ホーム > くらし・安全・環境 > 生活と自然環境の保全と改善 > 野生動物と自然環境の保全 > 河川のモニタリング調査 > 環境DNAのページ > 令和5年度河川環境DNA調査プロジェクト
初期公開日:2023年5月26日更新日:2024年1月5日
ここから本文です。
令和5年度の環境DNA調査の取組として高校を対象とした河川環境DNA調査を実施します。
近年、生物多様性の喪失が様々な問題を引き起こしています。それらを食い止めるためには、まず身近な自然を知り、何が問題なのかを考えることが最初の一歩と言えます。本調査では、誰でも参加可能な環境DNA(※)調査を使って、参加者の皆様の身近な自然を知るきっかけづくりをしたいと考えています。
※様々な生物の糞や体表粘液等に由来する環境中の存在するDNA断片のことで、例えば河川等で水を汲み、その中に存在するDNAを分析することで、その河川に生息する生物を知ることができます。詳細については募集チラシ(PDF:2,259KB)の裏面をご覧ください。
環境DNAに関して、より詳細な内容や県での実績などをご覧になりたい方は下記のHPをご覧ください。
令和5年7月29日(土曜日)前後数日間で予定がつく日(調査日程については多少の変動は構いません)
荒天等により調査に危険がともなう場合には翌週に延期します。
こちらからご提供する調査キットを使って、川の水を採取し、フィルターでろ過をしていただきます。ろ過フィルターは神奈川県環境科学センターにお送りください。センターでは魚類を対象とした環境DNA分析を実施いたします。
調査方法の詳細についてはオンラインでの説明会を開催し、調査方法の詳細についてご説明いたします。
川に入ることは危険を伴うため、原則として橋などから安全に調査ができるような調査キットをご用意します。また調査キット送付の際には調査マニュアルも一緒にお送りしますので、内容をよくご確認いただき、安全な調査を心掛けてください。
調査結果については年末を目途にとりまとめ、調査結果をまとめた報告書を皆様にご提供するとともに、オンラインでの調査結果報告会の実施し、参加者の方のご質問にお答えする機会を設ける予定としています。
→2023年12月24日に実施しました。
以下の電子申請システム(会員登録等は不要)へ必要事項をご記入の上、お申し込みをお願いします。
https://dshinsei.e-kanagawa.lg.jp/140007-u/offer/offerList_detail?tempSeq=52267(別ウィンドウで開きます)→終了しました
応募締め切りは6月末となります。
締め切り後、申し込みいただいた方への調査キットの発送やオンライン説明会のご連絡等をさせていただきます。
環境科学センターが実施している「河川モニタリング調査」に参加していただいている県民調査員の方や県内の高校生の皆様を中心に全9河川、33地点で環境DNA調査が実施されました。
今年度対象とした生物群は魚類で、魚類の環境DNA調査で一般的に使用されている「MiFishプライマー」を利用しました。
その結果、排水由来と思われる数種の魚種を含めると計85種(属・系統まで同定された場合を含む)の魚種のDNAが検出され、その他の分類群では9種(カメの仲間や哺乳類等)のDNAが検出されました。
本調査では、希少種であるスナヤツメ北方種や国外外来種である中国大陸を由来とすると考えられるドジョウのDNAが検出される等DNA調査手法が持つ利点が生きた結果が得られました。また、各調査地点で非常に多くの種を検出することに成功しており、県民の皆様と連携した生物多様性保全の推進に大きく貢献するものと期待されます。
調査結果の詳細については以下のとおりまとめておりますので、興味のある方はご覧いただければと思います。
令和5年度河川環境DNA調査プロジェクト報告書(公開用)(PDF:4,945KB)
主催:東北大学
共催:神奈川県(環境科学センター、自然環境保全課)
本事業は共創の場形成支援プログラム「ネイチャーポジティブ成長社会実現拠点」の取組として実施しています。
神奈川県環境科学センターは上記の東北大学のプログラムに参画しており、本事業は東北大学と神奈川県の共催により実施しています。
主任研究員 長谷部 勇太
hasebe.1cpk@pref.kanagawa.lg.jp
このページの所管所属は 環境科学センターです。