第4号(平成27年7月23日発行)

神奈川県衛生研究所

神奈川県 手足口病情報(4)

手足口病は、口の中や手、足などに現れる水疱性の発疹が特徴の急性ウイルス性感染症で、主に夏に乳幼児を中心に流行します。神奈川県は第27週に定点当たり報告数が警報レベルの目安となる5を超え、第29週(7/13~7/19)も定点当たり報告数が14.15となり、警報レベルを超えています。例年、8月頃までに流行のピークを迎えますので、今後の発生動向に注意しましょう。


手足口病の報告数は、小児科定点として定められた医療機関(神奈川県内215ヵ所)からの報告をもとに毎週集計しています。定点当たり報告数とは、その週の報告数を報告医療機関数で割った値であり、1定点医療機関当たりの手足口病の報告数をあらわしています。

  1. 神奈川県の年別・週別報告数状況
    第29週(7/13~7/19)の定点当たり報告数は14.15で、第28週(9.20)より、さらに増加し、警報レベル(5)を超えています。また、例年の同時期と比較して報告数が多くなっています。
  2. 保健所別報告数状況
    第29週の定点当たり報告数で、鎌倉保健福祉事務所管内(19.60)、平塚保健福祉事務所秦野センター管内(16.17)、相模原市(16.13)、横浜市(15.85)、厚木保健福祉事務所管内(14.64)、平塚保健福祉事務所管内(14.29)、小田原保健福祉事務所管内(12.83)、横須賀市(12.56)、藤沢市(12.56)、川崎市(12.27)、 茅ヶ崎保健福祉事務所管内(9.00)、厚木保健福祉事務所大和センター管内(8.50)、鎌倉保健福祉事務所三崎センター管内(6.00)が警報レベル(5)を超えています。

    第28週(7/29-7/5)

     

    第29週(7/13-7/19)

    警報について 警報レベルとは、大きな流行が発生または継続していることを示し、1週間の定点当たり報告数の値を用います。手足口病の警報レベルは、定点当たり報告数が5以上で始まり、2未満で終息します。
  3. 年齢別累積報告数状況
    年齢別累積報告状況では、5歳以下が約9割を占めています。
  4. 神奈川県衛生研究所における手足口病患者からの病原体検出状況(微生物部)
    手足口病の原因ウイルスはいろいろありますが、2015年5月までにコクサッキーウイルスA9型、コクサッキーウイルスA16型とライノウイルスが検出されています。

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