農産物の上手な利用法(米味噌(農産加工室・50kg用)/作り方のアドバイス)

掲載日:2018年3月6日
材料 作り方 作り方(天地返し) 農産物の上手な利用法の表紙
作り方のアドバイス

★大豆の水洗

大豆はきれいなようでも、表面は泥土やホコリで汚れています。大きな容器に大豆を入れ、水を少し入れ、直ぐに大豆を擦りあわすようにして、洗って下さい。大豆の皮は直ぐに水を吸って、皮が伸び膨れてきます。皮の伸びた大豆を擦りあわすと、皮が剥けてしまいます。全部の大豆の皮がむけるなら良いのですが、一部の皮が剥けたのでは、大豆の吸水速度が違ってきます。
容器に大豆と水を入れたら直ぐに洗ってください。大豆を水洗するとき手で行うと、大豆の感触がよく分かります。大豆の量が少ないなら、手で洗うのが良いのですが、大豆が多くなったらチョッと厳しいです。手早く洗うには、まな板を大豆の中にそっと差し入れ、グリグリと攪拌すると大豆に不要な力がかからずに擦れるので、きれいになります。

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大豆の水洗にまな板を使用

良く擦ったら水がきれいになるまで、水を交換しながらサッと洗ってください。

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底の平らな容器に大豆を入れて、まな板を使うと、容器の底とまな板の間に入った大豆を割ってしまいます。まな板をチョッと持ち上げながら撹拌してください。あるいは、容器の底に凹凸のあるものを用いると容器の底とまな板の間に大豆が挟まって割れることが少なくなります。

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★大豆の水浸け

大豆は水を吸って、2.2~2.3倍の重量になります。また、カサも増えてきます。大豆を浸ける容器は大きめなものを使い、水は大豆の4倍量くらい入れて下さい。大豆が完全に吸水しても、水の表面から大豆が出ることのないよう、十分な容器にたっぷりの水を入れてください。

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水が少ないと大豆が吸水し、膨らんでくると、水の表面から押し出されるため、吸水ができなくなってしまいます。

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水量が少なく、
大豆が水面から出る

大豆は大豆の大きさと水温によって水を吸う早さが違ってきます。温度が1~5℃と低いなら最低でも24時間くらいは浸けて下さい。24時間以上浸けても浸けすぎにはなりません。10℃なら20時間程度、15℃でも12時間程度の水浸け時間は必要です。また、粒の大きな大豆は粒の小さい大豆に比べて水浸け時間が長くなります。
大豆の最適の水浸け時間は水浸け大豆の胚乳の内側のくぼみが無くなり、1本筋から平たくなったばかりの状態がベストです。

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吸水が十分な大豆
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吸水不足の大豆

★大豆の水煮

大豆を水煮することで水溶性成分が煮出されます。水溶性成分には味噌を褐変させる成分も含まれています。

★蒸煮した大豆の硬さ

味噌用に煮上げた大豆はコリコリとした硬さは全くありません。蒸煮大豆を力の入りにくい薬指と親指で挟んでも、スーッと抵抗なくつぶれます。

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蒸煮大豆は軟らかい

★種味噌

味噌の発酵には乳酸菌と酵母が関与しますが、自家醸造味噌では乳酸菌と酵母を添加していません。高濃度の食塩が含まれた環境でも生育が活発で、良好な風味を醸成する乳酸菌と酵母を添加するため、風味良好に熟成された味噌を種味噌として入れます。種味噌は(9)(10)の蒸煮大豆、米麹、塩を攪拌混合するときに、100~200g程度入れて下さい。

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種味噌を入れる

★重石

樽・容器の大きさにもよりますが、20~30リットル容器ならば10~20kg、60リットル容器なら20~30Kgの重石をのせてください。大きな漬け物石でも結構ですが、小砂利をプラスチック袋に入れて、使う方が扱いやすいです。

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小砂利の重石

★味噌の置き場所

仕込んだばかりの味噌は少し涼しいところにおいて下さい。仕込んだばかりの味噌には雑多な微生物が入っています。少し涼しいところにおいて、雑多な微生物の増殖を抑制し、麹菌の持つアミラーゼによって原料のデンプンや多糖類を甘味の強い単糖類に分解するとともに、好塩性の乳酸菌を徐々に活動させなければなりません。乳酸菌の活動により、味噌の中に乳酸が生成され、全体のpHが下がっていきます。pHが下がることによって雑多な微生物の活動はおさえられてしまいます。
建物の北側は気温が低く、仕込んですぐに味噌の容器を置くには都合が良いのですが、雨や埃が舞い込む心配があります。味噌の容器の外側にもう一枚ポリエチレン袋を使って、容器全体を包み込み、口を縛って閉じ、その上に小さなポリエチレン袋をかぶせておけば、雨や埃の心配はありません。

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容器を屋外に置く
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袋の口を包む

★天地返し

夏の土用前に味噌の切り返しを行います。味噌を均一にするとともに、味噌の中に空気がわずかに入ります。空気がわずかに入ることによって、酵母の活動が促進されます。酵母はアルコール発酵をし、糖分と酸素から炭酸ガスとアルコール、水、そして香気成分をつくります。また酵母は温度が高いと活発に増殖・活動します。
夏の土用前の天地返しで、酸素が補給され、土用の高温期を経過することで、天然・自然を利用した酵母の活動促進となり、アルコール発酵が促進されるわけです。
また、天地返しによって空気にふれるため、味噌の着色が進みます。

★熟成・保存

夏の高温期を過ぎたばかりの味噌は酵母の活動で生成した呈味・香気成分がなじんでいないので、風味をなじませるため、秋に口切りとなります。 熟成した味噌でも微生物は活動しています。また、酸素の影響による品質変化もあります。熟成し、仕上がった味噌は品質の変化を防ぐため、冷蔵庫や地下の収納室のような低温環境において下さい。


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本文ここまで
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