平成26年11月27日発行
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神奈川県 RSウイルス感染症情報(9)
RSウイルスに感染すると、風邪のような感冒様症状から重症の細気管支炎・肺炎など様々な呼吸器症状を呈します。すべての年齢層で感染が見られますが、特に乳幼児では重症化しやすいため、注意が必要です。咳・くしゃみなどの飛沫感染に加え、汚染された手指で目、鼻、口を触ることによる接触感染も多く見られます。予防のためにマスクの着用や十分な手洗いを心がけましょう。
RSウイルス感染症の報告数は、小児科定点として定められた医療機関(神奈川県内213ヵ所)からの報告をもとに毎週集計しています。定点当たり報告数とは、その週の報告数を報告医療機関数で割った値であり、1定点医療機関当たりのRSウイルス感染症の報告数をあらわしています。
1.年別・週別報告数の状況
2011年以降、全国的に7月頃から報告数の増加傾向がみられています。
2014年の神奈川県における報告数は、第33週(8/11~8/17)から増加しており、第47週(11/17~11/23)の定点当たり報告数は0.78(前週0.63)でした。引き続き、発生動向に注意が必要です。
2.保健所別発生状況
第45週(11/3~11/9)から第47週(11/17~11/23)では、鎌倉保健福祉事務所管内(平均1.91)や厚木保健福祉事務所管内(平均1.73)で報告数が多くなっています。
3.年齢群別累積報告数の状況
年齢群別では、1歳未満で約39%、2歳未満で約77%を占めています。
4.神奈川県衛生研究所における病原体検出状況(微生物部)
2014年11月27日の時点で、RSウイルス感染症が疑われる患者検体からRSウイルスが3件(10月)検出されました。
2013年は、7件が検出されています。