宅地造成等規制法について

掲載日:2021年6月9日
 
 

宅地造成等規制法

昭和36年6月、梅雨前線による集中豪雨が各地を襲い、神奈川県や兵庫県の丘陵地の宅地造成地においてがけくずれや土砂流出が多数発生し、人命や財産に大きな被害をもたらしました。このため、実効性のある宅地造成の基準が緊急に求められ、翌37年2月に「宅地造成等規制法」(以下、宅造法)が施行されました。
宅造法は、がけくずれ又は土砂の流出による災害発生の恐れがある区域において適用されます。建築行為の有無にかかわらず宅地造成全般を対象としており、土質に応じた擁壁や排水設備の実施などの技術基準を明確にして、安全な宅地造成と災害に強いまちづくりを進めることを目的としています。
宅造法では都道府県知事等ががけくずれ等が生じやすい区域を規制区域に指定し、その区域内で行われる宅地造成について規制を行います。
対象となる工事は着工前に許可が必要となり、また既存のがけや擁壁についても、放置すると危険なものについては処分庁が改善の勧告や命令をします。
神奈川県では、昭和37年6月に川崎市(その後政令市に移行)ほか7市町村の一部を神奈川県宅地造成工事規制区域として指定し、これら規制区域内の工事について規制しています。

擁壁の被害事例1です。擁壁の被害事例2です。擁壁の被害事例3です。擁壁の被害事例4です。

擁壁の被害事例 (平成23年3月東日本大震災)

 

宅地造成とは?

宅地とは、次に掲げる土地以外の土地をいいます。

  • 農地、採草放牧地、森林
  • 道路、公園、河川
  • 次に掲げる施設の用に供せられている土地
    砂防設備、地すべり防止施設、海岸保全施設、港湾施設、飛行場、航空保安施設及び鉄道、軌道、索道、又は無軌道電車の用に供する施設並びに国又は地方公共団体が管理する学校、運動場、墓地、緑地、広場、水道及び下水道

従って、ここでいう「宅地」が、いわゆる「住宅地」に限定されるものではなく、駐車場や資材置き場等々の用に供される土地も含むことに注意する必要があります。

次に宅地造成とは、宅地以外の土地を宅地にするため又は宅地において行う土地の区画形質の変更であって、次の1つに該当するものをいいます。(ただし、宅地を宅地以外の土地にする場合を除く。)

  1. 切土であって、当該切土をした土地の部分に高さが2メートルを超えるがけを生ずることとなるもの
  2. 盛土であって、当該盛土をした土地の部分の高さが1メートルを超えるがけを生ずることとなるもの
  3. 切土と盛土とを同時にする場合における盛土であって、当該盛土をした土地の部分の高さが1メートル以下のがけを生じ、かつ、当該切土及び盛土をした土地の部分の高さが2メートルを超えるがけを生じることとなるもの。
  4. 前1から3の一つに該当しない切土又は盛土であって、当該切土又は盛土をする土地の面積が500平方メートルを超えるもの
  • なお、切土又は盛土をする土地の面積が500平方メートルをこえるものについては、切土又は盛土の高さが30センチメートルを超えるものを対象とする。
区画形質の変更のイメージです。 宅地造成の写真です。

区画形質の変更

写真:宅地造成イメージ

なお、いずれの場合も「がけ」とは、地表面が水平面に対し30度を超える角度をなす土地で、硬岩盤(風化の激しいものは除く)以外のものをいいます。(※具体的な取扱いについては開発許可関係事務の手引参照)

 

宅地造成等規制法の取扱いについて

(1) 宅地造成工事許可

規制区域内において行われる宅地造成に関する工事については、宅地造成等規制法第8条に基づく許可が必要となる。

なお、切土又は盛土を行う土地が規制区域の内外にわたる場合は、許可の対象は規制区域内の部分となるが、規制区域外の部分についても同等の基準で設計するよう努めること。

(2) 許可の適用除外

切土又は盛土を行う土地が規制区域内に含まれていても、次の場合は許可を要しない。

ア 建築物の建築自体と不可分な一体の工事と認められる基礎打ち、土地の掘削等の行為

イ 敷地の地盤高さの変更を行わない場合で、建築基準法第42条第2項の規定による道路の後退にかかるもの

ウ 従前、宅地造成が行われた土地において、敷地の地盤高さを変更せずスロープ、階段を設置するもの(幅は合計1.5m以下のものに限る)

エ 既存擁壁を同じ位置、同じ高さで造りかえるもの

オ 敷地の地盤高さの変更を行わない場合で、自然のがけ面を防災目的に擁壁で補強するもの

(3) 宅地面積の考え方

「宅地面積」は、切土又は盛土を行う部分のみの面積ではなく、宅地造成により土地利用を図ろうとする部分の総面積をいう。ここで、「宅地造成により土地利用を図ろうとする部分」とは、次に該当する土地の部分等をいう。なお、申請の対象となるかの判断は、ア、イ、ウの区域内での宅地造成工事の内容で、判断する。

ア 建築確認を受けようとする建築敷地

イ 駐車場や資材置場等として使用する土地、墓地の区域等

ウ 一体的に造成を行う土地

エ 道路位置指定を受けようとする道路や建築基準法第42条第2項の規定による道路後退部分

(4) 造成中の宅地使用の制限

宅地造成中の宅地、工事完了検査を受けていない宅地又は検査に合格していない宅地は、建築物等を建てる等、宅地としての使用の制限がかかります。

 

宅地造成工事規制区域

神奈川県では、昭和37年6月に川崎市(その後政令市に移行)ほか7市町村の一部を神奈川県宅地造成工事規制区域として指定し、これら規制区域内の工事について規制しています。
神奈川県所管区域内において工事の許可を受ける場合の相談窓口は開発許可相談窓口と同様です。
※ 神奈川県において宅地造成工事規制区域内の工事の許可を受ける場合は、横浜市、川崎市、横須賀市、小田原市、鎌倉市及び藤沢市についてはそれぞれの市長が行うこととされています。

宅地造成工事規制区域図です

宅地造成工事規制区域図
 

造成宅地防災区域

阪神淡路大震災や新潟中越地震等の大地震時に、盛土地盤の活動崩落による被害が多数発生したことから、平成18年に宅地造成等規制法の改正が行われ、宅地造成工事規制区域外の既存の造成宅地等の安全性も確保するため、造成宅地防災区域の指定に関する規定が追加されました。
県所管区域では、造成宅地防災区域の指定区域はありません(令和3年4月現在)。
※ 神奈川県において造成宅地防災区域の指定は、横浜市、川崎市、横須賀市、相模原市、平塚市、茅ヶ崎市、小田原市、大和市、厚木市、鎌倉市、藤沢市、秦野市についてはそれぞれの市長が行うこととされています。

 
本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa