かながわなでしこファーマーズ

女性農業経営者のための農業経営セミナー 令和元年度 かながわなでしこ farmers' college レポート

女性農業経営者のための農業経営セミナー
令和元年度 かながわなでしこ farmers' college レポート

参加者
県内で就農している女性農業経営者

県内で就農する女性農業者で、経営発展を目指す農業経営者や、経営の一部を担っている方、将来の農業経営者を目指す雇用農業者を対象にしたセミナー。8月から10月にかけて、全4回のカリキュラムで農業経営のノウハウを学びました。

女性農業者の事例から経営マインド学ぶ

第1回目の8月27日は、活躍する女性農業者の事例紹介として、横浜市戸塚区で体験農園Your Garden門倉農園を営む門倉麻紀子さんが登壇。起業に向けた知識やスキル、人脈といったポイントについて、実践的なアドバイスを送りました。後半は、就農計画や目標の策定について食と農研究所の加藤寛昭代表から学び、参加者は自身の農業経営に役立てようと課題演習に取り組みました。

女性農業者の事例から経営マインド学ぶ

経営の「キモ」はマーケティング

第2回目の9月11日は、販売戦略やマーケティングについて講義とグループワークで学んだほか、今やプロモーションに欠かせない存在となったホームページ・SNSの活用方法、販路拡大に向けたブランディングの手法について学習。第3回目では、労働力や生産管理など、農業の計画的な生産について実例を交えて学んだほか、5年後までの営農ビジョンと計画作成について、有限会社河野経営研究所の河野律子さんからレクチャーを受けました。

経営の「キモ」はマーケティング

5年後の営農計画を「可視化」

いよいよ最終日となった10月8日、参加者はこれまでの総仕上げとして、自身の営農ビジョンを営農計画書にまとめていきました。営農計画書では、経営規模や生産量、売上高、設備投資などについて5年目までの数値をはじき出し、目標宣言や目標達成に向けて取り組むべきことなどを書き出します。講師の河野さんは、面談を通して5年後の営農計画策定に向けて個別にアドバイスを行い、参加者は真剣な表情で計画書を仕上げていきました。

5年後の営農計画を「可視化」

営農計画書が完成すると、参加者全員が数分間のプレゼンテーションに挑戦しました。夫と義父の3人でブルーベリーの栽培に取り組んでいる女性は、「今後は観光農園にして経営を安定化させ、2年後にはカフェを立ち上げたい」と展望を発表。宣伝にはSNSやラジオを利用するほか、直売による売上げアップに向けてポップやラベルの作成にも力を入れたいと話していました。

数分間のプレゼンテーション

横浜市で今年8月から新規就農し、2反の農地を借りて野菜を栽培しているという参加者は、「多品目を栽培しているので、野菜のセット販売ができたら。販路については、自分にはフリマアプリのメルカリが向いていると思うので、今後はネット通販をメインにしていきたい」と発表。都市農業のメリットを生かし、期間限定で収穫体験イベントも実施したいと抱負を語りました。

「青果物を消費者・マーケットにPRしよう」

農業経営の知識深める機会に

4日間と短いカリキュラムでしたが、参加者からは「どの講座も実践的な知識を得ることができ、充実した内容でした。この場で学んだことを生かして、これからの農業に生かしていきたい」といった声が挙がるなど、農業経営に取り組んでいく上で欠かせないノウハウを身に付ける機会となったようでした。

最後には参加者12名全員に修了証が手渡され、晴れてかながわなでしこfarmer’s collegeからの卒業となりました。

第2部 「たかがPOP されどPOP」手描きポップセミナー 鐵倉れい子アドバイザー