平成27年4月17日発行
神奈川県におけるデング熱情報(2007年~2015年15週)
デング熱はデングウイルスを持つネッタイシマカやヒトスジシマカという蚊に刺されることで発症する急性熱性疾患です。春は旅行をされる方も多く、アフリカ地域、アメリカ地域、東地中海地域、東南アジア地域、西太平洋地域の熱帯・亜熱帯地域は感染の危険があります。流行地への渡航で感染することが多いのですが、昨年は国内での感染も見られました。主な症状は、発熱、頭痛、関節痛、発疹等で、1週間前後で回復します。稀ですが、重症化して出血傾向を伴うことがあります。予防接種や特効薬はないため、蚊に刺されない対策が必要となります。デング熱は四類感染症で、全数把握対象疾患となっています。
- デング熱報告数
神奈川県では2007年から2015年第15週までに123例の報告がありました。
その内訳は、横浜市73例、県域*24例、川崎市23例、相模原市3例となっています。2015年は第15週までに9例の報告があり、例年の同時期と比較して、報告数が多くなっています。
*県域とは神奈川県内の市町村のうち横浜市、川崎市、相模原市を除いた地域
(2009年まで相模原市は県域に含まれています。) - 年齢別・性別累積報告数状況
123例の年齢別では、20歳代で43例(35%)と最も多く、30歳代の32例(26%)と合わせて全体の61%を占めています。
性別は男性69人、女性54人で、男性が多い状況です。
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渡航国別年別累積報告数
渡航国別年別累積報告数では、アジア諸国が9割を超えています。日本国内感染例(東京都内)としては、2014年に14例が報告されています。
渡航先内訳は、インドネシア26例、フィリピン22例、インド17例、タイ13例、マレーシア7例、カンボジア4例、ラオス4例、シンガポール4例、ボリビア2例、スリランカ2例、ベトナム2例、ジャマイカ1例、バングラディッシュ1例、ミャンマー1例、モルディブ1例、タンザニア1例、グアム1例でした。
- 年別・月別報告数
年別・月別報告数では、8月から10月の報告数が76例で、全体の62%を占めています。また、日本国内感染例(東京都内)は2014年8月に2例、9月に10例、10月に1例、11月に1例の計14例でした。
月別累積報告数
デング熱の報告数は、当該週の国からの還元データおよび各保健所からの報告をもとに集計しています。報告遅れ、修正等のため、報告数が前後することがあります。
<参考リンク>