令和5年10月3日発行
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神奈川県 インフルエンザ情報(3)38週
神奈川県では、第34週(8月21日~8月27日)のインフルエンザの定点当たり患者報告数1が全県1.34、政令指定都市を除く県域1.08となり、流行開始の目安となる「1」を超えました。第38週(9月18日~9月24日)は全県8.85、県域7.96と第37週よりわずかに減少しています。
新型コロナウイルス感染症の流行以前と比較して、流行の開始が早く、新型インフルエンザが海外から入り流行した2009年の第33週県域1.23と同水準です。全国では2023年に入って1を下回った週はありませんでした。インフルエンザは9月~翌年8月を1シーズンと考えるため、2023/24シーズンは2023年第36週(2023年9月4日~9月10日)~2024年第35週(2024年8月26日~9月1日)までとなります。
新型コロナウイルス感染症も定点当たりの報告数が全県9.85、県域10.52と同時に流行しています。感染予防と感染拡大の防止のため、こまめに手を洗い、せきが出るときはマスクをするなどの、せきエチケットを徹底しましょう。
[1] 年別・週別報告数の状況(全国2023年以外は、神奈川県全県。2023年は棒グラフ、過去は折れ線グラフ)
5週前 | 4週前 | 3週前 | 2週前 | 1週前 | 今週 | |
33週 | 34週 | 35週 | 36週 | 37週 | 38週 | |
8月14日 ~8月20日 |
8月21日 ~8月27日 |
8月28日 ~9月3日 |
9月4日 ~9月10日 |
9月11日 ~9月17日 |
9月18日 ~9月24日 |
|
全国 | 1.01 | 1.40 | 2.56 | 4.48 | 7.03 | 7.09 |
全県 | 0.59 | 1.34 | 2.74 | 5.45 | 9.37 | 8.85 |
県域 | 0.47 | 1.08 | 2.91 | 5.55 | 8.29 | 7.96 |
1 | インフルエンザは、県内約380か所のインフルエンザ/COVID-19定点の医療機関から毎週報告されています。定点当たり報告数とは、その週の報告数を報告医療機関数で割った値であり、1定点医療機関当たりのインフルエンザの報告数をあらわしています。 注意報レベルは定点当たり報告数10以上、警報レベルは30以上となっています。 |
[2]年齢・年齢群別の全県定点当たり報告数(神奈川県全県 2023年第36週~第38週)
0~4歳、5~9歳、15~19歳、40~49歳の年齢群で患者数が減少しています。
(9歳以下 全県 再掲)
[3]定点当たり報告数の保健所別推移(神奈川県 2023年第36週~第38週)
茅ケ崎市15.60、鎌倉保健福祉事務所11.70と川崎市11.64では、注意報レベル10を上回りました。厚木保健福祉事務所9.68と注意報レベル10を下回りました。
[4] インフルエンザ様疾患発生報告2(神奈川県全県 2023年第36週~第38週)
第38週に学級閉鎖等3のあった保育所・学校等は82施設、患者数は1431名でした。
2 | インフルエンザ様疾患発生報告は保育所や学校等の閉鎖数や欠席者数等を計上する報告です。 |
3 | 学級閉鎖等とは、休校、学年閉鎖学校数、学級閉鎖学校数の合計を示します。 |
[5]インフルエンザウイルス検出状況(神奈川県衛生研究所 微生物検査情報)
新型コロナウイルス感染症の流行が始まった2019/2020シーズンはAH1亜型が多く検出されましたが、2020/2021、2021/2022シーズンはインフルエンザの流行がみられませんでした。2022/2023シーズンの検出状況は次のとおりです。
参考ページ
<全国のインフルエンザ情報>
- 2023/24シーズンのインフルエンザワクチンの供給等について
厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 研究開発及び生産・流通部会) 第33回(令和5年8月28日) - インフルエンザ(総合ページ)(厚生労働省)
<インフルエンザに関すること>
- インフルエンザとは(国立感染症研究所感染症疫学センター)
- インフルエンザ様疾患発生報告(学校欠席者数)(国立感染症研究所感染症疫学センター)
- インフルエンザ脳症の治療戦略(「新型インフルエンザ等への対応に関する研究」班)
<神奈川県の感染症の発生状況>