令和5年8月14日発行
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神奈川県 RSウイルス感染症情報(11)31週
RSウイルス感染症は、RS(respiratory syncytial)ウイルスによる感染症です。主に乳幼児に多く、感冒様症状(発熱・咳・鼻汁等)から重症の細気管支炎・肺炎など、様々な呼吸器の症状を起こします。特に、生後6か月未満で感染すると、重症化のリスクが高いと言われています。高齢者施設で集団発生する場合もあり、二次性細菌性肺炎により重篤化する場合もあります。乳幼児が周囲にいる場合は、予防のためにマスクの着用や丁寧な手洗いを心がけましょう。2015年以前は秋に流行のピークがありましたが、近年は夏に発生報告数の増加がみられます。2021年に6~7月を中心とする大きな流行があり、神奈川県でも第28週に定点当たり報告数が、政令指定都市を除く県域で8.59に上りました。2023年は19週頃から増加傾向が見られるため、今後の発生動向に注意が必要です。
RSウイルス感染症の報告数は、小児科定点として定められた医療機関(神奈川県内234ヵ所2023年3月24日時点)からの報告をもとに毎週集計しています。定点当たり報告数とは、その週の報告数を報告医療機関数で割った値であり、1定点医療機関当たりのRSウイルス感染症の報告数をあらわしています。
- 年別・週別報告数の状況
神奈川県における2023年のRSウイルス感染症の定点当たり報告数は、27週にピークに達しました。31週(7月31日~8月6日)は全国1.87、全県0.91、政令指定都市を除く県域1.46でした。4週連続で減少しています。全県で1を下回るのは22週以来です。
5週前 4週前 3週前 2週前 1週前 今週 26週 27週 28週 29週 30週 31週 6月26日
~7月2日7月3日
~7月9日7月10日
~7月16日7月17日
~7月23日7月24日
~7月30日7月31日
~8月6日全国 3.17 3.38 3.16 2.59 2.25 1.87 全県 2.29 2.78 2.41 1.84 1.65 0.91 県域 2.17 3.17 3.14 2.51 2.36 1.46 - 保健所別発生状況
31週(7月31日~8月6日)の定点当たり報告数は厚木保健福祉事務所7.00のみ増加しました。 - 全県の年齢・年齢群別の状況
年齢群別の定点当たり報告数は、9歳で23週以来の報告がありました。0歳から5歳で減少しています。
<参考ホームページ>
- 疾患別情報 RSウイルス(神奈川県衛生研究所)
- RSウイルス感染症に関するQ&A(平成26年12月26日) (厚生労働省)
- RSウイルス感染症とは (国立感染症研究所)