごくスポーツが不得意な子にはストレスだと思うんですよね。あれをもうやめちゃったらどうかというのが提案でございます。
あとはトップレベルのスポンサー企業獲得には、スペインに例があるんですけれども税制の優遇策や、SDGsの活動、私達もやっているような活動を前面に出したり、ということを考えています。
女子スポーツまだまだ日本では地位が低いと思いますけれども、これからバスケットボール、バレーボール、女子野球、ソフトボールなどと手をつないで、色々な活動をするようにしております。
では、動画をお願いできますでしょうか。
この動画はトロフィーの、WEリーグのトロフィーの制作動画で、皆さん「ガラスの天井」っていうのは聞いたことがあるかと思うんですけれども、なかなか上に行けない、透明なバリアがあると。それを破っていこうという形のものです。
-動画投影-
壁が、ガラスということで象徴されていて、その破った証が、トロフィーになるというストーリーは、選手の方達にも共感してもらえるかなと思います。
壊していった破片をまた再構築、それをまた一つ一つ重ねていって、それがまた一つの形になって上昇していくエネルギー、上に向かっていくみたいなイメージが形として出せていたらいいかなと思います。
どうもありがとうございました。
岡島様、ありがとうございました。素晴らしいお話と動画を拝見いたしました。
試合会場に託児所を設けたり、現役選手のセカンドキャリアまで視野に入れて事業を行っているということで、いずれサッカーも夢の職業になるといいと思いました。本当にありがとうございました。
それでは岡島様のお話について、知事と意見交換に移ります。お願いいたします。
岡島さんありがとうございました。我々いつも喜久子さん喜久子さんといって、とてもよくやっていただいて、メリーランドにお住まいなんですけどね、わざわざ来ていただいてありがとうございます。
最初ご紹介なかったので…どうして岡島さんがWEリーグの初代チェアになったかという。実は日本の女子サッカーの日本代表だったんですよね。
かつて、なでしこが始まる前ですかね。
ほとんど初代ですね。
澤穂希さんよりずっと前です、後輩でね、もう指導した人であります。大変な人が、日本でプロサッカーリーグが始まる、女性のね、始まる時に初代のチェアになっていただいたという方が、今日わざわざアメリカからやってきて発言をしていただいたということでありまして、その中で、ノジマステラもこのWEアクションに関係しているのかどうか、我々神奈川県の未病という考え方に非常に共感していただいてですね、そして協定を結んで、様々な形でご協力をいただいているんですね。
本当にそういうことで、我々もなんとかしてこのノジマステラそして女子サッカーを盛り上げていきたいなということで、この間も職員とみんなで見に行ったんですけども、びっくりするくらいお客様が少ない。
そうなんですよ。
これ、びっくりしましたけどね。
WEリーグせっかく始まったのに、かつてワールドカップで優勝したじゃないですか、あの時日本の女子サッカーですごいなぁと盛り上がったのに、それでその流れの中で女子プロサッカーリーグもできたぞというのに、この観客の姿、どうですか。
そうなんです。実はWEリーグだけでなく、なでしこジャパンの試合も観客数が少ないんです。この間神戸でなでしこジャパンの国際試合があったんですけれども、1600人の観客。平日の午後っていうところがあったんですけれども、なかなか女子のスポーツでも観客が少ないなというところはあります。
もっとやっぱりお子さんに来てほしい、あと女性に来てほしいというところがあるんですけれども、なかなかまだそこまで行かない。メインの観客の方はだいたい40代から60代ぐらいの男性がコアの観客という形で。
もちろんリーグとしても努力はします。今年はピックアップゲームということで、リーグとクラブが協力をして観客を集める動きをします。
昨年実は国立競技場で1試合ありました。それには1万2330人入りました。それはやはりリーグも協力をして、クラブが努力をして集めた。1年に1回だったらできる。それを各クラブでやりましょうということを今年は考えています。
岡島さんはトップで走ってきた人ですよね。
我々ちょっと意外だったのは、スポーツ、我々オリンピックパラリンピック経験しているわけですからね、ついこの間ね、素晴らしいトップのアスリート達の頑張りを見たら、みんなやる気になって頑張るんじゃないのかなって思った。
昔の東京オリンピックの時にはバレーボールで金メダル取って、あの時は日本中の女の子がバレーボール始めたんじゃないかというぐらいだったし、その流れでバレーボールの漫画とかドラマもありましたよね。アタックナンバーワンとかサインはVとか。だからもう街中いたるところで女の子がバレーボールやっていましたよ。
だからトップアスリートが頑張った姿でみんながやっていくっていう流れがなんか最近ないんじゃないかなって。これどう思いますか。
2011年にワールドカップで優勝した時は観客も増えて、登録人数、プレイする人数も増えました。そこからやっぱりちょっと下火になってきているというところがあります。
ただオリンピックで優勝したソフトボール、そして銀メダルを取った女子バスケットボール、この辺は観客数も結構増えているというふうに聞いています。
ただそれが普及にすぐつながるかというとそれはなかなか難しいかなというところですね。
そういうせっかくのトップアスリートの頑張りをどうやって広げていくのかっていうことを、今日皆さんとともにね、この後議論して色んなアイデアいただきたいと思いますね。
岡島さん、このアイデアも面白いですね、跳び箱など優劣がはっきりするものをもうやめちゃうという。こういうのはありますよね。
跳び箱跳べなかった子どもって結構トラウマになるんじゃないかと思うんですよね。そういうのをみんなの前でやらなきゃいけないじゃないですか。それよりもみんな優劣のつかない、それこそヨガ、ピラティス、その辺をお子さんの時から紹介する方がずっと、どうですかね、いいんじゃないかと私は思っているんですけども。
ありがとうございました。
続きまして2つ目のテーマ、地域スポーツに関して、地域住民により自主的主体的に運営される総合型地域スポーツクラブとして、小田原市の城下町スポーツクラブの代表を務めていらっしゃる野田ひろみ様からお話をいただきます。
野田様よろしくお願いいたします。
ご紹介いただきました野田と申します。小田原市を拠点に城下町スポーツクラブというクラブマネージャーと小学生と大人のバドミントンの指導をしております。
任意団体で、会員が260名という小さなクラブではありますが、クラブの理念はスポーツ人口の底辺の拡大とし、選手を育成するのではなく、運動好きな子どもに育てること、シニア世代を一歩でも外に出すこととしています。
実際に小学生の参加は、学童保育の延長として、また、少しでも運動してほしいという親御さんの勧めで入会をしてくださる方が多いです。
でもいざラケットを振ってみるとうまく触れないんですね。もともと投げるですとか動いているものを見る、取るという動作の経験がないまま成長をしてきています。
身近な場所で外遊びができない環境だったり、また子ども達も複数の習い事をしていて過密スケジュールになり、運動する機会が少ないようです。
クラブでは、競技の基本はしっかり指導はいたしますけれども、やはり今日も楽しかった、またやりたいというように感じ、運動習慣が身につくような指導に心がけています。
私はすでに高齢者の仲間入りをしております。22歳でバドミントンに出会い、現在もまだチームメイトと共にバドミントンの試合に参加をしております。生涯スポーツとして楽しんでおります。
競技種目においては、ねんりんピックがあるように年齢別やランク別が設定され、参加しやすいように配慮されています。
フィットネス系やトレーディングジム等も現在は随所で開かれていますので、場所、時間、会費など個々に合ったものが選択でき、一人でも参加し始めやすい環境になっているのではないでしょうか。
県内の30代40代の若年層の運動不足が懸念されています。また女性の育児休暇、働き方の環境も良くなり、仕事復帰が早くなっています。我がクラブの親子体操教室の参加者が減少傾向にあるのも、ママの仕事復帰が要因となっています。
であれば、休日に親子で運動する場ができればいいのではないかと提供いたします。
小田原市県西地域には、未病ステーションとして県立西湘スポーツセンターや諏訪の原公園がありまして、一般開放日の設定やそれからイベントの企画、指導など我々クラブが協力をさせていただいております。こちらには3世代で参加をしてくださる家族もいらっしゃいます。
また、学生時代の部活の経験がシニア世代に結びつくことがあります。定年退職後、クラブに参加される方は先に経験されている種目を選択されます。
他にも奥様をデイサービスに送り出した後、クラブで楽しんでらっしゃる方がいます。ご本人も、ここに来てストレス発散するから、奥様の面倒も気持ちよく見られるとおっしゃっています。
以前、県でこのような「ご近所スポーツ」という総合型のチラシを作ってくださいました。まさに地域で気軽に参加できるクラブ。クラブで仲間づくりができ、運動が長く続けられる環境を整えて、私達クラブが持続することが必要であると考えております。以上です。
野田様、ありがとうございました。
ご近所スポーツ、いいきっかけになりそうですね。
体力づくりそして仲間づくりにもいいコミュニティだと思います。ありがとうございました。
それでは野田様のお話について、知事と意見交換に移ります。知事お願いいたします。
ありがとうございます。この地域でのスポーツクラブというとね、我々振り返ってみて、学校の部活がありましたよね。これやっぱりこう、時代とともに関係性って変化してきているんでしょうか、どうですか。
そうですね。部活動がどちらかというと勝利主義になってしまっているので、結局レギュラーに入れなかったですとか、いつも負けてしまっている子っていうのはやはり部活動離れになってしまっているのではないかなと思います。
私達は本当に選手が作れるほどの回数をやっていないんですね。バドミントンにしろ、週1回か2回ぐらいしか体験できないので、選手を育成することもなかなか難しいのと、それから中学校、中学生高校生が参加できる時間帯にクラブを開催していないというのがありますので、残念ながら私達は「部活動には入っていないけれども運動を楽しみたい」という子をちょっと拾いながら運動ができるようにはしています。
僕こう振り返ってみて、子供の頃、道の真ん中で野球やったりとか、公園でドッジボールやったりとか、普通にやっていましたけど、今道でそんなことやったらいけませんよって怒られちゃうし、それと公園でもね、ボールを使わないでくださいって書いてあると、なんか町全体で、その、スポーツしてはいけないようなムードっていうか、そういう規制がかかっている、そんな現実もあるんじゃないですかね。
そうですよね、そのように感じます。実は私はだいぶ大昔の話になりますけども、3人姉妹の末っ子で、よく父親に遊びに、遊びというか父親の釣りとかに連れて行かれまして、浜辺で石を投げていたんですね。
他にやることがないので石を投げる、それが今バドミントンのラケットを振るのに影響しているんじゃないかなって思っています。なので子ども達には色々な動きをさせたい、ほとんど小学生のバドミントンの指導もコーディネーショントレーニングの方になってしまっている状態です。
地域のクラブがそうやって広がっていくこと、これが、スポーツが広がっていく一つきっかけになるかもしれないですね。ありがとうございました。
ありがとうございました。
続きまして、ヨガインストラクターであり、また神奈川県のME-BYO STYLE アンバサダーとして未病改善の発信を進めていただいている橋本はづき様からお話を伺います。
それでは橋本様よろしくお願いいたします。
皆様よろしくお願いいたします、橋本はづきと申します。
神奈川県のME-BYO STYLE アンバサダーを仰せつかっております。私は日々ヨガそしてパーソナルトレーニングを皆様にお伝えしているんですが、もちろん生徒さんもそうなんですけれども、SNS発信で気軽に簡単に健康に向き合えるようなコンテンツを色々発信しております。
私も本当に、先ほども色々皆様のお話を聞きながら…、実はスポーツがとても苦手でした。跳び箱が跳べない、徒競争では一番ビリという感じなんですけれども、私がモチベーションとしてなぜやり続けられたかなというのは、やっぱり体調が悪かったんですね。
10代の頃は非常に頭痛が、そして肩こりが幼い時からあったので、20歳ぐらいの時にやはりこう少し体を動かすとそれがとても体に心地いいなという印象があったので、それも続けてはいたんですけれども、だんだん仕事をしたりするとそういった時間が割けなくなります。
その時にたまたま腰を痛めた経験がありまして、そこから本当にスポーツクラブのお月謝がもったいないなというところから、ヨガの教室、クラスに入って、それがきっかけで、本当にヨガにどんどんどんどん、こんなことでも私が健康でいられるんだという自信がつき、今そういった指導をしております。
今は個人とか団体とか、企業系の健康経営でも携わらせていただいているんですけども、皆さんおっしゃることはやはり、なんていうのかな、運動は好きでも嫌いでも色々皆さんいらっしゃるんですけど、時間がない。またついつい忘れてしまう。
私も色々、皆さんと対話するとき、やっぱり追われているんですね、日々の生活に追われている。そんな時にちょっとしたヒントというか、呼吸をするだけでもいいんだよとか、ちょっと肩を上げ下げするだけでもいいんだよ、という話をすると、それだったらできそうだわということで、継続してくださる方もいます。で、また本当に10代、20代の方でも今とても体調が悪い。
私も娘がいて、20代なんですけども、非常に体調が悪い、そして食べるリズムが悪いのでどうしたらいいのかと、急に激しい運動をしてしまうんですね。で、そこでまた体調が悪くなるということを繰り返している時に、実は娘のためにTicTokを始めまして。
そのTicTokで私が発信していることが、フォロワーが増えていくと娘も見てくれるんじゃないかなと思い、1年ぐらい前に娘も「なんかママのがおすすめに出てきた」と。直接言っても聞かないんですね。親子って聞かないんですよ。こうしたらいいよって言っても「私とお母さんは違うから」って言って聞かなかったんですけども、そういうSNSの力ってすごいなと思って。
それで彼女は私のアドバイスで、少しこう硬いところとかそういったところをほぐして、ストレスにならない程度の運動にして。成人式に向かって実はダイエットをしたい、そういったモチベーションがあったので、1年間でたまたま本当に10キロぐらい、ダイエットを成功した。
そういう経緯もあったので、結構女性はこう、綺麗でいたいとかいくつになっても健康でいたいと思うものなんだなと思っておりますので、そういった発信ですね、本当に多くの方に知っていただきたいなと、自分自身も不健康だったので多くの方に知っていただきたいなと思っております。
本当こんなことしかやっておりませんが、皆さんの話を聞きながら、運動の大切さ、こういったものもまたもう一つ今回のミーティングで実感しております。ありがとうございます。
ありがとうございました。実はME-BYO STYLE アンバサダーということで、神奈川県の県庁の庁舎では、女性の化粧室には橋本様ご提案のヨガのポーズも、それも仕事中に椅子に座ってやれるようなメニューとかご紹介されていて…。
時間がないというのは言い訳になりませんね、痛感いたしました。ありがとうございました。
それでは橋本様のお話について知事と意見交換に移ります。知事よろしくお願いいたします。
ME-BYO STYLE アンバサダーの皆さんは、すごい人達ばっかりですよね。女性で、ピカピカ輝いている人なんですよね。皆さんそれぞれのお得意分野があってね、橋本さんの場合はヨガですけど、あと料理の研究家の人もいたりとかね。
色んな得意分野を持っている、それでその未病というアプローチをいろんな形でやってくださっている、強力なメンバーなんですけどね。
そんな中で、今日は女性のスポーツっていうテーマですけども、女性が要するに、学校も離れてっていう時に、途中からじゃあ何かやってみようかなという時に、ヨガというのは一番入りやすいんじゃないかなと思いますよね、どうですか。
そうですね、ただよく言われるのが、「私身体が硬いのでちょっとやりたくない」「苦手です」という方もいらっしゃるんですね。なんとなくスポーツ、ヨガというスポーツは身体が柔らかい、柔らかくないときついのではないかと思っている方がいらっしゃると思うんです。
また男性の方もそうだと思うんですけども、私は少しこう、普段眠っている筋肉を動かしましょうというアドバイスをするんですね。
身体が硬くても、呼吸をしながら少し肩を回すだけでも、それでも気持ちと身体をつなぐんだよ、それがヨガですよって話をよくするんですけれども、そういったことをしながら普段歩く姿勢が変わってくると、それだけでもかなりの運動量になります。
プラス、「ヨガとかそういったものをやらなきゃいけないですか、時間を取れないんですけど」という方には、階段の上がり下がりをするだけでも、運動の強度、メッツというものがすごく高いので、そういったアドバイスもさせてもらっています。
決してヨガを1時間2時間やるっていう時間を取らなくても、ちょっとしたところで、姿勢を正すこと、呼吸を深くすることで、うんと、私の生徒さん大体私より年配の方が多いんですけれども、皆さんハツラツとしているんですね。
私達もそういった方を見ながら元気になれるので、無理にきついポーズをするのではなく、呼吸と普段の姿勢をちょっと気にする。これだけでもいいと思います。
実はヨガはもう皆さんご存知の通り、インドですよね、発祥はね。
実はその未病というコンセプトとヨガの思想っていうのは非常に近いということで、インド政府とインド政府の中でアユシュ省という、日本でいう厚生労働省、そこと神奈川県で覚書を結んで一緒にやっていきましょう、こういう流れになっているんですね。
ですから、もうヨガをどんどん広げていくっていうのは我々にとっても大事なことだと思っているんです。けどやっぱり、例えばヨガやると健康になって、男目線で言っているのかもしれないけども、ヨガをやって健康になってそれが美しくなっていくということだと、女性はどんどんやりたくなるんじゃないのかなって思うんですけど、どうですか。
そうですね、美しくというか、私が始めた頃、たまたま私もインドの先生に習っていたんですけども、「年の取り方の速度を遅くしてくれるよ」と言われたんです。25歳だったので、もう今からやっとけばいいかな、と思いましたね。
でも年の取り方をヨガはゆっくりしてくれるから、ポーズではなく、深い呼吸をするとそれがどんどん身体に効いてくる。1か月2か月では変化がなくても、10年やっている方と全く何も運動していない方ではもう身体の健康度合いが違うというふうに言われたんですね。先ほども言ったように、10代20代がとても不健康だったので、そうなのかなと思って、そして信じながら。
ちょうど子育てをしている時はもちろんヨガ教室は通えなかったんですけども、先生がおっしゃってくれた、深い呼吸とか普段とらない手を挙げるだけのポーズとかそういったことを1分2分するだけでも、全く眠りが変わったんですよね。
なので私は、そこでもどんどんどんどん自分のペースで、身体一つあればどこでもできるので、それこそ飛行機に乗って疲れたなと思った時は深い呼吸、そしてお家でも無理にやらなくてもこう仰向けになってちょっと身体を感じるとか、それだけでもできるので、それこそ寝たきりの方とかでもヨガができると言われていますので、そういったことを私は伝えております。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
続きまして、女性だけの30分フィットネスクラブ カーブスをアメリカから日本に紹介され、現在株式会社カーブスジャパン取締役副社長の田島陽子様からお話を伺います。
田島様どうぞよろしくお願いいたします。
このページの所管所属は政策局 政策部情報公開広聴課です。