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更新日:2024年1月24日

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農産物の上手な利用法(キュウリの長期保存漬け・材料)

「農産物の上手な利用法」のページでは、オープンラボで実験された農産加工実験や神奈川県農業技術センターの過去の研究成果を紹介しています。

材 料
キュウリ 10kg
塩 1.1kg
差し水 2リットル
塩(差し水用) 220g
塩(漬け替え用) 1.1kg

 

写真:キュウリ 10kg写真:材料

★キュウリ

露地栽培のキュウリでも、ハウス栽培のキュウリでも利用できます。漬け物原料には肉質のしまったやや若いキュウリが最適です。

写真:露地栽培のキュウリでも、ハウス栽培のキュウリでも利用可能写真:キュウリ写真

露地栽培のキュウリ ハウス栽培のキュウリ

写真1:キュウリのかたち写真2:キュウリのかたち

まっすぐなキュウリの方が漬け込みやすいのですが、曲がっているから使えないということはありません。曲がったキュウリが原料になったら、仕上げ漬け、調味漬けの時に再調整してキュウリの曲がりが問題にならないような工夫をしてください。

写真:曲がったきゅうり写真:キュウリの曲がりが問題にならないような工夫する
採り遅れの大きなキュウリ、過熟なキュウリは内部に硬くなりつつある種子や空洞があるので、漬け物原料として好ましくありません。大きく太いキュウリは原料としないほうが良いのですが、どうしても大きく太いキュウリが原料となるなら、仕上げ漬け、調味漬けの時の再調整で細かく刻むなどの工夫が必要になります。

★塩

塩は並塩を用います。原塩、または粉砕塩があるなら原塩や粉砕塩だけを用いてもよいですし、並塩と混合して用いてもよいでしょう。
塩の量は漬け物の種類、期間、季節によって異なります。即席漬けならば2%前後、早漬けならば4~5%、保存を目的とするなら10~25%の塩を用います。保存期間が短いなら10~15%くらいでも保存できますが、長期保存するには塩が20~25%くらいの濃度になるように使用するのが安心です。

★差し水

キュウリは水分が多く、塩といっしょに漬け込むとすぐに漬け液が上がってきそうな感じがしますが、キュウリは形が不ぞろいなため、容器の中に空間があるので、すぐに漬け液は上がってきません。そのため、重量の20%程度の量の差し水をするとすぐにキュウリの上まで液が上がってきます。また、差し水が不足すると漬け水の上がりが遅くなり、キュウリに塩が浸透するのが遅くなり、内部にガスがたまり、空洞ができることがあります。写真:キュウリは形が不ぞろい

差し水はキュウリに対して使用する食塩と同じ割合にしてください。差し水を利用することで食塩濃度が変わってしまうことに無いようにしてください。この場合はキュウリに対して10%の食塩を使用しているので、差し水の塩濃度も10%としてください。

写真:塩と差し水写真:キュウリに対して10%の食塩を使用しているので、差し水の塩濃度も10%

★容器

即席漬けの場合は漬ける期間が短いので手近にある清潔な容器、用具を用いれば良いのですが、長期に保存する場合はプラスチック製のタル(食品用)が最も便利です。押し蓋はタルに合ったプラスチック製または木製のものを使用して下さい。
写真:保存する場合はプラスチック製のタル写真:押し蓋はタルに合ったプラスチック製または木製のものを使用

★重石

重石はキュウリの量が少なくても、10~20kg程度は必要です。重石として利用される漬物石は最もオーソドックスですが、最近は漬物用の重石として、成型されたものも販売されています。また、大きなビンに水あるいは砂を入れて重石とすることもできます。
写真:漬物石写真:漬物用の重石写真:大きなビンに水あるいは砂を入れて重石とする

でも、意外と便利なのは小砂利をポリエチレン袋に入れたものです。ポリエチレン袋に2~3kg程度の小砂利を入れ、口を閉めてしまうと手軽に取り扱えて便利なものです。

写真:意外と便利なのは小砂利をポリエチレン袋に入れたもの写真:ポリエチレン袋に2~3kg程度の小砂利を入れ、口を閉めてしまうと手軽に取り扱えて便利なもの
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