よりよい環境のために
水源かん養林を育み、緑のダムを維持しています。
電気事業では、発電用水や水道用水への安定した供給をおこなうために、相模原市緑区青根地区に「水源かん養林」を維持しています。これは、昭和35年度から昭和44年度にかけて造林したもので、それ以降、補植及び管理を行い、現在426ヘクタールの土地にスギやヒノキが植えられています。
また、昭和31年度から、山梨県南都留郡道志村において横浜市が経営している「水源かん養林(2,873ヘクタール)」に対して、維持管理費用の一部を負担して協力しています。
山に降った雨は、森林があることによって一時に流れることなく、地下水として貯えられ少しずつ川へと流れます。これは、下草が茂ったり枯葉が堆積することにより、土がスポンジのように水を含みやすい土壌になるからです。こうした機能から、森林は「緑のダム」とも呼ばれています。
相模湖のエアレーション
相模湖では、近年湖水中の栄養が増える「富栄養化現象」が進んだ結果、アオコの異常発生が見られるようになりました。
湖面がアオコに覆われると、水道水として浄水過程への影響に加え、景観上、環境上の問題も発生してきました。
このため、昭和63年度にエアレーション装置を1基設置し、その効果を調査した結果、湖水の温度成層の破壊や光抑制等による、アオコ発生の抑制効果が見られたため、現在では合計8基で水質浄化に努めています。
湖は、夏場に表面が太陽に暖められ、アオコが繁殖しやすい温度となり大発生を繰り返していました。しかし、湖の底は温度が低く、この水を撹拌し、表面の温度を下げれば、大発生を防ぐことができます。
エアレーション装置は、この原理を利用し、湖に揚水筒という筒をたて、筒の底から空気を注入することで大きな泡を作り、この泡と一緒に底の冷たい水を湖の表面に運ぶことで、アオコが大発生しにくい環境をつくっています。
これにより、湖面全体がアオコで覆われるような大発生は見られなくなりました。
二酸化炭素の削減効果
平成30年度の発電所別二酸化炭素(CO2)削減効果
発電所名 | 送電電力量(kWアワー) | CO2削減量(トン) |
---|---|---|
相模発電所 | 119,439,432 | 86,832 |
津久井発電所 | 103,235,820 | 75,052 |
道志第1発電所 | 21,186,315 | 15,402 |
道志第2発電所 | 5,683,227 | 4,132 |
道志第3発電所 | 3,019,692 | 2,195 |
道志第4発電所 | 242,406 | 176 |
早川発電所 | 5,867,711 | 4,266 |
玄倉第1発電所 | 0 | 0 |
玄倉第2発電所 | 0 | 0 |
柿生発電所 | 4,532,411 | 3,295 |
早戸川発電所 | 256,392 | 186 |
愛川第1発電所 | 77,467,943 | 56,319 |
愛川第2発電所 | 6,303,453 | 4,583 |
合計 | 347,234,802 | 252,440 |
※1換算については、電中研ニュースNo.468「電源別のライフサイクルCO2排出量を評価」の値を適用しました。
※2CO2削減量の合計欄の値は、各発電所送電電力量の合計を用いて算出しました。
「かながわ森の町内会事業」の活動について
「かながわ森の町内会」とは
「かながわ森の町内会」の活動は、神奈川県内の森林の健全な育成のため、環境NPO「オフィス町内会」と協働事業で実施している環境貢献活動です。
仕組みについて
- 地球温暖化対策などの環境貢献活動に賛同する協力企業(以下、「サポーター企業・団体」という。)を募集し、一定の「間伐支援費」を加算した「間伐に寄与する紙」を使用していただきます。
- 集められた「間伐支援費」は、森林に切り捨てられたままになっている間伐材を搬出するために使用し、健全な森林の育成に貢献するとともに、紙原料としても有効活用します。
企業庁の活動について
- 平成22年4月から平成27年3月までの5年間については、事務局となって実施してきた結果、多くのサポーター企業や森林組合等の賛同をいただき、環境貢献活動としての成果をあげることができました。
過去の事業業務報告書
平成26年度かながわ森の町内会事業業務評価書(平成27年3月31日実施)
平成25年度かながわ森の町内会事業業務評価書(平成26年3月19日実施)
平成24年度かながわ森の町内会事業業務評価書(平成25年3月19日実施)
平成23年度かながわ森の町内会事業業務評価書(平成24年3月12日実施)
平成22年度かながわ森の町内会事業業務評価書(平成23年2月22日実施)
本平成27年4月以降については、環境NPO「オフィス町内会」が事務局となって事業を運営していくことになりますが、引き続き、広報面から「かながわ森の町内会事業」の推進に協力します。