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更新日:2023年12月27日

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第1回みんなのバリアフリー街づくり条例整備基準見直し検討会議(会議結果)

会議結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

第1回神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例整備基準見直し検討会議

開催日時

令和4年8月12日(金曜日)14時00分から16時00分

開催場所

シルクセンター地下1階 中会議室

出席者【会長・副会長等】

石渡 和実【副会長】、大原 一興【会長】、金子 修司、山口 英生、渡邊朋子 〔五十音順、敬称略〕

所属名

地域福祉課 調整グループ

電話 045-210-4804(直通)

ファックス 045-210-8874

掲載形式

議事録

審議(会議)経過

(事務局)
定刻になりましたので、ただいまから第1回神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例整備基準見直し検討会議を開会いたします。地域福祉課長が挨拶予定でございましたが、急用のため、地域福祉課副課長の細川からご挨拶申し上げます。

(細川副課長)
皆様本当に大変暑い中、お盆のはざまの中、お集まりいただきまして、本当にありがとうございます。今お話しがありましたとおり、地域福祉課長は遅れる、もしくは欠席するかと思われます。大変失礼いたしますが、よろしくお願いいたします。
本日お集まりの皆さんには条例見直し検討会議に引き続き、お力添えをいただくということになります。どうぞよろしくお願いいたします。今回のこの整備基準見直しにあたりましては、整備の運用状況ですとか、課題、条例見直し検討会議での議論、国の基準の動向を踏まえ、進めていく必要があると考えております。本日はボリュームが大変多くなっております。こうやって私が話している時間も、もったいないぐらいですので、本日はどうぞよろしくお願いいたします。

(事務局)
それでは初回ですので、委員の皆様のご紹介をいたします。添付しております出席者名簿で、お名前のみご紹介させていただきます。出席者名簿から、石渡委員でいらっしゃいます。大原委員でいらっしゃいます。金子委員でいらっしゃいます。山口委員でいらっしゃいます。渡邊委員でいらっしゃいます。以上5名の委員の皆様で議論していただければと思います。よろしくお願いいたします。
次に、事務局でございますが、検討会議の事務局は、私ども地域福祉課が担当しております。今日は、オブザーバーとしまして、建築指導課、道路管理課からも職員が来ております。どうぞよろしくお願いいたします。
本日の配付資料の確認ですが、本日お手元にお配りしておりますのは、次第、出席者名簿、座席表、資料1から3、資料3の別添、参考資料1から10までございます。それから用語説明資料、赤い表紙の整備基準ガイドブックをつけております。
当会議の記録については、委員の皆様のお名前を書いて、内容を要約した形で会議終了後に県のホームページに掲載する予定です。あらかじめご了承ください。
今日皆様の前に置いておりますマイクは、会議録を効率的に作成するための機器でして、特に操作をいただく必要ありませんので、あらかじめご承知おきください。また本会議につきましては、傍聴を認めております。詳細はお手元に参考資料1「傍聴要領」がございます。一般の傍聴者のご希望はありませんでした。
それでは、ただいまから議事に入らせていただきます。
まず議題1「会議の運営について」でございます。今回は整備基準見直し検討会議としては初回ということになりますので、会長と副会長を選任する必要があります。選任までの間は引き続き事務局で進行を務めます。まず、会長の選任です。
お手元に資料1「神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例整備基準見直し検討会議設置要項」がありますが、こちらは会議の設置にあたり、あらかじめ定めたものです。要綱に規定に基づきまして会長については、委員の互選により選任するとしておりますので、どなたかご推薦があればと思いますがいかがでしょうか。
僭越ながらご意見がないようですので、事務局からご提案を申し上げます。当会議の前身に当たります、条例見直し検討会議で会長を務めていただきました、横浜国立大学の大原委員に会長をお願いしたいと思いますがいかがでしょうか。

[異議なし]

(事務局)
ありがとうございます。それでは、大原委員にご就任をいただきたいと思います。
続きまして副会長の選任です。要綱の規定に基づき副会長は会長の示した者をもって充てることとしております。大原会長から指名をお願いします。

(大原会長)
いろいろこれまでの引き続きというようなこともありますので、ぜひ石渡委員、お願いしたいと思います。

(石渡委員)
はい。大原先生にすっかり頼りきっております。よろしくお願いいたします。

(事務局)
ありがとうございます。それでは石渡委員にご就任いただきたいと存じます。それでは会長、副会長から一言ずつご挨拶をお願いいたします。

(大原会長)
先ほどご説明ありましたように、基準見直しやその前の条例見直し検討会議があって、それの中で、具体的にこの基準を見直すということで、引き継がれた会議、ワーキンググループだと思います。ですので、そのときの趣旨を忘れずに、内在しながら、具体的にしっかりしたものを作っていければいいなと思います。皆さんご存知だと思いますが、私は建築とかまちづくりとか、そのあたりのハード関係を専門としておりますので、副会長で石渡先生にソフトを特にきちんと固めてもらえるとありがたいなと思って、先ほどそういう形で副会長に石渡先生をお願いしました。よろしくお願いします。

(石渡副会長)
ソフトの方を石渡という、会長のご発言があったのですが、ハードはかなり進んでいるのに、ソフトがなかなか進んでいません。共生社会の実現に向けてという神奈川の大きな目標に少しでも近づけるようにしたいと思いますので、委員の皆様、事務局の皆様よろしくお願いいたします。

(事務局)
ありがとうございます。それではここからの進行は大原会長にお願いいたします。

(大原会長)
議題が1、2、3とありまして、1は今終わったということになります。議題2、3ですが、議題2は「検討事項及び方向性について」ということと、それから「整備基準の内容」というのが議題3でこれが本体になると思います。最初に、これまでの経緯というか、この会議で何やるかっていうようなことを皆さんと確認するということで、議題2の「検討事項及び方向性について」ということですね。事務局の方に説明をお任せしますので、よろしくお願いします。

[事務局説明]

(大原会長)
ありがとうございます。ご意見、ご質問等ございましたら、お願いしたいと思います。

(石渡副会長)
資料2の5ページ(2)のイに「当事者等の参画」という言葉が入っているのですが、これはヒアリング等で対応するという理解でよろしいでしょうか。

(事務局)
5ページには、まだ調整中となっておりますが、今の予定している概要を一旦報告したものです。この「当事者等の参画」と言いますのが、これは前回までの条例見直し検討会議で皆さんとご議論した内容をそのまま書いていまして、県の施策の基本方針にこれを書くということになりますので、具体的には委員のおっしゃったような、例えば整備計画を立てるときに、障害者の方等も含め、或いは他のご利用者の方、そういった利用者の方に意見を聞くヒアリングとか、そういったことを想定して、他にもいろいろ、先進事例のワークショップをやったりとか、そんなことやっている例もあるようですが、義務づけるのは難しいのですけれども、何らかの形でご意見聞くようにしていただきたいということです。

(石渡副会長)
6ページ目のところにヒアリングは「必要に応じ実施」となっているのですが、こちらはまだやられていないということでしょうか。

(事務局)
6ページのヒアリングは、この整備基準の見直し検討会議のスケジュールになりますので、整備基準の検討項目について、該当する方にヒアリングを行うということになります。

(石渡副会長)
はい。失礼しました。ありがとうございます。

(大原会長)
そうすると、条例でこう変えた方がいい、と変えようとした改正の方向性があるわけですけれども、そのうち、それを実効性があるように実施する方法としては、一つが、この今ここで検討する整備基準を具体的に変えるという方法があって、その他に何らかの施策等で対応するという方法がある。その他は何かありますか。

(事務局)
実行手段として考えられますのは、整備基準で整備の際の義務づけをする、それからもう一つ、それ以外はもうほとんど全部施策になってしまいますが、施策にもいろいろありまして、整備基準に次ぐものとしては、実際にその整備をする際のガイドラインである、整備ガイドブック、これを事業者も各土木事務所等も見て、整備していくんですけども、実際に整備する時に、このガイドラインの中に、一番強い順に言いますと、望ましい水準というものを設けるというのがあります。これは整備基準ではないけれども、望ましい水準ということで、ガイドラインに位置づけるということですね。その次は、整備基準の解説という欄があるんですが、この解説のところで具体的にはこういうところを見ますよと、こういう水準としましょうと書くというのがあります。この整備ガイドブックの望ましい水準、その他ガイドブックへの解説とか例示とか、そういったようなものが一つで、もう一つは県で行っている事業で、例えば当事者のアドバイザーを派遣する事業など、いくつかの事業で対応するようなもの、或いは事業者や一般県民の方への周知啓発のためのリーフレットやパンフレット、チラシを作成して配架したりもしていますので、そういったような周知等もできます。大体概ね思いつくものを申し上げます。

(大原会長)
ありがとうございました。この会議で考える範囲は、まず整備基準ですけど、それから、今日も資料としてあるようにガイドラインにいろいろ加筆・記述する内容を、今日は主に検討してもらうということですね。この会議の役割はその辺りでよろしいですか。

(事務局)
はい。資料3の別添というものがありまして、この後ご説明するものですが、この資料3の別添の見直しの視点とか検討項目のうち、(3)のその他留意事項では、整備基準について、実際に適合遵守を求める事項を慎重に検討する。そして、整備基準以外のものでも取り組みが必要なものなどは、ガイドブックに掲載するかどうかや、その他施策で対応するかの整理等も一部含んで検討をいただくということになると想定しております。

(大原座長)
あんまり言わないでおこうと思いますけど、ちょっと言ってしまっていいですか。石渡委員からこの「当事者等の参画」という項目で、質問あったんですけど、これをしっかり仕組みとしてやっていくためには、おそらく事前協議の段階できちんと入れるということだと思うんですね。今回事前協議のフローチャートがありますけど、それを変えるとかっていうことはあまり考えていないですか。
そのガイドラインの中で記載するということがある程度普及する方法として有効であれば、それでいいと思うんですけど、そういう仕組み自体を変えるっていうのは、そういう項目をただ書けばいいって話なのかと疑問に思ったものですから。後で、そこの項目の時にその実効性についてまた議論できればいいかなと思いました。
今後どういうふうに対応していくかという方向性を考える具体的な中身に入ってよろしいでしょうか。それでは議題の3になります。整備基準の内容についてということで、これが資料3を中心として、かなり内容があると思います。まずは説明をしていただいて、そのあといろいろ議論していただければと思います。説明の方よろしくお願いします。

[事務局説明]

(大原座長)
いろいろ多岐にわたっています。最初はとにかく気になったところの質問等から、どこからでも思いませんので、ご指摘のところをお願いしたいと思います。
用語説明という資料をつけていただいていて、そこは1回確認した方がいいんじゃないかなと思ったんですけど、皆さん大丈夫ですか。用語説明という資料がありまして、整備基準の中で、遵守規定と努力規定、望ましい水準というその3段階、この上に本当の義務っていうのがあるわけですよね。今回は確認がおりないとかっていう部分の話はしないで、義務より下のところでランクを上げるとか、設けるとかそういうようなことを言っているということで、皆さん大丈夫ですか。物によってはもっと上の段階に上げた方がいいっていうのもあるのかもしれないなとちょっと思ったんですけど。最初は先ほど効果があって、新たに出てくると思われることで、ベンチの話があって今まではこのガイドブックにもベンチっていうのは書いてあるんですよね。それで今回載せるとなると、道路のところかになるんですかね、休憩所とかそういう概念もあったかと思うんですけど。或いはベンチは公園とかそういうところにも関わっているところ、歩道で、とにかく長い道をずっと歩かされるのが大変なので、何百メートルかに1ヶ所ぐらい置くというようなそういうことを盛り込んだ方がいいって話ですね。

(金子委員)
すいません、幅広歩道という表現がありましたね。

(道路管理課)
幅広歩道の幅広という表現についてなんですけれども、そもそも、歩道といいますのが、歩行者が歩くためのスペースということで、端的に言いますと2メートル以上の有効な幅員を確保しているということがまず前提になりますので、それ以外のものを設置するのであれば、それなりにもっと広い幅員を持っているところでないと、なかなか難しいということを踏まえた表現にしてございます。

(金子委員)
法的なものとの絡みはどういうことになるのでしょうか。

(道路管理課)
公共の道路ですので、道路法適用になります。細かい基準は道路構造令で基準があります。道路構造令に定められている基準で、歩道であれば2メートル以上という規定がありますので、それを幅広歩道と呼んでいます。具体的なページでいきますと整備ガイドブック144ページに記載があります。

(大原会長)
ベンチというと大抵可動式の、簡単には動かないかもしれないけど持ち上げて移動することができるような、そういうイメージを持っているんですけど、ここでは固定っていう考え方ですか。

(道路管理課)
固定のものをイメージしていただければと思います。実際にはかなり重量があれば、置いているだけのものも中にあるようです。

(大原会長)
今まで、基本的に建築物で動かせないものに関してのいろいろな整備基準だったかと思うので、今回その辺が出てくると面白い話だと思いますし、幅が広がって、今後いろんなところに応用できる道が開けるかと思います。

(道路管理課)
基本的に道路は、誰もが利用する施設になります。基本的には通行の用に供することが目的ですので、やはりベンチを動かしていくと、通行形態が変わってしまうので、基本的には固定するものというふうに考えております。固定する場合は、道路管理者が設置する以外の場合、民間の方や事業者が設置する場合には、占用許可を出してもらう形になりますので、そういった形での運用を考えております。

(渡邊委員)
あまり専門的なことがわからないのですが、社会福祉協議会という立場ですと、ソフトのところが大分関わってくるところかと思います。やはり今高齢化が進んでいる中で、例えば買い物とか行くときにも、高齢者の方々が、ちょっと一息つきたいっていうようなことがあると思います。秦野市の地区社協と東海大学の学生さんがベンチを設置しようみたいな、そういう動きをしている地域があるんですね。そういう動きと、今のこの提案だとかっていうのが一緒になっていくと、ソフトとハードが合体した良い取り組みになっていくのかなと思いながら伺っておりました。

(大原会長)
ありがとうございます。実は横浜国大建築学科でも学校のある坂が多い住宅地で、地元の町内会と一緒にベンチを作ったり、試しに置いたりしているんですけど、何も今までそういう決まりがほとんど見られない。それで置かれる場所の所有者に、中には道路の一部もあるんですけど、そういうところに個別に交渉するとか、いうような形でしかできていなかったんですよね。その辺に神奈川県で風穴があくと、各地で助かる人が増えてくるんじゃないかなと思います。

(山口委員)
いつもアジアから諸外国へ行くと思うのですが、必ずバス停は椅子がありますよね。日本は何でないんだろうなといつも思うんですよ。田舎の方へ行くと、独自で自分の椅子を置いてらっしゃるところが見受けられて、やはり今の人口構成から考えたらそういった視点も必ず必要になってくる。でもそのためには当然歩道が広がっていかなきゃいけない。簡単にはいかない話だと思いますけれども、大分屋根がついたりとか、特にこの辺りの部分というのは、整備されてきているなと思うんですね。
あと、もう1点、占用でというお話があったんですが、端的に言いますと民間が占用許可を取って、ここに椅子を置くっていうことが、ソフト的に適合率が低いという議論をしている中で、より達成率が低い話なんではないかと思います。ですので、まずその前段としては、公共施設でそれが当たり前になるくらいのボリューム感で整理していただいて、そういうものはあるんだっていう世界感が必要なんじゃないかなと思いました。いきなり基準で、努力義務で、占用でやって、というのは民間の企業にとってハードルが高いのかなっていう気はしました。
発言ついでにもう1点よろしいでしょうか。(3)のお話で思ったのが、避難設備の整備基準ということで、努力規定でというお話があったんですね。これについては、どちらかというと今お話を聞いて、建築基準条例の方の話にしてもいいぐらいのことだと思ったんですね。障害のある方以前に、全員にとってこれは必要な話なんじゃないかなっていう気がしたので、その視点もあってもいいかなって思いました。
もう一つ、全般的に感じていることを一つ申し上げますと、順番が逆になりましたが、ご説明を全部いただいた中で、例えば小規模福祉施設等が対象となっていくようなお話、それから、細かいところで言うと、今あまり明確な基準がない授乳室等のお母さん施設の方のお話とか、広がっていく話がいっぱいあります。それは時代に合わせて当然いろいろ変化をしていく必要があると思うんですが、一方で、今ここに載っている内容って、もうそぐわなくなっているものについての議論というのは必要ないのでしょうか。

(大原委員)
今の話でいうとその時代遅れになっていそうな部分っていうのは具体的に思いつくことありますか。

(山口委員)
ピクトグラム一つをとっても、東京オリンピックでもいろいろ取り沙汰されて、今ピクトグラムに対して、デザイナーの意識が上がっていると思います。逆にそれが火種になってわかりにくいピクトが出てきているっていうのも事実でございまして、デザイン売りすぎちゃっているっていうんですかね、ぱっと見てわからないっていうピクトグラムの意味を果たしていないようなものっていうのも、新築の商業施設でも見受けられたりします。ですので、そのあたりをどういざなっていくのか、逆に、明確化してしまって、絶対これはもう変えちゃ駄目っていうものを作ってしまうっていうのもありだと思っております。多様化していくからこその全部をバラバラにやるのではなくて、例えば、ソフトの面で言えば、ピクトグラムじゃなくても、例えば、簡単に言うと、これは今駄目だって言われている内容ですが、男子トイレを青で、女子トイレが赤でというようなもの、これは世界的に見ると非常に差別だっていう、指摘がございますけれども、でもわかりやすいと言えばわかりやすいんですよね。いまだにそこの色分けをしている世界感というのは残っているかと思いますけれども、うまい落としどころっていうのがソフトという面でいうと必要なんじゃないかと思いました。

(大原会長)
情報に関しても、サインだとか情報だとかっていうのをまさにこういろいろ変わってきているところでしょうし、いろいろなデバイスも増えてきている状況の中で、その辺は全体に見直す必要が、今回の条例見直しという流れじゃなくても、単純にこのガイドブックを更新する必要性はありますね。トイレの話でいうと、先ほど機能分散型の話はあったんですけれども、男女に関しては今大きくやっぱり動いているところですし、男性女性共用トイレ、ユニセックスという、そういうことをちゃんと意識した改定にならないと、すぐ時代遅れになるだろうなって感じはしました。

(金子委員)
なかなか今のサインとか、その辺の話になりますと、国民性であるとかですね。習慣だとかそれぞれが違う中で、ユニバーサルで世界的に普遍できるようなデザインが上手く生まれる方非常に難しい問題かなって気はいたしますので、本当東京オリンピックの時にいろいろ検討した後どういうふうになってきたかよく分かっていないんですけども、実は大事なことですよね。見直す時に、そぐわないものがあれば、切っていく方がいいだろうと思います。

(山口委員)
(2)で一つよろしいでしょうか。乳幼児用設備についてということで、見直しイメージの方に検討案ということで記載いただいている内容がございます。スペースの設置についての色々な話が出ておりますので、これ実は、直近でほぼ数ヶ月前に私どもの事務所でも、2種類のお母さんのためのスペースを作りました。一つは開いているスペース、もう一つは閉じているスペースです。開いているというのは、お母さんの授乳スペースももうカーテンぐらいで、ちょっと開けたら誰も見えちゃうっていう世界です。ただこれは実際に今子育てをしているお母さんの要望で作ったスペースです。リアルでやっている人です。もう一つは従来型といいますか、授乳スペースがあって、それからおむつ交換スペースがあって、みたいなところを作りました。実際にどう使われているかっていうのを見ますと、両方とも使われているので、特段問題なくやっぱり使われています。特段クレームも出ていません。男の人が入るのは、やはり個室がある方で、開かれている方がやはり男性はとって怖いといいますか、外から見えてしまうので、心理的にハードルが上がってしまうのだと思います。逆に言うと、それが現実だなと思っていまして、使う側の意識がやっぱり変わらないことには、いくら施設をいじったところで変わっていかないよっていうのが、はっきりわかったんですね。今ここで議論するのはこの基準を決めればいいのか、この乳幼児用設備の設置基準を決める話なのか、私が言ったようなところからのスタートラインを議論するべきなのかがちょっと今わからないっていうのが(2)についての私の意見です。
小規模施設の話も同じ話だと思うんですけども、そこの議論をなくして、基準をいきなりあれこれあれこれってやってしまうのがこの場所なのかなということが分からないのですが、これはいかがでしょうか。
多様性という視点でいくと、線を引くこと自体がそれに反しているなっていうのもありますし、片や基準という意味で言えば、それが必要な行為だというところでいくのであれば、頭をそこでどっちにするかを切り換えて、基準を作るという着地点でいくということであれば多分その前段の話したような議論の話っていうのは今するべきではなくて、逆に作って走りながらまた変えてみたいな感じのやり方になるのかなと思ったのですが。今日ここに参加する前に聞いておくべきことだったかもしれません。

(大原会長)
事務局としてはどうですか。

(事務局)
まず課題意識としては、こちらに記載のとおり、実際に子育てをする方が外に行きやすい環境になってないというところがスタートになっていて、それを解決するためにどうしたらよいかということをご議論いただくことになるかと思います。その結果として、やはり今努力規定にされているところがまずいんじゃないかということであれば、もちろんこの対応方針の案の通りに記載していくということもございますし、そうじゃなくて使い方の問題なんじゃないかというような、もちろんそういった着地点もあり得ると思っていまして、そうなれば、どのように使っていくのかというところの使い方の面であるとか、考え方の意識であるとか、そういった施策で対応していくということも当然あるというところで、基準設定ありきではない場ではありますけども、こういった項目、こういった課題が出ているというところをスタートに幅広にご議論いただいたものとして、受けとめていただければいいのかなと考えています。

(大原会長)
はい、ありがとうございます。この項目に限らないと思いますけど、基本的にここではやっぱりつけるべきかどうか、まずきちんとつける「遵守」という取り組みから、「望ましい」から「遵守」にというそういう形で引き上げていくってことが第一段階であって、それから具体的にどんなものを作るかということ。それは主にこのガイドブックの中で、具体的なモデル的な設置の例、こうするとこんなふうにできるというような利用の仕方を考えた提示をする。だからまず存在として、どのレベルで動くかっていうことと、それからその具体的な使い方事例のレベルということかなと思いますので、だから第二段階の具体的にどうするかっていうのはこれ結構時間かかると思うのですけど、要するにガイドブックを編集し直すということだと思うので、それはどんな手順で進められそうですか。

(事務局)
ガイドブックの作成というのは基本的に、ここでのご議論を踏まえて最終的には事務局の方でまとめさせてもらうということで今考えているところでございます。今、貴重なご意見をいただいている中ではございますので、そういったところは、すべて基本的に受けとめさせていただいた上で、どこかで報告できればと考えています。

(大原会長)
ぜひ、ここで言いっぱなしになってしまうのもなんなので、それを反映させて作業を進めていただいて、それをまたフィードバックしていただければと思います。

(事務局)
ガイドブックにつきましては、スケジュール表に入れましたが、規則の議論が先に走って、ガイドブックはそのあとで作っていきつつ、規則の改正施行は来年の10月を想定していますので、そこから完成したガイドブックを使用できるようにと思っております。

(渡邊委員)
使う側の意識というお話もあったのですが、トイレのところがちょっと気になってですね。やはり今性の多様化とか、いうことも言われていたりだとか、障害だとかも、もう目に見えにくい障害をお持ちの方っていうのはたくさんいる中で、あんまりにもこのトイレはこういう人なんですみたいな限定をされるような表示の仕方をしてしまうことが本当にいいのかどうなのかっていうところが、ものすごく気になって、聞いておりましたというのが一つです。
もう一つは今高齢化で、80代90代のひとり暮らしの方でも外をそれなりに歩ける方って結構いらっしゃるんですよね。昨日も横浜駅で、もう背骨が90度ぐらい曲がっちゃっているおばあさんがいて、心配だったのでちょっと立ちどまっていたら、駅の改札どこですかということで、相鉄の駅の改札のところまでご案内をしたんですけれども、街自体がわかりにくくなっていって、レジとかも、若い人たちはすごく便利になってるけれども、そういう方々にとってわかりにくくなっている時代なんですよね。例えば当事者の声と言っても、この方たちの当事者としての声もなかなか届かないので、ケアマネさんとか日頃接している方からのご意見というのをぜひ入れていただけるといいのかなと思いました。

(大原会長)
先ほどもありましたけど、サインとかその辺に関しての項目っていうのは、今回上がってなかったんでしたっけ。

(事務局)
現行の中でも望ましい水準であるとか、もしくは整備の基準のコメントとしてはありますけども、すでにそういった規格が決まっているものについては、必ずそれを使ってくださいといった形でのご案内とさせていただいているところになっております。ただ、おっしゃっていただいたように、新しいサインがどんどん生まれているとかっていう状況もある中で、そこについて、どのように対応していけばいいのかというところは、改めてこちらの方でもですね、整理をしたいと考えているところでございます。標識でいうと、ガイドブックの100ページが案内板の基準になっていまして、いわゆるエレベーターやみんなのトイレ等の設備については、わかりやすく表示して欲しいというところで、整備基準としておいているところでございます。そういった中で、表示すべき内容というのはどうあるべきかというところで言えば、わかりやすい表示という中で、工業規格等で定まったものについては、当然そこに遵守いただきたいというところは明確に記載させていただいています。

(山口委員)
資料3の5ページの「施設の円滑な支援の提供について」ということで、事前協議時の提出書類、事業者からの書面報告が対応方針案として出されているんですけれども、読んでイメージしたのが消防訓練みたいなもので、消防検査終わって、消防の方から、実際の施設の運営者とか、支配人みたいとか、店長とか従業員に対しての訓練とか、計画の提出ってのがあると思うんですけども、もし本当に適合率を上げたいというか、それを目指すのであれば、それをやってもいいんじゃないかと思ったんですね。その実際の運営者達が、例えば、今で言う誰でもトイレもしくはいろんなそういう、バリアフリー法、というか、そのみんなのバリアフリー条例の中で規定されたものをちゃんとスタート時に、建築士等が説明を行って理解すると。そこはもう触っちゃいかんのだよって変えちゃいかんのだよっていうところをちゃんと理解してもらうっていうような機会を作るのもいいんじゃないかと思いました。そういうのって多分その竣工検査とかそういうタイミングでないと多分できない。もう動き出しちゃうと、うちの方でやってる場合ではなくなると。そんな仕組みの提案があってもいいのかなと思います。


(金子委員)
建築はできたけれど、どう使われるということをちゃんと伝えるっていう話ですかね。資料説明っていうのは必ずややりますけれど、現実にどうですか。難しい問題があるかもしれませんね。

(山口委員)
成り立ちの理屈がわからないと、それを守ることもできないし改装の時にせっかく新築の時に適合してたものがどんどん変わってしまったりとか「誰でもトイレ」がいつの間にかなくなってしまってとかいうことも多々ある。携わっている人間はみんな分かってますんで、運営者側がしっかり理解しなくちゃいけないという意味では、消防訓練等と同じ話かなという気がしました。

(大原会長)
ここで運用改善というような、書き方になっているんですけど、具体的に見直しイメージっていうか、方針としてはどういう感じですか。事前協議のときに証明する形式ですか。

(事務局)
今書いている見直しイメージは、事前協議の書類等を提出する際に、併せて提出していただく様式を用意しておいて、整備をした後の実際の運用について、このような対応、或いは体制を予定していますよというようなことを、事業者の方に、いくつかの選択肢から丸を付ける、或いは記載していただくというような形で、ご一緒に出していただくというイメージでいます。書式については、規則に位置づける書式もあれば、そうではない書式もあったりして、いろいろな書式があるんですけれども、それのどこに位置づけるかとのはまだ決めてないんですけれども。事前協議の時の書類ということで運用改善という、整理をしています。

(金子委員)
今までは現実にはそれがなかったのですか。

(事務局)
今まではそれはないんですね。今般、そういったその体制を確認する書式を一つ作ると。ただそれ自体は予定を書くものなので、それに対して適合しているとか適合してないっていうそういう議論はちょっとできないと思っていて、あくまでも、建物を整備した際にその後の体制の予定を皆さんで確認をするというようなものとして考えています。

(大原会長)
前に点字ブロックを、高齢者専用施設の入口のところに置かないでもすむように、そういう意味ではハード面では緩和されるんだけど、でもその時必ず人が対応してくださいよっていう、ハードで整備する代わりに人が対応するっていうことを、一文書かせる書類を作ったんでしたね。

(事務局)
以前にありましたそれは基準の緩和ということでそれは条例の施行規則を改正をして、整備基準に連なるものとして、改正をしたんですね。ただそれを実際運用するときに、そういう書類を出させるということなんだと思います。そういう意味からするとこちらについては、規則というよりは条例の改正案として、今回出てますので、それを実際の場面でどういうふうにやっていきますかというところの中で、整備基準として適合不適合というのは趣旨とは少しまた違うものとして、事前協議時の書類として出させるという、やり方としては似ていますが、位置付け方が若干違いますけれども。

(大原会長)
ここは緩和のためというより、実際に使いやすくするための方法として、言っているんだと思うんですけど、まだ実際にやられているところはほとんどないと思いますけど、合理的配慮説明書というかですね。そういうのを事業者から出させるっていう方法があるのかなとは思います。

(事務局)
事前協議で出していただく予定の内容は、いろいろな整備はしたんだけれどもそれを使うにあたって、いろいろな個別の場面が想定されるので、それを整備したものをちゃんと使えるようにしておくためにこういう体制を取る予定ですというのを出すわけですから、実際にはおっしゃったような合理的配慮と重複する部分もあるといいますか、それを「こういう予定です」というのを出してもらうということかと思いますけれども。今先生がおっしゃったのは、それとはまた別のものを出すようなイメージでしょうか。

(大原会長)
事前協議のプロセスの中で、そういうものがそこに組み込むことができるんであれば、その中身の書類は、いろいろ工夫ができそうなので、いろんなことに対応できるなというふうに思ったんですね。可能性が高いとかいろんな広がりがそこに何より今まで例えば建築の確認申請やなんかで、事前協議っていうのがあると、現実にやりとりするのは、設計者と役所になってしまって、なかなかその裏にいる本来の事業者の顔がそこで相談ができてないっていうかね、実際は設計者と事業者が相談しているはずなんですけど、なかなかちょっとそれを飛び超えて話ができないっていうことがあって、それが結局その使い方やなんかに関しての、要するところなんかにもなるんでしょうけど、そこが、その手続きの中で、実際に事業者がそこに関わってくる仕組みを作るための方法としてその書類があるっていうのは大変有効かなと思っています。そういう仕組みができることは画期的なこと。

(金子委員)
そういうケースで言いますと、消防とのやりとりっていうのはかなりクライアント側が、現実に消防に届けを出すとか、見てもらうとか、そういうことやっていますよね。それから作る時計画をし、申請して、完成して竣工検査でき、できましたっていう以降の問題は、ちゃんとクライアント側に引き継げる。その罰則規定も確かありますから、あのくらいまでいくと、ある意味では、安心なのかもしれないんですけどね。

(大原会長)
当事者参加の話と今のその事前協議の仕組みっていうのは、さっき質問したこととちょっと実は重なっているんですけど、今回見直しで検討するのは、整備基準というふうに言われていますが、施行規則の位置づけはどのようになっているのでしょうか。

(事務局)
整備基準自体が施行規則の中に定まっております。

(大原会長)
整備基準というと何かものの整備のためのいろいろな基準だと思っていてその仕組みに関しては、今回手を入れないのかなっていうのがさっきの質問だったですが、改めて考えると施行規則を変えることがここの検討でできることであるとすると、施行規則の中にその事前協議の項目があってそこに何らかの形、組み入れることはできるんですよね。

(事務局)
確認ですが、今の話というのは整備基準として別表の中で定めているところではなくて、整備基準の具体的な他の条文の中に入れ込むこともできるんじゃないかというような話でよろしいでしょうか。

(大原会長)
整備基準は、施行規則とどういう関係になっているのですか。

(事務局)
施行規則の中に含まれています。

(大原会長)
それで、例えば先ほどの事前協議のやり方、事前協議の進め方、そのプロセスに関して、何か変えようとすると、それは整備基準じゃないんだろうなと思っていたですがその認識でいいですか。

(事務局)
事前協議をしなければならないという規定は条例の方にあるんですが、事前協議の際にどういった書類を出してくださいとか、いつまでにやりなさいとかっていうのは、すでに規則に落ちているというところがございますのでそういった点で言えば、規則の改正の中で、見直しができる余地というのはあるというふうに考えています。

(大原会長)
この検討会議でできることなんですか。

(事務局)
設置要綱では所掌事務としまして、整備基準の施行規則で定める整備基準等の見直し検討に関すること、その他必要と認められる事項というふうになっておりますので、必要な内容であれば、その施行規則の一文字たりとも変えられないとかそういうことではありませんので、柔軟に対応は可能です。
それから(5)の様式については、施行規則の方の様式ではなくて、それとは別の運用として中で定めているものがあるんですけど、そちらの様式にしようと思っています。というのは多分ここに書くようなソフト的な内容というものは、今一旦これを作ったからと言ってそのまま10年いくというよりは、その時々の情勢に応じてこういう対応を求められるよね、というのがあればまた直していくというもの。やってみて、それを各利用者なり使われた人なり土木事務所等なり聞き取りしてまた改善すべき点があれば、随時改善していって、時宜に即したものにしていく必要があると思うので、規則で様式を載せてしまうと、その規則を変えるとなるとそれを一つ変えるのにものすごく時間もかかってしまうので、より運用しやすい、実務をやる時に位置付けられる様式としてやることを考えております。

(大原会長)
実現できればどちらでもいいので、簡単な方がむしろいいとは思いますので、今の話だと例えばこの事前協議書の書式を変更するっていうようなことで、そこで事業者が一言書く部分を入れる、というぐらいの対応でもしできるならそれで、それで簡単にできるならいいことだと思います。

(事務局)
事前協議書の書式は、規則に定められている様式になるので、その一言を入れるために、壮大な手続きをするということもあるので、どちらかというと多分それに事前協議書の別添書式みたいな形で付けるとよいかなと担当としては思っております。

(石渡副会長)
先ほど合理的配慮という話も出ましたが、やはり合理的配慮って、決まりきったパターンではないと思います。それぞれの方の暮らしぶりとかによって違ってくるので別添のような柔軟性が認められるとよいと思います。この枠でなくては駄目みたいなのではなくて、いろんなバリエーションが広がるようなやり方をシステムにしておいていただくのがよいと思います。


(大原会長)
資料3の2ページ(1)イのところですけど、小規模福祉施設は0平米から適用するということで、、遵守率が悪いんじゃないかという言い方かなと思います。この200平米って話が出てきていますが、用途変更の場合、つまり既存の建物の改修とかによって作る場合の問題かなと思っていて、新築の場合はやっぱりハードル上げたものでもいいんじゃないかと思います。そこは緩和しないでもいいんじゃないかなと思います。むしろそれより既存建物の活用で、改修、用途変更という時に、いろんな難しさが出てきてるっていう現実かなと思うので、ぜひそれを既存建築物の用途変更、改修の場合という項目を分けて考えた方がいいんじゃないかなと思います。単純に規模の話じゃなくて、それで用途変更も、今200平米未満は確認申請出さないでも良くなってるので、そういう意味では、200っていうのは区切りとしては妥当な線かなと思うんですけど、新築の場合はあまり緩和しないでもいいんじゃないかと思います。

(石渡副会長)
今空き家対策についてもいろいろ議論されていて、それを福祉施設、グループホームなどにというのは、結構行われています。やはりそういう時、それこそまた柔軟性みたいなのが求められてくるので先生がおっしゃるように既存のものと新築のものは違っていいと思います。

(事務局)
そのようなご意見もですね、確かに「現状」に書かせていただいてはいるんですが、課題としてよく挙げられたところは先ほどおっしゃったとおりです。既存建物の用途変更による、小規模施設の整備の増加というのが、どうしてもハード面で難しいというところがあるという話はおっしゃるとおりでございまして、そこは確かに考えていかなきゃいけないということなのかなというところがあります。一方で、事務局でも改めて整理だと思いますけども、この施設にこんなに床面積が必要な、みんなのトイレをつけなきゃいけないですかみたいな新築の人達の声はどうしてもありました。申請と形だけ協議しなきゃいけないんでしょうみたいなこともなきにしもあらずというところがある中で、実質的に相当少なくともこの基準までは絶対満たして欲しいんだっていうそういう水準として提示すること自体にも意味があるのかなと思っておりまして、そこも踏まえて改めてちょっと整理をさせていただきたいなと考えています。

(金子委員)
低い方に流れていきませんかね。

(事務局)
基準を緩和していくという方法ではいけないんだろうと思っていて、守れないから基準を下げていくという発想ではなくてですね、そういった底上げを図っていくような基準というのがあってもいいのではないかというのが今回の提案ではございます。会長、副会長からもご意見いただいたところでございますので、改めて検討していきたいと考えています。

(大原会長)
いろいろ出てきましたが、今回項目に挙がってないもので新たに加えるものってありましたっけ。それぐらいは確認しといた方がいいかなと思いました。特に、先ほどの案内サインとか案内情報に関しては、この際やっぱりきちんとガイドブックでの記述をしていくということだと思いますけど。今のところはそんなものでよろしいですかね。

(事務局)
案内設備の話がございましたけども、ご意見いただいたところで言えば、東京オリンピックの関係もあって、ピクトグラムに多くの視線が集まっているというところで、ぱっと見てわかりにくいものも出てきてしまっているというところがあったかと思うんですが、具体的に言うと、ここの部分をこういったものにすべきだみたいな例としてお示しするというようなイメージになるのでしょうか。

(金子委員)
私の考えはですね、これは実はデザイナーがよく作ってあるんですよ。いろんなパブリック場面で使われていますけど、普通の人が見ると、男女の差がわかるからとか、どういうサインなのかって、ちょっとわかりにくいかもしれない。だけど、非常に魅力的な良いデザイン、これを使えなくしてもらいたくない。これ、いわゆる世界的にいろんなところで出てくる問題で、簡単な車椅子の絵が、どこで表わかりやすいけれども、それだけではないでしょうっていうのを、どこかに残しといてもらいたい、私が感じたのはそこです。

(石渡副会長)
すみません。それだけではないっていうのは具体的にどんなことでしょうか。

(金子委員)
今実はいろんな人がいろいろないいものを作っていて、すでにいろんな建物にもあります。

(事務局)
先生方のお話を聞いてみますと、むしろ使えなくしてもらいたくないというわけではなくて、限定的に特定の表現しか認めないというやり方は良くないんではないかっていうことですね。そうしますと、例えば今の整備ガイドブック100ページから「案内板等」というところが始まっているわけですが、解説の中でその整備基準の解説という、真ん中ほどに欄で、大きくわかりやすい平易な文字記号図等で表記し、色彩は地色と対比効果があるものとすることにより、子供や知的障害の方を含むより多くの人が理解できるように配慮することというような形で、文章で書いています。この具体のこの絵じゃなきゃ駄目みたいなところまでは定めておらず、ここは少し幅を持たせておりますので、ここをむやみやたらと、「これだけ」みたいにしないような方向でちょっと気をつけていくということですね。

(金子委員)
画一的なことをやりたくなくなるので、そこだけやめていただいた方がいいかなと。

(事務局)
感想になってしまいますけれども、確かにいろいろなこの案内板に限らずですけれども、現場の土木事務所等の窓口の方から、いろいろと事業者さんとやりとりする中で、ここがもう少しこう、決まっていると、指導もしやすいんだけれども、裁量の幅が大き過ぎるようなものは、ちょっとぶれがあって難しいなんていう話も一方では聞きます。それはそうとして、すべてが「これだけ」というふうになってしまうと本当に制約されてきてしまうので、その辺の兼ね合いをとりながらというところなのかなと、これに限らずですが、話を聞いていて思った次第です。

(大原会長)
ついでに言うと、このガイドブック、やっぱり、国のガイドラインもそうなんですけど、良い事例、工夫されている事例をできるだけ上げて、だからこうしないといけないっていう言い方じゃなくて、こういう事例がありますよっていうので、参考にしてくださいっていうような形の進め方がいいんじゃないかなと思いますが、画一的にこのレベルにしてくださいっていうよりはもちろん最低限の基準は、文章なり数値なりで入っているわけですけど、事例として見せる時にはできるだけこう新しいのを取り込んでいくといいのかなと思いました。今日の議論の中にも、授乳室の話がありましたけど、最近据え置き型のありますよね。最近空港とかで大分受け入れられてきたカームダウン・クールダウンのボックスみたいなのと形態的には似たような形で済むんですよね。だから、そういうのも例えば大きなショッピングセンターなんかにはボックスを置いてそこは授乳室にも使えるし、閉ざされて少し1人になりたいような場所としても使えるしとかね。だから、こういうものを設置しなさいっていうやり方じゃなくて、こういう空間があるとこんなふうに使えますよっていう表現の仕方ができると、みんな参考になるんじゃないかなと思います。だから最低基準じゃなくて、いい事例っていうか、推奨事例みたいなものを見せられるとよいと思います。

(石渡副会長)
そういう情報提供の仕方をすると、多分使っている人との間でいいアイデアっていうのが、生まれる可能性みたいなのも、広がってくるのかと思います。こうしなきゃいけないっていう枠にはめるより、広がりとか発展性があるような枠組みになるといいかなと思いました。カプセルの使い方なんて本当に人によってまちまちで、すごくありがたいなと思います。

(大原会長)
今日はそれでは大体この基本的な方針に沿って、対応方針とか見直しイメージはこのような形です。特にこうしたらいいというような意見とかアイデアをいくつかいただきましたので、それを取り込んで、具体的に、整備基準としてどんなふうに変えていくのかというような話を次回出していただけるということになると思いますので、作業を進めていただき、次回は今の方向性と、それに加えた形で、具体的な資料を作っていただくということでよろしくお願いしたいと思います。今日のところはよろしいでしょうか。それでは議題に関しては以上です。今日は活発なご意見ありがとうございました。

(事務局)
第1回神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例の整備基準見直し検討会議を閉会させていただきます。第2回会議につきましては、皆様にご案内しておりますが、10月18日9時半から11時半、会場は波止場会館中会議室を予定しております。本日はご多忙の中ご出席いただきまして、本当にありがとうございました。お気をつけてお帰りください。

会議資料

次第(ワード:36KB)

資料1 神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例整備基準見直し検討会議設置要綱(ワード:22KB)

資料2 みんなのバリアフリー街づくり条例整備基準の見直し検討について(ワード:66KB)

資料3 整備基準見直し野方向性及び対応方針(ワード:49KB)

資料3別添 検討の方向性(見直しの視点)等(ワード:30KB)

参考資料1 整備基準見直し検討会議傍聴要綱(ワード:23KB)

参考資料2 神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例(ワード:29KB)

参考資料3 神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例施行規則(ワード:74KB)

参考資料4 令和3年度条例の運用状況(ワード:328KB)

参考資料5 条例・規則照会結果概要(ワード:23KB)

参考資料6 条例・規則照会結果(エクセル:25KB)

参考資料7 第6回条例見直し検討会議資料1(みんなのバリアフリー街づくり条例の5年見直しに係る改正検討について)(ワード:49KB)

参考資料8 第6回条例見直し検討会議資料4(第5回会議までの整理(見直しの方向性)を踏まえた検討結果【改正の概要等(案)】)(ワード:82KB)

参考資料9 国基準との比較表(エクセル:145KB)

参考資料10 他自治体基準との比較表(エクセル:32KB)

このページの所管所属は福祉子どもみらい局 福祉部地域福祉課です。