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更新日:2024年2月20日

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農産物の上手な利用法(コンニャク(生いも1kg・擂り下し・蒸煮・炭酸ナトリウム)/作り方のアドバイス)

「農産物の上手な利用法」のページでは、オープンラボで実験された農産加工実験や神奈川県農業技術センターの過去の研究成果を紹介しています。

材料 作り方 農産物の上手な利用法の表紙
作り方のアドバイス

★コンニャク芋

収穫したコンニャク芋はしばらくの間は質的な変化はありませんが、2月を過ぎる頃から芋の体内で変化が起こり、品質が低下してきます。生芋での加工はこのころまでに行ってください。それ以後も加工する必要があるならば荒粉に加工する方が良いでしょう。また、生芋を冷凍保存することもできます。

写真:コンニャクイモ写真:荒粉に加工

★コンニャク芋の洗浄

コンニャク芋はタワシでこすり洗いすれば十分です。亀の子タワシやナイロンタワシで問題ありませんが、皮が残るのが気になる方は金属タワシでこすってください。包丁で皮を剥くと、歩留まりが低下します。芽の部分や痛んだ部分は包丁で切り取ってください。生の芋にふれるとかゆくなりますので、敏感な方はゴム手袋で防御してください。

★コンニャクの粉砕と水

コンニャクの粉砕にはおろし金で分量の水の中にすり下ろすこともできますが、ミキサーを使うと手軽にできます。コンニャク芋をミキサーで粉砕するときは2~3倍量の水を加えてください。水が少ないとコンニャクが粉砕できないばかりか、硬く固まってしまい、後の処理が非常にやりにくくなります。また、全部のコンニャク芋を粉砕したら全体が均一になるように攪拌してください。水が全体に行き渡らないと良く水を吸ったところと水が吸えないところができてしまいます。
コンニャク芋に対し4倍以上の水を使うと出来上がり量は増えますが、コンニャクが柔らかくなってしまいます。また、加熱したり、保存するとコンニャクがグッと縮んでしまいます。

★凝固剤

炭酸ナトリウムは必ず湯で溶かしてから、コンニャク糊に加えてください。
水酸化カルシウムを使うときはコンニャク芋1kgに対し7gを加えて下さい。水酸化カルシウムは水への溶解量が少ないので、固まりがないように解し、少量の水に分散させてから、コンニャク糊に加えてください。

写真:炭酸ナトリウムは必ず湯で溶かしてから、コンニャク糊に加える写真:水酸化カルシウムを使うときはコンニャク芋1kgに対し7gを加えて下さい

★凝固剤を加えるときの温度

凝固剤を加えるときの温度は60℃以下にしてください。温度が高いと凝固剤の効きが早くなります。
炭酸ナトリウムは50~60℃で加え、良く攪拌すると糊状になり、型に入れてたり、手で丸めて成形することができます。しかし、水酸化カルシウム温度が高いと攪拌しているうちにゼリー状に固まってしまい、成形ができなくなることがあります。水酸化カルシウムで凝固させるときは完全に熱がとれ、冷たくなったコンニャク糊に加えた方が失敗がありません。

写真:凝固剤を加えるときの温度は60℃以下にする写真:水酸化カルシウムで凝固させるときは完全に熱がとれ、冷たくなったコンニャク糊に加えた方が失敗がない

★成形したコンニャクの加熱

成形し、ゲル状となったコンニャクは熱湯に入れて、ゼリー状に凝固させます。熱湯の温度が高いほど、また加熱時間が長いほどコンニャクは硬く凝固します。

★コンニャクの保存

コンニャクを保存する場合は凝固剤を溶かし込んだ液に浸けてください。コンニャクはアルカリ性ならば長く保存できますが、アルカリ性から中性になるとすぐに痛んでしまったり、溶けてしまいます。

★コンニャクの調理

コンニャクを食べるときは必ず灰汁抜きのため、湯がいてから利用してください。凝固剤が残っているとエグ味が感じられます。


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