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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第242

平成25年2月28日発行
病原体検出は平成24年12月分



表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成24年12月

<検出状況>

  • 12月の病原体検出数は合計228件、細菌は15件、ウイルス・リケッチアは213件であった。
       
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が3件、ウイルスが137件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が12件、ウイルスが55件、インフルエンザ定点からウイルスが18件、基幹定点からウイルスが3件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成24年12月

  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者11検体中9検体からA群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型はTB3264が4件、T12が3件、T28が1件およびUTが1件であった。
  • 食中毒で1事例34検体中2検体からカンピロバクター・ジェジュニが検出された。平成24年1月から12月に検出されたカンピロバクター・ジェジュニ47件のうち食中毒からの検出が30件で
    あった。
  • 依頼検査1検体からサルモネラ04群(S. Derby)が検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成24年12月

 

 



表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成24年12月  

  • 咽頭結膜熱患者2例中1例からアデノウイルス2型、1例から同3型が検出された。
  • 集団感染性胃腸炎の発生に伴い、2事例便7検体について検査を実施したところ、7検体からノロウイルスが検出された。また横須賀市では、疑い患者4事例12検体中9検体から、藤沢市では、5事例18検体中15検体からノロウイルスが検出された。また定点医療機関からの感染性胃腸炎患者45例中33例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳はノロウイルス30例、サポウイルス3例であった。
  • 手足口病患者2例中1例からコクサッキ―ウイルスA6型が検出された。
  • 麻しんを疑う患者8例からは麻しんウイルスは検出されなかったが、3例から風疹ウイルスが検出された。
  • 流行性耳下腺炎患者2例中1例からアデノウイルス2型が検出された。
  • 集団かぜ発生に伴う1集団5検体について検査を実施したところ、1検体からインフルエンザウイルスAH3型が検出された。また定点医療機関からのインフルエンザ様患者40例中38例からインフルエンザウイルスAH3型が検出された。
  • 無菌性髄膜炎患者1例からエコーウイルス6型が検出された。
  • 食中毒様胃腸炎の発生は10事例(県域6事例、関連調査4事例)で、便112検体について検査を実施したところ、8事例(県域4事例、関連調査4事例)61検体からノロウイルスが検出された。また横須賀市では1事例8検体中2検体から、藤沢市では、4事例53検体中39検体からノロウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成24年12月

 


 


表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成24年12月

 

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