令和6年7月31日掲載
デング熱
デング熱はデングウイルスを持つ蚊に刺されることで起こる急性熱性疾患です。東南アジア地域、西太平洋地域の熱帯・亜熱帯地域などは特に感染の危険があり、人口の多い都市部やその郊外で大きな流行が見られます。流行地への渡航で感染することが多いですが、2014年には国内での感染事例も報告されました。デング熱は四類感染症で、全数把握対象疾患となっています。 |
疫学情報
2024年第1~27週までに神奈川県内では9例、全国では102例が届出されています。また、神奈川県では蚊の生息調査を行っており、現在のところデングウイルスの遺伝子は検出されていません。
感染経路
デング熱は、ヒトからヒトへの直接的な感染は無く、主として、ネッタイシマカやヒトスジシマカを介して、ヒト-蚊-ヒトという経路で感染が成立します。
症状
主な症状は、急激な発熱、頭痛、関節痛、発疹等で、多くは後遺症も無く、1週間前後で回復します。稀ですが、重症化して出血傾向やショック症状を伴うことがあり、死に至ることもあります。
治療と予防
予防接種や特効薬はないため、流行地に行かれる場合は、肌の露出を避け、虫除け剤を使用するなど、蚊に刺されない対策が必要となります。
デング熱流行地で蚊に刺されて、3~7日後に高熱が出たら早めに医療機関を受診してください。その際は、必ず医師に渡航先を伝えましょう。海外の熱帯・亜熱帯に渡航される方はもちろんですが、国内でも蚊に刺されないように注意しましょう。