第9号(平成27年8月27日発行)

神奈川県衛生研究所

神奈川県 手足口病情報(9)

手足口病は、口の中や手、足などに現れる水疱性の発疹が特徴の急性ウイルス性感染症で、主に夏に乳幼児を中心に流行します。神奈川県は第27週に定点当たり報告数が警報レベルの目安となる5を超え、第34週(8/17~8/23)は定点当たり報告数が6.23となっています。第29週(7/13~7/19)をピークに報告数は減少してきましたが、引き続き今後の発生動向に注意しましょう。


手足口病の報告数は、小児科定点として定められた医療機関(神奈川県内215ヵ所)からの報告をもとに毎週集計しています。定点当たり報告数とは、その週の報告数を報告医療機関数で割った値であり、1定点医療機関当たりの手足口病の報告数をあらわしています。

  1. 神奈川県の年別・週別報告数状況
    第34週(8/17~8/23)の定点当たり報告数は6.23で、第33週(8.19)より減少しましたが、警報レベル(5)を超えています。また、例年の同時期と比較して報告数が多くなっています。
  2. 保健所別報告数状況
    手足口病の定点当たり報告数は、厚木保健福祉事務所管内(10.82)、鎌倉保健福祉事務所管内(9.20)、小田原保健福祉事務所管内(8.00)、横浜市(6.71)、川崎市(6.58)、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(6.50)、藤沢市(6.43)、平塚保健福祉事務所秦野センター管内(6.17)で警報レベル(5)を超えています。
    第33週(8/10-8/16) 第34週(8/17-8/23)

    *C:センター

    警報について 警報レベルとは、大きな流行が発生または継続していることを示し、1週間の定点当たり報告数の値を用います。手足口病の警報レベルは、定点当たり報告数が5以上で始まり、2未満で終息します。
  3. 年齢別累積報告数状況
    年齢別累積報告状況では、5歳以下が約9割を占めています。
  4. 神奈川県衛生研究所における手足口病患者からの病原体検出状況(微生物部)
    手足口病の原因ウイルスはいろいろありますが、コクサッキーウイルスA16型が最も多く、2015年7月にはコクサッキーウイルスA6型が多く検出されています。

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