その他自然生態系（分布・個体群の変動）への影響と適応策

気候変動の影響

　気候変動による気温の上昇や降雨の変化、それらを通じた積雪や土壌、水温・水質等の自然的要素の変化等により、生物の生育・生息適地の分布や、一日の活動時間帯や世代数、ライフサイクルなどが変わり、分布の変化や種・個体群の絶滅、外来生物の侵入・定着率の変化につながることが想定されます
　神奈川県では将来、生態系における分布域の変化やライフサイクル等の変化が予測されています。

ブナの潜在生育域の予測（2081年～2100年）
（条件：気候モデルMIROC※、排出シナリオRCP2.6、RCP8.5、基準期間1981～2000年、予測期間2081～2100年）

影響に対処するための県による施策（適応策）

　生物の分布や個体群の変化について、情報収集等により把握していきます。

現在県で取組んでいる具体的な事例

• 丹沢山塊に生息するヤマメやカジカなどの冷水魚について、分布や生態についての調査を実施
• 在来のヤマメの産卵場を造成
• 地球温暖化の影響を受け、分布が縮小している湧水域の絶滅危惧種・ホトケドジョウについて、飼育下における遺伝子保存と水辺ビオトープによる生息地の復元研究をNPOと連携して実施

【参考】日本全国における気候変動による影響（概要）

出典：気候変動影響評価報告書（別ウィンドウで開きます）（2020年12月、環境省）

現在の状況

• 昆虫や鳥類などの分布域やライフサイクル等が変化
• 一部の昆虫種（シバスズ、ダンダラテントウ等）について、生活史の境界や分布北限が変化

将来予測される影響

• 2050年までに2℃を超える気温上昇で、全球で3割以上の種が絶滅の危険性
• 外来生物の分布拡大や定着が促進

 

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