令和5年6月5日発行
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神奈川県 RSウイルス感染症情報(1)21週
RSウイルス感染症は、RS(respiratory syncytial)ウイルスによる感染症です。主に乳幼児に多く、感冒様症状(発熱・咳・鼻汁等)から重症の細気管支炎・肺炎など、様々な呼吸器の症状を起こします。高齢者施設で集団発生する場合もあり、二次性細菌性肺炎により重篤化する場合もあります。乳幼児が周囲にいる場合は、予防のためにマスクの着用や丁寧な手洗いを心がけましょう。2015年以前は秋に流行のピークがありましたが、近年は夏に発生報告数の増加がみられます。2021年に6~7月を中心とする大きな流行があり、神奈川県でも第28週に定点当たりの報告数が、政令指定都市を除く県域で8.59に上りました。今後の発生動向に注意が必要です。
RSウイルス感染症の報告数は、小児科定点として定められた医療機関(神奈川県内234ヵ所2023年3月24日時点)からの報告をもとに毎週集計しています。定点当たり報告数とは、その週の報告数を報告医療機関数で割った値であり、1定点医療機関当たりのRSウイルス感染症の報告数をあらわしています。
- 年別・週別報告数の状況
神奈川県における2023年のRSウイルス感染症の報告数は低く推移していましたが、19週頃から増加傾向が見られます。第21週(5月22日~5月28日)は全国1.95に対して、全県0.70、政令指定都市を除く県域0.52でした。
西日本、特に関西(和歌山5.90 奈良4.00 大阪3.86)を中心に流行が始まっています。
17週 18週 19週 20週 21週 4月24日~30日 5月1日~7日 5月8日~14日 5月15日~21日 5月22日~28日 全国 1.08 0.99 1.04 1.56 1.95 全県 0.17 0.12 0.25 0.49 0.70 県域 0.20 0.07 0.27 0.36 0.52 - 保健所別発生状況
21週(5/22~5/28)は、県域では茅ケ崎市が1.71と多く報告されました。 - 年齢群別累積報告数の状況
年齢群別では、0歳から3歳で、報告数が増えています。
<参考ホームページ>
- 疾患別情報 RSウイルス(神奈川県衛生研究所)
- RSウイルス感染症に関するQ&A(平成26年12月26日) (厚生労働省)
- RSウイルス感染症とは (国立感染症研究所)